2015.06.07
From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「技・いまさらですがグリップについて」
というお話をしたいと思います。
グリップにおける、左手のVの字を密着させることの
重要性についてお伝えします。
でもグリップは、本当はいじりたくないのです。
というのは、グリップを変えると、ものすごく違和感が出てきて、
ボールにうまく当たらなくなる場合があるからなのです。
正しい方向に向かっているのに、ボールに当たらなくなると、
また元に戻してしまいたくなりますね。
でも、パワー伝達と、コントロールの最終ポイントとしてのグリップは、
やっぱりちゃんとしておかないと、いつかしっぺ返しがあるのです。
どんなしっぺ返しかといいますと。。。
左手グリップのVの字
まずグリップにおいて、左手親指と人差し指は、
絶対に密着させてください。
左手親指と人差し指で作られる形は、左手のVの字といいます。
この左手Vの字が密着していないと、トップなどで緩んで、
結局、スイング中に握りなおして、グリップを強く握って
ショットすることになってしまいます。
そして、最悪ケースでは、セットアップのグリップの形と、
フィニッシュのグリップが変化してしまいます。
スイング中にグリップが変化してしまうということでは、
まぐれ当たりはあったとしても、決していいショットは望めません。
体の使い方のタイプにはいろいろあり、タイプによって、
小指側で握った方がいいとか、人差し指側がいいとか、いろいろあります。
しかし、左手Vの字だけは、どんなタイプでも密着です。
でも、この話は、初めてお聞きになった方も多いのではないでしょうか。
これは意外と教えられていないのに、ものすごく重要なことなのです。
右手のVは違います
ついでながら、誤解がないように言っておきますが、
右手のVは離してください。
右手のV、右手の親指と人差し指の間のことですが、
このVはくっつかないように、離します。
右手のVがくっつくとか、右手の人差し指に力が入っていると、
スイング中に右手に余計な力がはいり過ぎて、ボールが曲がります。
右手の人差し指は、ピストルのトリガーに指をかけるみたいに、
軽く曲げて、グリップに強くあてない様にします。
私が知っているトーナメントにも出場していたツアープロが、
面白い話をしたことがありました。
右手の人差し指を、犬にかまれて何針が縫ったそうなのです。
ツアーで連戦中なのに、何てことだと思ったのは当然ですね。
しかし、ボールを打てないわけではなさそうだったので、
右手の人差し指には包帯を巻いたまま、ドクターからはやめとけとも言われながら、
試合会場に行き、ボールを打ち始めたらしのです。
そうしたら、ボールが全然曲がらない、
向いた方にそのまま真っ直ぐ出ていくだけ。
こんなの初めて。という感じだったらしいのです。
その試合はまあまあの成績が出て、
ずっとこのままの方がいいかもと思ったぐらいだったという話です。
でも、怪我が治ったらどうかというと。
なかなか思うようには右手の人差し指の力は抜けきれないのですね。
また、曲がり始めたそうです。
左手のVの字を密着させるコツ
さて、また左手のVの字の話に戻しましょう。
左手のVは親指と人差し指の横腹をお互いに密着させますが、
力づくでくっつけてはいけません。
力ではなく、やさしく密着させる、そのやり方のコツをお伝えします。
左手の親指を、グリップの真ん中のラインよりも、
指の幅半個分右にずらせて、グリップの上に置きます。
その親指の付け根の横側に、人差し指の付け根の横側が密着するまで、
左手の甲を親指の方向に寄せて来ます。
そうすれば、指の力ではなく、手のグリップに対する形によって、
左手親指と人差し指が、密着できます。
グリップの上に、正しく精密に乗せた左手の親指を基準として、
そこに左手全体を寄せていくことで、
雨の日でも、太陽がさんさんと照っている熱い日でも、
寒くて手がかじかむような日でも、いつでも同じグリップができるのです。
特に、左手のVの字を密着させる事によって、
グリップを力で握らなくても、グリップが安定するため、
ソフトに握っても、スイング中にグリップがゆるまず、自然なスイングができます。
グリップ全体の完成
ここからは、ついでながら、
両手のグリップ全体が完成するまでのやりかたをお伝えしておきます。
左手のグリップができたら。
左手の親指の上に、右手の生命線を乗せる様に被せます。
右手の生命線を左手親指の上に沿うように置くことで、
左右の手の向きを同じにでき、スイング中に左右の腕がばらばらに動くのではなく、
同期して、同じ方向に動ける準備ができた事になります。
これによって、両手のVの字の向きが平行で、
右肩の端と、首の付け根の右端の間を向きます。
注意点として、再三書かせていただきますが、左手のVは密着ですが、
右手のVは隙間が空いて余裕がある様にしてください。
右手はあくまでも、ピストルのトリガーの形です。
グリップを変えたら簡単な状況で練習
グリップが正しいグリップにできたとしても、それまでの形と変化があると、
その程度にもよりますが、いきなりフルショットしたら、
うまくボールに当たらないこともあります。
逆に、それまでスライスしか打てなかった人が、
いきなりいいボールを連発できることもあります。
とは言え、私がグリップを直すことをお伝えするほどの方は、
かなりやばい状態ですので、ほとんどの場合は、違和感が有り過ぎて、
ボールに当たる気がしなくなります。
そんな時は、あせらず、正しくしたグリップに慣れる様に、
1回のスイングを約20秒かけて行う、ゆっくりシャドースイングや、
サンド・ウエッジで15ヤードキャリーさせる練習から始めてください。
簡単な状況で、修正したグリップに慣れる様にします。
いきなりフルショットすると、
どうしても今まで慣れ親しんで来たグリップに戻ってしまいます。
ボールへの当たり方の感じとか、ボールが飛んで行く様子を見てしまうと、
ちゃんと当てたいとか、真っ直ぐ飛ばしたいとか、考えてしまいます。
グリップに限らず、スイング修正は、近くのネットにボールをぶつける
屋内練習場で行うのが実は、一番いいのです。
ネットが近くてボールフライトがわからない方が、
ボールの向かう方向に気を取られることもなく、
ショットの修正に集中できるからです。
そして、ある程度、修正できたと思ったら、ボールが落ちるまで見える、
外の練習場などで、打ってみます。そして、微調整します。
それを、いきなり外の練習場とかで、フルショットしたら、
なかなかスイングの根本を修正することはできません。
ゆっくりシャドースイング、15y程度キャリーさせるショット、
目の前がネットになっている屋内で、じっくり腰を落ち着けて、
納得がいくまで練習したいものです。
グリップはスタンスにも影響します
また、クラブフェースを正確にターゲットに合わせているなら、
クラブフェースが、スタンスをとる場合の重要な基準となります。
ボールとスパット(目印)を結ぶライン(ターゲットライン)は、
体から離れていて、足とそのターゲットラインが並行なのかとか、
どれぐらいの角度になっているか感じにくいですね。
しかし、クラブフェースのリーディングエッジ
(クラブヘッドの下の端のことですが、ほんとうはリーディングエッジよりも、
一番下の溝の方が、わかりやすい)は、目の前に真っ直ぐ見えているし、
クラブフェースとグリップはつながっていて、
フェースの向きは、手の感覚でも感じることができるのです。
ターゲットラインはフェースを合わせる基準として使い、
実際にセットアップを決めるのは、フェースの向きに対して、
足場とか、腰、肩の向きをセットするようにします。
基本的には、ボールの後ろにヘッドをセットする前に、
グリップを決めて入ります。
そして、一旦入り始めたら、グリップは変化させません。
セットアップしながらグリップを決めることは、
精度良くグリップを決めることができず、
ショットの再現性は低くなります。
セットアップの最後の方で、ミルキングを行う方がいますが、
できれば、やらなくていいように、悪い習慣を捨て去ってください。
ミルキングというのは、右手の親指と人差し指を開いたり閉じたりして、
あたかも乳しぼりをやっているように見えるので、そう言われています。
最初にグリップをきっちり決めて、ヘッドをボールの後ろに合わせてから入り、
グリップは途中で作ったり変えたりしないような習慣にしてください。
セットアップで、向きたい方向を、正しくセットするための
神様となるフェースの向きが、正しく手に伝わるためには、
正しいグリップはものすごく重要なのです。
そして、フェースに合わせて入ってゆくことが、
やさしく正しいセットアップができるための要となります。
練習場からスタンスを狙った通りに合わせる習慣が重要です。
そうすれば、景色で方向を騙されるようなコースでも、
スタンスをちゃんと合わせることができるようになります。
最後にもう一度確認します。
左手のVは密着、右手のVは離す、です。
では、また。
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