From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「グリップ1mmのズレ、何ヤード変わる?」
というお話をさせていただきます(ビデオ&おまけあり)。
まず、最初にあなたに質問です。
左手の親指のポジションが1mmずれたら、
200yの飛距離でターゲットから何ヤード
外れることになるでしょうか。
グリップの親指、たった1mmだけです。
その答えは。。。?
(続きはビデオにて)
グリップ1mmのズレの影響にびっくり
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(おまけ付き)
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左手親指のズレ、1mmずれたら…
ゴルフはつい、ボールを遠くまで飛ばすことばかり
考えてしまうものです。
しかし、ゴルフの本質は自分の能力に合った戦略を練って、
その戦略に沿って狙ったところにボールを
できるだけ正確に運ぶことなのに、
それを忘れがちではないでしょうか。
そして、その精度の具体的指標として、
なんとグリップのセットアップでのズレは
1mm前後という数値が見えてきます。
左手の親指のポジションが1mmずれたら、
200y飛ばすとしたら曲がりも含めると
ボールは30y近くターゲット方向から外れます。
「え、ほんと?」と思うぐらい
大きな数字に思えるかもしれませんね。
これより、その内訳を見てみましょう。
グリップの円周はグリップの種類やテープの巻き方で
違いはあるとしても55mm前後なので、
グリップの上で1mmの違いは角度で言うなら約6.5度です。
360度 / 55 = 約6.5度
ドライバーだとボールヒットでのフェースの向きに80%程度依存して、
ボールの飛び出し方向が決まります。
これだけ飛び出し角度が狂ったとしたら、
出球方向だけでも200y先では約22yズレます。
200y x tan(6.5度) =200y x 0.11 = 約22y
実は飛び出し角度以外にも軌道に対してのフェースの向きのズレで
ボールは曲がりますから、曲がりも含めたボールの到達地点の狂いは
もっと大きな数字になります。
これらのことからも、グリップ上での左手親指1mmのズレによる
フェースの向きの変化である約6.5度が、
いかに大きな数字であるかが分かります。
また、マーク・ブロディ氏の統計によると
平均スコアが100の場合、150〜200yのショットでは
ショットの半分が収まる範囲は打とうとしている距離の18%となっています。
もっと分かりやすく言うなら、200yではショットの半分が
200×18%で36y以上ズレることになります。
左手親指のポジションの確認
そこで、左手親指のポジションを確認してみましょう。
左手の親指の内側のラインを
グリップの真ん中のラインである稜線にきっちり合わせて
グリップの上に置きます。
そこから、その親指の付け根の横側に
人差し指の付け根の横側が密着するまで、
左腕前腕を右に捻るようにして
左手の甲を親指の方向に寄せてきます。
そうすると、自分から見て左手の薬指の付け根である
3つめのナックルがしっかり見えて
左手のグリップは正しい向きになっています。
この左手親指のポジションを正しく安定させるだけで、
スコアを改善する材料にもなりますから
しっかり意識しましょう。
レベルと精度
ちなみに、全米オープンではフェアウェイの落とし所の幅は、
25~30yが基本です。
となると、フェアウェイに安定してボールを置くためには、
センターを狙って左右10yの20yの幅に収めたいところです。
ミスしなかったと感じるプレーではショットで200y先で
ターゲットに対して約10y以内のブレに抑えるとか、
1mのパッティングを確実に沈める感じでしょうか。
そして、そのための左右の方向精度は約3度が必要です。
参考までに、マーク・ブロディ氏の統計では、
曲がりも含めた方向精度はレベル別で次のようになっています。
優れたツアープレーヤー 2.7度
精度の低いツアープレーヤー 4.4度
平均90のプレーヤー 6.5度
ちなみに3度の方向性のズレはtan(3度)=0.0524から計算すると、
200y先では10.4yのターゲット方向からのズレ、
1m先ではカップの半径5.4cm程度である5.2cmぐらいになります。
そして、ドライバーでの出球の方向は
ボールヒットでのフェースの向きに約80%依存します。
また、パターでは打ち出し方向は
ボールヒットでのフェースの向きに90%程度依存します。
ちなみに曲がりは、ショットではボールヒットでの軌道に対する
フェースの向きでほぼ決まり、打点での曲がりも少しあります。
パッティングでは傾斜や芝目の影響での曲がりがほとんどで、
軌道にはあまり依存しません。
これらのことからも、セットアップでのヘッドの向きは
ターゲットに対して3度以内は保ちたいものです。
大きく曲げるなら左手親指を調整
また、インテンショナルショットで
意図的にボールを左右に曲げるときに、左手の親指の位置を
少しずらすだけで曲がりをコントロールできます。
ターゲットの右に出てターゲットに戻る球筋である
プッシュ・フックを意図的に打つ場合を例として
見てみましょう。
手の中でグリップを左に回しておいて
セットアップでヘッドをターゲットに向けると、
気持ち良く振れそうに感じるスタンスの向きは右を向きます。
その向いた方向へ新たにターゲットを決めて、
その新しいターゲットに向かって真剣に振ります。
そして、フェースの向きは軌道の向きに引っ張られます。
そうすると、セットアップでヘッドをターゲットに向けていても、
軌道がターゲットに対して右寄りなら
ヘッドも右を向いてヒットしやすくなります。
結果として軌道に対してヘッドは左を向いていたとしても、
ボールヒットでフェースはターゲットの右を向いていれば、
右に出て左に曲がるショットとなります。
少し曲げるなら
そして、少しだけ曲げるなら、
曲げたい方向の30yぐらい先の曲げたい側に大きな木とかがあると
イメージするだけで曲げることができます。
大きなものが邪魔になりそうだと、
無意識の中でその反対方向へ打ち出そうとする動きが発生することで
ボールは曲がります。
右に出て左に曲がってターゲットに戻るドロー回転をかけたければ、
30yぐらい先の左側に大きな木があることを
強くイメージするだけで良いです。
この技はある程度スイングが正しく安定していないと
使えなかったりしますが、
練習場でやってみると案外できたりします。
ハザードに向かって打てば良い
ところで、半分冗談ですが、100切り前なら
打ちたくないところにボールを運ぼうとすると、
そこには絶対にいかないものです。
グリーン手前の深くて絶対入れたくないガードバンカーがあれば、
それを狙って打ってそこに入ったらかなりの腕前です。
まさにその入れたくないバンカーに
ボールを運ぼうとしてみましょう。
また、右に池などがあって危なく感じて左を向くと、
インテンショナルスライスのセットアップと
同じになりやすくなります。
体の向きは左でも、セットアップでのヘッドの向きは
ターゲット方向であるフェアウェイ方向に向けやすいために
思ったほど向いた左には向かないからです。
そうすると、飛び出したボールは、
だんだん危ない右のハザード方向へ近づくことになります。
精神衛生的には、一旦ハザードに向かってとしても
だんだん離れる方向なら安心して見ていられます。
パッティングでのヘッドの向きの重要性
また、パッティングにおけるホールにボールを沈めるために必要な、
ホールまでの距離に対するボール打ち出し方向精度を見てみましょう。
まずは真っ平らなグリーン面を想定した場合を計算してみます。
当然、傾斜がある場合はグリーンの読みも重要となり
単純な計算にはなりませんが、とりあえず感じをつかむことは
良いプレーのためには重要です。
実際には打ち出す強さや傾斜などで
ホールの入り口の実質的大きさは変化しますが、
ボールセンターがホールの直径内なら入るとして計算してみます。
ホールの直径:10.8cm (5.4×2)ですから、
ホールまでの距離に対する打ち出し精度は次のようになります。
1mなら3度程度、3mなら1度ぐらい、10mならなんと0.3度です。
1mでも3度ですが、この3度は案外小さな値です。
まずはセットアップでヘッドの向きを、
この3度以内でセットできなければ話になりません。
入れごろ外しごろの3mなどでは1度の精度が必要なわけですから、
ますますセットアップでのヘッドの向き合わせの重要性が
感じられます。
たった3度程度の微妙な角度の違いが、
ゴルフでは大きくスコアに影響します。
このことを肝に銘じて、セットアップを大切にして
丁寧な構えを心がけたいものです。
では、また。
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