From:徳嵩力一
千葉のクラブ工房より、、、
こんにちは。プロクラブフィッターの
徳嵩力一(とくたけ・かついち)です。
今日なんですが、あなたに
「すみません。グローブは外してください」
という話をしたいと思います。
タイトルだけ見ると、
なんの話だかちょっとわからないかもしれませんね。。。
以前、フィッティングにいらしたお客様と
こんなやりとりがありました。
フィッティングにいらしたお客様S様と
S様「今日はよろしくお願いします」
徳嵩「はい、よろしくお願いします」
S様「今のゴルフバッグ持ってきました。
早速打ってみたらいいですか?
(と言いながら、やる気満々でグローブをはめる)」
徳嵩「ああ、いや。
すみません。まだ打ちませんから、
グローブは外してください」
S様「え? 打たないんですか?」
徳嵩「はい。まだ打ちません」
S様「えー、最初に今のクラブがどうなのかとか
打ちながらじっくり見ていただくのかと思っていました。。。」
徳嵩「いやいや、まだ打たないので」
S様「まだ試打のクラブも打たないんですか?」
徳嵩「そうですね」
S様「じゃあ、最初になにをするんですか?」
徳嵩「最初はですね。。。」
「カウンセリングをします」
徳嵩「まず、私たちはお客様の今までのゴルフ歴とか
どういうことに悩んいらっしゃるのかとか
そういうお話をうかがっています」
S様「なるほど。。。
じゃあ、そのお話が先なんですね」
徳嵩「はい。だいたい15分とか。
長い人だと、30分弱ぐらいですね」
S様「え、30分もですか!?」
徳嵩「はい。でもまあ長い人でも
30分は行かないぐらいですかね」
S様「ええ、それにしても、けっこう長いですね」
徳嵩「そうですね。
たぶん量販店のフィッティングとかと比べると
異様なぐらいに長すぎるかもしれませんね」
S様「確かに。。。
私も以前、量販店でフィッティングを受けましたけど、
そんなに長い時間、話をすることはありませんでした。
徳嵩「ええ、たぶんそうでしょうね」
S様「ちょっと話をして、実際に試打クラブを打ってみて、
それから『お客様に合うのはコレです』みたいな感じで」
徳嵩「ですよね。もし量販店で20分も30分も話だけ聞いていたら
商売的にも難しくなってしまうでしょうからね。でも。。。」
「そのカウンセリングが、重要なんです」
徳嵩「カウンセリングで事前にちゃんと話を聞かないと
適切なフィッティングができないというのが、
自分たち『チーム小原』のポリシーなんです」
S様「へえ。。。他のフィッターさんもですか?」
徳嵩「もちろんです。どのフィッターもやっています。
ただ、外部の会場でイベント的にフィッティングを開催して
一人ひとりのお時間が少ない時には、多少カウンセリングを
手早くやらなければならないこともあります。
それでも、しっかりお話はお聞きするという
基本のスタンスは変わりません。
その点、こうしてスタジオでフィッティングやる時は、
比較的じっくりとお話が聞けるのでいいですね」
S様「そんなにカウンセリングを重視しているんですね。
知りませんでした。そこまでこだわってるんですね」
徳嵩「そうですね。
でもただ、カウンセリングではお客様の話だけを
聞いているわけではないんですよ。
S様「え、どういうことですか?」
徳嵩「フィッティングを受けていただく前に
『何故フィッティングが重要なのか?』
『フィッティングを受けるとどうなるのか?』
ということを、きちんとその場で説明させていただいています。
みんながみんな、フィッティングのことをキチンと理解して
その場に来ているわけではないですし、
この説明があるのとないのとでは、ぜんぜん結果も違うので。。。」
S様「確かに、私は徳嵩さんのメールマガジンを
毎回読んでいますけど、
そういうお客さんばかりじゃないですもんね」
徳嵩「そうですね。
毎回メルマガを読んでくださっているS様にだって
こうしたカウンセリングの大切までは
伝わっていなかったわけですし。。。」
S様「確かに、そうですね(笑)」
徳嵩「じゃあ、打つ前にじっくりと
お話を聞かせていただきましょうか」
S様「はい、お願いします」
以前にも同様のことをお伝えしているかもしれませんが。。。
一見するとフィッティングに無駄に見えること、
こうして話を聞くという非効率なことこそが、
実は一番重要だったりします。
このようなことを言うと誤解を受けるかもしれませんが、
実はカウンセリングさえしっかりできれば
「ああ、この人の感じだと
このへんのクラブを提案すれば、いい方向に行くかな」
ということは、ボールを打っていただく前から
うすうす分かってくることも少なくありません。
お客様の話をしっかりうかがって状況を把握し、
打っていただく段になって、その「答え合わせ」を
しているようなイメージと言ったら、通じるでしょうか。
とはいえ、そこも話を100%鵜呑みにすることはせず
先入観だけで進めないようにも気をつけていますが。。。
ということで、もしあなたがフィッティングにいらした時には、
いきなり勇んで打席に入る前に。。。
いろいろと悩みを正直にお聞かせ下さい。
守秘義務は、守ります。
もちろんケースとして、この場で名前を伏せて
お話を紹介することはありますが(笑)。
それでは、また次回。
徳嵩力一
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