2016.04.17
From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「技・手打ちから脱却する第一歩」
というお話をさせていただきます。
今シーズンこそは手打ちから少しでも脱却したいと、
心から願っているあなたへの重要なヒントをプレゼントします。
手打ちがよくないことはわかっていても、
いつまでたっても体で打つ動きができないということで
お悩みの場合は多いですね。
体で打てるようになるためには、まずは正しいイメージと知識が必須です。
では、手打ちから脱却する第一歩とは?
手打ちから脱却する第一歩とは
手打ちから脱却する第一歩というか
そのための大切なイメージとは次の3つです。
(1)ヘッドから一番遠いところから動き始める
(2)上半身はしならせてしなり戻しでパワーを発揮させる
(3)エネルギーは集めて一気に解放するほどボールは飛ぶ
これら(1)~(3)は手先でコントロールする前に行うべき技ともいえまず。
ということで、これらの技の基本となるイメージと知識を、順にお伝えします。
手先の特性
手先は体の中でも器用に動かせる部分です。
ある意味、手先は何でもできてしまいます。
腕の動きは、やろうと思えば、すぐにできてしまうために、
ついつい先走って動いてしまうということになります。
ところが、手は緊張すると動けなくなります。
また、緊張して手が震えるということもありますね。
それは、器用なゆえに背負わされた宿命なのかもしれません。
しかし、ゴルフではクラブとの最終接点は手になるので、
手に伝わる動きは、パワーとコントロール性の両方を兼ね備えなければならないわけです。
しならせてそれを元に戻す
パワーとコントロールという、相反するとも思えることを、
高度に実現させるためには、普段の生活での体の動かし方とは、
ちょっと感じの違う使い方が必要となります。
それは、しならせてからそのしなり戻しで
パワーを発揮させるという動きです。
しならせてそれを戻すということは、意識して手が自ら力を出すというよりも、
力を出させられるようにすることが大切となります。
あたかも、人差し指などを反対側の手の力で反らせて、
それを放つような動きです。
手が自らここに動かそうとかするのではなく、
しならされて、単純にしなり戻るだけに徹することができれば、
パワーとコントロール性の両方を簡単に手に入れることができます。
下半身の特性
器用でも緊張するとコントロールできなくなる手先に対して、
下半身はそうではありません。
下半身には大きな筋肉があります。
太くて大きな筋肉は、緊張しても身につけた動きを再現してくれます。
ただし、下半身はこう動かしたいと思っても、
すぐには思った動きを覚えてくれません。
下半身は物覚えは悪いのですが、
一旦覚えたことは忠実に実行してくれる素直な良い子です。
ですから、下半身はじっくり育てて、
しっかり見守ってあげることが大切です。
ま、とにかく下半身は、一旦覚えた動きは、
どんな場面でも忘れず、まさにバカ覚えで再現してくれますから、
大切なときに信頼できる友となります。
しなるということ
しなるということは、どういうことか。
外からの力を受けて、形が変形することをしなるといいます。
そして、しなったものにはエネルギーが蓄積されます。
それは、早く変形されても、ゆっくり変形されても、
単なる物が変形するなら、変形した分のエネルギーが溜まります。
筋肉は縮めようと意識を働かせても、すぐには縮まず、
単純に収縮させようとしてから最大筋力に達するまでには、
だいたい0.4秒必要です。
ところが、ゴルフのスイングではトップから切り替えして
ボールヒットまでの時間は0.4秒以下ぐらいです。
ということは、トップからいくらがんばっても、
最大筋力には到達できません。
しかし、しならせて戻す動きなら、ゆっくりしならせておいて、
戻すときは一気に解放すればいいのです。
トップに向かうときからしならせはじめて、
ボールヒットに向かう腰の高さあたりまでの時間をかけて上半身をしならせれば、
上半身には大きくエネルギーを溜めることができます。
トップからいきなり力ずくで振りに行くと、いくらがんばったつもりでも、
最大筋力までは到達できず、気持ちが空回りとなります。
さらに、弓を思い浮かべてください。
弓は、ゴルフと同じで正確性とパワーの両方を要求されます。
ですから、道具としてはしなって、それを戻すだけの構造となっています。
弓の本体のように体、特に上半身をしならせることができれば、
正確性とパワーを同時に手に入れることができるのです。
まさに、引っ張ってポンと離すだけの動きです。
ボールヒットでのフェースの向きとか軌道は、
セットアップでしっかりセットしておけばいいのです。
スイング途中で腕を意識的に力を出してねじるようなコントロールをしていては、
ボールヒットというヘッドが高速に動く状態において、
フェースの向きとか軌道をコントロールすることは至難の業となります。
セットアップでのグリップの向き、右肘の余裕、それに連動する肩の向きなどが、
きちっとしていれば、後は体をしならせてそれを解放することに集中するだけで、
スイングは終わってしまいます。
しなりに大きなエネルギーをためるコツ
しなるという現象にできるだけ大きなエネルギーを蓄積するためのキーポイントは、
しならせる物ができるだけしなやかなほど、
同じ力でもより大きくエネルギーを溜められるということです。
体をしなやかにするということに関して、大切なヒントがあります。
それは、素材が同じ硬さなら、
できるだけ長く使えばよりしなやかになるということです。
ゴルフで言えば、ヘッドから足の先までを一体としてしならせることができたら、
体を最高にしなやかな物体として使うことができます。
腕だけでクラブを振るよりも、足元から動いて、
体全体をしならせるつもりでクラブを振るほうが断然大きくしなるのです。
筋力は同じでも、より大きなエネルギーをじっくり溜めて、
それを一気に吐き出すことで、ヘッドにより大きなエネルギーを伝えることができます。
そこで、手先でコントロールする前に行うべき技3つを、詳しくお話します。
ヘッドから一番遠いところから動き始める
第1の技:ヘッドから一番遠いところから動き始める
ということに関して。
しなりのところでお話したように、体をできるだけ長く使うことで、
楽により大きなエネルギーを溜めることができます。
最終的にパワーを発揮して高速に動かしたいところはヘッドです。
ヘッドから一番遠いところといったら、足元になります。
ヘットから足元までの長さはクラブの長さにもよりますが、
3mぐらいもあります。
ですから、体を一番長く使うためには、足元から順に動くようにすることで、
体を最高にしなやかに使うことができます。
まずはバックスイング開始から、足裏、特に母指球の少し後ろあたりで
地面を踏むようにするところから始めて、その動きが膝、腰、お腹周り、
さらにその上の胴体、そして、肩甲骨、肩、上腕、肘、前腕、手首、手元へと
伝わるように動かします。
バックスイングでは、ヘッドが一番最後に動くようにするといいですね。
そして、ヒトの体は面白いもので、バックスイング開始から
ヘッドに対して一番遠いところから動けると、
ダウンスイングでも同じようにヘッドから遠いところから動きやすくなります。
理由はどうであれ、バックスイングの動きがダウンスイングの動きに
大きな影響を与えるということが体の面白い仕組みでもあります。
上半身はしならせてしなり戻しでパワーを発揮させる
第2の技:上半身はしならせてしなり戻しでパワーを発揮させる
ということについて。
上半身をしならせるためのコツは、
まずはクラブを支えることができるぎりぎりの力を感じることです。
そして、先ほどお話した、
バックスイングではヘッドが一番最後に動くようにします。
それだけを意識すれば、上半身はしなるための準備ができたことになります。
バックスイングを開始して、ヘッドがまだトップに向かっている最中に
下半身を先行動作させ始めます。
そうすると、ヘッドとヘッドが動く方向とは真反対の方向へ動く下半身の間に挟まれた上半身は、
上半身の力ではなく、下半身の力と重さでしならせることができます。
しかも、上半身はリラックスさせたままでいいわけですから、
柔らかいものほどしなりやすいということで、上半身は大きくしなって、
たくさんエネルギーを溜め始めることができます。
しかも、切り返し前から下半身が動くことで、
上半身にゆっくりエネルギーを溜めることができます。
この切り返しの動きはゆっくりでよくて、筋力が最大筋力になる最小反応時間である
0.4秒よりも長い時間をかけて伸ばすことができます。
これなら年齢と共に衰える瞬発力に、それほど依存しない体の使い方にもなります。
ここで大切なことは、切り返しはあわてる必要はないということです。
ゆったり切り返せばいいのです。
特に、トップからいきなり腰を回そうとかすると、
そのタイミングでは腕がまだ体の上のほうにあるため、
その位置では腕が体の外にはずれてやすくて、振り遅れになってしまいます。
さらに、トップの高い位置で腕が体に密着してしまい、
腕が下に落ちにくくなくなってしまいます。
手元は、トップからはできるだけ下に落ちて、インパクト面に早い段階で近づくほど、
スイング軌道としては安定したものとなります。
それが、楽に再現性の高い、インパクト面に乗せて思いっきりひっぱたけるスイングです。
インパクト面に乗せるコツも、いずれじっくりお話しますので、
今回はそうなんだというぐらいに考えておいてください。
そして、腕が、胸の高さあたりまで落ちてきていれば、
体が高速に回転しても、腕はずれにくく、振り遅れにはなりません。
エネルギーは集めて一気に解放するほどボールは飛ぶ
第3の技:エネルギーは集めて一気に解放するほどボールは飛びます。
普段目にする光景として、同じガスの量を使うとしても、
ガスコンロでちょろちょろ燃やす場合と、一気に火を付けて燃やす場合では、
その熱さ、さらには破壊力が違います。
ゴルフのスイングでも同じことで、溜めてそれを一気に吐き出すことで、
ボールには爆発的にエネルギーを伝えることができます。
これを、「力を集める」といいます。
ボールを遥か彼方まで飛ばすための極意は、
「力を集める」ことです。
トップから力ずくでクラブを振ろうとすると、トップからの早い段階で、
エネルギーは使われはじめ、せっかくのボールヒット近辺では力尽きてしまいます。
上半身にはじっくりエネルギーを溜めて、
それをできるだけボールヒットする直前まで解放しないようにします。
そのようにできるほど、ヘッドは急加速して、ボールに当たり負けしないで、
大きなエネルギーをボールに伝えることができます。
手先でがんばったほうが、がんばった気がします。
しかし、それはそう勘違いしているだけで、本当は、手先には自らはがんばらせないで、
力を受けでそれを100%元に戻すことに徹することが大切です。
あなたの体を信じる
理論的には今お話したようなことは
わかっているとおっしゃるかもしれません。
しかし、あなたの体のこの仕組を、心から信じることが、
じっくりしならせて、精度良く、しかも一気に爆発させる体の使いかたを
行えるようになるためのキーポイントです。
バックスイングでヘッドを一番最後に動かすこと、
切り返しでの下半身の先行動作、上半身で振りに行かないで
しなって戻ることにまかせる辛抱強さを実現するためには、
あなたご自身があなたの体を信じることが第一歩です。
手先の器用さに任せきりになるのではなく、
今回お話したような、体全体で最高のパフォーマンスを出せる
本当のことを、正しくイメージしましょう。
では、また。
追伸
次週4/26(火)の大阪レッスン会、
残り1名だけ空き枠があるとのことです。
少人数で開催しますので、今回ご説明させていただいた
手打ち解消のご相談にも乗れると思います。
大阪は久しぶりの開催なので、よろしければどうぞ。
(ご覧になった時点で締め切っている可能性もあります。ご了承下さい)
↓
http://g-live.info/click/omlo1604pdf/
追々伸
先週から私の教材
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今回の「手打ちの話」と、この教材で語られている「メンタルの話」、
実は大元ではつながっているということ、
これをお読みの、ゴルフに研究熱心なあなたであれば、
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