From:大森睦弘
六甲国際ゴルフ倶楽部より、、、
こんにちは、ETGA(江連忠ゴルフアカデミー)の大森睦弘です。
以前のご質問の中で「板乗りショット」を動画を交えて
詳しく説明して欲しいというご意見がりましたので、
それにお応えしたいと思います。
この「板乗ショット」はコラムで2話に渡って登場したドリルで、
地面を踏みしめるために、非常に効果的なものです。
一応、参考までに、2話の一部を引用します。
◇「体」ゆるみのない体(第18回)より引用。。。
江連忠ゴルフアカデミーの飛ばし屋、
5年連続ドラコンチャンプの斎藤かおりの練習メニューの一つに、
平均台乗ショットがあります。
これは、通常の平均台より少し幅が狭いコンクリートの台の上に乗って、
落ちないようにして、ドライバーでボールをかっ飛ばすというものです。
この練習によって、足の裏の正確な位置にパワーをかけ続けることが出来ます。
そのため、脚で発揮したエネルギーを余すところ無く地面、
この場合はコンクリートブロックの台ですが、足の下にしっかり伝える事ができるようになります。
◇「技」踏めているってどういうこと?(第19回)より引用。。。
何はともあれ、8cm?5cmぐらいの幅の板の上に乗って、
落ちないようにしてボールを打ってみてください。
踏むってこうゆう事かという感じが、言葉ではなく、
体の感覚として理解できることと思います。
とにかく見てみよう
ということで、まずはどんなものか動画でご覧ください。
YouTubeの動画 —「板乗りショット」
はい、動画をご覧になって、どうでしたか?
そんなに難しいことをしているのではないのです。
普段のショットが正しくできていれば出来てしまいます。
とはいえ、フィニッシュではちょっと苦労する事もありますが、
ショット全体に無理がなけれが、立っていられます。
動画では、芝の上に板を置いてやっていますので、板そのものがぐらつくような状況で、
実質、板の幅が狭くなったと同じような効果があります。
板を狭くすると足の裏が痛かったりするので、
うまく出来た方は、不安定なところに板を置いてやってみるといいかと思います。
とにかく、やってみてください。
そこで、フィニッシュまで板の上にいられなかった方のために、
うまくできるためのヒントを幾つかご提供してみたいと思います。
とはいえ、あくまでも、正しく無理なくショットできていれば、
何もコツというほどのことはいらないということを、繰り返しですがお伝えしておきます。
1.バランスの取りやすいところで板を踏みます
スイングは正しく出来ている方でも、
板に乗る位置が悪いと、バランスは保持しづらくなります。
とはいえ、普段から足裏のどこに重心が落ちているのかを意識できている方なら、
重心をはずした所に乗ることも無いのですが。
私の場合は、拇指球の少し後ろぐらいのところですが、個人差はあると思います。
でも、踵や、つま先という方は、今まで見たことはありません。
2.下半身を使ってクラブを振ります
特にトップから手が先に動いてクラブを振り回すと、バランスは崩れます。
それを下半身を使ってやっとの思いでバランスを保とうとしてしまいます。
そうなると、下半身はパワーを使い切ることはできません。
バランス保持でやっとなんですから。
トップにクラブが向かっているうちに、下半身を少し先行動作させてあげるようにして、
下半身先導のスイングをやってみてください。
3.股関節の動きを使います
下半身を使うと言っても、膝の動きを主体に使うと、バランス保持は難しくなります。
膝ではなく、股関節を積極的に動かしてください。
特に、ダウンスイング開始で右膝が体の前の方に出る方は、
ほぼ確実に板から落ちてしまいます。
実は難しかったりするんです。。。
ちゃんとスイングできるなら簡単と、何回も言わせて頂きました。
とはいえ、実は正しく無理のないスイングができている方は、多くはないと思います。
「それって、難しいってことじゃないか?」
そんなふうにこの文章をお読みになりながらつぶやいているのが聞こえます(笑)。
無駄な力を使っている方ほど難しいということですね。
「うまく落ちないために何年もかかるのでは役にたたないドリルじゃないか!」
ということにもなります。でも、ご安心あれ。
ゴルフには簡単な動きから複雑な動きまでありますから、
まずは簡単な動きでやってみればいいんです。
一番無駄が少ないスイングと言えば、普通はパッティングです。
ということは、パッティングで板から落ちる方はかなり少ないといいますか、
まずいないのではないでしょうか。
では、次に無駄が少なそうなのはというと、
30ヤード以下ぐらいのノーマルアプローチショットですね。
それなら、やはり殆どの方は落ちないでショットできますね。
でも、フィニッシュではバランス保持するのが難しかったり、するかもしれません。
だったら、この短い距離のショットで、楽々出来るように練習を積んでみてください。
そして、板から降りてショットしてみると、なんと足裏感覚が、
とんでもなく敏感になっていることに、気づかれることと思います。
そうなんです、簡単そうに見える振り幅の狭いショットでも、
実は正確に体を動かさなければ、バランスを崩しやすいのです。
たとえ板から落ちなかったとしても、
体のいろいろなところの無駄を省いてくれていたんです。
無駄が少なくなることで、今まで無駄という雑音で打ち消されていた足裏の感覚が、
驚くほど感じられるようになります。
精密な測定器は、雑音との勝負です。
それと同じことが、人の体にも言えるんですね。
小さな振り幅でボールコントロールの練習
実際にボールを打って、そのボールをコントロールしようとしてみてください。
まずは、思ったところに落とせるかですね。
方向と距離のコントロールということですが、
クラブがボールに入る入り方を一定にしなければうまくできません。
たとえ板から落ちなくても、うまくボール、
すなわちクラブヘッドをコントロールできなければならないのです。
そのためには、動きの無駄を減らして行くしかないんです。
板という大先生が、自然に皆さんの無駄な動きをなくして行ってくれますから、
その大先生を頼ってみるのもいいかもですね。
一応、前回までのチェックポイントの復習
(1)拇指球のちょっと後ろ当たりを中心にして板に乗る
(2)足の親指を上に上げるようにする
(3)テークバック開始でお腹を凹める
(4)両股関節をしっかり使ってスイング
では、また。