From:大森睦弘
六甲国際ゴルフ倶楽部より、、、
こんにちは、ETGA(江連忠ゴルフアカデミー)の大森睦弘です。
今回は、
「心・1を聞いて10を知る」
について話してみたいと思います。
ゴルフでも、意外とすぐにうまくなってしまう人、
なかなかスコアがよくならない人がいます。
その違いはどこなのか、どうすれば上達しやすいのか
という事について、考えて頂くことになります。
成績が出る選手と、なかなか出ない選手の違いは何か?
それはズバリ、、、
自分で消化する事の大切さ
それはズバリ、コーチが伝えたことを自分で消化して、
さらに深く考えているかどうかなんだということを、しみじみ感じます。
コーチが1を伝えたら、
その10倍ぐらいはいろいろな事を自らやってみる。
単なる言葉の知識ではなく、本当に自分の物にする。
これができるのか、できないのか。
やるのか、やらないのか。
この違いが、うまくなるかならないのかの、
大きな違いだと私は確信しています。
自分で消化する事の大切さの例
実は、e-PuttGateというパターの練習器具を作ったとき、
自分から
「欲しい!」
と言ってきた選手と、
「これはいい道具だし、無料であげるから、
使って練習するように」
と、こちらからe-PuttGateを渡した選手では、
その後の使い方が、全く違う事に気づいたのでした。
自ら欲しいと言ってきた選手は、練習の中心として使ってくれて、
パッティングがみるみる良くなっています。
しかし、こちらから与えた形になった選手は、その良さもわからず、
どこかに眠らせてしまっている事も結構あるのです。
同じ物や情報を与えられても、それをどれ位有効に利用できるのかどうかは、
単にそれが自分に合っているのか合っていないのかという以前の問題があるのです。
弟子入りして、師匠からいろいろ学びたいと思っても、
何も教えてくれない。
さらには、毎日が廊下の雑巾がけ、なんて話もありますね。
でも、そのまったく意味がなさそうな雑巾がけをしながらも、
師匠のやっていることを見て、師匠と同じ空気の中に居て、
その一挙手一投足を、まずは真似てみる。
そして、いつかは乗り越える。
そういったやる気がなければ、そもそも教えても
吸収できないという事なのかもしれません。
でもこの話がある意味、
究極の学びを教えてくれているのではないでしょうか。
コーチングという事
わたしは会社員時代、コーチングの研修を
こってり受けさせられました。
要するに、自分の部署のメンバーに正しく接して、
育てるということを、コーチングのプロから講習を受けるのです。
ま、どっさり資料が渡されて泊まり込みで、
グリープ討論&発表の繰り返しの、お決まりのパターンなんですが。
そして討論と言っても、渡された資料に書いてある事を肯定するような討論を
自ら誘導する、優等生になってしまう自分がいやでした。
でも、その中でたった一つ、心を打った話があります。
それは、コーチングとは、「気づかせてあげる事」という、
ある意味、コーチングの基本中の基本の事なのです。
会社員時代の私の経験―さらに印象深い事
私は会社員時代、社内の体育系クラブで、毎週の「ノー残業デー」は、
部員を相手に、トレーニング指導。
その後は、みんなで宴会。
土日は試合と練習会で、夜は、ミーティング(宴会?)というか
練習で撮影したビデオを流して、
半分(完全に?)酔った状態で解説。
県の強化コーチで、講習会や定期的な合宿でのコーチなどを
20年ぐらいやっていました。
そんな中で、いまでも印象深い人がいます。
彼は、運動神経はそれほど良くないのに、
あるときから急激に成績が伸びたのです。
私が言ったことを、とにかくやってみようとしてくれるんです。
それで私は、新しい事は他の人に伝達する前に、
彼に適用してみて、うまくゆくかどうかをやってみて
ある意味「モルモット」にさせていただいていたのです。
でも、ふと気づいたら、みんなが不思議がるまでに上達してたんです。
また、私の仕事の専門分野に関しても社内セミナーをやったり、
教科書を書いて、欲しい人にはあげるような事もしていました。
そんな中で、あるプロジェクトをやった時の事です。
私が昔書いていた教科書を、誰かが見つけてきて、
メンバーを募って、勝手に輪講を企画したのです。
※輪講:教科書を参加者の中で順に内容の説明を行ったり、
問題を解いたりする事
私は、驚きました。今やろうとしているプロジェクトの
根幹となる技術について、私が書いた教科書を
どこからともなく見つけてきて、、、
わたしが言ったのではなく、
プロジェクトメンバーから輪講をやろうとしたからです。
それが、1つの部署だけではなく、
複数のそのプロジェクトに関連する部署の中から、
自然発生的に始めたのです。
本来なら私がやるように言うべき所だったんでしょうけれど、
自発的にやろうとしてくれたのです。
そして結果として、その輪講は一つも途中でギブアップされることもなく、
最後までしっかりやってくれました。
実は、かなり専門的で、自分の弟子ぐらいが悩んだ時に
渡してあげられるようにと、準備していたものだったのです。
その事が、プロジェクトの中でのコミュニケーション量を
激減させることにもなり、メンバーそれぞれの仕事に
集中する事ができたと実感しています。
それは同じ教科書で学び、単なる基礎固めができただけではなく、
少なくとも用語は統一され、簡単な一言で多くの情報が伝達できるからです。
そんな中で、だんだん気づいてきたことは、
「教えてあげる」ではなく「気づいてもらう」という考え方で接したほうが、
良い結果が出るということでした。
それが、コーチング研修でも教えられた(?)
さまざまな研修の中で、今でも、心に残っている最も大切な事なのです。
気づいてもらう
コーチが一生懸命気づいてもらうためのことをやると、
「コーチはいなくてもよかった」と思ってくれます。
そうなんです、独り立ちしてくれるんです。
本当に、コーチには何も教えてもらわなかった、
「なんだ、一人でもできるんだ」という自信といいますか、
錯覚(?)といいますか。
なんとも、コーチとしては複雑な気持ちですが。
私がコーチングをさせいただく時、
サンドウエッジでの15yキャリーショットが
かなりの部分を占めています。
それは15yキャリーであれば、
参加された方自らご自分の動きを発見・修正できるからなのです。
私がいつも反省していることは、伝え過ぎで、
参加された方の自発的行動を、待てなかったという点です。
私の尊敬するハービー・ペニックさんのように、
コーチングさせていただく方に対して、
何時間もスイングなどを見て、言った言葉はたった一言だけ。
というような、本人が自ら気づくキッカケとなる一言を、
ずばり伝える。そんなコーチングができることが夢です。
でも、ハービーさんのコーチングを受けに来られたお客様は、
その時には「なんだこんなレッスン。ハービーなんてペテン師だ」
「どこが名コーチなんだ」と何度も批判的に思っていた様です。
ハービーさんも、そこがジレンマだったんですが、
「気づき」を貫かれたゆえに、
私はそんなハービーさんを、ものすごく尊敬しているんです。
では、また。
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