2016.06.19
From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「技・ヘッドが一番最後に動く驚きの効果」
というお話をさせていただきます。
私のコーチングのなかで、バックスイング開始で
「ヘッドが一番最後に動くドリル」をやっていただくことがあります。
それが、なんだか絶大な効果があるので、
その効果と理由についてお話します。
「ヘッドが一番最後に動くドリル」とは、単純なことです。
サンドウエッジで15ヤードキャリー
そのドリルとは、下半身から動き始め、
上半身、肩、腕と動きが伝わり、最後にヘッドが動き始める動きを、
サンドウエッジで15ヤードキャリーさせるショット(SW15yC)で行うものです。
ショットはSW15yCに限定する必要はないのですが、
まずはやってみるにはやりやすいからです。
SW15yCは振り幅が小さく、ボールを遠くに飛ばす必要はないので、
素振りに限りなく近い感じでボールを打つことができます。
また、ゴルフはシャフトが短くボールに近いほどやさしくなります。
ということでサンドウエッジではシャフトが短いということで、
ショットがやさしくなるクラブです。
そして、サンドウエッジはヘッドが重いので、
ヘッドの動きを感じやすいこともショット練習には好都合です。
また、時にはヘッドの後ろに500mlのペットボトルを置いて、
それを打ち出し後方へ真っ直ぐに滑らすようにバックスイングしてボールヒットする
「ペットボトル押しバックスイング」ドリルをやっていただきます。
このペットボトル押しバックスイングドリルでも、
ヘッドが一番最後に動くようにするとうまくできます。
そうです、手先で動かすのではなく、
下半身の動きでペットボトルを動かすと簡単です。
ついでながら、ペットボトルを打ち出し後方へ真っ直ぐに滑らせ得るためには、
手首のコックを少し入れることを付け加えることになります。
SW15yCのほぼトップであるシャフトが水平となるフルショットでのハーフウエイバックでは、
腕はコックを少し入れることで、ヘッドが打ち出し後方へ真っ直ぐに動くことを行うだけです。
ハーフウエイバックまでに腕でクラブをインサイドに動かしたり、
体の右側に肘が動くようなことはしません。
コック以外でクラブを動かすのはすべて下半身の動きだけです。
どんな効果があるのか
ペットボトルの重さで腕がしならさられることを感じやすくなります。
ペットボトルがなくても、
ヘッドの重さだけでもバックスイングで腕がしなってくることで、
スイング全体でも腕がしゃしゃり出てくることなく、しなって、
しなり戻る動きがやりやすくなります。
この「ヘッドが一番最後に動く」ドリルの主な効果は
体をしならせる感じをつかむことができるということになります。
ゴルフのスイングで体がしなるということを経験すると、
とってもゴルフが楽しくなります。
それは、体を長く使えてリズムが良くなり、
その結果、気持良く振りぬけるからです。
スイングの理想は、下半身の力や重力を使って、上半身をしならせ、
しなった上半身がしなり戻ることで、ボールを打ち抜くことです。
しなったものをポンと外すだけなら、何の調整もいりません。
距離に立つ
例えば、しなったものをポンと外すだけの例として、
距離に立つということがあります。
セットアップで決めたスタンスの幅のなかで下半身を使いきれば、
スイングの幅は決まります。
スタンスの幅が広くなるほど下半身の可動域は大きくなり、
その分下半身でヘッドを動かすことができる範囲は大きくなります。
そのヘッドがバックスイングにおいて下半身の動きで加速されて、
左肩甲骨に張りを感じ始めたあたりのところが切り返しポイントです。
ようするに、上半身が楽な範囲で伸ばされ始めたあたりが、
切り返しのタイミングとなります。
体が硬ければその分、トップは浅くなります。
硬いのに、上半身のちからを振り絞って大きなトップを作ろうとすると
逆に上半身はしなりにくくなります。
そして、そのリラクスした上半身を保って、
切り返しでは、ヘッドはまだトップに向かっていますが、
下半身を先行してダウンスイングへ向かわせます。
そうすると、トップに向かうヘッドと、
ダウンスイングを開始した下半身の間にはさまれた上半身はしなり始めます。
上半身が下半身とヘッドの真反対方向の動きでしなりはじめたら、
どんどん苦しいぐらいにしならせられます。
そして、ボールヒットに向かって、上半身のしなり戻りが始まります。
ダウンスイングで腰の回転が遅くなり始めるころである腰が
左に45度程度回転したあたりで、上半身は強烈にしなり戻ってきます。
この一連の動きのなかには、調整する箇所はありません。
上半身、特に左肩甲骨周りと手首をしなやかに保ち、
トップに向かう左肩甲骨の張りの強さを感じて、
それに下半身を反応させるだけです。
トップの大きさはスタンスの幅とあなたの左肩甲骨の可動域で決まります。
セットアップでスタンスの幅を決めるだけで、動い始めたら調整しないでしなるだけ、
この感覚が手に入ったらゴルフが楽しくてしょうがありません。
なぜ効果があるのか
では、なぜこの「ヘッドが一番最後に動く」ドリルをやると、
体をしならせる感じができるのか。
それは、ヘッドから足元までは約3mあることからきます。
これぐらい長ければ、かなりしなやかです。
しなやかなものほど、同じ力でしならせるなら、
大きくしなってエネルギーをたくさん溜めることができます。
この長い体とクラブ全体の端である足元から動き始めて、
その足元から一番距離の長いヘッドまでの体の部分が足元の動きに順に連動して動き始めたなら、
あなたの体にはエネルギーが限界まで満たされるわけです。
ヘッドから先に動いてしまうと、すでに自ら筋肉を縮めて
筋肉の長さを短くする運動を行うことになってしまい、
しなるというよりも動かすということになります。
いったん力を入れて筋肉を縮めて長さを短くしてしまうと、
その縮めた筋肉は硬くなり、しなりにくく、エネルギーを溜めにくくなります。
ですから、バックスイングの出だしが重要です。
このバックスイングの出だしで上半身がしなるように動けば、
上半身が自ら力を出そうとする部分は最小限となります。
それなら、上半身をしっかりしならせるこができます。
上半身をしならせ始める下半身の動き
上半身をバックスイング開始から下半身の動きでしならせることができれば、
ダウンスイングでも下半身を使って上半身を強烈にしならせることがやりやすくなります。
というか、バックスイング開始から下半身が上半身をしならせるように動かなければ、
ダウンスイングでも上半身をしならせることは難しくなります。
そこで、バックスイングでの下半身の動きを詳しくお伝えしておきます。
バックスイング開始での下半身の動き始めは、
右のお尻を右後ろポケット方向へ押し込む動きです。
右足母指球の少し後ろを中心として地面をとらえ、
右脚を長くして地面を押し伸ばす動きで右のお尻を右後ろポケット方向へ
押し込む動きを行えばいいです。
スタンスの幅が広い場合には、右脚でしっかり地面を踏めるポジションまで
腰全体を右にシフトさせます。
SW15yCではスタンスの幅はだいたい30cmで、
これは骨盤の幅とほぼおなじです。
そのため、SW15yCではこの腰の右脚で地面を踏めるところまでのシフトは必要ありません。
すでに、右脚を伸ばすだけで、右脚は地面をしっかり縦に踏める位置にありますから。
脚を長くして地面を縦に押す
右脚で地面を押すということは、右脚を長くしていく動き、
ようするに、右股関節は入れたまま右膝を伸ばして地面を押す動きです。
股関節は入れたままということは、
セットアップでの骨盤の前傾角度を維持できる範囲で
股関節を伸ばすということになります。
右サイドは右脚が長くなることで右斜め上にあがりますが、
左サイドは左腰を右斜め前である右脚つま先方向に向かって
落ちてくるようにするといいです。
左脚は左腰が右斜め前に落ちてくることをできるだけ邪魔しないように、
左腰に引っ張られて、あたかもひものようにしておきます。
左脚を自らどうしょうということなく、
ひたすら右斜め前に落ちる左腰が重力で落ちる動きに従います。
左脚はセットアップのときよりも膝は伸びてきて左股関節も伸び、
段々長くなりながら左腰に追従します。
セットアップで骨盤が上半身の必要な前傾角度分正しく前傾していれば、
後はその骨盤の前傾角度を維持したまま骨盤を回転させればいいです。
右脚が支点となり、その支点が右斜め上にあがり、
その支点にぶら下がった左腰が右斜め下に落ちてくるというイメージです。
そうすると、骨盤は背骨を中心として
セットアップでの前傾角度を維持しながら右斜にターンしてきます。
右脚も左脚も長くなりながらバックスイングしてきます。
右脚はセットアップでの骨盤の前傾角度保つだけの曲がりを保持するという
右股関節は入れたままの状態をキープすることと、
左脚が左腰の動きを邪魔しない、この2点は重要です。
下半身の動きの勘違い
バックスイングで右膝は曲げたままと言われることもあります。
理由は上に伸びあがらないためとなっていますが、それは勘違いです。
右膝はいくら伸びても、右股関節が入っていれば前傾角度は維持されます。
腰は斜め回転で水平回転ではありません。
腰を水平に回そうとすると、
膝を伸ばすと上にあがってしまうというイメージになってしまいます。
右股関節は入れたままということをしっかり意識さえすれば、
伸びあがりにはなりません。
清々と右膝は伸ばして、脚を使えるだけ使いましょう。
ここで、勘違いして右膝を固めていては、
せっかくの下半身の動きを殺していることになり、もったいないです。
手ほど怖いものはない
手だとクラブはいろいろなところにあげることができてしまいます。
インサイドに深く入れる事もできるし、
アウトサイドに大きく振りあげることもできます。
しかし、下半身はクラブを手ほどいろいろなところに動かすことはできません。
また、下半身は大きな筋肉が支配しているので、
動きを覚えることは少し遅いですが、一度覚えた動きはなかなか忘れません。
ですから、下半身を使えば、緊張する場面でもいつもと同じように動くことができます。
まさに、スイングの出だしであるバックスイング開始を正確に決めるための決め手が下半身です。
飛ばすためには、下半身と上半身の捻転差が大きいほど良いといわれ、
下半身を固定したまま、上半身をひねりあげるうことでバックスイングしていませんか。
それでは上半身の右サイドにスイングを邪魔する方向の力がはいり、
ダウンスイングで緩みきらずにスイングスピードを低下させてしまうことにもなります。
しなるための第一歩だった
下半身と上半身の捻転差は、
切り返しでの下半身の先行動作による下半身とヘッドの引っ張り合いで作れば、
上半身は楽々リラックスした状態でしなってきます。
今回のお話はたかがヘッドが一番最後に動くということでした。
しかし、それは素晴らしいスイングへのとんでもなく大切な第一歩です。
では、また。
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