From:大森睦弘
六甲国際ゴルフ倶楽部より、、、
こんにちは、ETGA(江連忠ゴルフアカデミー)の大森睦弘です。
今回は
「歯の噛み合わせでボールが曲がる」
ということについて話してみたいと思います。
「歯や噛み合わせが悪いとボールが曲がるって、ホント?」
これを聞いて、あなたもそう思ったかもしれませんね。
でも、これはホントなんです。
歯は運動機能に大きく影響しているって、ご存知でしたでしょうか?
私は、不摂生のために、歯とか歯肉の健康状態は最悪だったのです。
しかし、現在はかなりいい状態となりました。
スポーツにとって歯が健康だということはかなり大切なことなのです。
今日はゴルフとはかけ離れた話のように感じられるかもしれませんが、
あなたの健康な生活にも大きくかかわるところです。
ですので、お付き合いいただいて損はしないと思います(笑)。
噛み合わせなどの歯と運動能力の関係
力を出そうとするとき、どなたも奥歯をか噛みしめています。
また、難しい手作業を行うときも、奥歯を噛みしめていたりします。
これは私の女房から聞いた話なのですが、
針に糸を通すとかやってみると、ついつい奥歯を噛みしめているそうです。
人がパフォーマンスを発揮しようとするときは、
歯になんらかのサポートをしてもらっているのです。
ということは、噛み合わせなど、歯の状態が悪いと、
動きに影響を与えてしまい、最高のパフォーマンスが出せなくなってしまう、、、
という、とんでもない事につながって行きます。
スポーツ用のマウスピースなどもあり、
歯と運動能力はかなり密接な関係があるということなですね。
噛み合わせが悪いと、筋肉の使い方のバランスがくずれて、
イメージ通りに体を動かせないのです。
目をつむってその場で足踏みして、最初に立ったところから
どれだけずれてゆくかという、からだの歪みチェック方法があります。
試しにやってみていただきたいのですが、右奥歯で割り箸を噛んでやった場合と、
左に噛んで行った場合で、ずれ方が変わってしまったりします。
そう言えば、私が通っている歯医者では、噛み合わせの調整をするときは
10ミクロン(1mmの1000分の10)の厚さのゲージでチェックしています。
歯はものすごい力を支えることができるのに、ものすごく繊細なのですね。
だからちょっと狂いがあるだけで、体の動きに影響が出てしまうのです。
できるだけご自分の歯を温存しましょう
インプラントとか入れ歯などによる、サイボーグ化ということが、
歯科治療で行われています。
しかし、先ほどの歯の神経の繊細さを思うと、やはり自分の歯をできるだけ温存して、
噛み合わせをちゃんと感じることができるようにしたいものです。
そのためには、歯やその土台となる歯槽骨、
歯肉のケアーをしっかり行いたいですね。
唾液が優秀なら虫歯にはならないし、歯周菌も殺してくれるらしいのです。
そんな人なら歯磨きとか歯肉のケアはほったらかしでも、
代わりに唾液がやってくれるので、いいのかもしれません。
しかし、どうやら私の唾液は軟弱なようで、
そうは問屋は卸さないという感じでした。
ここで私が今でも深く反省している話をさせていただこうと思います。
教育というものの恐ろしさを実感しています。
というのも、わたしは小さい頃は歯磨きは朝起きてから一度だけで、
寝る前に歯を磨きませんでした。
家族みんなそうだったので、それが普通だと思っていたのです。
しかし、歯肉に問題が発生して歯科医で治療する一貫で、
歯の手入れを教えてもらってからは、食後毎にしっかり磨き、
夜寝る前に磨いたらそのあとは何も食べないようになりました。
知らなかったとはいえ、自分に呆れるばかりです。
そして、夜のうちに歯周病菌が増床するということで、
朝起きたら真っ先に軽く歯磨きをして、歯周病菌とおさらば(?)します。
歯医者には定期的に(3ヶ月毎ぐらい)通って、歯垢や歯肉の状態チェックしていますが、
歯を赤く染めて確認する磨き残しチェックで、毎回磨き残し0%を達成しています。
そこの歯科医院ではかなり珍しいらしく、最初のころは毎回驚かれました(笑)。
そして、どうやって磨いているのですがと聞かれました。
最近は毎回なので「今回もクリアですね」ぐらいで、あまり驚いてもらえなくなりました。
そこで、どうやったら完璧に歯を磨けるかについて、
私なりに工夫した点をお伝えしようと思います。
生物多様性的歯磨き
最近は電動歯ブラシとかありますが、どうしても磨き残しが出てしまいます。
コマーシャルでも歯垢除去率98%とか言ってますね。
100%を一種類の歯ブラシとかで達成することはほぼ不可能と考えてください。
歯というのは意外と入り組んでいて、単純ではないのです。
そして、私の場合は若い時の不摂生のために、
歯槽骨が下がって歯と歯の間に隙間が結構あり、その隙間とか、
歯の根っこに、磨き残しが発生しやすくなっているのです。
要するに、歯ブラシの毛先が当たらない部分があるということなのです。
そこで、ふと思ったことは、1種類の歯ブラシや利き手の右手ばかりで磨くのではなく、
いろいろな種類の歯ブラシや左右の手で交互にアタックすればいいかもと思ったのです。
それぞれの歯ブラシや左右の手の性質の違いで、
毛先が当たらない部分が少なくできるのではなないかということでした。
そして、この予測は見事に当たりました。
また、歯ブラシは強く当てれば、歯が綺麗になるというものではありません。
軽い力で、歯ブラシを歯の上に乗せる様にして動かすようにします。
そうすると、歯ブラシの毛がピンと跳ねてくれます。
その歯ブラシの毛の動きが大切なのです。
その動きを邪魔しないようにしてあげることが、汚れを綺麗に取り去るために効果的です。
これらのことを総合して、最終的にどこに行き着いたかと言いますと、次の様になります。
(1)いろいろな持ち方で磨く(左手、右手など)
(2)いろいろな強さやストロークで磨く(全体的にはほとんど手で押し付けない)
(3)いろいろな種類の歯ブラシで磨く
(4)いろいろな種類の歯磨き粉で磨く
(5)いろいろな順番で磨く(磨く歯の順番、使うブラシの順番)
そして、わたしはこの方法を「生物多様性的歯磨き方法」と命名しました。
理由はもうおわかりかと思いますが(わかりませんか? 笑)
いろいろな生物、いろいろな遺伝情報を持った個体が存在することで、
自然界の変化に柔軟に対応していることからの命名です。
歯磨き方法に多様性をもたせることで、
いろいろ複雑な構造となっている歯の表面に、的確に対応しようとするものです。
(1)の左右の手を使うことは、ゴルフで左と右手のバランスを
良くしようと思って始めたことなのですが、
結果として歯もまんべんなく磨ける事に貢献しています。
歯ブラシの種類は、歯の隙間を磨くためのデンタルフロス、
歯と歯の間に通す歯間ブラシ、中心に毛先が集まって先が尖ったブラシ、
普通の歯ブラシ、電動歯ブラシなどです。
これらを、朝、昼、晩でいろいろローテーションさせて使っています。
また、使う順番は歯間が最初で、
最後は普通の歯ブラシか電動歯ブラシがベースですが、
歯間ブラシの後は使うブラシの順番はいろいろ変えています。
まずは、歯の間に残った食べカスを取り除いてから、
歯の表面を磨くという感じです。
この「生物多様性的歯磨き方法」は、私自身が長いこと実践してきて、
良い結果が出ていますので、是非みなさんも試してみていただけたらと思います。
一回で全部きれいにしようとしない
毎回しっかり全部磨ききってしまおうとすると、時間がかかります。
そして結局、続かなくなります。
ですから、いろいろな方法で3日で一巡するとか。
あるいは、朝と昼、夜では磨き方を変えて、
朝は意外とあっさりでも、夜はしっかりとか。
メリハリがあることも、ずっと続けるためには大切です。
朝起きたらまず歯を磨きましょう
歯周菌は夜のうちに増殖します。ということは、
朝起きた時お口の中は歯周菌がいっぱいです。
寝る前に歯磨きでまんべんなく磨けたとしても、
菌までゼロにすることはできないからです。
また、口臭の原因の一つは、舌の菌の増殖とも言われれています。
ということで、朝起きたら真っ先に行うべきことは、簡単な歯磨きです。
綺麗にまんべんなく磨こうとしなくてもいいのです。
目的は菌を洗い流すことですから。
軽く歯全体にササッと歯ブラシを当てて、
最後に舌も歯ブラシでちょちょっとなでてあげます。
30秒ぐらいでもいいですので、
とにかく増殖した菌を大まかに流しだしてしまいましょう。
舌を顎につける
歯ぎしりで歯が減ってしまうことがあります。
そうなると肩が凝ったり、筋肉の左右のバランスが崩れたりしてしまいます。
それで、歯科医院ではマウスピースを寝るときに装着することを勧めます。
しかし、一生寝るときにマウスピースを使いつづけるなんて、嫌ですね。
少しづつ訓練して、マウスピースがなくても
歯ぎしりしないようになりたいものです。そのための極意とは?
舌の先を上顎にくっつけるようにして寝るようにするのです。
そうすると、だんだんマウスピースをやっているような感じで、
上の歯と下の歯が離れた状態を保てるようになってきます。
すぐには朝までつづかなくても、
毎晩やっているうちに、うまく朝まで持つようになります。
歯周病が心筋梗塞などの成人病にも影響?
「8020(はちまるにまる)運動」というのをご存知でしょうか?
80歳になっても20本以上ご自分の歯を残していられれば、
美味しく食事を楽しむことができるということを目指そうという運動です。
ゴルフの楽しみの一つには、ラウンド後、美味しい食事やお酒を交えながら、
一緒に回った方とのゴルフ談義がありますね。
歯をできるだけ残すためには、歯周病を防ぐことが第一になります。
質の良い唾液があれば、それはそれでいいのですが、やはり歯磨きで対処です。
ところで、歯周病は細菌が原因ですが、
歯周病になると心筋梗塞の危険性が高くなるという論文が発表されています。
まるで、「風が吹くと桶屋が儲かる」的な話ですが、
ただの歯というだけでは済まされないですね。
ここまで読んでも「ゴルフと関係ない」と思っていらっしゃるかもしれません。
ですが「ゴルフには歯なんて関係ない」なんて思っていると、
あなたの歯が、とんでもないボールの曲がりの原因を作っている。。。
そんなことも、あり得るということを覚えておいて下さい。
。。。さて、ゴルフとは直接関係のないことだと思っていても
ここまで読み進めて下さったあなたに、
お詫びと言ってはなんですが、プレゼントをしたいと思います。
前回の記事への回答を、最後に載せさせていただきました。
よろしければ参考になさってください。
(前回の記事はこちら http://g-live.info/?p=3325 )
前回のご質問への回答(両股関節の使い方)
股関節が上下で上半身全体が上下に動くとお考えの方が多いようですが、
ちょっと勘違いされる事が多いようです。
腰の動きに関してはいろいろな言い方をされるのですが、
私はシンプルに体の動きから考えています。
ゴルフでは、正しくは股関節の付け根から前傾します。
そこで、上半身をピッタリの筒の中に入れてその中で綺麗にターンさせたら、
両股関節はどのように動くでしょうか?
例えば、テークバックでは、右股関節が斜め上(後ろポケット方向)、
左股関節は斜め下に動くことで、
上半身は上下しないで筒の中に収まった綺麗なターンとなります。
このことがしっかりイメージできれば、股関節の斜め上下運動での上半身の上下の問題は、
雲が晴れてゆくように、スッキリご理解いただけるのではないでしょうか?
ボールヒットに向かっての両股関節の使い方については、以前のコラム
(「技」ダフらずにスイングできるトップとは?)で説明させていただいていますので、
参考にしていただけたらと思います。
ただし、スイングのポイントなどは、それぞれの方の発達段階によって、
今やると最適な点とかがありますので、注意は必要です。
わたしは、どの内容もできるだけ、同じやるとしても
いろいろなレベルの方に対応できる方法で提供させていただく努力は行っています。
各自で対応できる難易度のところを、選んでやっていただければいいのです。
とはいえ、すべての説明で難易度別のやり方を
ご提供できるわけではありませんので、そこは悪しからず、です。
今回のご質問へのお答えとしての、股関節の動きについてですが。
わたしは、比較的初心者の方から意識しても、
誤解や、問題が少ない事ではないかと考えています。
また、進歩の壁にぶち当たった方も、もう一度、
本来の人間の骨格にとって優しいからだの動かし方を考えなおし、
それをご自分のスイングにつなげていただければと思っています。
そういった意味を込めて、今回ご回答させていただきました。
これからも、いろいろなご質問に対しては、
できるだけ素早くお応えしたいとは考えています。
しかし、ある程度まとまった内容でお伝えしたい事もあったり、
やはり実際にスイングなどを拝見しないと、
最適なお答えができないような事もあります。
ご自分の聞きたい事を、なかなかお伝えできていないような場合は、
そのようなことなのだとご理解いただけたらと思います。
前回のご質問への回答 その2「板の詳しい寸法」
板乗りショットに使う板の寸法ですが、幅は5~8cm程度です。
長さは打とうとしているショットでのスタンス幅より少し長め、
高さは落ちやすいときは薄めで1cm程度、
慣れてきたら高く5cmとかにします。
高さが5cmもあると、ごまかして地面を触れなくなりますので、
わかりやすいといえばわかりやすいかもしれません。
実際にカ●ンズホームなどのホームセンターでバラ売りされている板ですと、
幅6.4cm、厚さ2.6cm、長さ91cmの物があります。
とりあえずはそれぐらいのサイズから始めてみるといいかと思います。
この大きさですと、ゴルフバックに入れて、
練習所にも気軽に持って行けます。
もう少し短いものを選んで、まずはアプローチぐらいからがお勧めです。
質問にもお答えして、今日は長くなってしまいましたね。。。
では、また。
追伸
以前、このメールマガジンでも紹介したJSNXですが、、、
教材としてリリースをする運びとなりました。
期間限定、個数限定ですので、
まだご覧になっていない方は、お早めに。
http://g-live.info/click/jsnx/
*新発売記念。12月4日(水)までの限定価格です。