2015.12.06
From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「体・体で打つその第一歩」
というお話をさせていただきます。
体で打つとか言われたりすることもありますが、
どんな感じか、まずは、経験してみたいですね。
もし、あなたが、ゴルフ以外の他のスポーツでも、
体を使う感じを手に入れたことがあるとお感じなら、
それをおさらいしてみましょう。
そこで、手先でやっていたことを、
体で行う簡単な動きをやってみます。
そうしたら、ゴルフでも、体で打つということの、
本当の動きが見えてくるんです。
引き戸で体を使う
今回は普段の生活で実感できる動きを
お伝えすることにしました。
また、普段から体を使って動作することを習慣化すれば、
ゴルフでも知らないうちに体で打つことができてきます。
引き戸などをスライドさせる時の動きの例をやってみます。
一つは、腕の動きだけで引いた場合。
もう一つは、体の動きを使って引いた場合です。
ものすごく単純な例をやってみましたので、
まずは、この2つの動きを実際にやってみましょう。
体で引き戸を動かす方法では、次の3ステップを実行します。
(1)引き戸の左横に、引き戸の面と平行に足を並べて立ちます。
(2)足元はそのままで、体の右側にある戸に向かって、
腰を右に45度ぐらい向けながら、左手で戸を軽く持ちます。
(3)両脚で地面を素直に踏むイメージで、両股関節を入れ、
重心を落とします(腰を回そうとする必要はありません)。
引き戸をスライドさせる時、腕だけで引いても、
体で引いても、スライドできます。
しかし、それぞれのやりかたで、
引き戸の動きが、全く異なった動きになります。
この違いが、クラブで起きたら、
とんでもない差になると予感されます。
腕だけで引くと、ずるずると
同じぐらいの速さで引かれて止まります。
体で引くと、一瞬、溜めがあってから、
グンと加速して引かれてきて止まります。
体で引くと、楽に加速できる感じがわかります。
ここで、体で動かすコツとしては、まずは、下半身から動いて、
上半身は下半身の力を受けるだけに徹することです。
そのためには、上半身、特に左の肩と腕、手首をリラックスさせて、
自らは、力を出そうとしないようにします。
そうすると、先に動き始めた下半身と、
まだ止まっている引き戸の重さと摩擦抵抗で、腰から戸を持っている手までの間の、
左肩甲骨、左腕、左手首につながる筋肉と腱が引き伸ばされてきます。
そうです、上半身の筋肉と腱には、伸ばされることで、
ゴムのように、エネルギーが溜まってきます。
その溜まったエネルギーを解放されることで、戸が勝手に引かれてきます。
自ら動こうとする部分は、先行動作する下半身だけです。
しかも、実は、下半身は力を出すのではなく、
力を抜いて、落ちればいいのです。
戸を持つ手も、伸ばされて縮もうとする体に引っ張られて、
戸を離さないように、支えるだけです。
引っ張られて、手先が滑らないぎりぎりの力で、
戸が手の中から抜けないようにします。
これは、やってみると、な~るほど、こんな感じかとわかります。
これが、体で引き戸をスライドさせる感覚です。
絶対、やってみてくださいね。
なぜ、体で振ることが重要なのか
ゴルフでもクラブを、腕だけで動かしていると、ズルズルっと動いてしまい、
エネルギーを溜めて、それを一気に吐き出す動きにはなりません。
筋肉を自ら縮めて骨格を動かそうとする動きに比べ、筋肉と腱を伸ばしてから、
それを解放させた方が、より大きな力を出せます。
人の体には、単なるゴム以上の仕組みがあり、
単純に筋肉を縮めることで出せる力の、2倍以上の力を、
同じ筋肉から引き出すことができるポテンシャルがあります。
いずれにしても、下半身の動きで、上半身の筋肉と腱を引き伸ばし、
それを解放させるように、体を使ってクラブを振ることができたら、
楽にパワーを出せます。
引き戸でやったみたいに、ゴルフのスイングでも、エネルギーを体に一旦溜めて、
その溜めたエネルギーを一気に吐き出します。
そうすれば、クラブの先端であるヘッドは、加速しながらボールヒットできます。
遠くにボールを飛ばすためには、ミート率(ヘッドスピードに対するボール初速)
をあげることも、重要な要素です。
ミート率を良くするためには、ヘッドの芯に近いところに、
ヘッドが加速しながらヒットすることがポイントです。
ヘッドが加速しているなら、ボールに当たり負けしないで、
ボールを強く打ち抜けるばかりではありません。
ボールヒット前後で、フェースの向きはより安定し、
直進性や曲がりのコントロールがやりやすくなります。
そして、軌道に対して、フェースが真っ直ぐに当たるほど、
さらにミート率は良くなります。
また、アイアンなどで、グリーンに落ちてからずるずる転がるのではなく、
ボールにバックスピンをかけて、できるだけ早く止まるほど、
狙ったところに安全にボールを運びやすくなります。
ま、バックスピンが多すぎて、戻り過ぎるということもありますが、
一般的には、バックスピンが少なくて、苦労することの方が、多いですね。
バックスピンをたくさんかけるためにも、
加速しながらのボールヒットが重要となります。
ロフトとヘッドスピードが同じなら、
加速度が大きい状態でのボールヒットになるほど、
ボールがヘッドのフェース面でつぶれやすく、
よりしっかりヘッドの上をボールが回転して、スピンがかかります。
また、よりロフトの大きなクラブ(短いクラブ)ほど、
バックスピンは多くなります。
バックスピンで落ちてからの転がりが少なくできれば、
グリーン手前のバンカーなどに落ちないで、
かつ、グリーン奥の下りのパッティングを残すことなく、
ピンの手前にボールを置くことができます。
ですから、飛距離や方向性を確保して、やさしく安全に狙えるためには、
ヘッドが加速しながらボールに当たることは、ものすごく重要なことです。
バックスピンを多くして打てるなら、バックスピンを減らす打ち方もできます。
これって、スコアに直結することばかりですね。
引き戸の動きをゴルフにつなげる
引き戸でやった動きを、ゴルフのスイングにつなげてみます。
引き戸を振るわけではないのですが、トップでの切り返し動作のイメージと、
引き戸を引く動作を一致させてみます。
引き戸を体でスライドさせる方法では、
重力で重心を落とす両股関節を入れる動きで、何も力を加えてようとしなければ、
骨格の構造で、骨盤は左に回転します。
ところが、引き戸の重さとスライドする摩擦力で、
少しの時間、引き戸が動かない時間ができます。
そうすると、骨盤につながった体幹が左にターンする動きで、
戸と下半身の間にある上半身の中の、特に左肩甲骨が体の正面方向へスライドされ、
左肩甲骨の後ろ側の筋肉と腱は引き伸ばされます。
左肩から手首にかけて、リラクスさせておくほど、
この「間」ともいえる時間の流れの中で、左肩甲骨は
体の正面方向へのスライド量は大きくなり、より多くのエネルギーが溜められます。
同じ力で伸ばすなら、たくさん伸びた方が、より多くのエネルギーを蓄積できるのです。
地面を両足で踏もうとして、両股関節を入れるだけで、
右に45度向いていた腰は、自動的に左回転し、正面を向くこの動きは、
下半身にとって、ものすごく重要です。
ゴルフのスイングでも、トップからの切り返しで、
下半身がこのように動くことができると、上半身は素直に引っ張られてきて、
下半身とクラブの間にはさまれた上半身に、エネルギーを楽に溜め始めることができます。
あなたご自身から、上半身の筋力を使って、上半身をねじるような動きをしなくても、
下半身の動きで上半身にエネルギーが蓄積されます。
クラブも引き戸と同じで、重さがあります。
さらには、クラブはバックスイングで右回転しています。
引き戸の摩擦抵抗の代わりに、このクラブがまだトップに向かっている最中に、
下半身の先行動作をすれば、さらに強力にクラブの重さを利用して、
下半身とクラブの真逆方向の動きで、その間にある上半身、
特に左肩甲骨の後ろ側が引き伸ばされます。
さらに引き伸ばされることを実感するために
引き戸の運動で、さらに、左肩甲骨の後ろが引き伸ばされて、
その長さが戻ろうとする力で戸を閉めることをやりたければ、次のことを強調します。
肩と手首を出来る限りリラックスさせて、重心を落とす速さを、
自由落下並に早くします。
この時、思った以上のパワーが出て、戸は結構素早くスライドするので、
右膝を前に出すように腰を落としてしまうと、
右膝に戸がぶち当たるので注意してください。
ようするに、両足の力を抜いて、
下にちょっとだけ落ちることを邪魔しないようにしてみるだけです。
そうすると、速くなった腰の落下速度で、上半身の左肩甲骨の後ろや左腕が、
より速く大きく引き伸ばされます。
その結果、さらに大きなエネルギーが上半身に蓄積され、
引き戸のスライドは、さらにスピードアップします。
しかも、単に下半身の力を一旦抜いて、重力をたくさん使っただけですので、
楽に、高速に引き戸をスライドできますね。
下半身すら自らは力を足していないで、
無駄に地面を支えていた力を抜いただけです。
この腕だけで動かそうとした場合と、
体と重力を利用した場合の違い、すごいですね。
ゴルフのダウンスイングでの体の使い方のキーポイントが、
この両股関節を入れながら、重心を落とす動作です。
実際のショットで、ちょっとだけでも、この下半身から先行して、
重力と下半身を使って上半身にエネルギーを溜める感じが出せたら最高です。
クラブではなく、引き戸が相手なら、
ちょっと極端にやってみることも簡単ですね。
実際のショットでは、ほんの少し両股関節が入る感じで重心を落とすようにして、
両脚で地面を踏める体勢をつくろうとするだけでいいです。
このダウンスイングでの「間」ができたら、クラブが胸から下、
さらには腰から下に降りてきてからは、もっとすごいことが起きます。
なんせ、クラブが胸から下に降りてきた頃には、
ダウンで少しおとなしくしていて、しかも重力によるエネルギーを溜めてきた下半身を、
いよいよお目一杯爆発させることになるのですから。
ま、ここまでは、敵を前にした剣士のような、リラックスはしているけれど、
緩んでいるのではなく、全身に張りがあり、エネルギーが溜まり始めている状態ですね。
まずは、ダウンスイングの出だし、まさに、切り返しの部分の感じをつかむことが、
ボールヒットに向かってのすごい事への第一歩となります。
では、また。
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