2021.07.25
From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「シャフトに100%力(ちから)を集める起爆剤」
というお話をさせていただきます(ビデオ&おまけあり)。
ズバリ言って、ヘッドは自ら出そうとする力で、
一生懸命振ろうとしても走りません。
では、どうしたらいいか? その答えは。。。
(続きはビデオにて)
シャフトに100%力を集める「起爆剤」
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(おまけ付き)
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シャフトをしならせる要
下半身の動きで上半身をしならせて、それを大きく強くしなり戻すことで
それまでのエネルギーを全てシャフトに伝えてシャフトをしならせて
そのしなり戻りでヘッドが走ります。
そして、シャフトをしならせるためには、
シャフトに力を集める必要があります。
その起爆剤が左脚の縦蹴りです。
左脚の動きで上半身が一気にしなり戻ることで、
シャフトがしなって弾けるようにしなり戻ります。
その感じがわかってきたら楽にパワーをボールヒットに集めることができて、
ボールを遠くまで飛ばすことができます。
では、そのための具体的な体の動きを見てみましょう。
ダウンスイング序盤まではゆっくりしならせる
まずは、バックスイングからダウンスイング序盤にかけて、
下半身の動きで上半身をゆっくりしならせます。
そのために、バックスイング開始から脚を使って
腰から首の付け根である体幹を回転させ、
さらに、手首が親指側へ折れるコックでヘッドに勢いをつけます。
そのヘッドの勢いを利用することで、
上半身はリラックスさせることができて
楽にしならせ始めることができます。
ゆっくりなほど良い理由は、筋肉は伸ばされる速度が速くて
大きく伸ばされるほど、脊髄反射で強く縮もうとするからです。
筋肉が縮もうとするほど硬くなって、
エネルギーを溜めにくい状態になってしまいます。
そのため、しならせる部分はできるだけリラックスさせておいて、
ゆっくり長い時間しならせることで、
楽により大きなエネルギーを溜めます。
ボールヒットに向かう急激なしなり
しかし、ボールヒットに向かっては左脚の蹴りを起爆剤として
上半身を素早くしならせることで、上半身に急激にしなり戻りを発生させます。
この上半身がしなり戻る仕組みは、脊髄反射によるものです。
筋肉は急激に長く伸ばされるほど、
強い脊髄反射が発生して勝手に素早く縮もうとします。
それを行うのが左脚の蹴り動作です。
ダウンスイング序盤では、まずは両脚で地面を踏んで
脚でパワーを最大に発揮できる体勢を整えます。
その時間に腕とクラブが落下してくれば
手元とヘッドをインパクト面に乗せることもできて、
その後の動きが簡単になり上半身とシャフトをしならせることに集中できます。
さらに、手元もヘッドもインパクト面に乗って
ヘッドの向きも軌道方向を向くようにすることで、
シャフトはインパクト面に沿う自然なしなりになります。
そして、手元が腰の高さあたりに降りてきたぐらいから、
左のお尻を左後ろポケット方向へ押し込みながら両腿をキュッと締めます。
そうすると、体幹を硬い一枚板にしておけば、
それまでの前傾角度を保って体幹全体は高速に左にターンします。
その左ターンする体幹に対してヘッドが置いていかれることで、
左肩甲骨は胸の方向へスライドする形で上半身は一気にしなります。
そうすれば、脊髄反射が大きく発生して、
上半身の爆発的なしなり戻りが始まります。
その結果、それまで上半身にしなりとして蓄積されてきたエネルギーが、
全てその瞬間にシャフトに集められて解放されます。
そうすると、シャフトは大きくしなって、
そのしなり戻りでヘッドが走ります。
このシャフトのしなり戻りが、
楽にヘッドを走らせるための要です。
しなり戻った瞬間にヒット
そして、シャフトはしなり戻り始めた瞬間ぐらいで
ボールヒットさせることで、ヘッドの大きな加速によって
当たり負けを最小限にできます。
当たり負けが少ないほどヘッドスピードに対するボール初速である
ミート率が高くなってボールは遠くまで飛び、
さらにフェースの向きの変化も少なく不意の曲がりも減ります。
映像からの勘違い
ところで、逆しなりなどと言われますが、
実は映像で見えるほどしなり戻ったタイミングでヒットさせません。
これは映像機器の問題で、画面の下ほど時間が遅い状態が
映像として残ることの錯覚です。
イメージセンサーが画面の上から下に向かって光を取り込んでいるために、
画面の上よりも下側ほど遅い時刻の映像になります。
また、逆しなりのために手元を止めるとも言われます。
しかし、手元は止めるのではなくシャフトの強烈なしなり戻りで
手元やさらには下半身まで動きを止めさせられる方向の反作用の力を受けて、
動きが止まったり遅くなるだけです。
実際には、逆しなりの形でのヒットではなく、
まだしなりが残っていて、まさにしなり戻り始めた瞬間ぐらいに
ヒットさせる意識でスイングしましょう。
ヘッドの重心のオフセットによるシャフトの捻れ
また、ボールヒットに向かってヘッドが急激に振られると、
ヘッドの重心のオフセットによるシャフトの捻れが発生します。
そのため、ヘッドスピードを速くしながらシャフトの捻れを抑えたいなら、
ダウンスイング序盤ではヘッドは軌道に対して
むしろ閉じているようにしましょう。
そうすることで、シャフトが捻られて
ヘッドが軌道に開く方向へ向いてくる動きがあったとしても、
それを相殺してボールヒットでヘッドを軌道方向へ向けることができます。
伸張短縮サイクル
そして、筋肉には長さを測るセンサーがあって、
伸ばされるとその伸ばされた信号が脊髄に伝達されて
脊髄では対応する筋肉を収縮させる信号を送ります。
これが「伸張反射」という体の仕組みです。
神経は太いほど信号が高速に伝播します。
大脳からの神経である運動神経よりも
この「伸張反射」に関係する神経のほうが太いです。
そのため、大脳からの運動神経伝達速度 15〜40m/sに対して、
伸張反射伝達速度 70〜120m/sとなっています。
何か熱いものに指先などが触れると、意思とは関係なく
触れた側の腕を急激に引いたりする動作をします。
これが、まさに温度に反応するセンサーが皮膚にあって、
脊髄反射で熱い物に触れた部分をそれから遠ざける方向へ
筋肉が収縮する高速に動作する仕組みです。
そして、そもそも「伸張反射」は筋肉が切れないために
筋肉を収縮させる防衛反応や姿勢制御のための仕組みなので、
大脳を介さない素早い反応と大きな力を出せる仕組みです。
さらに、自ら出そうとする力では、
筋肉が骨につながる部分にある腱を伸ばすことはそれほどできません。
しかし、より大きな力を出せる「伸張反射」による筋収縮なら、
腱までしっかり伸ばす力を発揮できます。
そうなると、伸ばされた筋肉が収縮して縮もうとすることで、
腱まで伸ばされ筋肉と腱全体には大きなしなりのエネルギーを
溜めることができます。
この伸ばされて短くなる仕組み全体を「伸張短縮サイクル」と言います。
ボールヒットに向かって左脚を鋭く蹴ることでの体幹の高速ターンで、
上半身に「伸張短縮サイクル」を発生させることで
自ら出そうとするより倍以上のパワーを発揮できます。
シャフトもしなやかなほど飛ばせる
シャフトも体と同じで、しなやかなほど同じ力でしならせるなら
より多くのエネルギーを溜めることができますから、
ボールを遠くまで飛ばせる可能性を秘めています。
ただし、捻れまで弱いと、先ほどお伝えしたヘッドの重心のシャフトに対する
オフセットの影響でシャフトが捻れすぎて
コントロールが難しくなって飛ばしに専念できません。
そのため、柔らかいシャフトを最大利用してボールの飛距離に連動させるためには、
トップに向かう切り返しなどの動きが遅いタイミングでの対処が重要となります。
そして、ダウンスイングのできるだけ早い段階で
手元もヘッドもインパクト面に乗せることで、
シャフトはヘッドが向いている方向へしなってしなり戻すことができます。
手元とクラブの落下ではなく腕の力でヘッドをインパクト面に乗せようとすると、
シャフトはヘッドが向いている方向とは直角な方向へしなってしまします。
そうすると、しなり戻るときのヘッドの動きは軌道に対して
直角方向の成分が多くなります。
それではしなり戻りのエネルギーをボールに与えにくいばかりか、
ヘッドを正確にボールにヒットさせる操作は難しくなります。
さらに、シャフトの捻れによるヘッドの開き対策として、
予めトップ近くで閉じておくなどの対応でできるだけ
しなやかなシャフトを使いこしたいものです。
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