2024.04.28
From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「知らないと怖いヘッドの偏重心特性」
というお話をさせていただきます(ビデオ&おまけあり)。
ヘッドの重心はシャフトから離れている重心が
シャフトの中心からズレているという意味の偏重心になっています。
特にインパクトに向かって脚と上半身の力の出し方で
ショットは「天国」と「地獄」に分かれてしまうのです。
どういうことか?
(続きはビデオにて)
知らないと怖いヘッドの偏重心特性
パソコンでご覧頂いている方は、字幕を出して見られるようになりました。
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(おまけ付き)
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下半身で引っ張り続ける
では、この偏重心特性と上手く付き合うためには
どのようなことを意識してスイングしなければならないのか
見てみましょう。
結論から言うと、下半身の動きで
クラブの重心を引っ張り続けてインパクトするイメージです。
トップからは下半身の動きで
クラブの重心を引っ張るようにして上半身をしならせます。
ところが腰は左に45度ぐらい回転したあたりで
回転力のピークとなります。
そうすると、それまでしなり戻ろうとしていた
上半身のしなり戻りの力が腰の回転力を超えた瞬間に、
上半身のしなりは一気にしなり戻りクラブを引っ張ります。
このときに左脚で地面を支えて、
クラブの重心が引っ張る遠心力に100%耐えるイメージで
左脚をしっかり伸ばして耐え切りましょう。
そうすることで、ヘッドの向きの変化を最小限に抑えながら
タイミングにあまり依存しない再現性の高いショットになります。
しかも、ヘッドが加速中なら当たり負けも少なく、
インパクトの衝撃でのヘッドの向きの変化も抑えることができて
曲がりにくくなるばかりではありません。
ヘッドスピードの割にボール初速を高くできることで、
ボールを遠くまで飛ばすことにも貢献します。
偏重心特性の怖い点
そして、クラブを手で振ろうとするとグリップに対して
横方向の力を入れて振る傾向にあり、それがシャフト方向への力となって
ヘッドの向きは変化しようとします。
シャフトに対する横方向への力が加わると
ヘッドの重心は置いていかれる方向に動こうとして、
ヘッドは力の加わった方向に対して開こうとします。
トップから手で振りに行こうとすると、
シャフトに対して横方向の力を使うことになって
ヘッドは開こうとする力を受けて開いてくる傾向になります。
ヘッドの軌道に対して開いてボールにインパクトすると、
ボールは軌道の右に飛んでいきます。
ボールをターゲット方向へ運ぶなら、
ダウンスイング序盤で開いたヘッドを閉じる動きが
必要になります。
そして、逆にシャフトに対して
横向きにブレーキをかける方向へ力を入れると、
ヘッドは閉じようとします。
ダウンスイング序盤で開いたヘッドが体の動きを止めることで閉じてきて、
ちょうどヘッドの軌道方向に向いてインパクトすれば
軌道方向へ真っ直ぐ飛び出します。
しかし、どのタイミングでどれぐらい体の回転をゆるめるかのコントロールは、
まさにタイミングと力加減に依存して、スイングは難しくなります。
実際、開いたヘッドを閉じるために
下半身の動きや手元を止めてしまう傾向が、
多くのゴルファーで見られます。
さらに、ヘッドが減速中では当たり負けも多くなって、
インパクトでボールに押された影響でヘッドの向きも変わりやすくなって
不意の曲がりが大きくなります。
当然、ヘッドスピードの割にボール初速もあがらず飛びません。
下半身でヘッドを引っ張り、
下半身の動きが鈍くなったところで上半身がしなり戻って
ヘッドを引っ張っている最中にインパクトさせましょう。
トウダウン
また、ヘッドスピードが速くなるほど遠心力は強くなって、
ヘッドの偏重心特性によってシャフトは
ヘッドのヒール側に向かって曲がってきます。
これはヘッドが垂れる形になるトウダウンです。
ドライバーなどのシャフトが長くヘッドスピードが速くなるクラブほど、
セットアップしてトウ側が浮く程度が大きなシャフトと
ヘッドの角度になっています。
ヘッドの下側を平らに置いてソールしたときの
地面に対するシャフトの角度のことを
ライ角と言います。
そういった意味では長いクラブほど
ライ角は小さくなっています。
そして、ヘッドが急激に減速してヘッドに対する遠心力が急減すると、
このトウダウンも減る方向へ変化することになります。
となると、打点も不安定になって、
特にヘッドの下側方向へ打点がずれたりします。
ドライバーでは理論上の最適なバックスピン量1500回転/分に対して、
通常は3000回転/分ぐらいなのでバックスピンは少ないほど飛びます。
ところが、打点はヘッドの下側になるほど
当たり負けでのギア効果でボールのバックスピンは増えます。
また、トウダウンが少なくなるほどヘッドのロフトは左を向くので、
ボールは左に飛び出しやすくなります。
ヘッドの向きの不意の変化がしない力の方向
ところで、ヘッドの向きの不意の変化が少ない力の方向とは
どんな方向かというと、クラブ全体の重心を引っ張る方向です。
指でグリップエンドをつまんで、
クラブを振り子のイメージで揺らしてみましょう。
まさに、グリップエンド方向に力を使って
手元を少し左右に揺らすようにほぼ回転の中心に向かって
グリップエンドを引っ張ります。
このときにいくら大きく振ってもヘッドの向きは変わりません。
これは偏重心特性と言っても
それはシャフトに対してクラブの重心がずれていることから発生することなので、
クラブの重心に対しては偏りはないからです。
ここが偏重心特性のあるクラブを操るためのキーです。
シャフトに対して横方向の力を使ってクラブを振るのではなく、
クラブの重心を引っ張り続けることで
クラブを加速することが大切です。
ボールを飛ばすならグリップエンド方向へ強く振る
ボールを遠くまで飛ばしたいなら、
ヘッドではなくグリップエンドを意識して
グリップエンド方向へ強く振りましょう。
特にトップから強く振りはじめることは
飛距離を出すキーとなります。
トップから振ってはいけないと思って
上半身の力を抜いていては、飛距離は出ません。
トップから振ると手元やヘッドが外に出て
アウトサイド・インになるからというのが、
トップから振らないほうがよいと勘違いする最大の理由です。
ところが、トップからフルパワーでグリップを振り始めることは
飛距離アップの要で、インパクト近くではグリップエンド方向へ
しっかり引っ張ります。
トップ近くではグリップエンドは振り出し後方ぐらいを向いているので、
まずはグリップ全体を加速するイメージです。
そして、グリップエンドはダウンスイング序盤では
だんだん下を向いてくるので、まさに地面にボールをぶつけるイメージで
グリップエンドを地面に向かって振りおろします。
ダウンスイングしてきてシャフトが水平になってきたら、
まさに振り出し方向に向かってグリップエンドを向けるイメージで
体の回転でグリップエンドを振ります。
そうすると、クラブの重心を引っ張る遠心力は回転半径が同じなら
回転速度の2乗で増加するので、
その爆発的に増加する遠心力でクラブの重心は体から離れます。
それまでクラブの重心が描く軌道方向へグリップエンドが向いていたのが、
クラブの重心は体を中心にしたぐらいの回転運動になってきます。
グリップは体の方向を向いてくることになるので、
大きな遠心力を100%支え切るイメージで左脚と背筋を使って
グリップエンド方向へ引っ張ります。
そして、クラブの重心の速度の2乗に比例して
急激に大きくなる向心力の軌道方向成分が、
まさにクラブの重心を加速します。
これが、クラブの重心を引っ張り続けるだけで
ヘッドを大きく加速できるための基本原理です。
では、また。
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