From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「体・重り左右揺らしドリル」
というお話をさせていただきます。
私のレッスンでは、最高に人気のあるドリルの一つです。
ズバリ、単に体の前で、重りを腕でぶらさげて、
股関節の動きだけを使って重りを揺らすだけです。
たったこれだけで、下半身の強大なパワーを
あなたが100%使えるようになります。
この「重り左右揺らしドリル」が正しくできれば、
ゴルフスイングの根本的動きが体で理解できます。
なんでこんな簡単なことだけで、それが実現できるのか?
そのカラクリと、具体的な方法とは?
まず、図解します。
「重り左右揺らしドリル」では、ゴルフの動きで、私がいつも言っている、次の3点が体で納得です。
(1)下半身は目一杯、上半身はリラックス
(2)上半身は下半身の力を受けるだけで、
自らはクラブを支える以外は何もしない
(3)下半身の動きは股関節で決まり
では、その具体的なやり方について説明していきます。
用意する物
(1)1000mlのペットボトル(中身入り)2本
たったこれだけです。
練習場なら、ボールを入れるカゴに、ボールを25~50球ぐらい入れて、
その取っ手を両手で支えてもいいです。
体力強化というよりも、体の使い方を学ぶことが優先ですので、
やりやすい重さを探してください。
あまり軽すぎると、パワーを伝えるタイミングがわかりにくく、
難しくなります。
うまくできるようになったら、
腕の重さだけでも良いドリルができますが、
これは難易度が最高ランクとなります。
重すぎると、腕に力が入りやすく、
このドリルの目的としては、逆効果になります。
体力アップとしては、別のやり方で、
もっと重い物を使った方がいいです。
今回の「重り左右揺らしドリル」は、
気持よく重りを揺らせることができるという重さが重要です。
やり方は、図を見ていただければ一番わかりやすいですね。
練習場とか、ちょっとした時間にでもさっとできることを考慮して、
一枚の図にしています。
この図だけ印刷するなどして、
できるタイミングで少しづつでもやってみましょう。
こんな動きがゴルフそのもの
先ほど、この「重り左右揺らしドリル」の
ゴルフへの効果を箇条書きさせていただきました。
これらの点を、クラブを振ることで身につけようとするより、
この「重り左右揺らしのドリル」では、より簡単な状況で、
よりはっきりと実感することができます。
ということは、より上達への近道ということですね。
本当に、この3点が正しくできるかどうかが、
気持よくショットできるかどうかの境目となりますので、
それぞれを、詳しくお話します。
下半身は目一杯、上半身はリラックス
下半身の動きで上半身をしならせるように使います。
飛ばしたい時ほど、下半身は目一杯使いますが、
上半身はリラックスさせます。
あなたは、その逆をやっていませんか。
よく、ゆっくり振れとかリラックスしろなどと言われますが、
それには忘れてはならないコツがあります。
そうです、下半身は目一杯パワーを出すようにしっかり使うことです。
下半身までゆるめてしまっては、飛ぶはずはありません。
そして、上半身は大きく振り切ることをイメージすることです。
鞭の手元が下半身で、鞭の先端がクラブヘッド、
その間で下半身の大きなパワーを順々に伝える部分が上半身のイメージです。
同じ力でエネルギーを溜めるなら、
しなやかなものほどより多くのエネルギーを蓄積することができます。
上半身では、下半身で発生させたエネルギーを
、じっくり溜めることが、効率の良いショットに直結します。
上半身は下半身の力を受けるだけで、
自らはクラブを支える以外は何もしない
上半身を単にだらりとさせるわけではありません。
上半身は、下半身が動いて発生させたエネルギーを、
取りこぼさないで、すべて受け取ります。
そのためには、体幹である骨盤から胸の下あたりまでは、
しっかり安定させて、できるだけ歪まないようにします。
デンデン太鼓の柄の部分が体幹のイメージです。
デンデン太鼓の太鼓の所から出ている、
紐と重りが、腕とクラブに対応します。
ですから、体幹はしっかりしていて、腕は紐状体が理想です。
実際には、腕はクラブが正しい軌道をなぞれるだけのぎりぎりの力を使います。
あなたの体をデンデン太鼓に変身させるその第一歩が、
お腹をギユっと思いっきりへこめて、背骨の前側にある内蔵を、
背中に貼り付けるイメージです。
揺らし始める最初に、お腹で大きく息を吸い込んでお腹をふくらませます。
そこから、お腹を思いっきりへこめながら息を吐いていきます。
お腹がもうこれ以上へこまないところまでへこませることができたら、
そこからは、お腹のへこみはそのままキープして、胸で呼吸を続けます。
さらに、お尻の穴もキュッと引き締めると、骨盤底筋群も収縮できて、
さらに骨盤から胸の下あたりまでを、しっかり安定させることができます。
ちなみに、お腹と骨盤底筋群を使って体幹を安定させながら運動することは、
ダイエットにも効果的です。
実は、通常のショットやパッティングでも、
お腹やお尻の穴をキュッと引き締めて行うと、安定した動きができます。
ショットでは、下半身の動きを無駄なく肩甲骨から先に伝えることができます。
そうすれば、スイングが安定して下半身のパワーを綺麗に上半身に伝達でき、
ヘッドの入り方が安定し、100y以下でのボールがあがる高さや距離感、
さらにはスピン量も一定になってきます。
(100y以上では、もう少し別のテクニックがいるので、
以前お話しをしていますが、またそのうちにおさらいとしてお伝えします。)
パッティングでは、胸の下から足元まで、
不動のまま、正確なストロークを行うことができます。
そうすれば、芯に当たりやすくなり、転がりがよくなります。
このように、お腹をへこめることは、ゴルフのすべての動きで重要です。
お腹はめちゃくちゃ引き締めますが、胸から上は、徹底的にリラックスさせます。
特に、この「重り左右揺らしドリル」では、両腕はバットで殴られて、
痛くて何もできないとイメージすると、最高にいい動きができます。
両腕は単なる紐です。
両腕が紐に徹することができれば、下半身は動けます。
腕がしゃしゃり出てくると、逆に下半身は動けなくなります。
上半身の動きの反作用で、
下半身には、無駄な抵抗がかかってしまうからです。
これは、通常のゴルフのスイングでも同じです。
トップから上半身の力づくでクラブを振り下ろそうとするほど、
下半身は動けなくなります。
ですから、まずは、「重り左右揺らしドリル」という
簡単な状況の中で、正しい動きを身につけます。
上半身の胸から上は徹底的にリラックスさせるけれども、
下半身でしっかりパワーを良いタイミングで生み出し、
そのエネルギーを体幹で余すところ無く受け取るという動きを身につけます。
下半身の動きは股関節で決まり
下半身の動きとしては、股関節の曲げ伸ばしを強く意識します。
下半身のパワーの源はお尻です。
このお尻にある巨大な大殿筋を使うことが、大きなパワーを叩き出すコツです。
例えば、階段を逆立ちや手押し車の形で、腕だけで登ろうとすると、
かなり苦しいというか、一段もあがれなかったりします。
しかし、下半身の力の源である、大殿筋を使って、脚を伸ばす動きなら、
普通の体力があれば、階段は楽々登ることができます。
使う筋肉や体の使い方を間違えてしまうと、
苦労した割に結果がついてこないのです。
お尻をしっかり意識して、股関節を曲げて伸ばす動きで、
地面に対してパワーを伝えます。
セットアップで、骨盤を前傾させて、少し両股関節を入れるようにしておくと、
股関節を使って動きやすくなります。
膝が体の正面方向へ出て、膝の動きで力を出そうとしてしまうと、
うまく地面を踏めず、膝も複雑な動きになり、エネルギーロスが大きくなります。
また、膝が体の正面方向へ出るほど、股関節は曲がらず、
骨盤の前傾もできずに猫背になります。
そうなると、お尻の大きな筋肉である大殿筋を使えないばかりか、
体幹も曲がり、下半身の動きを綺麗に肩甲骨から先へ伝達することはできません。
通常ショットのセットアップでも、膝をあまり体の正面方向へ出さないで、
股関節を入れて骨盤を前傾させることはかなり重要です。
この股関節を入れたセットアップをするだけで、
股関節は動かしやすくなるからです。
この「重り左右揺らしドリル」で、
正しいセットアップの感じもつかみましょう。
忘れてはならない足裏感覚
股関節の働きをうまく地面に伝えるためには、
足裏の使い方がものすごく大切になります。
足裏のどこに荷重するかで、動きはまったく別物になります。
人にはいろいろなタイプがあり、
つま先側とか踵側とか外側や内側の方が踏みやすいとかあります。
しかし、だれでも歩いたり、さらには走るとき、
最後に地面をしっかり蹴るのは、必ず母指球の少し後ろあたりです。
また、母指球の少し後ろは、足裏のアーチの先端であり、脚を最も長く使えます。
長さが長いということは、長い距離、力を伝えることができるということになります。
長い距離蹴ることができるのです。
また、踵側ではバランスの保持は難しいですね。
などなど、いろいろなことを総合して、母指球の少し後ろを強く意識して踏むことで、
最高のパフォーマンスを出すことができます。
また、足の親指だけ少し上に持ちあげるようにしてみてください。
そうすると、母指球の少し後ろと踵、
それに、小指側の3点で、しっかり地面を捉えやすくなります。
この足裏3点荷重を行いながら、股関節の曲げ伸ばしを意識して、下半身を使います。
「重り左右揺らしドリル」は、ちょっと重りになるもの、かばんでもいいです、
そんな身近にあるものでいつでもできますから、時間を見つけては、やってみましょう。
回数などは何回とかはありませんが、
10往復ぐらいはやったほうが、感じがつかみやすいです。
小さく揺らし始めて、振れ幅がマックスになってから
3往復ぐらいで1セット終わりという感じでもいいです。
セット数は、2セットはやったほうが、1セット目の反省を活かせるので、
1セットより2セットの方が、効果は2倍以上高くなります。
では、また。
追伸
事務局からの連絡があり、私が監修、出演をしている
「脱力み」が、現在キャンペーン中とのことでした。
今回ご紹介したドリルとも関連性のある内容ですので、
今日のメールの内容に興味を持ったようでしたら、
ぜひ、こちらのページもチェックしてください。
↓
http://g-live.info/click/rikimilp/
1月13日(水)までの期間限定です。