From:大森睦弘
六甲国際ゴルフ倶楽部より、、、
こんにちは、ETGA(江連忠ゴルフアカデミー)の大森睦弘です。
今日は、なまった体に「活!」を入れる
体幹体操についてご紹介したいと思います。
「あれ、今日のハービーさんは?」
そう思った方、ありがとうございます!
おかげさまで、多くの励ましのコメントをいただいています。
しかしながら、今回、、、
実は、週刊ゴルフダイジェストの2013年10月1日号(No37、9月17日発売)に、
江連忠ゴルフアカデミー(ETGA)が取材を受けました。
そこではジュニアクラブのトレーニング風景が紹介されていまして、
・ETGA所属の堀奈津佳プロ
・堀奈津佳プロの妹で、今年の日本ジュニアゴルフ選手権
(女子15歳~17歳の部)で7打差での優勝を果たした堀琴音選手
この堀姉妹が、ともに今季優勝を重ねているその理由として
今回あなたにもお伝えする「体幹体操」が紹介されました。
ちょっと長い話になるかもしれませんが、
この話はあなたが今後、より長いゴルフ人生を歩むことのできる
大きな手助けになるだろうと確信しています。
どうぞお付き合いください。
ショートゲームがうまくなるトレーニング!?
今回紹介する「体幹体操」とは、
JSNX(Joint Stabilization & Normalization Exercise)
というトレーニングです。
ちなみに、プロを目指しているETGAのジュニア達は、高校生になるまでは
重いウエイトなどを用いた筋力トレーニングは、基本的には行いません。
骨や関節が発達段階では、強い負荷を加えるというよりも、正しく筋肉を使えて、
スイング中に不意に無理な力が関節にかからないようにしてあげることが大切だからです。
ただし、このトレーニングが採用されているのは、そのためではありません。
何よりゴルフにとって驚きなのが、ETGAでやっている、
このJSNXは、関節への負担を減らせて飛距離もアップするだけではなく、
ショートゲームが大きく向上するということです。
「え、トレーニングで飛距離がアップするならわかるけど。。。」
「トレーニングでショートケームが良くなるなんて、信じられない!」
「大森さん、何かの間違いじゃないですか?」
そんなふうに思っている方も多いのではないでしょうか。
JSNXを作った経緯。。。
「もう自分は歳だしな。。。」
「トレーニングなんて、自分には関係がない」
そんなふうにお考えの方も多いかもしれません。
そんなふうに思っている方のために、私事で大変恐縮なのですが、
このJSNXが出来上がった経緯について、少し話をさせてください。
JSNXとは、実は私が「左股関節変形症」と診断された
約2年前からまとめたものなのです。
私は、なかなか左股関節の周りの痛みがとれないので、
おかしいと思って、スポーツ整形外科の診断を受けたのでした。
そして、その場で「“股関節骨頭置換手術”という手術をします」
と医者から言われてしまったのです。
最初の病院から紹介状をいただいた次の病院でも、同じ診断。
できるだけ早く手術した方がいいと言われ、
手術の予約という話にまでなりました。
「ゴルフができなくなる。。。」
まさに、目の前が真っ暗です。
ところが、私は以前「右膝半月板損傷」を手術なしの筋力トレーニングで
克服したこともあり、今回もなんとかなるんじゃないかなという思いがありました。
そうこうしているとき、ETGA(江連忠ゴルフアカデミー)スクールの前田コーチが、
「上田桃子プロが手術と言われていた膝を手術なしで治した医者がいる」
と、ドクターの方を紹介して頂いたのです。
そこで、ドクターとトレーナーの方といろいろ話をさせて頂き、
「やる気があるなら、トレーニングでもたせてみよう」ということになったのでした。
ゴルファーもなる可能性の高い筋肉の不調
もともとの原因は、私がスキー選手だった頃、
アルペンスキーのトレーニング中にアイスバーンに叩きつけられるような転倒をした時、
左中殿筋(骨盤と太ももの骨=大腿骨の付け根を結ぶ筋肉)
大殿筋(お尻にある大きな筋肉)
この2つが損傷したことが始まりでした。
そのことで筋肉が癒着し、股関節に負担がかかり、
関節内の軟骨もだいぶ減っていました。
ということで、筋肉の癒着を取り除いて、それぞれの筋肉が
本来の働きができるようにさせてあげることを、
病院のトレーナーの方にやっていただきました。
私はひたすらそれぞれの筋肉が、本来与えられた役割を果たすことができるよう
訓練する方法を、トレーナーの方と相談しながら実施して行ったのです。
その過程でできあがったのが、JSNXと言うトレーニングです。
JSNXを続けることで、関節を安定させて、本来の動きができるようになってきます。
そして、単なる故障の回復だけではなく、
特にゴルフのトレーニングとしても役立つように、ゴルフで重要となる部分を
しっかり使えるようにするための要素もふんだんに取り入れました。
さらに、今までいろいろ自分がやってきて、意外と簡単で、
これは効果があるなと実感したものを厳選して取り込んで、
まとめたのが「JSNX」なのです。
私の場合ほどひどくはないとしても、伸ばそうとしている筋肉やその周辺では、
筋肉が固くなっていたり、筋肉どうしが癒着してくっついてる可能性が高いのです。
特に、ちょっとストレッチングをやろうとしても
なんだかストレッチ感がない場合は、注意してください。
そのまま放置していると、問題のある筋肉に関連した関節が正しく動けずに、
関節まで損傷してしまうこともあります。
こうした筋肉の硬さや癒着は、私のように怪我をした人間はもちろんですが、
運動後にストレッチングしないで放置したり、運動不足でも発生します。
JSNXのゴルフに対する効果とは?
JSNXでは、基本的にゴルフで最も重要な股関節周りと肩甲骨周辺、
体幹と呼ばれる手足をつなぐ胴体部分を安定化させます。
それによって、各関節がしっかりハマった状態で、無理なく動かすことができ、
本来の体の動きができるようになるのです。
そして、結果として故障しにくくなり、
股関節と肩甲骨の動きとパワーを、うまく腕に伝える体ができあがります。
また、下半身の動きを安定してうまく腕に伝えられることで、
クラブヘッドの動きが安定してきます。
このことが、ショートゲームの正確さの向上に大きく貢献するのです。
体のゆるみが少なつなることで、ダフリトップが減らせて、
そして距離感も合いやすくなります。
そしてこの正確さがアップすると、ドライバーでもミート率
(ヘッドスピードに対するボール初速)が良くなります。
結果として、同じヘッドスピードでもボールは飛ぶようになります。
さらに今持っているパワーを、効率良く使うことができるようになることで、
さらにヘッドスピードアップへのプラス要素となります。
だれでも簡単にはじめられるJSNX
JSNXでは「ベーシック体操」という、
・寝たきりの状態でもできる
・布団の中でもできる
・非常に負荷が低い運動
を用意しています。
これは5~6分程度でできますし、これだけでも各関節と体幹が安定して、
ショートゲームが見違えるように変わってきます。
そして、このベーシック体操では、間違った筋肉の使い方を行っていた方が、
だんだん本来の筋肉の機能を回復する事ができます。
足首、膝、腰、股関節、背骨、肩甲骨、肩関節などが痛くて、
ゴルフが思いっきり楽しめていない方にお勧めです。
実は、私の妻の父上が脊椎狭窄症で、普段から腰が痛むだけではなく、
ちょっと歩くだけで、腿から膝の下までしびれて歩けなくなっていました。
そのため、病院では麻酔の点滴を定期的に受けていて、
ほとんど運動はできない状態でした。
そこで、この「JSNXベーシック体操」を毎朝やっていただくことにしたのです。
そうしたところ、今では畑仕事やプールでの歩行訓練ができるまでに回復しました。
多くの寝たきりなどのケースでは、痛くて動かないことで筋肉は衰え、
関節を本来の位置に安定化させる力も弱くなります。
そのため、関節がぐらつきながら動く事になります。
そうなると、関節の痛みがより進行してしまうという、悪循環になります。
この悪循環を、何処かで断ち切らなければなりません。
最初は麻酔で痛みをあまり感じなくなったところで、無理のない範囲で動かし始めて、
麻酔が切れた時の感じが悪化しない程度の強さでトレーニングしてみます。
立って椅子に座ることがやっと出来る方でも、
このJSNXのベーシック体操はやることができます。
何しろ、お布団の中でもできることを目指していますので(笑)。
どんなにものぐさな方にも、朝起きてお布団の中ででもできるなら、
きっと毎日続けられるだろう、、、そんな目的で作っています。
「JSNXベーシック体操」は、筋力を鍛えるというよりも、
各筋肉が正しく動けなければできないような運動を行うことで、
各筋肉に刺激を与えます。
そして、日常生活でも本来の体の使い方ができるための準備運動とする、
という考え方に基づいています。
ですから、お布団の中とは言わないまでも、
できれば朝起きてから活動を始める前に、毎日行っていただけるといいのです。
ちょっとまじめに体を鍛えたい方には。。。
筋肉の使い方を覚えてきたら、
もう少ししっかり筋肉を強くしてみたくなるかもしれません。
そうした方には「ベーシック体操」に加えて、
「トレーニング編」を作っています。
ゴルフであれば、
・パワーアップして、さらに上の飛距離を狙う
・18ホールをできるだけ楽しく回れるための疲れない体にする
こうした目標をお持ちの方ですね。
ETGA所属の梶川剛奨プロは、試合の時期は週1回ペース、
オフの時は週2回行うことを続けいています。
ETGAジュニアクラブのメンバーは、
毎週日曜に全員一緒にチェックしながら行います。
特にやる気のあるジュニアには、DVDにして渡してあげています(非売品)。
長くなりましたが、あなたも「JSNXベーシック体操」を、
この動画を見ながらやってみてください。
何回かやっていただくと、いつの間にか
この動画を見なくてもできるようになります。
YouTubeの動画 —「 JSNX お布団の中でもできるベーシック体操 」
「JSNXトレーニング編」のほうも、この動画を見ながらやってみてください。
最後の方には、できればやっていただくことで効果のある
単発的トレーニングも付けています。
中でも「腰突き出しお尻くっつけ重り振り上げ」は、
片山晋呉プロが絶賛しているものです。
片山晋呉プロからは「飛距離アップのトレーニングはこれだけでも十分」
というお褒めの言葉をいただいています。
YouTubeの動画 —「 JSNXトレーニング編 」
「継続は力なり」です。
まずはベーシック体操を毎朝の習慣にしてください。
トレーニング編の前半は、ベーシック体操と同じ動きで、
負荷の掛け方を変えるだけです。
ベーシック体操が継続して出来てくると、
気楽にトレーニング編に突入する事が出来ます。
これらの体操は、最初は自分のために作り始めたものです。
実は今でも、すべてのゴルファーの方によいものをと思い、
いろいろな修正を加えています。
これからさらに進化すると思いますが、皆さんに使っていただけるなら、
それが私を支える力となります。
頑張ってより良いものにして行き続けたいと思っています。
長くなってしまいましたが、
もしあなたが身体に何らかの問題を抱えているのであれば、、、
この体操が少しでもきっかけになって、本来のご自分の体を取り戻して
楽しく気持ち良くゴルフを満喫していただければと願っています。
では、また。