From:小原大二郎
千葉の自宅より、、、
おはようございます、小原大二郎です。
今日は、「ゴルフ上達の公式」の「イロハ」について、
私の考えを話したいと思います。
説明のために、初めにたとえ話を一つします。
これは、教育者としても大変尊敬されていた聖人(しょうにん)の話です。
■高い地位の人が発した言葉の影響
・・・年齢を重ねた聖人が、死の床についています。
聖人の周りには、それまで教えを受けていた弟子たちが並んでいます。
聖人は弟子たちを出来の良い順に並ばせました。
最も出来の良い弟子が聖人に一番近い場所に立って、離れるにしたがって出来が悪くなります。
そして、一番遠くには劣等生、誰からも尊敬されない一番出来の悪い弟子が立ちました。
聖人は、本当に死の間際にいましたから、一番の優等生はかがみこんで、こう尋ねました。
「聖人様、あなたがこの世から去ってしまう前に、最後にお聞かせ下さい。
一言で言って、人生の意味は何でしょうか?」
この弟子は本当に一言で答えてもらいたがっていましたし、
死にかけている聖人も一言で答える他はありませんでした。
聖人はその弟子を見上げ、かすかな声でこう言いました。
「人生とは、川のようなものだ。」
一番の優等生は、列の次の弟子に伝えました。
「聖人様は、人生とは川のようなものだとおっしゃった。次に伝えてくれ。」
そして、次の弟子も、その次の弟子に言いました。
「人生とは、川のようなものだ。次に伝えて。」
そして、その言葉は最後に劣等生のところまで伝わってきました。
誰からも尊敬されない一番出来の悪い弟子のところに。
彼は、自分にその言葉を伝えた弟子を振り返り、こう言いました。
「人生とは川のようなものだって? 一体どういう意味だろう?
どういう意味か聖人様に聞いてくれ。」
そして、その質問は、先程とは逆の方向にその列を伝わって行きました。
「一番端っこの奴が分からないってさ。
聖人様に、人生が川のようなものとは一体どういう意味か聞いてくれ。」
弟子たちは次々にこう言って、一番端の弟子の言葉を伝えました。
そう、彼は人生が川みたいだとはどういう意味か分からなかったのです。
質問は一番先頭の弟子まで戻って来て、
先頭の優等生が死にかけている聖人に身をかがめてこう聞きました。
「人生とは川のようなものだ、とは一体どういう意味でしょうか?」
すると、聖人は目を上げてこう言いました。
「分かった。じゃあ、人生は川のようなものではない。」
もし、そのとても尊敬されている聖人が劣等生の質問の前に息絶えていたなら、
その後の十何年もの間、聖人の卒業生たちは、
「人生は川のようなものだ」
と国中で説教したり話したりすることになっていたかもしれません・・・
■あなた独自の上達の公式
この話のように、高い地位の人が発した言葉というのは
たとえ中身がなかったとしても、ものすごい価値があるものと
思い込んでしまいがちです。
しかし、ゴルフについてもそうですが、誰に対しても効果のある
唯一の上達の公式の「イロハ」などというものは存在しないのです。
これはダイエットの例を出せばよくわかると思います。
もし、誰に対しても効果的なダイエット法が存在するなら、
それ以外のダイエット法は一切必要ないはずですよね?
全ての人に通用する上達の公式というものはなく、
人それぞれに応じて上達の公式は多数存在しているのです。
では、人それぞれに応じて上達の公式が違うのはなぜでしょうか?
それは、上達した人というのは、様々な方法を試して、
それらの成功体験をまとめて、独自の上達の公式というものを
自分で作り上げているからです。
ただ、彼らのような上手くいった人たちにも、ある共通点があるのです。
そして、それこそが私たちが試みようとしていることの重要なポイントなのです。
確かに、あなた自身がつかむ上達の公式は、
最終的には私の上達の公式とは微妙に違ってきます。
そして、あなたの隣にいる人の上達の公式も、
間違いなく私やあなたの上達の公式と少し違ってきます。
しかし、私、あなた、あなたの隣にいる人の3通りの上達の公式を見てみると、
ある共通点が浮かび上がってくるのです。
その共通点に焦点を合わせていくようにして、
それとは異なる点をそれぞれの方法で見つけ出せば、
独自の上達の公式を作り上げることができます。
私のような、ゴルフの上達をお手伝いさせていただく人間がやろうとしているのは、
人によって上達の公式は様々であることを念頭においた上で、
上達するための共通点に焦点を絞っていく支援の提供です。
先ほどの「人生とは川のようなものだ」という言葉だけで満足せず、
そこにあなたなりの上達の公式を作り上げることが、上達の近道なのです。
またメールします。
小原大二郎