2016.11.20
From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「体・ストレッチングをやってみる」
というお話をさせていただきます。
40歳の声を聞いたら、
絶対何らかのストレッチングをやるようにしましょう。
まだスコアで100も切っていないのだから、
まずはショット練習、なんて言ってませんか。
下手をすると、今のショット練習の時間が100だとすると、
50に減らしてでも残りの50でストレッチングをやったほうが
素早く上達できるかもです。
では、ストレッチングを始めるにあたって、
またはすでに行っているとしても、その基本的なことを知って行うか、
知らないで行うかでは雲泥の差になります。
今回は、頭でストレッチングのベーシックなことをお伝えしますが、
まずは、やる気が出たときのために、
最高の効率でストレッチングできる基礎をお伝えします。
ストレッチングの基礎
ストレッチングの基礎のまた基礎である大切な点は次に3つです。
(1)楽に伸びる範囲で行う
(2)2セット以上行う
(3)動的と静的を明確に使い分ける
楽に伸びる範囲で行う
ストレッチングは楽に伸びる範囲で行うようにします。
コンディショニングを目的としたストレッチングの目指すところは、
滞った体液を流れやすくするとか、ちょっと縮んだままだったり
硬くなった筋肉をほぐしてあげることになります。
使いすぎたり逆に使わないでいる筋肉はだんだん硬くなり、
血液やリンパ液の流れが悪くなってしまいます。
そして血液やリンパの流れが悪くなるとさらに筋肉は硬くなります。
要するに悪循環です。
また、寝ている間に動かしていない筋肉は硬くなります。
ですから、硬くなり始めた筋肉を軽く伸ばすことで、
血流やリンパの流れを改善して、筋肉が本来の状態になるようにしてあげることが
ストレッチングの一つの役割です。
ここで、がんばりすぎて一生懸命に伸ばすほどいいと思って、
痛いぐらいに筋肉を伸ばしてしまうと、とんでもないことになります。
痛みを感じると筋肉は収縮しようとしてしまい、清々と伸びなくなってしまい、
逆にコンディショニングとしてのストレッチング効果が激減します。
さらには筋肉を損傷してしまうことにもなります。
筋肉は丈夫なようで実はか弱いです。
筋肉はたくさんの筋繊維が集まっているので、
筋肉全体としては強い力を出せて、そんなに簡単には切れたりしないように感じます。
しかし、たくさん集まっているということは、
いろいろな状態の筋繊維が存在するということになります。
中にはできの悪い筋繊維もあるかもしれません。
そのため、筋肉を痛いと感じるほど伸ばしてしまうと、
弱っている筋繊維の幾つかは損傷しています。
損傷すると正常ならば損傷した部分はリンパなどで運び出され、
代わりに修復する材料が損傷した部分に運ばれてきて、むしろより強くなったりします。
しかし、血流やリンパの流れが悪いと、
損傷した組織がそこに残り、筋肉が硬くなってしまいます。
下手をすると炎症が発生してしまうこともあります。
そもそも筋肉が硬くなっていて血液やリンパが滞っているとしたら、
悪循環になります。
ポキパキ問題
それから、ちょっと余談ですが、
朝起きて屈伸運動で膝を抱えるように曲げて伸ばす運動をやっていると
ポキッとかパキッという音がすることがあります。
できれば音はしないほうがいいです。
あのポキやパキは関節内の気泡ができてそれが割れる時に鳴る音と言われています。
ポキパキ問題は何十年も前から医学会で論争になり、
やっと2015年にその真相が判明しました。
気泡が割れるなどの消滅するときにいろいろな音とともに超音波が出て、
その超音波の一部の周波数が骨の表面などを壊してしまうというメカニズムです。
ですから、指を鳴らすとか言いますが、わざわざ鳴らさないようにしましょう。
鳴らすことで損傷した骨が再生するときに膨らむので、
指の関節が太くなってしまいます。
同じことが首や他の関節でも発生します。
そもそも気泡ができる原因は関節がゆるんでいるとか、
筋肉が硬直していていることで関節が本来のポジションにないからです。
関節が本来のポジションにないと、関節が大きく動きすぎて
本来の動きの範囲を超えると関節内が広がって関節内の圧力が減り、
そこに気泡ができます。
筋肉が硬直して関節を引っ張っていると、関節のポジションがずれてきて、
その関節を曲げるなどを行った場合に正常な位置に戻るときに
過度に関節が動いてしまいます。
ということは、筋肉が硬直しないようにしておけば、
ポキパキにはなりにくいわけです。
ちょっと脱線してしまいましたが、筋肉を素早く正常にしたいなら
痛いほど伸ばさないようにしましょう。
可動域を本格的に広げたければ
ところでコンディショニング目的ではなく、可動域を広げる目的の場合は、
別のやり方でストレッチングする方法もあります。
それは、死ぬほど痛みを感じてでも強い力で1分以上伸ばすことです。
そんなに辛いことをする理由は、筋肉だけではなく
筋肉が骨とつながる部分にある腱も伸ばすことで可動域を大きくしたいからです。
そこまで痛いと筋肉は激しい筋力トレーニングを行ったときと同じで、
部分的に損傷します。
ですから、強い力でのストレッチングは毎日行うと筋肉が回復できずに
むしろ硬くなってしまいますから、行うタイミングが大切となります。
ま、ゴルフの動きではそんな辛いことまでやって
可動域を広げることはまず必要ありません。
正常な範囲での可動域が確保できるならそれで十分です。
痛みを感じない範囲でのストレッチングでも時間をかけてゆっくり
1年とか2年継続していけば、だんだん可動域は広がってきます。
まさに真向法などのやり方がそうですね。
真向法では痛くない範囲で軽い動的ストレッチングを朝晩など回数を多く行い、
年単位の長い時間はかかることもありますが、
比較的早い時間に劇的に可動域が広がる人もいます。
2セット以上行う
ストレッチングは必ず2セット以上行うようにしましょう。
1セット目よりは2セット目のほうがリラックスして伸ばせます。
そして1セット目はかなり適当というか、
ほとんどサボっているぐらい軽く行うことが大切です。
まさに、2セット目が本番で、
1セット目は動きを確かめるぐらいの気持ちがいいです。
本当はさらに3セット目が一番よく伸ばせます。
4セット以上ではそれほど変化がなくなりますから、
時間さえあるなら3セットがおすすめです。
セットの組み方は、何種類かのストレッチングを行うなら、
一通り1セットやって同じことをもういいちど行うと良いです。
理由は同じ部分を伸ばす時間が空くことと、
体全体が伸びやすい状態になっているので、2セット目のほうが伸びやすくなります。
ただし、行う種類によってはストレッチングの種目が多すぎると、
逆に2セット目までの時間が空きすぎて
2セット目に伸びやすくなる効果がなくなることもありますから、
状況を見ながら判断する必要があります。
動的と静的を明確に使い分ける
動的と静的を明確に使い分けるようにします。
動的ストレチングと静的ストレチングの違いは
同じ部分を連続して伸ばす時間と考えていただければいいです。
筋肉によって時間の違いはありますが、筋肉を30秒以上連続して伸ばすと、
筋肉を伸ばす速さに反応して脊髄反射で伸ばされた筋肉を自動的に縮める機能が低下します。
そうすると、実際に体を動かそうとした場合のパフォーマンスが落ちます。
そして、筋肉を自動的に縮める働きは運動中に体の外から急激に力が加わった場合などに、
それに対抗して持ちこたえるための反応として体に備わっています。
そのため、自動的に筋肉を縮める反応を弱めてしまうと、
怪我を起こしやすくなってしまいます。
また、長い時間伸ばすことで自動的に筋肉を縮める反応が低下したら、
その後2時間ぐらいは低下したままとなります。
ですから、パフォーマンスを出すためにも、怪我をしないためにも、
運動前に同じ部分を連続して30秒以上は伸ばさないようにします。
そして、30秒以上連続して伸ばす場合は静的ストレッチングと呼びます。
静的ストレッチングは運動が終わってから行うと
筋肉を素早く正常な状態に戻すことができます。
動的ストレッチング
動的ストレッチングは、連続して伸ばす時間は10秒以下程度で、
動かしながら伸ばすストレッチングです。
ラジオ体操の大部分は動的ストレッチングです。
また、練功十八法など中国古来の健康運動にも動的ストレッチングが含まれます。
練功十八法では、非常にゆっくりですが動き続けることで関節を動かして
その関節周りの筋肉を伸ばしていく動的ストレッチングと、
筋肉を積極的にゆっくり収縮させる運動がうまく組み合わされています。
筋肉は収縮と伸展を繰り返すことで、血流をアップさせたり、
リンパを筋肉運動で積極的に流してくれます。
動的ストレッチングでは寝ていて滞っていた血液やリンパ液を流れやすくしてくれますから、
素早く活動状態に持っていくことができます。
よくイチロー選手が外野で待っているときにやっている肩入れなどは、
ゴルフにとって効率が良い動的ストレッチングです。
肩入れは、両脚を広げて立って、両股関節と膝を曲げてきて、
左右それぞれの膝の上に手を乗せます。
そこから、右肩を体の正面方向に押し出し左肩を背中側に押し込み、
それを入れ替えて左肩を体の正面方向に押し出し右肩を背中側に押し込むことを
2セットぐらいやればいいです。
それぞれのサイドで5回ぐらいあおるように動かすといいです。
顔は正面に向けたままにしておくと、首も同時にストレッチできます。
肩入れは一種類の動きでゴルフで使うほとんどすべての部分を動かすことができ、
非常に便利なストレッチですから是非やってみてください。
動的に動かすときの注意点がひとつあります。
筋肉は伸ばされてくると脊髄反射で自動的に筋肉は縮もうとします。
要するに、素早く伸ばすと脊髄反射が激しく発生して、
筋肉を急激に収縮させようとします。
ですから、動的にストレチングしようとして、
あまり早く動かしすぎても逆効果で、筋肉は伸びにくくなります。
ですから同じ姿勢で5秒程度少しあおるように動かすようにするといいです。
そうすれば筋肉は少し伸ばされた状態で小さく収縮と伸展を行うので、
筋肉が伸ばされる速さがそれほど早くない状態で動くことができ、
自動的に筋肉を縮める脊髄反射は弱くできます。
静的ストレッチング
運動が終わって、あとは休むだけというときには
静的ストレッチングが効果的です。
特に運動後は激しく使った筋肉は少し収縮が残っていて
本来の長さよりも短くなって少し硬くなります。
若ければ数時間もすれば自動的に元に戻りますが、
その回復時間は年齢とともに増加してしまいます。
ですから、使った筋肉は運動後できるだけ早い段階で軽く伸ばして、
元の長さに戻してあげたいです。
そのために一番効果的なことが静的ストレッチングです。
同じ部分を30秒以上など連続して伸ばしていくと、
体は新たな反応を示します。
30秒以上のストレッチングによって、
自動的に筋肉を縮める脊髄反射による筋肉の反応は弱まってきて、
動的ストレッチもよりしっかり筋肉を伸ばすことができるようになります。
それが30秒以上連続して伸ばす静的ストレッチングの特徴です。
先ほど動的のところでお伝えしたように、筋肉は伸ばされてくると
脊髄反射で自動的に筋肉を縮める反応で縮もうとします。
伸ばす速さが速いほど、自動的に筋肉を縮める反応での
筋肉の収縮しようとする力は大きくなりました。
ですから、静的ストレッチングでは、できるだけゆっくり伸ばしはじめて、
筋肉に少し張りを感じた辺りでその張りを維持する程度をキープします。
そして、しばらくすると体に明らかに面白い反応が起きてきます。
それは、伸ばす筋肉の太さなどにも依存しますが、
10秒~30秒程度伸ばしていると、
急に筋肉がす~~~と伸びてくる感じがします。
これは、自動的に筋肉を縮める反応が弱まった証拠です。
この時間を待っていたのです。
この、筋肉が急にゆるんでくることを感じることが一番大切です。
そして、筋肉が自動的にゆるんでくることに合わせて、
筋肉の張りを一定に保つような感じで、
さらに深く曲げてターゲットの筋肉を伸ばします。
また、静的ストレッチングでは呼吸をしっかり意識してください。
おすすめな呼吸は、鼻から2秒で息を吸って、
口からゆっくり8秒かけて息を吐いていく呼吸です。
口から息を吐くときは口をすぼめて肺の中の空気の圧力を高めるようなイメージで、
口の先から細く長く吐くようにすると副交感神経が活発になり、
筋肉はゆるみやすくなります。
口を細めて空気の圧力あげて息を吐くことは、
ついでに頬のストレッチングにもなるので美容効果にもなるという話もあります。
ヨガなどでは鼻と口で吸うときと吐くことがあべこべだったりしますが、
ストレッチングでは基本は鼻で吸って口から吐きます。
腹式呼吸は副交感神経を活発にし、胸式呼吸は交感神経を刺激しますので、
できるだけリラックスしたいストレッチングでは副交感神経を有利にしたいので、
腹式呼吸です。
口を細めて息を長く吐こうとすると、
肺の中の空気の圧力があがり横隔膜が刺激されるので、自動的に腹式呼吸となり、
結果としてリラックスしやすくなります。
また、本当は動的ストレッチングでもそうなのですが、
静的ストレッチングでは特に伸ばす筋肉などを意識するようにしましょう。
しっかりどこを伸ばしているか意識することで
ストレッチング効果は大きくアップします。
簡単なストレッチングから始めましょう
ストレッチングはいろいろ難しいことを考えなくても、
まずはできることからやってみることです。
そして、普段の生活の中に溶け込ませてしまえばいいです。
私がトイレてやっているストレッチングを
以前のメルマガでご紹介していますので、ぜひやってみてください。
「体」毎日トイレで13秒。これで飛距離UP!?
↓
http://g-live.info/click/150628_nikkan/
今回ご紹介した簡単なストレッチングを図にしました。
図を見ながらやってみてください。
図・簡単ストレッチング集
追伸
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