From:大森睦弘
六甲国際ゴルフ倶楽部より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「心・レイアップは心のリズム次第」
について話してみたいと思います。
わかっていても、なかなかできないというか、
ある意味、まずできない事。
それは「レイアップ」です。
これができるなら、レイアップなどしなくても良いぐらい、
うまくなっているとも言えるかもです。
ちなみにレイアップとは、危険なプレーを避けて、
安全にプレーする事です。
次にプレーしやすいところに、ボールを安全に運ぶとも言えます。
単に「刻む」とも言われます。
今回は、そんなレイアップについて、あなたと一緒に考えてみます。
まず、レイアップすべきかどうか悩んだら、
心のリズムに聞いてください。どういうことかというと、、、
晋呉さん(片山晋呉プロ)のパターン
晋呉さんのプレイパターンをお伝えしておきます。
永久シードを手に入れたトーナメントプレーヤーは、
果たしてどんな戦略でプレーしているのか。
晋呉さんは、ショットをミスしたと自分が感じた
次のショットは、安全を選びます。
グリーンを狙わないぐらいの選択はほとんどありませんが、
ピンを狙わない選択です。
果たして、この選択は最良なのでしょうか?
晋呉さんは長年の経験で、
この選択の方が良い結果となったというイメージがあるのです。
「晋呉さんレベルのプレーヤーが2回続けてミスするなんてありえない」
とも思う人もいるかもしれません。
「なんとなく刻むより、ミスをカバーするつもりで攻めたほうがいいのでは?」
そんなふうにあなたは思うかもしれませんね。
実は、私もそんな気がしたこともあるんです。
ミスした時のリズム
ところで、ミスをした後は呼吸や心臓の動悸や体の動きが
早くなっているものです。
それは、ミスをしたからなのでしょうか。
それとも、心のリズムが早くなって、動きのリズムも早くなり、
結果としてミスしてしまったのでしょうか。
わたしの経験からすると、
リズムが早くなる方が先だと感じています。
リズムが早くなると言っても、
時計で計ってもわからないぐらい、ほんのわずかです。
本当に呼吸まで早くなるとか、心臓の鼓動が早くなる、
なんてところまで変化していなくても、ほんのすこしリズムが早くなる程度です。
ミスした後は、ミスの程度にもよりますが、
確実に動作も早くなり、呼吸もわかるぐらい早くなります。
まさに、時計でも計れる変化となります。
ところで、時計で計ってもわからない程度って、
どうやってわかるのか? それは、落ち着きの程度です。
心が静かで、いろいろな事が冷静に考えられるような感じに対して、
落ち着きのない感じという事で、リズムが早くなった事がわかります。
落ち着きのないというのは、今、行おうとしている事に
集中していないという、単純な事でも判断できます。
ならば今、目の前にある1球に集中すればいい。
そんなふうに言われても、そんなに簡単にはできないのが現実です。
しかし、いつの間にか目の前の1球に集中出来てしまっている、
出来てしまっているというと、変な言い方なのですが、
出来る時間もあるのです。
そして、その時は心が静かで、冷静になれている時でもあります。
ということで実は、リズムというのは、
早い遅いの流れがあるのです。
攻めるか刻むか?
リズムに流れがあり、ゆっくり流れるてプレーにプラスに働く時期と、
早くなってしまって、プレーに悪い影響を与える時期という
周期性があるのです。
程度の差こそあれ、波があることには間違いありません。
そして、その周期は何十分単位以上といいますか、
少なくとも、ひとホールのプレーの時間より長い場合が多いと感じています。
そこで晋呉さんのように、ミスした次のショットは、
安全にプレーするというプレースタイルは、
まんざら、もったいなというわけではなく、
リズムという意味では、正しい選択なのです。
少なくとも、ミスをするとリズムは早くなります。
ただでさえ、リズムが早くなった事で、
ミスをした可能性が高いので、
流れとしてはリズムが早くなる山に差し掛かっているのです。
だからミスの後は冷静な判断はできないし、
さらにミスをする体の状態にもなっているということですね。
ならば「ミスした次のショットは安全にプレーする」という選択は、
リズムの変化の周期の長さから考えて当然、
わたしにも当てはまるし、あなたにもあてはまる事なのです。
飛距離が足りない場合
例えば実際のプレーの状況で、
元々の飛距離が足りなくて、次のショットをどうするか、
という事があります。
そうですね、365ヤードミドル。
ピンは奥、ドライバーの通常の飛距離は200ヤード前後。
ティーショットしたら、うまく打てて200ヤード飛んで、
フェアウエイセンター。残り165ヤード。
5wでうまく当たれば飛距離はぴったり165ヤード。
ピンが奥なので、グリーンにキャリーすれば、
ピンの奥ではなく、ピン手前で上りのパターとなり、
比較的優しいパターができる。
ただし手前にはガードバンカーがあり、ちょっと深め。
5wはうまく打てる確率は30%ぐらい。
実は最終ホールでボギーで上がれば、99で、
初の100切り達成。
こんな状況では、どんな戦略がいいのか?
そこでこのホールは、レギュラーティーからの
360ヤードミドルは、230ヤード飛ばして
残り100ヤード前後を打たせる事が想定されています。
元々のコース設定よりも、実は30ヤード飛んでいない事になりますね。
飛んでいないんだから、
次のショットは頑張って飛ばせばいいと考えるのか?
2打目の距離を頑張らせて、
罠にはめようとしているのだろうからと考えて、刻むのか?
果敢に攻めるか? 刻むか?
刻みも攻めの一つでもあるが…
しかし、刻んでフェアウエイに、残り50ヤードとか残しても、
フェアウエイからのザックリとか、ピンに絡むかどうかは、
100を切った事のない実力では、果たしてそれが安全と言えるのか。
でも頭では、ザックリするのは、スタンスが広すぎて、
ゆるむから手前にクラブが落ちてしまう。
だから、スタンスは距離にぴったり合ったスタンスで、
後は下半身を目一杯、そのスタンスの中で楽に動ける範囲で動かせば、
ダフることなんか無い。といいきかせながらやれば、
大丈夫かもしれないという、考えもよぎります。
そして、1発失敗しても、1打マージンがあるから、
ピンを直接ねらって失敗しても、
1打でリカバリーできれば、100切り。
でも、手前のガードバンカーは深めで、
ヘタをすると1打で出せないかもしれない。
でも本当はラウンド中は、スコアの事は気にしないで、
スコアカードもラウンド後にまとめて書くということが、
おすすめなのです。
しかし、なんとなく数えてしまったらどうするかということです。
そのときもし、あなたがまだ100を切ったことがないとしたら、どうしますか?
おすすめしたい判断
わたしのお勧めは、次のような判断です。
先ず、気持ちが落ち着いているのかどうか、感じます。
(選択肢1)
落ち着いていると感じたら、どっち(攻めか刻みか)が
フィーリングとして合っているかに任せる。
本来、このような判断ができる、心の状態になる事が理想です。
(選択肢2)
目の前の1打に集中できそうにない、
ある意味、リズムが早くなっていると感じたなら、とりあえず、刻む。
(選択肢3)
もしリズムがどうなんて感じれれないと思ったなら、
5wの確率30%から考えると、刻みを選択となります。
100を切ったことがないのに、
目の前にそのチャンスがあるとわかったら、
鼓動まで早くなってしまっているはずですから。
そして、3オン2パットでも100切りできる。
2オンを狙って、オンできなくても、
1打を使ってなんとか3オンして、2パットならやはり100切り。
要するに、大叩きさえ防げば、100は戦略的にゲットできる状況。
刻んで次のショットでザックリさせない戦略も
しっかり練っているわけです。
できることを淡々とやるということでは、
刻んで思い描いた戦略でプレーして、まぐれで100を切れたのではなく、
戦略を練って、それに従ってプレーした結果の100切り達成です。
そうすれば、その後の自信にもつながります。
ショットの成功確率は一定ではありません。
ライ(足場)の状況でも当然変わります。
とはいえ、体というか、心のリズムの変化を、かなり敏感に受けます。
あなたご自身のリズムを感じ、それで判断という事も、
普段から心がけておいたいただければ、
だんだんリズムの違いを感じられるようになります。
そして、良い流れなら攻め、
悪い流れなら耐えるというか、謙虚になる。
そんな戦略の練り方も大切ですね。
では、また。
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