From:大森睦弘
六甲国際ゴルフ倶楽部より、、、
こんにちは、このコラムでお話させていただくことになった大森睦弘です。
ご紹介があったかもしれませんが、これから日刊メールマガジン「Golf Live」で
記事を書かせていただきますので、よろしくお願いいたします。
もしかしたら、この「Golf Live」で紹介されているDVDにも出演しているので、
あなたも私のことをすでにご存知かもしれません。
とはいえ、初めてこの「Golf Live」の舞台に上がるわけですので、
自己紹介がてら、私のゴルフとの出会いについて書かせていただきます。
ゴルフとの出会い
私とゴルフの出会いは、実はかなり不健全なスタートでした。
ゴルフ以外のスポーツをやっていた私からしたら、
ゴルフは「おやじの遊び」にしか見えなかったのです(失礼!)。
しかし、一度やってみたら驚きだったことを今でも覚えています。
すべてのスポーツに必要なことを、どんなレベルの方にでも体験させてくれる、
すばらしいスポーツだと心底感じたのです。
そして、ふと気づくと、エンジニアからゴルフの世界にどっぷりつかり、
趣味も仕事もすべてがゴルフの生活となっていました。
私はプロを目指した人の目線というより、
普通の方からゴルフを見た時に、感じることや、
疑問に思うことを解き明かして行きたいと思います。
話題を「心」「技」「体」というノリで、
それぞれわたしのこれまでの経験で心に残っていることを取り上げてみます。
主にみなさんのご意見や最近の出来事などに関連させて
お話を用意したいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
堀奈津佳プロの素顔。。。
第1回目の今日は「心」の話題として、
「ひたすらやり続ける強さ」
について話してみたいと思います。
2011年の頃の毎日の出来事なのですが、私は毎朝、
江連忠ゴルフアカデミー(通称、ETGA)のバンカーで
バンカーアプローチをやるように決めて毎日やっていました。
そして、その隣にいつもいたのが、先週、国内女子の
「アース・モンダミンカップ」で優勝した堀奈津佳でした。
彼女は今ではプロになり、すでに今季のレギュラーツアー2勝目をあげています。
この優勝にちなんで、今回は堀奈津佳の一面をご紹介しながら、
やり続けることのすごさをお伝えしたいと思っています。
単純なことをやりつづける心の力
なっちゃん(堀奈津佳プロ)は、言われた事はとにかくひたすら続けます。
なっちゃんの専属コーチは中島敏雅プロですが、
敏雅さんも、なっちゃんに何かやるように言う時は、
こっちも真剣になってしまうと言っています。
選手というのは常に真剣なものですが、
どんな練習でも、自分に合っていないと思ったら
やらなくなってしまうこともあります。
それで、コーチはいろいろやらせてみて、
合っているやり方をさぐるような場合もあるのです。
医者が患者にいろいろ抗生物質とかを投与して、
どれが効くかを試すようなやり方ですね。
しかし、なっちゃんに対しては「やらせてみる」ということは通用しないのです。
なぜかというと、本当は自分に合っていなくてもやりつづけてしまうから。
「バカ正直」という言葉がありますが、
そんなひたむきな様子が、なっちゃんにはぴったりの言葉です。
実はココからが重要なのですが、、、
やるように言われた事があまりにも単純だと、飽きてしまうことが多くて、
それを自分には向いていないとやめてしまう人がほとんどだということです。
しかし、なっちゃんの辞書には「飽きる」という言葉はありません。
見ていると、どんどん基本的な動きが身について来るのが分かります。
そして何も考えなくても体が勝手に動いてくれるまでやり続け、
体に定着してからも、さらに忘れないようにやり続けます。
ジャンボ尾崎さんの名言で、
「ショートゲームの練習にやり過ぎはない」
という言葉があります。
パッティングやアプローチなどはなかなか長い時間集中して
続けられない人がほとんどですが、
やった人にはそれなりに結果が付いてくるというものです。
どんくさいやつほど基本がうまくなる
「練習場でちょっと出来たは、出来たことにはならない」
「練習で80%以上の確率で出来たとしても、
試合では20%も出来ないことが多い」
プロの世界ではそんなことも言われます。
それは練習とは違う状況ということで、
足場やさらには緊張の度合いが全く別物ということもあります。
試合の中でも80%以上の確率で使えるようになるためには、
「練習ではもう簡単にできてしまうので、やることが飽きてしまった。。。」
そんな段階に来てから、さらにどれだけ練習を続けられるかということなのです。
誰でも頭の中では練習すればいいことは理解しているつもりでも、
飽きてからも単純な練習を続けられるためには「強い心」が必要なのです。
実際、ゴルフ以外でも意外と運動神経が悪そうな人が、
結局はうまくなるという例はたくさんあります。
実はなっちゃんも、いろいろ運動をさせてみると、
意外と体の動かし方は不器用です。
やり始めはなかなかうまくいかないので、
悔しくてやり続けてしまうということもあるのかもしれません。
誰でも続けられる練習とは?
逆説的に言うと、一般的には「器用貧乏」などと言われることも
その一つの現われかもしれません。
器用な人はちょっとやるだけでできてしまうので、
やり続けるためには、「強い心」がなければ続かない。
運動が小脳に完全にプログラムされて、さらにそれが消えないぐらいまで
練習をつづける、、、そこまでできない人のほうが、はるかに多いのです。
だから緊張する場面では、体が自動的に動けず、
本来の自分を取り戻せないで成果を出せないということになります。
しかし、不器用な人では、すぐに諦める場合もありますが、
負けん気の強い人だと、できるまでやり続け、
できなくなる不安でさらにやり続けるという感じでしょうか。
ところで、、、誰でも続けられる練習とは、どんな練習でしょうか?
ずばり言って、どなたでもとにかくやっていただきたい練習がいくつかあります。
第一は、パター。
しかも1m程度の距離でいいので、狙ったところにできるだけ
正確にボールを転がす練習です。
第二は、10~20ヤードのアプローチ。
練習場では1球いくらとか言われると、フルショット、しかもドライバーの方が
同じ1球でもお得感があり、なかなかアプローチ練習などできないのが現状です。
しかし、いい方法があります。
それは、家の中でパターを使ってアプローチショットの振り幅のショットを行なって、
ボールを柔らかいものに当てる練習です。
使わなくなったパターで十分ですので、やってみてください。
結構いい練習になります。
しかし、こうした練習は飽きやすいので、
飽きないためにはノルマを設定するようにしましょう。
大体達成確率が60%ぐらいのノルマにするのがいいと思います。
あまりにも難し過ぎるノルマだと、逆にやる気が無くなってしまいます。
こういう練習には、ちょうどいいノルマを設定できると、
飽きるなんて言ってられないで、毎日楽しむことができます。
今日は初回ということもあってか、
ちょっと力が入り過ぎて、文章が長くなってしまいました。。。
ですが、これからもこのような感じで書いていきますので、
どうぞよろしくお願いします。
では、また。