2021.07.11
From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「アームローテーションはナイスショットの大敵」
というお話をさせていただきます(ビデオ&おまけあり)。
ボールヒットに向かって前腕を左に捻ってヘッドを閉じる
アームローテションをすると、ダフりやシャンクしやすくなります。
ところが一般的には、アームローテーションしなさいと言われています。
しかしそれは、本来あるべき動きとは真逆の動作なのです。
それは一体、なぜか?
(続きはビデオにて)
ヘッドを閉じるインパクトはクリーンヒットの大敵
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(おまけ付き)
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なぜ、アームローテーションが「真逆の動作」なのか?
ここまで来て、なんだか頭の中が
「???」だらけになったのではないでしょうか。
そのあたりの疑問にお答えするべく、
真実の部分を詳しく見てみましょう。
ボールヒットはセットアップの再現ではない
まずは、ボールヒットはセットアップの再現ではありません。
腰から首の付け根である体幹全体は、
セットアップよりも左にターンしてインパクトです。
体の柔軟性にも依存するとしても、だいたい45度ぐらい左向きです。
インパクトがこの形となるのは、インパクトでは
下半身の動きでしならされた上半身のしなりがまだ残っていて、
リリースされた直後ぐらいでのヒットだからです。
そのため、左肩甲骨がセットアップよりも
胸の方向へスライドした状態となります。
ヘッドを開く動きならインパクト面に乗り続ける
そこで、インパクト近辺での本来あるべき
手元とヘッドの動きを詳しく見てみます。
インパクト面に手元もヘッドも乗っている時間が長いほど、
スイングはタイミングに寛容となって簡単になります。
この状態を保とうとすると、体幹が左に回転するにつれて
体幹に対して手元は離れながらもヘッドは近づいてくる動きです。
そして、これはヘッドを体幹に対して開く方向の動きです。
インパクト面を中心に考えると、
まさに感覚としてはヘッドを開きながらボールヒットすることが、
手元もヘッドもインパクト面に乗り続ける正しい動きとなります。
それなのに真逆の悪い動作
この体幹に対する手元とヘッドの動きがあまり理解されていなくて、
ボールヒットが点になってスイングが難しくなっています。
そのことを確かめるために、真っ直ぐに立ってシャフトを水平にしておいて
上半身を固定したまま体幹を左にターンさせてみましょう。
ヘッドの向きはどうなりますか。
振り出し方向に対して、ヘッドは閉じる方向の動きになります。
そのまま何もしなければインパクトは点になり、
少しのタイミングの違いでボールの曲がりも変化します。
そこに追い討ちをかけるように、ヘッドを閉じる動きでは
インパクト面に対するヘッドの向きの変化は
ヒトがコントロールできる限界を超えてしまいます。
タイミングにできるだけ依存しにくいほどスイングは簡単ですから、
まさに体幹の左ターンでヘッドが閉じる動きを開く動きで相殺するほど
スイングはより簡単になります。
ヘッドを閉じる動きではボールヒットに向かって左脇を力で締めたり、
手元を体幹に向かって引きつける力を使います。
これらの動きは手元をインパクト面にできるだけ長く乗せておこうとする
本来の動きの真逆で、手元はインパクト面の下に出てしまいます。
本来はヘッドが走る遠心力で手元は引っ張られて
ヘッドと一緒にインパクト面に乗っているほど、
左肩甲骨の背中側へのリリースでヘッドを走らせることに専念できます。
ヘッドを閉じる動きではクリーンヒットの大敵
さらに、ボールヒットに向かってヘッドを閉じる動きでは、
クリーンヒットでの大敵が発生します。
手首が親指側へ折れるコックが入った状態で前腕を左に捻ると、
ヘッドは手元よりも先行するハンドファーストが崩れる方向になります。
これは、まさにクラブを振りにいってリリースされた形であり、
ボールを地面に置くショットではクリーンヒットの窓が狭くなって
ダフりやトップを誘発します。
さらに、手元に対してヘッドが外に出る方向へ動くので、
シャフトの付け根あたりにヒットするシャンクになりやすくなります。
ヘッドを開く動きのために
そこで、ボールヒットに向かってヘッドを開く動きを行えるためには、
ダウンスイングまでにヘッドをむしろ閉じておくことが有効です。
そのために、やっておくべきことは次の3つです。
左手の薬指の付け根である3つ目のナックルが自分からはっきり見える、
左手のグリップの正しい向きはもちろん大切です。
腕は伸ばされると内側へ捻れてヘッドが開く方向へ動くので、
セットアップであらかじめ左腕が伸ばされて
右に捻れた状態にしておきます。
また、腕は伸ばすと内側へ捻れますが、
逆に曲げると外側へ捻れることでバックスイングで手上げによって
右肘を力で曲げるとヘッドは開きます。
そのため、バックスイングで右腕を自ら出そうとする力では曲げないで、
シャフトに押されることに耐えながらも
曲げさせられるだけにすることも重要です。
また、バックスイングやトップに向かう切り返しからダウンスイングにかけて、
あらかじめヘッドを閉じるようにしておくことも効果的な動作です。
バックスイングでは手首や腕をリラックスさせるだけで、
ヘッドの重心がシャフトから離れているオフセットで
閉じさせられる力をヘッドは受けるのでそれを利用すれば良いです。
ヘッドを閉じる動きなら、右腕は曲げにくくなって
手あげまで阻止しやすくなります。
これらのことを意識するだけで
ボールヒットに向かって前腕を左に捻るアームローテーションを根絶できて、
クリーンヒットを量産できるようになります。
アームローテーションとヘッドの動きとの関係
コックが入った形から左へのアームローテーションでは、
まさに、手元に対してヘッドを先行させる方向への動きでした。
そして、腕の力でクラブを振ろうとして右腕を自ら出そうとする力で伸ばすと、
さらにヘッドを大きく閉じるの動きも誘発します。
そんなヘッドを大きく閉じる動きでは閉じ具合にばらつきが大きくなり、
ヘッドを閉じる動きをやり過ぎれば左への引っ掛けやフック、
閉じ足りなければ右プッシュやスライスです。
さらに、手元が理想的にインパクトの面に乗っていたとしても、
ヘッドはコックがある状態で前腕の左への捻り動作によって
インパクト面の上に離れます。
そうなると、ボールにヘッドをヒットさせるためには、
両腕を体に引きつける力でヘッドを降ろしてきて
ボールの高さに合わせなければなりません。
それでは手元はインパクト面の下に出て、
ヘッドと手元が異なる面で複雑に絡み合いながら動くことになります。
さらに、インパクト近くでの引きつけ動作では
ヘッドがアウトから入ってくるカット軌道で、
ボールにはスライス回転がかかりやすく捕まりの悪いショットになります。
手元もヘッドもインパクトの単一の面に乗った状態で、
下半身の動きで上半身をしならせてそれをしなり戻すなら
シンプルで簡単な動きです。
ヘッドスピードが最高速になろうとしているボールヒット近辺では、
動きは単純なほうが楽でクリーンヒットもしやすく
不意の曲がりも少なくなります。
ヘッドの垂れによるヘッドの開き
ところで、ダウンスイング開始で上半身から打ちにいこうとしたり、
右脚を使って腰を急激に回そうとすると
インパクト面に対してい手元やヘッドが浮きます。
それは、体の正面で斜めになったインパクト面に対して、
手元やヘッドがボール方向へ押し出されるからです。
そこからボールヒットに向かうにつれて、
手元やヘッドを体側に引きつける力を使って
ヘッドをインパクト面に乗せなければヘッドはボールにヒットしません。
そして、重い腕全体よりも軽いヘッドを動かすほうが楽なので
ついついヘッドだけインパクト面に乗せるとか、
さらには、インサイドから入れてスライスを阻止しようとします。
ところが、この手元は浮いているにもかかわらず、
ヘッドだけを下に落とす動きではヘッドは開くことになります。
しかも、それはダウンスイング序盤でやってしまう動きですから、
この動作で開きすぎたヘッドを閉じる動作は
ボールヒット近辺での急激な動きになります。
さらにボールヒットでヘッドを閉じようとすると、
その前にヘッドを開いておいたほうが閉じる動きをやりやすいので、
ヘッドをまさに開いてダウンスイングしやすくなります。
ヒトは何かを行う前に、その反対方向へ一旦動いておくと
やろうとする動きがやりやすいものです。
まさにセットアップ終盤で、手元を振り出し方向へ押し込む
フォワードプレスは、バックスイングの反対方向へ動くことで
バックスイングがやりやすくリズム良く動けます。
いずれにしてもヘッドを垂らす動きでは、
本来ボールヒット直前でヘッドをむしろ開く動きを行うべきことを、
完全に阻害してしまうことになります。
また、ボールヒット近辺でヘッドを急激に閉じるコントロールは難しく、
ヘッドの向きを向けたい方向へ戻すことは多くの練習と
全てのクラブでの感覚を身につける必要があります。
閉じるよりも開くほうが楽
また、ボールヒットに向かってクラブが振られると、
ヘッドの重心のシャフトに対するオフセットで
ヘッドは開かされる力を受けます。
そして、筋肉は外からの力に耐える受ける力である伸ばされながら収縮する
「伸張性収縮」だと能力の限界までのパワーを出せます。
しかし、その逆の自ら動かそうとする筋肉を短くしながら収縮させる
「短縮性収縮」では、能力の半分以下のパワーしか出せません。
そうなると、ボールヒット近辺ではヘッドは閉じるよりも開くほうが、
楽にコントロールできます。
ハンドファーストの重要性
ところで、手元がヘッドに対して先行するハンドファーストは、
上半身がしなっている結果です。
まさに、体の左回転に対してヘッドが置いていかれるほど
左肩甲骨は胸の方向へスライドする形でのしなりの量が多く、
たくさんエネルギーを溜めた状態です。
そして、このしなりが戻りはじめたぐらいでヒットすれば、
ヘッドのボールに対する当たり負けが少なく
飛距離と方向性をゲットできます。
さらに、ボールを地面に置くショットでクリーンヒットしたければ、
下降軌道であるダウンブローでボールの先にターフをとる軌道にします。
それは、クリーンヒットできる許容範囲としての窓が、
適切なダウンブローで最も広くなるからです。
上昇軌道では、クリーンヒットの窓は狭くなり、
ダフりとトップは紙一重となります。
この良いダウンブローのためには手元がヘッドよりも先行してボールに向かい、
手元がボールをすぎてからヘッドをボールに当てることが必要です。
ドライバーではボールを左足踵のラインぐらいにセットすれば、
手元がヘッドに先行していても上昇軌道でヒットできます。
ドライバーショットでヘッドの上昇軌道でヒットさせる理由は、
高い打ち出し角度とバックスピンを減らしてボールを遠くまで飛ばしたいからです。
そして、軌道は上昇していても、ヘッドはまだまだ加速中にヒットさせます。
そのため、特別な場合を除き全ての通常ショットで、
手元はヘッドに対してセットアップよりも先行した
ハンドファーストでヒットさせます。
左へ捻るアームローテーションしないで、
左肘が振り出し方向を向いてヒンジがまだ残って
ハンドファーストの形でボールヒットすれば最高のショットです。
シャンクの原因
ところで、シャンクする一番多い原因は、
ヘッドが開いた状態でボールに近づくことです。
ヘッドはヘッドの重心を中心にして開閉しやすいので、
ヘッドが開くとヒールがボールに近づくのみならず、
ヒール側が先頭になった状態でボールに向います。
そのまま閉じなければ、ヒールがボールにヒットして
右に大きく飛び出すシャンクになりやすいです。
普段のフルショットなどでボールヒット近くでのヘッドを閉じる動きが大きいと、
小さな振り幅でスイングスピードを落としたときに
シャンクの危険が迫ってきます。
なぜなら、スイングスピードが遅くなった分、
ヘッドを閉じる速度も同じ程度に遅くしなければならない状況で
つい閉じ足りなくなる傾向にあるからです。
そのため、ヘッドが開いた状態でボールに近づいてシャンクを誘発します。
ボールヒットに向かって前腕を左に捻るアームローテーションを根絶して、
むしろヘッドを開く楽なコントロールでヘッドを走らせて
大きな飛距離と高い精度を手に入れましょう。
では、また。
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