From:小原大二郎
千葉の自宅より、、、
おはようございます、小原大二郎です。
今日はあなたに、ゴルフを上達させる上で、
これだけは気をつけてほしい、と常々思っていることについてお話しします。
これは思い返せば当たり前のことですし、
何度かこのメールを通してもお伝えしていることなのですが、、、
意外と多くの方が勘違いしているところでもあるので、
敢えて今日、取り上げたいと思います。
聞いたらできる?
以前教えていたMさんという方がいらっしゃいます。
最近あまりお会いする機会がないので、今のことはハッキリわかりませんが、
現在のスコアはだいたい95前後、といったところでしょうか。
この方、今ではごくごくたまにレッスンをしている程度なのですが、
私のところに来るまでは、スコア110~120の間をさまよっていました。
当時のレッスンでのやり取りは、今でも思い出すことができます。
Mさんが発する、ある「口ぐせ」があったんですね。
小原 「Mさん、先週やったスイングの●●についてですけれど。。。」
Mさん「ああ、もうその話は何度も聞いて『知ってます』よ」
小原 「ええ(汗)。ところであれから練習してますか?」
Mさん「いや、あんまり練習してないです」
小原 「あんまりって、どれぐらいですか?」
Mさん「うーん、ぜんぜんやってませんね。
でも大丈夫。大切なのは何度も『聞いてます』から」
小原 「。。。(汗)」
Mさん「小原先生、もう知っていることはいいですから、
知らないことを教えてくださいよ」
小原 「うーん。。。(汗)」
コツを知るだけでうまくいく?
正直、このMさんには手を焼きました(笑)。
当時は私もまだ今より若くて、信頼をされていなかったところも
原因としてあったのかもしれません。
しかし、とはいえ
「知ってます」
「聞いてます」
「知らないことを教えてくれ」
110~120のスコアの方の口から出てきたこの「3連発」に、
さすがの私もどうしようかと思ってしまいました。
この言い方はとてもキツイ言い方なのですが、、、
こういうMさんのような方というのは、
「聞いたら自分はできる」と思ってしまっているのですね。
そして、何かうまくなるためには
「コツのようなもの」を知ってしまえばうまくいく、、、
そんなふう考えているような感じすらあります。
技術を高める場所はどこ?
そのような「コツ」のようなもの、もちろんないわけではありません。
しかし、ハッキリ言って、試行錯誤をせずに
「コツ」を知るだけでうまくなれるはずがありません。
こういう当時のMさんのようなケースは、やり方を何か聞いても、
それを自分でモノにできるように努力するという要素がありません。
ですから「こういうふうにやればいい」と聞いても、すぐには出来ません。
ちょっと話は変わりますが、私はゴルフを教える時に、
このようにお伝えすることがあります。
「コースはスコアを作る場所。
そして練習場は、技術を高める場所」
私の考えでは、コースは練習した成果を見るところであって、
究極的には練習する場所ではありません。
練習場こそが、技術を高める場所であって、
今の技術以上のものを身につけられるのは、練習の場だけなのです。
これをMさんのようなケースに当てはめるとすれば、
おそらくこんな考えなのだろうと思います。
「コツを知って、それをコースでやればうまくいくんじゃないの?」
つまり、私たちコーチから教わることだけがゴールになっているんですね。
しかし、コースでああでもない、こうでもないをしたところで、
今ある技術以上では戦うことはできません。
技術を高めるのは練習場(あるいは自宅)などであって、
コースはスコアを作る場所だからです。
もちろん、コースで何度もボールを打てるのであれば話は別ですが、
そのような環境を持てるゴルファーの方は少ないはずです。
今ある技術をフルに活用・発揮して、今と同じか、
ちょっと上のいいスコアを望むのが、コースでのラウンド。
今ある技術以上のものを身につけるのは練習場、自宅の役割です。
コースでスイングをいじくり回して、うまくなることはありません。
「コースはスコアを作る場所。
そして練習場は、技術を高める場所」
うまくなる人とならない人の違い、、、それは
このことを心に刻んでいるかどうかの違いなのではないか?
いつもそんなことを思いながら、日々レッスンをしているのですが、
改めて再度、再確認のシェアを、、、と思い、書かせていただきました。
ちなみにその後、Mさんはこのあたりのことに「改心」されたようで、
その後自宅での練習を重ね、メキメキと上達。
今では100以上を打つことはほとんどないそうですよ。
(何がきっかけで改心されたのかは、ちゃんと聞いていないのですが)
またメールします。
小原大二郎