From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「体・乗り物移動中にスコアアップ」
というお話をさせていただきます。
ゴルフをやっていると、乗り物に乗る機会も多いですね。
特に運転席だと、体を動かせる範囲もかなり限られてきます。
そんな時にとっておきの運動があります。
今回は、わたしがやっている、車の中でもできる、
ゴルフにとっては、なくてはならない運動のお話です。
私がやっている運動とは
私が運転席にいて、車が止まっている時にやっていることリストです。
(1)お腹をへこめる
(2)気を足の裏まで落とす
(3)シャドースイングのイメージ版
そういえば、この季節、車の渋滞に巻き込まれるとか、電車が遅れる、
乗車率120%とかで、電車の中で何時間も立っていなければならないなど、
狭い車内に閉じ込められることが多くなります。
そこで、そんな狭い空間、さらには、目の前に人がいて、
体を動かすには、ちょっと恥ずかしい、という状況は多いですね。
今回、リストアップさせていただいたことは、運転手であっても、
(1)(2)に関しては、信号待ちとか、渋滞などで、
断続的に車を止めた時などの10秒程度でできる項目です。
(3)のシャドースイングのイメージ版では、
20秒以上など、まあまあ連続した時間が必要です。
信号が変わったすぐ後に、止まった時ぐらいにしかできなかったりします。
とはいえ、どれも、簡単で、ゴルフに直結することばかりです。
運転席に座っている場合は、絶対車が止まっている時だけにしてください。
あなたの責任の範囲での実施となりますので、くれぐれもご注意願います。
お腹をへこめる
お腹をへこめることに関しては、以前にもご紹介しています。
とはいえ、かなり重要ですので、
もう一度、観点を変えて説明させていただきます。
体幹は大切と言われ、それなら腹筋運動だと
勘違いされている場合が多いです。
体を前に曲げる動きをする腹筋運動は、腹直筋を動かします。
腹直筋は、お腹の前側の、よく6つに割れるとか言われる部分です。
しかし、腹直筋では、体幹を安定させることはできません。
体幹を安定させるキーポイントは、お腹周りです。
飛ばすためには下半身と上半身の捻転差が大きいほどいいと言われます。
しかし、この捻転差というのは、実は左肩甲骨のスライドです。
腰から上の背骨ではありません。
お腹の後ろ側の背骨である腰椎は、あまりねじれない構造です。
胸の後ろ側の胸椎は、30度ぐらいはねじれるのですが、湾曲もあるため、
ねじりによる捻転は、ある意味複雑な回転軸になります。
そこで、何かを投げたり、振り回すスポーツでは、
肩甲骨を体の前後にスライドさせることで、上半身のパワーを発揮させます。
ゴルフの場合は、特に左肩甲骨のスライドになります。
そこで、肩甲骨をきっちりスライドさせ、
下半身のパワーを、肩甲骨のスライドに直結させます。
そのために大切なことは、お腹の後ろ側の腰椎を固定することです。
あたかもコルセットを巻いたようにします。
その動きは、お腹をへこめる動きになります。
お腹を膨らませながら息を一旦吸って、
息を吐きながら、思いっきりお腹をへこめます。
肋骨の下側が浮き出て、もうこれ以上お腹をへこめられないところまで、
しっかりへこめます。
さらに、お腹の下側の筋群である、骨盤底筋群も同時に締めると、
さらに腰椎は安定します。
そのためには、お尻の穴をキュッと引き締めます。
お腹とお尻を、ぎゅぎゅぎゅっとしめていきます。
そうすると、下半身の動きで骨盤がターンすれば、
その骨盤の動きが上半身に直結します。
下半身のエネルギーロスが最小限になって、上半身、
主には肩甲骨にエネルギーが貯められます。
そして、体幹が安定することは、
単に飛ばすためだけに大切なわけではありません。
実は、ショートゲームでこそ、体幹が重要です。
パッティングはもちろん、100y以下のショットでは、
もうこれ以上お腹がへこまないというところまでへこめます。
ショートゲームの精度がぐんと良くなります。
また、重心も浮きにくく、アプローチショットでは、
ダウンブロー軌道が安定して、低めに出て、
スピンで止まるボールを、打ちやすくなります。
ドライバーショットでは、お腹だけというより、
胸からお腹にかけて全体的にすぼめる感じにします。
気を足の裏まで落とす
気を、足の裏まで落とします。
意識が頭にあると、重心も上にあるままとなり、体は不安定です。
気持ちを、足の裏まで落とすと、
重心も下にさがり、地球の中まで落ちてきます。
特に、ゴルフでトラブルに遭遇した後など、
頭に血が登るなどと表現するように、意識が頭に集まってしまいます。
そんな時、深呼吸する、水を一口飲むという作戦も必要ですが、
意識を下に落とすことがかなり効果的です。
私が好きなやり方があります。
意識を一旦、丹田に集めます。
丹田はどこだと、それほど真剣に考えなくても、
まずは、お腹の下側あたりでいいです。
やっているうちに、ここに意識を集めると、
次に足の裏まで意識を落としやすいところがわかってきます。
お腹の下あたりに意識を集めたら、
それを、腿、膝、脛、足首、足の裏へと落としていきます。
そして、最後には、足の裏にだけ意識が残るというイメージです。
細かく言い始めると、きりはないのですが、
まずは、意識を、足の裏にまで落そうとすることです。
シャドースイングのイメージ版
シャドースイングのイメージ版をやります。
シャドースイングといっても、1回のスイングを約20ぐらいかけた、
ゆっくりシャドースイングがお勧めです。
シャドースイングと言われても、
どうやってスイングしていたかわからない、とのご意見をお聞きします。
しかし、まずは、あなたのスイングをやろうとしてみてください。
そうすると、ここはどうしていたんだっけ、こうなったらどうなるんだろうなど、
いろいろ考えを巡らせるきっかけになります。
さらには、あなたが理想としているスイング動画を、繰り返し見ておいて、
そのイメージを、頭の中で再現しながらシャドースイングしてみてもいいです。
また、すでに動きができている方の場合、シャドースイングするだけで、
実際にスイングした時とほとんど同じ信号が、頭の中を駆け巡ります。
ある意味、より洗練された動きができます。
さあ、どうでしたか。
渋滞などにはまって、いらいらしている場合ではありません。
こんなにも、いろいろなことができるのです。
運転していないなら、この3つのことを順にぐるぐるまわしてやっていてもいいですね。
最高のトレーニングになります。
ひょっとしたら、練習場でフルショットしていて、
思った球がなかなか出ないで、何度も何度もミスショットを繰り返すよりも、
効果的な練習になるかもです。
では、また。
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いつも日曜日を楽しみにしてます。
8月2日の記事の中でも触れられてました「おなかをへこませて」ですが、自分で試そうしたしたのですが、どうも上手くできません。
8月2日の記事の中で「うまい人はおしりが動かない」を拝読して改めてプロの試合をテレビで見る時に手元や球ではなくお尻に注目すると全く動いてなかったのに驚きました!
これなら僕でも出来そうなのでとにかくお尻を動かさないようにしようと思います。
「おなかをへこませて」ですが、自宅でのイメトレでクラブ(パター)を持って、ボールに近づきながら息を吸い、吐き出しながら近づくのですが「ボールの前に立ってもまだお腹が凹みきっていない」もしくは「ボールに辿り着くまでに息を吐き切ってしまい、息が出来なくなる」になってしまいます。
そこで質問なのですが、
1.ゆっくり息をはかずに短時間でフゥーッと吐くのが良いのでしょうか。
2.おなかを凹ませた状態では呼吸は止めるのでしょうか、それとも軽く呼吸をつづけるのでしょうか。
今朝の記事も興味深く拝読させていただきました。
次回のラウンドではボギー以下を減らす事を念頭にがんばりたいと思います。
ご質問の答えに入る前に、おなかをへこめるタイミングがちょっと早過ぎています。
わたしの、説明不足というか、今回は実際のスイングの話ではなかったので、説明していないことですが、すみませんでした。
それから、もうひとつ。おなかをへこめると、肺から空気が吐き出されます。
しかし、おなかがもうこれ以上へこまないというぐらい、しっかりへこめても、胸を動かせば、おなかをめちゃくちゃへこめた状態でも呼吸できます。
ですから、おなかはセットアップ終盤で、めちゃくちゃへこめ、
スイング中、維持しますが、呼吸とは独立できます。
パターならセットアップ入る前は、普通の呼吸で、ヘッドをセットして、ターゲットを確認するように、獲物を狙う目で、ターゲットを見ているときに、息を吸って、そして、息は吐きながら、おなかを思いっきりへこめます。
おなかをへこめ終わったやいなやで、テークバックを開始します。
「1.ゆっくり息をはかずに短時間でフゥーッと吐くのが良いのでしょうか。」
おなかがへこむ速さにあわせて、息をはきます。おなかがへこむから、息が吐き出されるという意識でもいいです。
ポイントは、おなかの周りの筋肉たちがしっかり収縮して、腰椎を固定してくれることです。
まずは、おなかまわりの筋収縮、ついでに息が吐き出されるという感じでしょうか。
そういった意味では、まあまあ早く吐き出される感じです。
「2.おなかを凹ませた状態では呼吸は止めるのでしょうか、それとも軽く呼吸をつづけるのでしょうか。」
おなかをへこめるという動作での息は、止まってしまいます。なぜなら、おなかはこれ以上へこまないぐらいへこめると、
息は、おなかをへこめようとしても、それ以上吐き出せなくなるからです。
しかし、胸を動かせば、呼吸はできる状態です。
おなかはスイング中へこめたままですが、胸を動かせば、
まだ、自由に呼吸できるということになります。
ちょとわかりにくい点かもしれませえんが、
おなかをこれ以上へこまないというところまで、めちゃくちゃへこめても、
胸を動かすことで呼吸できることを、確認してみてください。
ちなみに、セットアップの最後のほうで、おなかをへこめて、肺の中から空気が吐き出され、そのまま速攻でテークバック開始です。おなかに押されて息が出るだけですから、肺には、まだ吐ける空気は残っています。
スイング中は、どこで吸い始めるとかは、個人差があります。
私のお勧めは、通常ショットなら、トップに向かって腰から胸の高さまでで、
おなかはへこめたままで、肺を膨らませて息を入れます。
そこからは、胸をすぼめて、肺の空気を吐き出しながら声を出します。
この時の声は、テークバックの胸から上では、滑からなイメージが出る声。
切り替えしからダウンでは、濁音で太めの声が私は好きです。
パターだと、おなかで息を吐ききったままテークバックを開始して、
テークバックしながら、肺の空気を、胸を少しすぼめながら、
吐く感じで、声を出しつつボールヒットします。
この時の声は、スムーズなイメージが出る音声がいいですね。
声を出すとはずかしいようなら、息を出すなかで、
音声をイメージしてもいいです。
大森先生
さっそくの、また詳しいご回答ありがとうございました。
とりあえずおなかを凹ませたままで呼吸出来るようになりました。
要は「息を吐いてお腹を凹ませた状態」を作ると考えれば良いのでしょうか?
その状態を一瞬で作らんが為の普段の「おなかを凹ませる」練習なのかなと思いました。
もう呼吸まで考えるとスイング出来なくなりそうなので、「おなかを凹ませた状態」でパター、スイングが出来るようになりたいと思います。
あと昨日の記事での「ボギー以下」を減らすを目指そうと思っていたのですが、よく考えたら「トリプルボギー以下」を減らす事が必要でした(笑)
9月のコンペではそれを念頭において頑張りたいと思います。
「「息を吐いてお腹を凹ませた状態」を作ると考えれば良いのでしょうか?」
はい、そのように考えればいいですね。
それによって、お腹の後ろ側の、脊椎である腰椎が安定化され、下半身のエネルギーが上半身の先にある、肩甲骨から腕や手首の先まで伝達しやすくなります。
腰椎は、もともとねじりにくい構造なので、それなら固定してしまった方がいいという考えです。物を投げるとか、何かをふりまわすスポーツでは、大切となっています。砲丸投げの室伏選手もそのことを強調しています。
今回も、ためになるトレーニング方法を教えて頂きありがとうございます。
『(1)お腹をへこめる』は、車が止まっている時や通勤時に実践しています。
パッティング、アプローチ、ショット基礎アプローチで、お腹をへこめる効果を実感しています。
私は、鼻から息を吸いながらお腹を膨らませた後、口からゆっくり息を吐きながらお腹をへこめ、お尻の穴をキュッと引き締めています。体幹を安定させたら、目標を確認し、パッティング以外はワッグルしてスイングを開始しています。
あまりお腹をへこめ過ぎると、上半身に力みが発生してしまいます。よって、お腹をへこめたままリラックスできる状態でスイングしていますが、よろしいのでしょうか。
それとも、お腹だけ力んでお腹から上をリラックスさせた状態でスイングするのでしょうか。
正しい方法をご教授頂けると有り難いです。よろしくお願い致します。
『(2)気を足の裏まで落とす』は、初めてお聞きするのでやり方が良くわかりませんが、まずは実践してみます。
『(3)シャドースイングのイメージ版』は、まだ上手くイメージできない状態ですが、寝る前に実践しています。うまくイメージするコツなどあるのでしょうか。
「練習場でフルショットしていて、思った球がなかなか出ないで、何度も何度もミスショットを繰り返すよりも、効果的な練習になる」とは、まるで私のことを言われているようでドキッとしてました。これからは『シャドースイングのイメージ版』を実践する機会を増やし、効果的な練習にして行きたいと思います。
よろしくお願い致します。
「(1)あまりお腹をへこめ過ぎると、上半身に力みが発生しない範囲でへこめる?」
おなかをへこめようとして、ついつい肩まで力が入ってしまうようなら、
肩がリラックスできる範囲で、おなかをへこめるということでいいですね。
肩は、丸く、下に落とせたままを維持しながら、
お腹を、だんだんきつくへこめられるようにしてください。
特に、もともとドライバーでは、ショートアイアンほどはへこめません。
練習が進んで、お腹周りと肩のまわりで、
しっかり独立して筋肉を動かせるようになるほど、
お腹をしっかりへこめるようにすればいいです。
「(2)気を足の裏まで落とすことは、まずは実践してみます」
意識を足の裏まで落とせるためには、まず第に、
意識がどこにあるかを感じることです。
少しずつ意識のある位置を感じて、それを、
だんだん体の下の方へ落としてみようとすればいいです。
呼吸を利用することもできますが、まずは、意識の場所を感じることです。
「(3)シャドーのイメージ版、寝る前に実践、うまくイメージするコツは?」
寝る前に、頭の中でイメージを作れると、最高です。
なぜなら、睡眠にはいる直前にイメトレすると、
寝ている間に脳の中が整理されるとき、ノイズが入りにくいからです。
結果として、寝る前にイメージしたことが、より効果的に脳の中で生かされます。
それを、さらによくするとしたら、
床にはいる直前に、ちょこっとだけでも動画を見ることです。
スマホ、PCなどでいいので、ちょこっとだけ、1スイングでも、
1分以下でもいいのです。それをおふとんにはいって、
頭の中だけで再生すると、寝ている間に自動的に整理されます。
そして、そのイメージが着実に頭の中の回路に定着できます。
ご返答ありがとうございました。
やはり、お腹周りと肩のまわりを独立させて筋肉を動かしお腹をへこめるのですね。
そう出来ることを目標として精進します。
今晩からから、スマホで動画を見てから寝るようにします。
よろしくお願い致します。
「腹筋運動は私も実行していますが、確かに効果的です。」
通常の体を曲げ伸ばしする腹筋運動でも、お腹周りを安定させる必要があるので、腰椎を安定させるための、腹横筋、腹斜筋などの、お腹の周りの筋肉も収縮させることになります。腰椎を安定化させるためだけなら、お腹をへこめる運動が、直接的に効いて来るということですね。
また、骨盤底筋群である、骨盤の下側の筋肉たちは、通常の腹筋運動では、それほど締める動きにはならないので、やはり、しっかり意識して収縮させたいです。