2016.05.01
From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「心・ラウンド前の練習はパッティングが一番最後がいい」
というお話をさせていただきます。
あなたはラウンドするときのやることの手順はどうしていますか。
ラウンド前にやることはたくさんあり、
それぞれのことをどうするかで、ラウンドにも影響があります。
今回は、ラウンド前練習の最後に行うとよい
パッティング練習についてお話します。
私の場合
私はラウンド前は次の手順で行動しています。
(1)30以上前行動で心の余裕を持って現地到着
(2)ショット練習
(3)パッティング練習
ま、ごくあたりまえにも見える手順ですね。
余裕をもった行動
(1)の余裕をもった行動に関しては、以前にもお話していますが、
これも実はものすごく大切なことでした。
30分前行動について、簡単におさらいしておくと、
次のようなことになります。
人はちょっとでも焦る気持ちがあると、
神経伝達ホルモンであるアドレナリンなどが噴き出してきて、
ストレス反応を示します。
心拍数や血圧があがり、呼吸も早くなります。
さらに、自律神経である交感神経と副交感神経のバランスにも影響を与え、
そのバランスが崩れて交感神経が優位に傾きます。
これはとっさの動作はできる体勢かもしれませんか、
ゴルフのパフォーマンスを出すためにはマイナスになってしまいます。
しかも、このストレス反応はちょっとした焦りが発生しただけて、
2時間以上など、あなたの体に影響を与えてしまいます。
ですから、予定よりも30分以上早めに行動することは、
予想外のことが発生したとしても、焦ることなく対処することが可能となり、
ストレス反応が発生しないようにすることができるためのコツです。
交感神経と副交感神経がお互いに高いレベルでバランスしていることが、
最高のパフォーマンスを発揮するための要です。
そのために、交感神経だけを突出させるような行動は極力避けたいのです。
自律神経とは
自律神経である交感神経と副交感神経に関して、
簡単に説明させていただきます。
自律神経は、意識されないであなたの体のいろいろなことを
コントロールしています。
たとえば、呼吸、心臓の鼓動、胃や腸などの動きを調整しています。
交感神経は活動を促し、副交感神経は活動を鎮める方向に働きます。
この自律神経の働きによって、
意識されていないで体の動きが調整されています。
ラウンド前のショット練習
ラウンド直前のショット練習では、力感8割り程度で、
普段安定して打てているショットを再確認する程度に徹することがおすすめです。
例えばスリーウッドが不得意だからといって、
ラウンド直前に打っておこうとする必要はありません。
それは、普段の練習場でのショット練習で、
しっかり身につけておきましょう。
また、直前に練習したところで、できないことはできないのです。
できることを確認することが、ラウンド前に大切なポイントです。
ま、そんなクラブをそもそもラウンドでのキャディーバックからは
抜いておくということも大切な対処方法ですが。
ですから、普段の練習で、どのクラブのどんなショットが
どれぐらいの確率でまあまあ打てるのかを確認しておくことは重要です。
そして、ラウンド直前では、まままあ打てるショットだったショットを、
確認するように、これならまあまあ大丈夫だなという確認程度にします。
そうすれば、アドレナリンが吹き出すほどのミスショットも出ないで、
ショット練習を終えることができます。
ここで、焦ったり、これじゃまずいなとか思うようなショットを連発しては、
次に行おうとしている、心を最高の状態に持っていくための
パッティング練習の効果は、さすがに激減してしまいます。
え、そんなこといわれたら、キャディーバックの中にはパターしか残らない、
なんて言ってませんか。
ま、どんなクラブだってめちゃ振りしなければ、まあまあ打てるものですから、
そのあたりの力感を意識していただければいいですね。
練習の最後のパッティング
さて、ひととおりショットの感触を確認できたら、
最後に、パッティング練習です。
ここでわざわざパッティングは最後がいいですよなどど言わなくても、
ほぼ100%の方は、最後にパッティングをやっています。
とはいえ、その最後に行うパッティング練習を、
心を良い状態にもっていくために活用するための工夫が
足りないように見受けられます。
では、私のお勧めのラウンド前の最後の練習としての
パッティング練習のやり方というか、手順をお伝えします。
(1)強く握って高速素振り(グリーンの外)
(2)方向性の確認
(3)タッチ合わせ
このラウンド直前のパッティング練習で大切な考え方はショットと同じです。
それは、新しいことを身につけるのではなく、できることを確認することです。
強く握って高速素振り
まず、指が白くなるほどグリップを強く握って、
大きめのストロークでパッティングの素振りを行います。
この素振りはパッティンググリーンの外で行うようにします。
なぜなら、大きいストロークを早めに行うということは、
足元にも強い力がかかるため、グリーンを痛めやすいからです。
で、なぜこんな強く握って大きく強めの素振りをするのかと言うと、
それは、その後ものすごくリラックスできるからです。
ヒトは筋肉を自らの意志で収縮した後は、
その筋肉をリラックスさせやすくなります。
パッティングはもちろんショットもそうですが、
グリップはクラブを支えられるぎりぎりの力で支えることが理想です。
できる限り、余計な力を出さないようにしたいのです。
そこで、目一杯力を出して握ることで、
その後に最高にソフトにグリップを包み込むことができます。
また、大きく強めのパッティングストロークをすることで、
胸から上を正確に動かすための胸から下の体を
しっっかり安定させるための筋肉がきっちり働き始めます。
この素振りは、実は、パッティング練習のときだけではなく、
私はラウンド中も行うことがあります。
方向性確認の重要性
さて、素振りをキッチりやったら、次は方向性の調整です。
パッティングはタッチが合えば、まあまあ良いとも言われます。
しかし、そのタッチを合わせるためには、まずは、方向性が重要です。
例えば、スライスラインで正しい方向、正しいタッチで打った場合に対して、
右に打ち出してしまったら、ボールは下りに向かって打つことになり、
たくさん転がります。
左へ打ち出したら登り斜面に打ち出すことになるので、転がりは悪くなります。
傾斜や芝目が関係のない、まっ平らで芝目がないようなグリーンなら、
打ち出し方向のミスは、単に、停止位置が左右にブレるだけです。
しかし、実際のグリーンでは、傾斜や芝目があり、
そのため、打ち出し方向がボールが転がる距離に影響を与えます。
ですから、まずは、思ったラインにできるだけ正確にボールを打ち出すことが、
タッチを合わせるためにも重要です。
ということで、まずは、打ち出し方向を確認することからはじめます。
打ち出し方向の確認は、ボールを転がす距離が長くなるほど、
正しく行えません。
それは、傾斜や芝目の影響が大きくなり、
方向性がどの程度正しかったのかわかりにくくなるからです。
また、カップも、入ってしまうと、どのように入ったのか、
左から入ったのか、右からなのか、ど真ん中だったのかわかりにくいです。
それを確認しょうとすると、ストローク中に頭を動かすなどの弊害もあります。
そこで、おすすめなのが、ボールにボールをぶつけることです。
50cm以内の間隔を開けて、ボールを2コ置きます。
片方のボールでもう一方のボールの中心を狙って打ち出します。
そうすると、打ち出し方向が右に狂うほど打ち出したボールは右にはねられます。
左に狂うほど打ち出したボールは左方向へはねられます。
ですから、真っ直ぐに打ち出されたかどうかが簡単にわかります。
ボールぶつけなら、コンペなどで多くの人が一斉にパッティング練習を行っていて、
ホールが自由に使えない場合にも安心して練習できますね。
ターゲットを見たままストローク
ボールぶつけで打ち出し方向が安定してきたら、
タッチ合わせに入ります。
グリーンの速さは場所によっても異なるし、
おなじコースでも日によって変わります。
ですから、タッチのイメージを合わせることは重要です。
タッチ合わせは、「ターゲットを見たままストローク」します。
ようするに、顔をターゲットに向けて、ボールは見ないで、
ターゲットに意識を集中させて、そこへボールを転がせばいいです。
ボールを見てストロークしないと、ボールに当たらないなど、
普段のストロークが悪いと、このタッチ合わせの技は使えません。
ラウンド前調整だけではなく、パッティング練習の一つとして、
「ターゲットを見たままストローク」をやっておくと、
パッティングのいろいろな問題をクリアにすることができます。
特に、打ちに行くことに意識が行き過ぎて頭が動くなどの問題は
かなりの方々に発生しますが、ボールを見ないで頭が動くと、
クリーンヒットできません。
この「ターゲットを見たままストローク」は練習としても、
頭が動く意外にも、手先の動きが大きとか、パンチがはいるとか、
いろいろな問題を明らかにしてくれる妙薬です。
普段のストロークが悪いと、「ターゲットを見たままストローク」では
パッティングでダフるなんてことにもなりますから、
まずは、お家のパターマットなどで練習しておいてください。
ちょっと「ターゲットを見たままストローク」のお話が長くなって
脱線してしまいました。
いずれにしても、パッティング調整の最後で
「ターゲットを見たままストローク」をやっておくと、
不思議にタッチが合うので、ヒトの能力というのは計り知れない物があります。
だって、見れば距離を感じることができるのですから。
パッティングでの鎮静効果を最高にするには
本来行う行動のなかで、心を落ち着かせることができるパッティングを
一番最後に行うことの意味を、もう少しお話しておくことにします。
パッティングでは静かなリズムのなかに身を置くことで、
心を鎮めることができます。
そして、パッティンでは、リズムがゆったりして、
自律神経を高いレベルで安定させることができます。
ここで、高いレベルで安定ということの意味は重要です。
交感神経も副交感神経もそれぞれが高いレベルにあって、
お互いにバランスしていることが、
ヒトがパフォーマンスを発揮するためのバロメーターです。
単にリラックスしているだけでは副交感神経が優位になり、
自律神経としてはバランスが良いとはいえません。
そのため、単なるリラックスでは高いパフォーマンスは出せません。
そういった意味では、パッティングはゆったりした時間と空間のなかに、
精度良くストロークするという緊張感もあり、
自律神経を高いレベルでバランスさせやすい状況です。
ですから、自律神経を高いレベルでバランスさせるという意味合いを強く意識して
パッティングを行うことは、これから始まる18ホールを
良い意識レベルでラウンドできるために重要です。
また、パッティングでは、セットアップの終盤で、
お腹を思いっきり凹めながらお腹から息を吐き出して
バックスイングを開始します。
お腹を凹めるということは、
胸から下のお腹の後ろ側の背骨である腰椎を安定させることができます。
パッティングでは、下半身は完全に固定で、
肩甲骨の上下スライドでストロークするとストロークは安定します。
そこで、骨盤の上にあたる腰椎まで固定すると、さらにストロークは安定します。
お腹は、肋の下が浮き出るまでしっかり凹めるほどストロークは安定できます。
そして、お腹を凹めると同時に息をスーと吐きながらそれを声に出して表現しすると、
ストロークまでスーとしてきて滑らかになります。
ちょっと恥ずかしいかもしれませんが、本当に声にして、
スーと言いながらバックスイングして、またスーと言いながらボールヒットさせます。
ちなみに、お腹は限界まで凹めていますから、
胸式呼吸で息をしながらスーといいます。
スーと声に出すことで、グリッププレッシャーの変化も少なく、
滑らかにストロークしやすくなります。
スーと声をだしていたら、パンチを入れたくても入れられませんね。
さらに、このスーと声を出すということで、
口から息を吐くことにより自律神経はさらに安定します。
ところで、パッティングではなく、
フルショットでは、心を鎮めることは難しかったりしますね。
フルショットなどでバシバシボールを飛ばそうとして、ミスが連発すると、
交感神経が優位となり、やはり自律神経のバランスとしては崩れてしまいます。
深呼吸や水を一口程度口にすることで、
突出した交感神経を抑える方向に持っていくこともできますが、
まずは、交感神経がしゃしゃり出ないようにすることが一番です。
そして、ショットで少し心が乱れた状態からは、
パッティングで平常心を取り戻しましょう。
では、また。
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