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あなたの信じるものは何?

2013.09.19
obara

From:小原大二郎
千葉の自宅より、、、

おはようございます、小原大二郎です。

今日は、スイングで迷っているある生徒さんのお話から
はじめてみたいと思います。

あなたもおそらく一度や二度は、

 「どんなスイングをしたらいいのか?」

 「自分の求めるスイングはどこにあるんだろう?」

そんなことを考えたことがあるのではないかと思いますが、
今日はそういう人にこそ、読んでほしい内容になります。

迷いが原因で一進一退。。。

以前に私が教えていた生徒さんで、Sさんという方がいます。

Sさんは50歳前半で、だいたい100前後で回られていて、
100を切ったり切らなかったりを解消したくて、
私のところにいらっしゃました。

Sさんが来た当初は、なかなか結果が出なかったのですが、
その後80台の後半では回るようになりました。

そんなSさんですが、先ほども申し上げたように、
はじめはまるで結果が出なかったのです。

まるで結果が出ないというのは言い過ぎかもしれません。
むしろ「一進一退」と言ったほうが正しいかもしれません。

うまくいっても、すぐにまた元に戻ってしまう。。。
そんな感じだったんですね。

そんなSさんとは、練習後にこんなやりとりがあったんです。

Sさん「小原先生、私、この前雑誌で、有名な●●コーチの
    ▲▲スイングについて読んだんですが、
    あれってどうなんですかね?」

小原 「うーん、●●コーチのことは名前だけは知っていますけど、
    ▲▲スイングって、どういうスイングのことを言っているんですか?」

Sさん「えーと、どんなスイングだったかな。。。
    でも、読んでいてなんかいいなあと思って気になっているんで、
    小原先生から見てどうかなあと。。。」

小原 「うーん、どんなスイングかがわからないと、
    いいか悪いかは、私も何も言えませんね。。。」

Sさん「そうですか。。。でも気になるんですよね」

自分で説明出来ないものを信じられる?

小原 「確かに、真新しい理論や考え方が出てくると、気になりますよね」

Sさん「ええ、特に自分が信じてやってきたことで結果が出ないと、
    今ままやってきたことと違う、新しいものが気になってしまいます」

小原 「そう考えてしまう気持ちは、とてもよくわかります。
    私も以前はそういうところがありましたし。

    でも、私がプロになれたのは、
    そういう迷いを捨てられたからだと思っています」

Sさん「プロでも迷うことってあるんですか?」

小原 「もちろんありますよ。むしろ迷ってばっかりですけどね(笑)。

    でも、その迷いを振り切って、とにかく信じて続けます。

    ただ、続けることを邪魔しようとするというか、たとえば
    『もしかして、こっちのほうがいいんじゃないか?』
    と思ってしまうようなことが、必ず起こってくるんですよね。
    たとえば、結果が出ないとか、そういうことが」

Sさん「そういう時って、どうするんですか?」

小原 「そういう時は、、、『これって試されてるな』って思いますね。
    だから、あえて信じて続けます。
    だって、そこでやめたら、またゼロから始めないといけないじゃないですか。
    信じて続けるしかないですよね」

Sさん「そこまで信じ続けられるものが、私にはないですね。。。」

小原 「うーん、でもSさん。ちょっと厳しいことを言うようですけれど。。。

    さっき、●●コーチの▲▲スイングについて私が質問しましたけれど、
    自分で説明できないようなスイングを信じてしまっていいんですか?」

Sさん「!!! うーん、、、そういえば。。。そうですね」

小原 「ええ。もちろん、Sさんが迷われる気持ちはとてもよくわかりますよ。
    でも、ちょっとやって結果が出ないからといって、
    すぐに他の方法に。。。というのでは、あまり良くないですよね」

Sさん「ええ、すみませんでした。
    私がなかなか上達しないのは、きっとそのせいですね。
    これからは、今小原先生に言われていることを信じて続けます」

一度や二度で結果が出なくても

このSさんの例は、、、
そもそも教える側の私が悪いと言われれば、それまでかもしれません。

しかも私も当時は若かったので(今でも若いですが 笑)、
Sさんが私の言うことを信じることができなかったのかもしれません。

当時、上達が出来ないと悩んでいたSさんにした、
「3つのポイント」があります。

1.一度スイングを身につければ、それから下手になる可能性は低くなる

⇒ これは私がよく言っていることですが、
  一度スイングを身につけてしまえば、あとで大きくスイングを崩したり、
  スコアを崩したりすることはなくなります。

2.新しくスイングを身につけるよりも、
  すでに身につけたスイングをメンテナンスするほうが、かかる時間は少ない

⇒ 自分のスイングをいったん解体して、新しいスイングを身につけるのには、
  ものすごい時間と労力がかかります。

  しかし、身につけたものを調整するだけであれば、
  時間も労力も最小限で済みます。

3.スイングに移り気になるのは、自分のスイングを身につけていない証拠

⇒ 今回のSさんの例でも言えることですが、
  自分のスイングスタイルを身に付けることが、迷いを減らします。

  コーチがいるのであれば、ひとまずその人を信じてやってみる。
  教材を買ったのなら、それを信じて繰り返してみる。

  一度や二度のラウンドで結果が出なかったとしても、
  それはよくあることです。
  あきらめずに続けてみることです。

その後、Sさんは私を信じてついてきてくださって、
その後安定して90台を出し、90を切ることもできました。

調子が悪かったり結果が出ないと、弱気になるものですが、
それはやはり「試されている」のだと、やっぱり思います。

またメールします。

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【ビデオ】インサイドアウト軌道の修正法

2013.09.18
obara

From:小原大二郎
千葉の自宅より、、、

おはようございます、小原大二郎です。

本日はウィークリーレッスンを配信します。

今日のテーマは「インサイドアウトの修正法」です。

ボールが右に飛び出してしまうという方や
自分で認識されている方もいるかもしれません。

ぜひご参考下さい。

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ナイスショットという毒

2013.09.17
obara

From:小原大二郎
千葉の自宅より、、、

おはようございます、小原大二郎です。

「今のはナイスショットでしたか?」

先日のレッスンで
ある参加者のショットに対して
こんな質問をしました。

スイングの出来も、ショットの方向性も上出来でした。
落ちた場所も大分よかったです。

そのときのレッスンでは、
大分ゴルフがお上手な方々の
指導をさせていただきましたので、

その人のさらなる上達のために
結構厳しく指導させていただきました。

ほとんどの人に対して、
「あなたのスイングのここを直したほうがいい」

とか

「コレを変えた方がいい」

とかアドバイスをさせていただいたわけです。

そんななかで、
「今のはナイスショットでしたか?」

という質問をしたのは理由がありました。

ナイスショットという毒

「ナイスショット」

「ナイスショット」この言葉を聞いてあなたはどう感じますか?

ゴルフ場に行ったら、1日に何回もこの言葉を
口にしてくださっているかと思います。
(口に出していないとしたら、その日はとんでもないかも・・・)

いいショットを打ったら「ナイスショット!」

と褒めてあげる事が常となっているゴルフですが、

ゴルフをやっている人が目指しているのはそのナイスショットを打って
一打でも少ない打数で、ゴルフをするということだと思います。

ただ・・・

上達にとって、、、
ナイスショットという言葉ほど、毒なものはありません。

同時にナイスショットという言葉ほど、便利なものはありません。

ゴルフをしていると、
「ナイスショット」という言葉で
たいていのショットが片付けられてしまいます。

とりあえず、偶然目標方向に近ければ
とりあえず偶然、ピンに入れば
それは、ナイスショットなわけです。

左に飛ばそうとショットして
右に飛んでしまっても、フェアウェイならナイスショット
と言われたりもしますよね。

本当のナイスショットとは何か

たいていの人は、本当の「ナイスショット」の定義が出来ていません。
物理的にどういうショットができれば「ナイスショット」なのか。

それが、わかっていれば
あなたが「ナイスショット」を打ったとき
本当に喜べると思いますし、

ナイスショットでないときに、
次に修正するための、材料にすることができるのです。

しかし、私もあなたも同様だと思いますが、、、

「自分はナイスショット」
できたかどうか。

の問にスグさまイエス。
あるいはノーとは答えられないんじゃないかと思います。
う~~~んと、考えこんでしまうんではないでしょうか???

それはなぜかというと、
そのときそのときで、ナイスショットは
変わるからです。

そのためにも、ナイスショットが何かを
お教えします。

ショットの軌道をイメージする

普段からやられている方もいると思いますが、
ショットを打つ前に、どういう球を打つつもりなのか
をイメージして頂くことをオススメしています。

バックスイングから、インパクト、トップスイング、
ボールの出玉の高さ、ボールの距離、ボールが落ちたところ、ボールの転がり

それらをイメージして下さい。

それらがご自身の思い通りに行ったショットこそ
最高の「ナイスショット」です。

ドライバーで言えば、なんとなく真っ直ぐ飛んで
フェアウェイに残ればいいかな
という考えも勿論いいのですが、、、

コースの形も考慮して
あの辺に落とすというイメージを持って
打てると最高ですよね。

「ナイスショット」が何なのかを考えられることで
はじめてあなたも、自分の欠点をより
意識することが出来ると思います。

それを知らないまま、ゴルフの練習をすることは
真夜中に、ゴルフ場でボールを探すようなものですよ。

勿論、はじめからご自身の思い通りのショットなど
打てるはずもありませんから

少しずつご自身のショットに対するイメージを
具体的にしていってくださいね。

またメールします。

小原大二郎

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素晴らしいキャディさんの話

2013.09.16
obara

From:小原大二郎
千葉の自宅より、、、

おはようございます、小原大二郎です。

これは私の生徒さんのTさんから聞いた話・・・

Tさんと奥さんが
二人でコースを回った日のことです。

すごく仲のいいご夫婦で、
以前からこの日を楽しみに待っていて、
とても清々しい気持ちで出かけたそうなんですね。

スロープレー・・・

いざゴルフ場について、
着いてすぐにプレーに入ったそうです。

すると前組に、
4人の男女が見えたそうなんですね。

男性が3人、女性が1人。

男性はみんな40代くらいで、
女性は20代くらいに見えたそうです。

それが何ともスロープレーだったようで。。。

クラブの交換もダラダラと歩いて
カートまで取りに行ったり・・・

女性が打つ時になると、
いつも同伴の男性に相談して
何度も素振りしてから打ったり・・・

自分の番にならないと
ボールの場所まで行かなかったり・・・

とにかくマナーがひどくて、
本当に遅かったそうなんですね。

しかも女性はグリーンにカバーを
3度も置き忘れていたそうです。

(Tさんが毎回届けてあげたそうです)

『クラブは常に3本くらいは持っていること』
『下手ならとにかく走ること』
『次の自分のボールの位置までいくこと』
『忘れ物がないか確認すること』

このようなゴルフの最低マナーは
守れなければいけませんよね。

そんな感情をいただきながらも、
奥さんとのせっかくのゴルフだったので、
Tさんが我慢してプレーを続けていました。

そんな折・・・

素晴らしいキャディさん

そのホールでは特に遅くて、
かなりイライラしながら待っていたそうです。

ティーグラウンドで前の組を待っていると、
ようやくカートが動き出しました。

「やっと打てるぞ~~!」と、
Tさんは意気揚々とドライバーを
手に取ったそうです。

しかしその時、
キャディさんが一言、Tさんに言いました。

「お客さん、飛び過ぎちゃうからちょっと待ってね~」

とっても明るいキャディさんで、
きっと安全に配慮して言ってくれたのでしょう。

さっさと打ちたくてたまらなかったTさんは、
しぶしぶもう少し待つことにしたそうです。

すると、、、

なんと、よく見ると窪地に
男性が一人残っているではありませんか!

もし気付かずに打ち込んでいたら
大変なことになっていたかもしれません。

・・・後々聞いた話では、
仲間が男性のひとりを取り残して、
いたずらでカートだけ進めたそうなんです。

マナーとして、ありえない話ですよね。。。

最悪のケースを回避する力

ここで私が言いたいのは、マナーを守って
早くプレーしようということだけではありません。

それは当然ですが、、、

何よりこのキャディさんが
とても素晴らしいと思ったのです。

私はこの話聞いたとき、
このキャディさんに感服しました。

あらゆるケースを想定して、
お客さんに最大限楽しんでもらう。

そういった姿勢を感じたからです。

スロープレーはマナーとしては悪いですが、
誰一人ケガをしませんよね。

ですが、打ち込みというのは
最悪の場合、命に関わるケガに繋がります。

Tさんがイライラしているのを知りながら
キャディさんは上手く抑止したわけですね。

このキャディさんのような感覚をもつこと。

つまり常に最悪のパターンを想定して、
良い手段を選択することはとても重要だと思います。

これはゴルフにおいても重要ですし、
普段の生活にも重要なことだと思います。

相手の気持ちをくみ取れること。
最悪のケースを常に回避できること。

これが出来ると色んなことが
上手くいくようになると感じます。

いわゆる「空気が読める」ということが
このことかもしれません。

空気が読める人間に、
空気が読めるゴルファーに。

またメールします。

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ハービー・ペニックに訊け「ルックアップ」

2013.09.15
omori

From:大森睦弘
六甲国際ゴルフ倶楽部より、、、

こんにちは、ETGA(江連忠ゴルフアカデミー)の大森睦弘です。

気づけば、このゴルフライブでの連載も10回を超えていました。
(今日で11回目になるそうです)

お読みいただき、いつもありがとうございます。

さて、今週も先週と先々週に引き続き、
「ハービー・ペニックとの対話」をお届けしたいと思います。

前回は多くの方から感想やご意見ををいただきました。
(今週もあなたのご意見、お待ちしています!)

今回は、ゴルフのスイングでしばしば問題として取り上げられる
「ルックアップ」について、ハービーさんと話してみたいと思います。

今回でハービーさんとの対話も3回目になるわけですが、
まだハービーさんのことをご存知でない人のために、簡単な自己紹介から。。。

(すでにご存知の方は読み飛ばして下さい)


ハービー・ペニック(1904-1995)は、1923年にプロゴルファーの職を得てから
亡くなるまで、トッププロからアマチュアゴルファーまでを教えた、世界的な名コーチです。

このハービーさんは、トッププロもアマチュアも分けへだてなく
「1時間5ドル」という、あってないような報酬でレッスンをし続けました。

晩年は耳が遠くて電話では直接話せないため、
奥さんを介して電話レッスンまで行ったそうです。

そして有名な話が、ハービーさんが60年以上にもわたって、
教えるときに感じたり気づいたことが書いてきたノートがありました。

そのノートは門外不出とされ、同じくゴルフコーチをしていた息子以外には
愛弟子たちにも決して見せなかったそうです。

しかし、ハービーさんが87歳のとき、その門外不出のノートを出版しようと思い立ち、
そして出版されたのが、リトル・レッド・ブック(Little Red Book)という本です。

今では全世界で100万部以上読まれている「伝説のレッスン書」となっています。

 

この伝説の名コーチが残した「Little Red Book」という貴重なメモをもとに、

 「もし今の時代にハービーさんがいらしたら、何とおっしゃるだろう?」

という私の想像をもとに、
私、大森との「対談形式」でお届けしようと考えています。

それでは、今日もどうぞお楽しみください。。。

言われていることは本当に正しいのか?

(大)ハービーさん、私はよく「やっていい事と悪い事」ということで、
   生徒さんからよく質問を受けることがあるんです。

(ハ)ほう。その手の話は、確かにゴルフにはいろいろあるのう。
   しばしば言われていることと、実際が大きく違うことが。。。
   実はわしも、おぬしと同じように悩んだ事がいくつかあるぞ。

(大)え、ハービーさんも同じことで悩んでいらしたんですか?

(ハ)いろいろな事に遭遇して、最初に頭で考えていたこととは
   まったく別物になってしまうことはよくあることじゃ。

   おぬしだって、ゴルフの世界にどっぷり浸かる前は、
   研究開発という仕事をしていたらしいが、
   その時にも同じようなことを感じたんじゃなかろうかのう。

(大)はい。研究開発現場では、いいアイディアというものは、
   考えているだけではなかなか出ないものですね。

   ああじゃないか、こうじゃないかといろいろ思いを巡らせることは、
   単なる始まりでしかなくて、そこからが長い道のりでした。

(ハ)ほう。

(大)実際の物を使って実験したり、コンピューターでシミュレーションしたり、
   自分が考えたことが本当にそうなのか確かめることはよくしましたね。

(ハ)うむ。頭で考えただけだと、発見がないじゃろ。

(大)そうなんです。いままで遭遇しなかった状況に積極的に自分の身を置くことで、
   アイディアのヒントが見つかるんですね。

(ハ)ゴルフで言えば、おぬしが今やっている「実験」というのは、
   トッププロのスイングをじっくり観察して、
   なぜいい成績が出るんじゃろうかとか分析したりしておるんじゃろう?

   そして、実際にそのショットを試してみて、
   あるいは変えてみて、どうなるかを見る事などじゃろうな。
   実際、そんな作業を積み重ねる中で、いろいろな発見があるもんじゃ。

本当にルックアップはいけないのか?

(大)で、やっていい事なのか悪い事なのかで、
   ハービーさんが悩まれた事って、一体何なんですか?

(ハ)「ルックアップ」じゃ。

(大)え、「ルックアップ」って、ボールヒット前に
   顔をターゲット方向などに向けてボールを見ずに打つ、あれですか?

(ハ)そうじゃよ。
   他にもいろいろあるにはあるが、一番驚いたのがこれじゃな。

(大)え、驚いたというのは?

(ハ)わしも最初の頃は、ボールはよく見て打った方が、
   きちんと当てやすいと思っておったんじゃ。

(大)それはそう思いますよね。

(ハ)ところがのう。。。わしの見る限り、ボールをヒットする時に、
   本当にボールを見ているというトッププレーヤーは、
   たっった3、4人だけだったんじゃ。

(大)えっ? それはわたしも驚きです。。。
   ボールヒットでしっかりと顔がボールの方を見ていて、
   ボールを見ているように映像として写っている人がほとんどだと思いますが。

(ハ)そこが問題なんじゃ。
   形は見ていても、実際に見えているかというと、そうではないようなんじゃ。

(大)どういうことですか?

(ハ)特に驚いたのは、ベン・ホーガンじゃ。
   やつは「ダウンスイングでボールを見失う」と言っておるんじゃ。

   ボールヒットじゃなく、ダウンスイングですでに見えないというか、
   見ようとしていないというか、気にしていないというのか。。。
   とにかく「見失う」と言っとるんじゃ。

(大)それはクラブヘッドスピードが速すぎて、
   見えないということもあるのかもしれませんが。。。動態視力との関係?

(ハ)うーむ。。。どうかのう。

(大)でも、外からはある程度ボールに近づくクラブヘッドの動きは予測できますよね?

   前回のお話で出た高速度撮影カメラですが、高速度カメラで撮影しなくても、
   クラブシャフトの動きとかを見ていれば、その先のクラブヘッドの軌道はある程度わかりますね。

(ハ)ショットする本人は、トップからのクラブシャフトはほとんど見えないから、
   クラブヘッドを追うしかなんじゃろうな。そうなると「見えない」とも言える。
   じゃから、どうせ見えないんなら、見ようとしても意味がないということもある。

有効な「目つぶりショットドリル」

(大)私は、生徒さんにボールポジションが正しいかどうか確認していただく場合に、
   目をつぶってショットしてもらうことがあります。

(ハ)うむ。それは、わしもやることがある。

(大)目つぶりショットドリルは、ある程度ショットが安定して、
   ショットは結構大丈夫そうだと感じた方にだけ行っている方法なんです。

(ハ)ほほう。

(大)ボールヒットに向かって目が反応して、悪いボールポジションに対して
   体を合わせてしまって、ショットが悪くなっている場合があるんです。

   ということは、目でボールを見て、クラブヘッドを合わせることができるということですよね?
   なんだか、見える見えないで矛盾するようにも感じます。
   ひょっとして、医学的、物理的問題というよりも、何かそこにあるのかもしれませんが。

(ハ)そうなんじゃ。ボールポジションも含めて、セットアップが正しくできれば、
   ボールなんか見ていなくても、決めた所にクラブヘッドは降りてくる。

   だったら、セットアップでしっかりボールとの関係を確かな物にしておけば、
   スイングが始まったらボールなんか見なくてもいいということなんじゃ。

(大)そうですよね。目つぶりショットドリルでは、
   普通に打っているのとまったく変わらないように打てる人がいるんですから。

(ハ)そこなんじゃよ。

(大)今は引退した、世界女王のアニカ・ソレンスタムの特徴は「ルックアップ」ですが、
   彼女はスイングもセットアップも完璧だったから
   「ルックアップ」してもまったく問題なかったというか、
   むしろ体の動きとしてはスムーズに動けるために大切だったんでしょうね。

(ハ)トッププロになるようなやつらは、ターゲットをイメージすれば、
   そこに打ててしまうんじゃな。それだけ、ショットの完成度が高いんじゃな。

(大)そうなんですよね。ショットの完成度は一般の人とはまったく別次元ですからね。

   ある意味、ジム・フューリクのように、腰から上の動きはかなり修正したほうが
   いいようなものなのに、結果としては腰から下の動きをよくして、
   非常に安定したショットをしてますよね。

   悪い動きでも、固まってしまって、自分の物にできれば、
   それはそれでいいというような典型的な例ですね。

(ハ)しかしじゃ、逆に、手で変に合わせにいかないための練習として、
   目つぶりショットドリルが使えることもあるんじゃぞ。

(大)うーん、私の経験ではかなり難しいと感じていますが。。。

(ハ)手打ちの人のセットアップをちゃんと作ってあげて、
   素振りをしてくださいと言いながら目をつぶってもらうんじゃ。

   そして、何回か素振りしてもらって、もう安定したかなという時に、
   テークバックが始まったタイミングで、最高にいいボールポジションに
   ボールを置いてあげるんじゃ。

   そうすると、意外とみんなうまくボールに当ててくれるんじゃよ。

(大)そうか、それで、ボールに合わせに行く動きがなくなって、
   気持よく振り抜ける動きの中でボールをヒットする体験ができるんですね。
   しかも、目をつぶっているのに。

(ハ)そうじゃ。前回話題に上がったクラブヘッドの向きも、手で合わせに行くというよりも、
   イメージでボールにスクエアに当てようとすることで、
   全身がうまく動いてくれて、クラブヘッドが合ってくれるんじゃ。

(大)そうなんですよね。イメージすることで、右脳が働いてくれて、
   全身がうまく調和してくれるんですよね。
   だから、手先ではなく、クラブヘッドをスクエアに当てようとするイメージが大切なんですよね。

(ハ)手で合わせにゆく事と、イメージすることはかなり違ってくるんじゃな。
   説明が足りないと勘違いされやすいので、注意しなければならんな。

(大)ソレンスタムもできるだけターゲットを見て、イメージで全身をそれに合わせたかったから、
   あんなスイングになっていたのかもしれませんね。
   ターゲットを捉える大切さは、また別の機会に話をさせてください。

(ハ)そうじゃな。ターゲットを捉えることはかなり重要じゃから、
   またの機会にじっくり話してみるとしよう。

(大)今回は「ルックアップ」に端を発して、
   結局やってはいけない動きではないという事に落ち着いた感がありますね。

   ついつい話が盛り上がりすぎて、脱線もあり、時間を忘れてしまいました。
   今日はありがとうございました。

(ハ)うむ。では、またじゃ。

いかがだったでしょうか?

今回のハービーさんのこの連載は、
私の中でもちょっとした「チャレンジ」となっています。

ですのでぜひ、このメールを読んでのあなたの感想、
ご意見などを聞かせて下さい。

さあ、これからハービーさんとの対話が軌道に乗るのか。。。(笑)
どうぞお楽しみに。

では、また。

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