From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「技・飛ばすためのバックスイング開始の要」
というお話をさせていただきます。
バックスイングには飛ばしに直結する、
重要なテクニックが潜んでいます。
飛びに直結するためのバックスイング開始に関しては、
次の3つのことが大切です。
と、本題に入る前に
2点ほど、簡単に業務連絡です。
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では、話を戻します。
飛びに直結するバックスイング・3つの要点
(1)下半身を使い切って大きなバックスイング
(2)コックを使ってヘッドを真っ直ぐに動かす
(3)左肩と手首をリラックス
下半身を使い切って大きいバックスイング
まずは、(1)の、
「下半身を使い切って大きいバックスイング」について見てみましょう。
大きなバックスイングでは、
上半身にたくさんエネルギーを蓄積できるポテンシャルがアップします。
そして、バックスイングからダウンスイングにかけで
上半身に溜められたエネルギーは、ボールヒットに向かって一気に爆発する、
これが飛びのための要です。
そこで、バックスイングを大きくするための動きについて見てみましょう。
試しに手だけでクラブを振ってバックスイングしようとしてみてください。
手が体に巻き付くようになって、手元を体から遠くに離すことはできなくなります。
それはそうです、手だけでクラブを振ったら、
手でクラブを振るための動作をしなければならないわけですから。
次に、下半身をどう動かしてもいいので、
体を背骨を中心にして右にターンさせようとしてみてください。
このとき手元は左腕の長さいっぱい迄、伸ばすことができます。
なぜって、体がターンしているのですから、腕は自由です。
ということで、バックスイングを大きくするためには、
バックスイング開始からしっかり体をターンさせることが
一つの作戦として見えてきます。
では、また。
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「大森さん、
残りの二つがまだですよ~」
はい。ですがこの一つ目の下半身を使い切るだけでも、
飛距離に関しては大きな効果が期待できます。
ですが、一つ目の下半身についてももうちょっと詳しく、
そして残りの二つについてもさらに知りたいという方は、
もうちょっとだけ、どうぞお付き合い下さい。
というわけで、続きをどうぞ。
体を背骨を中心に右ターンさせる具体的方法
では、体を背骨を中心にして
右にターンさせる動きをやってみましょう。
そのためには、まずはセットアップで、
骨盤を上半身を前傾させたい角度に従って前傾させることが大切です。
骨盤の前傾さえできていれば、適切な角度で骨盤の右サイドが斜め上にあがり、
左サイドが斜め下に落ちることで、骨盤はセットアップでの前傾角度を維持して回転できます。
そして、上半身は斜め回転する骨盤の上に、ちょこんと乗っていればいいだけです。
あるとすれば、上半身は上半身の重さで少し体の正面方向へしなっているぐらいです。
このしなりを無理に真っ直ぐにしようとして、
背筋を緊張させて棚尻になるほどにしていては、腰への負担も大きくなりますから、
自然な重さでのしなりに任せるようにしましょう。
また、腰は上半身の前傾角度に従った斜め回転であり、
水平回転ではありません。
右脚を長くするようにして、右足の母指球の少し後ろ辺りで地面を踏みながら、
右膝と右股関節を伸ばしてきます。
そして、右脚を伸ばす方向は、
右のお尻を右の後ろポケット方向へ押し込む方向になります。
ただし、右股関節は骨盤の前傾角度を維持できる程度には曲げたままです。
右膝は、右膝がカクっとなるぐらいまで伸ばしてしまえば、いいです。
練習では右膝がカクっとなるまで伸ばしてみましょう。
ところで、走るときに、脚はどのように使っていますか。
そうです、脚を長くしながら地面を蹴ります。
その地面を蹴るときに脚を長くするのと同じ感じを出せばいいです。
走るときは、膝が伸びながら股関節も伸ばしてきて、
足裏の母指球の少し後ろ辺りで地面を蹴ります。
ただし、走るときと違うのは、股関節は伸ばしきらないという点だけです。
セットアップして、ズボンの右後ろポケットを誰かに引っ張ってもらうと、
脚を長くしてお尻を押し込む方向がわかります。
打ち出し後方から見て、バックスイングでお尻がセットアップのときよりも
体の正面方向に出なければ、まあまあうまくできています。
そして、骨盤が前傾角度を維持しながら斜めにターンできたなら、
上半身はリラクスできたままトップに向かうことができます。
下半身は固定は勘違い
ここで、よく下半身と上半身の捻転差をつくるためには、
バックスイングで下半身を固定すれば良いと言われることがありますが、
それは勘違いです。
よほど体が柔らかければ、
それでも確かに大きな捻転差を作ることはできますが、
通常はかなり苦しくなります。
特に問題となるのは、上半身を右に捻ることになるので、
上半身の右サイドの筋肉を収縮させることになります。
そうすると、ダウンスイングしてきてボールヒットまでに、
その硬直した右サイドの筋肉を完全に緩めことはできず、
上半身の自然なリリースにブレーキをかけてしまいます。
さらには、左サイドも力で右に動かそうとして、
左肩甲骨周りにもボールヒットでブレーキとなる方向に力が入ってしまいます。
筋肉は一旦力をいれると、力がゼロになるまでには約0.4秒かかります。
ところが、トップからボールヒットまでは平均的に約0.3秒です。
せっかく苦労して捻りあげたのに、ブレーキになるなんてもったいないです。
やはり、バックスイングでは下半身は清々と使って腰を斜めに右ターンさせます。
そして、上半身の中でも左肩甲骨まわりは、
できるだけリラックスしたままトップ近くまで動きたいものです。
リラックスできていれば、しなやかなものほど同じ力で伸ばすなら
より多くのエネルギーを溜めることができますから、楽に大きなパワーを発揮できます。
体幹をねじるマイナス効果
さらに、骨盤から首の付根にかけての体幹をねじると、
マイナス効果になります。
そもそも体幹はねじらないで、下半身の動きを体の回転に直結させます。
ゴルフのスイングは、あたかもデンデン太鼓のように、
柄の部分が脚で、太鼓が体幹で、
その先のしなる紐が肩甲骨から先の腕とクラブのイメージです。
そして、上半身のしなりの主のものは左肩甲骨です。
体幹を捻ろうとしてしまうと、体幹そのものをゆるめなければなりません。
体幹をゆるめてしまうと、体幹を一枚の固い板のように使えず、
下半身の動きで肩甲骨まわりをしならせることができなくなってしまいます。
しかも、体幹を安定させるための筋肉群は反応が遅い遅筋になりますから、
いったんゆるめてしまうと、しっかり固めるためには0.4秒の倍近くかかります。
ということは、トップに向かって体幹をゆるめてしまうと、ダウンスイングはおろか、
ボールヒットでも体幹は最大にまで固めることができなくなります。
そうなると、下半身のパワーで体幹をターンさせ、
左肩甲骨を胸の方向へスライドさせることで溜まるエネルギーは激減してしまいます。
そして、体幹のしなりよりも、肩甲骨まわりのしなりのパワーのほうが
格段に大きくてより正確にしなってしなり戻ります。
ですから、上半身をしならせると言ったら、まずは体幹を安定させ、
肩甲骨をしっかりスライドできる形で
肩甲骨周りの筋肉と腱をしならせることが第一となります。
コックを使ってヘッドを真っ直ぐに動かす
ここで、下半身を使い切ってバックスイングするときに
(2)の、「コックを使ってヘッドを真っ直ぐに動かす」ことを行います。
なぜコックを早い段階で入れるかといいますと、
それは、ヘッドの重さを感じて、ヘッドに引っ張られることで、
上半身がしなり始めたトップを作りたいからです。
そして、バックスイングしてきて下半身を使い切るまでは、
上半身の動きとしては左手親指側に折れる手首のコックを入れることだけです。
骨盤が斜め右にターンすると、骨盤の上に乗っかった体幹もターンします。
そして、体幹のターンに連動して腕も体幹の周りを回ります。
そうすると、手元は体幹の回転なりにインサイドに入ってきます。
そこで、手首のコックを少しずつ曲げて、
ヘッドが打ち出し後方へ1mぐらいはまっすぐに動くようにしてみましょう。
このヘッドが真っ直ぐに動く程度にコックを入れることが、
ちょうど良くコックを入れるコツです。
タイガー・ウッズ選手はバックスイングの出だしの1mぐらいを、
ゆっくり低くまっすぐにヘッドを動かすと調子が良いと言っています。
その方法の一つが、この下半身をしっかり使いながら、
手首のコックだけ入れていくやり方です。
そして、下半身をしっかり使ってきて下半身を使い切ったら、
ヘッドの勢いで右肘も曲げさせられて行けば、最高のトップです。
この下半身を使い切ったあたりから、右肘が曲げさせられていくことが、
上半身がしなり始めたバックスイングをつくるコツにもなります。
それはなぜかと言いますと、やってみればわかります。
試しにまっすぐに立って、グリップを作って左腕はあまり曲げないまま、
コックと右肘を曲げてみてください。
右肘の内側であるえくぼを上に向けてセットした状態から、
コックと右肘を曲げることだけ意識します。
そうすると、コックと右肘が曲がるほど、
ヘットの勢いで左腕が伸ばされてくることがわかります。
ここで、右腕が支点となり、
ヘッドが力点でグリップエンドが作用点となるテコをイメージすると、
さらに左腕はしっかり伸ばされます。
ということは、左肩甲骨は左腕に引っ張られて、
胸の方向にスライドされてくるということになります。
これが、深いトップのためのバックスイングのポイントです。
また、深いトップというのは、高いトップではありません。
飛距離のためには、高さが重要なのではなく、
上半身のしなりとしての肩甲骨のスライドがどれだけ大きくできるかが大切です。
肩甲骨が大きくスライドできる準備ができていれば、
ダウンスイングで肩甲骨をしっかりスライドさせて、
あなたの限界までのエネルギーを上半身に溜めることができます。
ちなみに、ヘッドをまっすぐ打ち出し後方へ動かすイメージは、
手元が腰の高さまではフェースをボールに向けたまま
バックスイングするように意識してもうまくできます。
そうすると、バックスイングで前腕の右へのローテーションによるヘッドが
インサイドに入る動きを封じることができ、よりヘッドを真っ直ぐに動かせます。
左肩と手首をリラックス
トップに向かて左腕が伸ばされてきますが、
そこで、(3)の、「左肩と手首をリラックス」を意識します。
まずは、セットアップから左肩と手首をリラックスさせることです。
そうすれば、コックと右肘を曲げることが楽になります。
そして、深いトップ、すなわちしっかり左肩甲骨を
胸の方向へスライドさせたトップを作ることができます。
左肩と手首をリラックスできていて、特に五十肩など肩に故障がなく、
通常の可動域があれば、十分深いトップを作ってボールを飛ばすことができます。
まっすぐに立ってバックスイングでの腕の動きだけやってみると、
通常の可動域だけで、シャフトが水平になるぐらいまであげることができます。
トップが浅いと言われる方のほぼ100%は、体が硬いからではなく、
バックスイングで余計な力を肩や手首に入れていて、動けなくなっているだけです。
左肩と手首をリラックスさせておくことで、トップはもちろん、
ダウンスイングで左の肩甲骨は胸の方向へ大きくスライドされ、
たくさんエネルギーを溜めることができます。
後やることと言えば、溜めたエネルギーをボールヒットで一気に爆発させるだけです。
こうした飛ばしについての根本的な話も、
私のワンデーレッスンではレッスンをさせていただいています。
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これで、今日は本当のおしまいです。
では、また。