「セットアップ」と「アドレス」は違うって本当?

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2014.09.29
koga

From:古賀公治
尼崎テクノランドより、、、

こんにちは、ティーチングプロの古賀公治です。

さて今日のテーマは、

 「セットアップ」と「アドレス」の違い

という話から、セットアップについて
お話していこうと思います。

前回、前々回と「グリップ」「エイミング」について
お話をしてきました。

いわゆるプリスイング(スイング前)の
3要素の最後は「セットアップ」です。

ところであなたは「セットアップ」という言葉が何を指すのか、
明確に言うことができるでしょうか???

セットアップの定義

あなたもおそらく聞いたことがあるように
「セットアップ」という言葉自体は、
新たに作られたゴルフ用語ではありません。

ですが、ゴルフに関する言葉の中では
「スタンス」や「アドレス」といった言葉ほどには
その中身がはっきりしない言葉ではないでしょうか?

話を戻して、「アドレス」と「セットアップ」
この二つは同じ意味だと思われがちです。

ですが私は、明確にこの二つを分けて考えています。

簡単に言うと、「セットアップ」のほうが
もっと総合的な意味で用いています。すなわち、、、

・足の位置

・ボールポジション

・身体の全体的姿勢

・筋肉の準備及び体重の配分

私の場合、こうしたことまでを含めて言っています。

ですので、ボールやライ、そして望ましいショットに対して
正しい姿勢に身体を調整して構えてはじめて、
プレーヤーのセットアップがうまくいったと言うことができます。

ボール・ポジション-身体との距離

これらのセットアップが決まって、次に問題になるのが、

 「ボールからどのくらい離れて立つか?」

ということです。

これを決めるにあたっては、ゴルファーの体格、姿勢、
クラブの長さ、スイングのスタイルなどで変わってきます。

いわゆる肉づきのいいプレーヤーであれば、
胸の部分がモーションの妨げとなるので、
当然それだけの余地がないと腕をスイングできません。

逆に背が高くやせ型のプレーヤーの場合、
割とボールに近く立ってもそれほど支障がありません。

ボールからの距離によって上体の傾け方が変化するので、
上背のあるプレーヤーは、たいてい前かがみの度合いが大きくなって
スイングがよりアップライトになります。

それに対し背が低く太ったプレーヤーは前かがみ度合いが少なく、
スイングがフラットになります。

ボールポジションを決めるもう一つの要素

とはいえ、ボールと身体の距離というのは、
身体の形状のみで決定されるわけではありません。

個々のプレーヤーが持っているテクニックによっても
ボールの距離が決まってきます。

手と腕を使って打つタイプのプレーヤー、
特に極端に右手を使って打つタイプのプレーヤーであれば、

いわゆるフォワードスイングの時、
(バックスイングに続いて腕を前向きに振るスイング)
クラブが身体から離れたスイングアークになる傾向があります。

ですので、このようなプレーヤーの場合、
それを補うためにボールの位置を身体から離して構えます。

このボールポジションは、ショット時にボールの後ろを叩く
いわゆる「ダフリ」のミスをしないための方法として
よくやられている方法です。

ですが、ボールを身体から遠ざけることで、
「ダブり」という間違いはしにくくなりますが、その他のミス、
特にスイング軌道が乱れやすくなります。

身体各部がしっかりリンクして、
身体全体を使うプレーヤーであれば、
足の部分と身体を一体にしてフォワードスイングをします。

ですので、身体からクラブが遠くへ離れていくことはありません。
そのため、ボールと身体の距離がより短くて済みます。

では、本当の「適正な距離」は?

では、自分にとっての適性距離を見つけるには、
一体どうすればよいのでしょうか?

「適正な距離」を見つけるには、

・まず、真っ直ぐに立つ

・両腕を胸のところにもってきてクラブを水平にする

・わずかに圧力が感じられるところで止める。

・次に腰のところから、クラブが地面すれすれになるまで
 上体を前に屈める時点で、少しひざを曲げて身体を安定させる。

※ここでひざを曲げすぎると、重心が足の中央から
 かかとへ移ってしまうので注意しましょう。

はい、これで背中は適度に伸びているはずです。

これで腕も緊張がない状態で十分に伸びていて、
両肩がつま先の上にかかってきます。

両手は目から垂直線を引いた少しその内側にある感じです。

身体のどこかが無理矢理引っ張ったり、
つっかえたりしている感覚はないようにします。

物体は軸に対して90度の時最高速度が出ます。

それと同じように、クラブのグリップエンドは
背中のラインに対して、90度に近い角度を指すようにします。

ここで最も大切な注意事項は、
プレーヤーのバランスがとれているかどうかです。

ボールから離れすぎてしまうゴルファーはとても多いですが、
近すぎるというケースはめったにない。

簡単に言ってしまえば、セットアップポジションでの
ボールの適正な距離というのは、

 ゴルファーが無理に当てようとしなくても
 自然にボールに当たる距離

ということになります。

スイング途中で操作や修正を加えずに一方向に回転し、
反対方向に戻った時クラブフェースをボールに当てることが
できるように構えることを忘れないようにしましょう。

今日はちょっと真面目な話になってしまいましたね。

疑問については、コメントいただだいたものから
お答えできる範囲で順次お返事を書いています。

お読みになった方は、そちらについても再度コメントをいただけると
「既読」かどうかが私から見てもわかるのでありがたいです。

それでは、今日はこのへんで。

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古賀公治
レッスンプロとして26年間に指導した生徒は延べ15万人、指導時間38,000時間以上。多くのクラブチャンピオンを輩出するなど、アマチュアゴルファーの名指南役として活躍。父は元関西プロゴルフ協会会長として、JGTO初代代表の島田幸作氏や賞金女王3回の大迫たつ子氏を指導した古賀春之輔。主に関西を拠点にレッスン活動を行なう。やり方を一方的に押し付ける指導ではなく、アマチュアの立場に立った理路整然かつ懇切丁寧な指導は、レッスンを受けるアマチュアゴルファーからは絶大な信頼と支持を得ており「カリスマインストラクターの通訳役」とも呼ばれる。2014年6月よりゴルフライブの講師としての活動を開始。
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古賀公治

古賀公治 について

レッスンプロとして26年間に指導した生徒は延べ15万人、指導時間38,000時間以上。多くのクラブチャンピオンを輩出するなど、アマチュアゴルファーの名指南役として活躍。父は元関西プロゴルフ協会会長として、JGTO初代代表の島田幸作氏や賞金女王3回の大迫たつ子氏を指導した古賀春之輔。主に関西を拠点にレッスン活動を行なう。やり方を一方的に押し付ける指導ではなく、アマチュアの立場に立った理路整然かつ懇切丁寧な指導は、レッスンを受けるアマチュアゴルファーからは絶大な信頼と支持を得ており「カリスマインストラクターの通訳役」とも呼ばれる。2014年6月よりゴルフライブの講師としての活動を開始。

 

「セットアップ」と「アドレス」は違うって本当?」への15件のフィードバック

  1. ナイトック

    「適正な距離」を見つけ方ですが、私は次の方法でやっています。
    クラブを胸の前でグリップし、両脇が少し締まった感じのところまで降ろしてそのあと前傾してスコアラインが水平になるようにソールし、足踏みして気持のよいところで決めます。だいたい、腕を脱力したときの位置にグリップが来ています。クラブの長さにより前傾角度が変わるので、7番アイアンであごの下、ドライバーでは口の下ぐらいです。(この場合のグリップ位置とは右手の先端)
    古賀コーチの方法でやったときボールから両つま先を結んだ線に垂直距離はウェッジからアイアンまではほぼ同じ距離になりますが、ドライバーは5㎝ほど遠くなりました。グリップ位置で言うと目の下あたりに来ています。
    ちなみに、私の7番アイアンでボールから両つま先を結んだ線に垂直な距離は約56cmです。以前何かのゴルフ雑誌の企画でツアープロの7番アイアンのボール位置を計測した結果がありましたが、ほとんどのプロが57~58cm、藤田寛之プロだけ60㎝と遠く、他のプロが皆こんなに離れて打っているのと驚いていたのを記憶しています。自分もその頃54,5㎝だったので、もう少し離れてみようと思った記憶があります。
    したがって、古賀コーチの「ボールから離れすぎてしまうゴルファーはとても多いですが、
    近すぎるというケースはめったにない。」というのは一流プロのことをいっているのでしょうか?私の近くの100を切れないゴルフ仲間ではみんなそんなに近くに立つの?と思うくらいボールに近い人が多いです。
    違和感がない範囲でできるだけ遠いほうがよいのでしょうか?

    返信
    1. 古賀公治古賀公治 投稿作成者

      ナイトック さん

      ご指摘の通り、今回の遠すぎるは誤りです。今回のブログは担当者と電話で話した内容で担当の方がその会話を編集したのですが、その段階で行き違いがあったようです、申し訳ありません。

      PART.13で説明していますように私の場7番アイアンでつま先からボールまで55cmですが20cm以上近くアドレスする方が多いです。

      これがダフリ、シャンクの原因になっている場合が非常に多いです。

      クラブが長くなれば少しずつ遠くなるのでここもチルトを確認してください。

      ちなみにドライバーでのボールとの距離の目安はドライバーの長さです。

      この場合はボール直後にヘッドを置き、かかとのライン(フットライン)にグリップエンドがくるか確認してみてください。

      返信
  2. 金谷 泰三郎

    古賀先生のゴルフ上達プログラムを何度も確認し、セットアップの仕方がプレー中にできるようになって参りました。しかし、疑問が発生しております。両腕を頂戴ポーズでセットする際、注意しないと両腕に力が入ってシャンクが出てしまいます。シャンクが出たときは両腕に力が入ったためと理解し力を入れないように肩を回すように注意していますが、それでもラウンド中に一回はまだ出てしまいます。何か良いアドバイスがありましたらお願いいたします。

    返信
    1. 古賀公治古賀公治 投稿作成者

      金谷さん

      適正な距離を保つことが大切なのは引力で手が元の位置に戻るようにすれば、毎回同じ打点でヒット出来るからです。(シャンクはあり得ません)

      そのためには最小形でシャドーした時腕の重さを感じられないとなりません。

      腕に力が入ると重さを感じることが出来ません。

      PART.13で説明している、メディシンボールを使ったドリルが有効です

      返信
  3. ナイトック

    「適正な距離」を見つけ方の中で、ちょっとわからないところがあります。
    1.「両腕を胸のところにもってきてクラブを水平にする、わずかに圧力が感じられるところで止める。」のところですが、肩の高さで正面で腕を伸ばしてクラブは鉛直に立ててグリップし、胸の前でクラブシャフトが水平になるように少しグリップを下げてきて、さらにクラブシャフトは水平のまま両脇が少ししまった感じがするところまでグリップを下げる。自分の感じでは、グリップがへそ少し上ぐらいを指している。
    2.次に膝を伸ばしたままクラブヘッドが地面すれすれになるまで股関節から上体を折って、それから膝を少し緩めるように曲げる
    3.「ここでひざを曲げすぎると、重心が足の中央からかかとへ移ってしまうので注意しましょう。」と書いてありますが、こうはならず、曲げすぎるとつま先に重心が掛かります。要は膝が前に出過ぎない程度でかかと体重にもつま先体重にもならないようにすればよいのですね?
    ウェッジからアイアンまでは体の前傾角度にそうは違和感がないのですが、ドライバーで同様にセットアップするといつもよりかなり前傾角度が深く感じます。

    返信
    1. 古賀公治古賀公治 投稿作成者

      ナイトックさん

      おへその方を指すのは問題ありません。

      姿勢の基本は、肩の後方、膝、母指球がラインアップすることでこの正しい前傾角で膝下を見たときほぼ垂直に見えるのが適切なニイアングルです。

      このとき体重は母指球にかかります。
      私が推奨するセットアップはスイングセンターが右股関節の真上にきます。

      すなわちチルト(右への傾き)が入るわけですが、スタンスが広くなればチルトも大きくなります。
      チルトが大きくなるということは左肩が高くなるわけですから手の位置も高くなります。

      違和感を感じるのはこのためかと思います、拳一つくらい高くなるようチルトを入れお試しください。

      返信
      1. ナイトック

        回答ありがとうございます。
        自分の膝位置をチェックしてみました。膝頭前面がつま先の真上ぐらいですので、少し前に出ているようですね。膝をもう少し後ろにして重心位置を母指球の上に置くには、今より少しでっちりにしてほんの少し前傾を深くする必要があるようです。
        チルトの入れ方が理解できてないのですが、上体だけ少し右に傾けるのでしょうか?それとも頭位置は変えずに腰を左にずらすのでしょうか?

        返信
  4. 芝刈り名人

    古賀プロへ

    いつも今の自分はどうなっているかを考えさせるテーマをご提供くださり
    ありがとうございます。
    正直言って今回は少し難解で、何を質問したら良いか判らないのが本音です。

    テーマのごく一部になるのですが、身体とボールとの距離について質問します。
    私は身長が181センチ、体重が74KGと比較的スリムな体型です。
    アドレスの背骨とクラブシャフトの角度に関することですが、どうやっても
    90度にはならず120度かせいぜい110度くらいになってしまいます。
    ちなみにリストアングルはシャフトを水平にした時の角度を維持し、両腕は地面に
    対して垂直より少し前の出ている状態になっています。

    90度にするにはすごくハンドダウンにしないと無理で強烈な違和感があります。
    身長や体系によって許容範囲はあるのでしょうか?
    ご教授頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。

    返信
    1. 古賀公治古賀公治 投稿作成者

      芝刈り名人さん

      水平にしてハンドダウンに感じるのは左手のグリップに問題があると思います。

      左手は感情線にグリップを当て、握らなくてもふくらみと人差し指で支えられるようにすることです。
      これで正しいリストアングルが得られます。
      おそらくパターと同様に深く握りすぎているのではないでしょうか?

      返信
      1. 芝刈り名人

        古賀プロへ

        お答えを頂きましてありがとうございます。
        直接のやり取りではないので質問の内容を的確に伝えられず申し訳ありません。

        私が質問したかったのは背骨のラインに対するシャフトの角度がプロが言われる
        ように直角にするのには上体(背骨)を深く前傾させるかグリップ位置を下げる
        ハンドダウンの形にしないと出来ないという主旨です。

        90度を保ってアドレスすると7番アイアンでつま先とボールとの間隔が65センチ
        程度のなり全く当たる感じがしません。
        110度位の角度しか取れないことが悪いスイングの根本原因になっているとしたら
        治したいのですが背骨の前傾が浅い場合の問題点をご教授下さい。

        返信
        1. 古賀公治古賀公治 投稿作成者

          芝刈り名人さん

          ナイトックさんの返答でも述べていますがチルトの問題ではないでしょうか?

          長いクラブほど違和感が多ければ適正なチルトが出来ていない可能性が高いです。

          アドレスでは右腕と胸が直角の直角三角形でこれを左太もも内側までスライドさせるという適正なチルトの作り方をDVDでご説明していますので確認してみてください。

          返信
  5. 福田 稔

    きょうのセットアップについて、まったく良く理解できました。いま小原プロのGOO会員で、小原プロの解体新書を何度も読んでおります。

    私は昨年66歳で退職したのち、ゴルフの再開組みです。20年前とはゴルフギアが変化しましたので、新たに購入したギアについてはうまく打てるように練習しています。とくに、ゴルフのドライバーは距離というよりも、ティショットをいかにうまくまっすぐ飛ばすことができるか、練習場で日々考えております。

    セットアップは自分では作法だと思い、自分なりの作法を確率したいと思っております。とにかく、ドライバーのティショットがまっすぐ飛べば、あとは楽になるので重要視しています。

    現在のドライバーにおける私の作法は、

    ①ボールの位置は左足のかかとは絶対
    ②グリップはスクエア(親指がシャフトセンターよりもやや右に配置)
    ③スタンスは肩幅
    ④左足は外を向くが、右足はまっすぐに構える
    ⑤ボールと体の距離については、私の作法は、まずクラブヘッドをボールの直前(手前)にして、足の位置を決めたのちヘッドをボールの真後ろにもっていくと同時に、自然に前傾姿勢が決まり膝を少しだけ曲げる。
    ⑥インパクト時には頭を残す

    この④の左足がやや外を向くというのは、体の回転が良くなると思ってやった結果、ボールがスライスせずにまっすぐ飛ぶようになりましたけれど、この考え方は正しいでしょうか?

    福田 稔

    返信
    1. 古賀公治古賀公治 投稿作成者

      福田さん

      左足を12時に構えているプロはいないと思います。もしそうすれば足首を剥離骨折してしまいます。
      左足を少し開くのはそういう意味もあります。
      アマチュアの方で回転しにくいのであれば10時くらいまで開くのは問題ないと思います。

      返信
  6. 高橋

    大事なことと思われますが、文字だとイメージしにくいので動画で説明していただきたいです。

    返信
    1. 古賀公治古賀公治 投稿作成者

      高橋さん

      おっしゃるように、文字で動きを伝えるのは不可能です。ですので私はDVDという手段で情報をお伝えしようと思いました。
      今回の他の方のご質問もすべてDVDで解説している内容です。私のDVD全13巻でセットアップ関連だけでも2時間以上かけて説明しています。
      わずか数分で説明するのは無理なことなのです。

      ご興味があれば、ゴルフライブの事務局に問い合わせてみて下さい。

      support@g-live.info

      返信

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