「心」脳が喜ぶ生き方

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2016.04.10
ohmori

From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、

こんにちは、大森睦弘です。

さて、今回は

 「心・脳が喜ぶ生き方」

というお話をさせていただきます。

もしあなたが、ストレスなんかないほうがいいとお考えなら、
その考えはすぐに捨てましょう。

脳は、どんな生き方を想定されて作られているのか紐解いてみます。

ずばり言って、脳はある程度ストレスがあったほうが、
パフォーマンスを発揮します。なぜか?

ちょっと脳とは別の話ですが

実は体では、ラウンドや練習、トレーニングなどを行った後、
体が疲れている場合には

 「アクティブレスト」

という方法を行うこともあります。

アクティブレストというのは、
少し心拍数をあげる運動を行うことで、
疲労を素早く回復させることです。

脳のおもしろいしくみ

脳は突発性のストレスでは記憶力がアップするなどの、
より活動状態が良くなることが科学的に証明されています。

驚くべきことに、一過性のストレスによって脳の神経細胞が増加して、
ストレスに対処するための準備を始めるのです。

そして、行動力が旺盛となり、注意力がアップし、
認知能力としての理解力、判断力、論理的に考える力も向上するのですから、
前を向いて進む意志がある場合には絶好の状態となります。

ただし、慢性的なストレスでは、やはり脳ががんばる気がしなくなり、
パフォーマンスは低下してしまいます。

この一過性という、たまに適度なストレスがかかるというところが重要ですね。

ところで、脳の神経細胞は毎日部分的に死滅します。

そして、ちょっと前までの脳科学では、
神経細胞は死んだら増えないと考えられていました。

ところが、最近の研究の結果では、脳さえその気にさせれば、
脳の神経細胞は死ぬまで新しく作られ続けることが証明されています。

身体(心と体)に死が訪れるまで、
脳細胞は増え続けることが可能なのですから驚きです。

これはアポトーシスと呼ばれる現象で、新しく何か行うために
神経細胞が増えても脳が爆発しないために、使用頻度の低い脳細胞は消滅させて、
新たな活動を行う神経ネットワークを構成する神経細胞のためのスペースを作ります。

アポトーシスによって、あまり使わなかった神経細胞を殺してスペースが空いた分、
新しい神経細胞を作ることができるのです。

ただし、ここにはマジックがあります。

それは、脳を活動させようとしなければ、神経細胞は増えず、
単に、使われなかった部分が死滅して行くだけということです。

やっぱ、脳は使わなければだめになるということですね。

私の不幸からの脱却話

突発性ともいえる、私に降りかかったストレスがあります。

そして、今思えば突然の不幸が、今の私を作っています。

あれは、2011年の12月の出来事でした。

私は病院で、左股関節を人口股関節に入れ替えなければならないと、
突然宣告されたのです。

しかし、いろいろな方々の支えがあり、
私は今(2016年4月)の時点で、自分自身の股関節を使い続けています。

突然、左股関節の問題を宣告されたその瞬間は、
まさに目の前が真っ暗でした。

しかし、わたしに勇気を与えてくれる人たちのおかげで、手術という方法以外の
別のすばらしい解決方法をたどる道を見つけることができたのです。

それは、トレーニングによって筋力で壊れた股関節をサポートする方法でした。

その努力は、やはり一過性のストレスとしての人口股関節置換手術宣告が
私の脳を活性化してくれたからできたことだと感じています。

さらに、この左股関節問題は、
私に人生の大きな転換期を迎えさせてくれることになりました。

それは、ゴルフスイングなどの動きを、できるだけ多くの方々に、
系統的に伝えるための基盤作りを徹底して行うことへの、明確な方向付けとなったのです。

それまで私は選手のキャディーなども行いながら、戦いの場に選手と共に立つことで、
選手と一緒に問題点を考えるコーチングを行っていました。

ところが、そのキャデーを行いながら選手の傍らに立つことができなくなったのです。

そして、最後にキャディーをやらせていただいたのは、
2012年4月のちょうど今頃です。

いくら鍛えたとしても、さすがに通常のツアーで練習ラウンドも含めると最大6日間、
クラブを担いで18ホールまわることになると、やはり厳しいものがありました。

特に練習ラウンドでは、パターやドライバーなども通常の14本ではなく、
コースに最適な14本を決めるために、何本も追加してラウンドします。

さらに、夏場には凍らせた飲み物のペットボトルを何本も持ったりします。

これらのことを考えると、やはり長いシーズンでは、
わたしの股関節は耐え切れないと判断したのです。

岐阜オープン(各務原カントリークラブ)、
そして、国内ツアー開幕戦の東建(多度カントリークラブ)と
2試合連続でキャディーをやらせていただいたのを最後としました。

岐阜オープンのときに練習に使わせていただいた練習場が、
「ニッケゴルフ岐阜センター」でした。

そして、今年2016年から「ニッケゴルフ岐阜センター」を皮切りに、
定期的コーチングを行わせていただくことになったのも、
運命のいたずらでしょうか。

私自身の転換期でもあり、プロスポーツのまっただ中からの方向転換でもあり、
ついつい感慨にふけってしまい、キャデーもやらせていただいた頃を思い出した次第です。

私の左股関節問題は、私にピンチを与えたというよりも、
そのピンチを克服しょうと前に進むことを一生懸命に考え、実行したことで、
脳が活性化して、新たな道を切り開いてくれたのです。

私の話はこれぐらいにしておいて、
今回の本題「脳が喜ぶ生き方」のお話にもどります。

脳科学から見ると

脳科学的には、ストレスがない状態では、
最高のパフォーマンスは発揮できません。

定年したら、妻とのんびり旅行にでも行けると思っていても、
実はたんなるのんびり旅行では、人生はもったいないのです。

旅行とはいえ、何かに挑戦するような目的があり、
具体的な目標設定があるなかでの旅行が重要です。

旅行するとしても、目的を決めて、
それを一緒に達成する道を歩むという感じでしょうか。

そういえば、井上誠一さんが設計されたコース、40ぐらいあると思いますが、
それを全部回るということをめざして、
ゴルフを楽しんでいるという方にお会いしたことがあります。

すばらしいことがこの方の人生を引っ張っているなと、感動したものです。

ちなみに、脳が一番喜んでいる状態とは、何かに没頭している状態です。

あなたにも、流れ行く時間をも忘れ、
誰かに止めてもらうまで続けてしまうようなことってありませんか。

もう少し具体的に言うなら、何か課題なり問題に向かって、
それを克服するために、一生懸命に頭を巡らせている。

こうしたらどうか、ああしたらどうなるだろうかとか、
課題の克服に向かって突き進んでいる様子です。

ところが、絶対無理という課題では、
脳はがんばる前からあきらめてしまいます。

また、簡単にできてしまいそうな課題では、
脳は意欲を燃やせなかったり、やったとしても退屈してしまいます。

ちょうどできるかなできないかなとか、
がんばれば達成できるかもしれないと感じるような難易度の課題が、
目の前にあることが、脳が最高に喜ぶ状況です。

脳が喜ぶ状態なら、脳のなかには新たな神経回路がどんどん作られるのですから。

いきなり生き方と言われてもと、困惑されるかもしれませんね。

そこで、まずはゴルフで脳を最高に喜ばせる練習の具体的な例を二つ
あなたにプレゼントします。

ゴルフで試してみると、その良かった感じを、
あなたの人生にも適用できかもですね。

ゴルフでの練習例

ゴルフでの問題点をリストアップして、
それをひとつずつ克服するということも脳を喜ばせることができることです。

そこで、重要なのは、あなたの脳がちょうと喜ぶ難易度の課題に分解することです。

私は、あなたの全体的な問題を、あなたに最適な粒度に分解して、
ちょうど良く脳が喜ぶ程度の課題にすることが得意です。

そして、それが、私がコーチ&アナリストとして
日々活動している存在価値でもあります。

ゴルフでは、私はノルマ練習をものすごくお勧めしています。

これからお伝えする二つのドリルは、短期的というか、
今現在の脳を最高に喜ばせることに通じます。

それは、まさに適切な難易度設定でのノルマ練習です。

パッティング2パット以内連続ノルマ

パッティングの総合力強化には、
1個のボールで10ヤード前後から2パット以内を連続何回という、
「パッティング2パット以内連続ノルマ」ドリルが最高です。

2パット以内を連続して行うということが重要です。

例えばノルマを連続30回とかに設定したら、
25回目あたりから、ラウンドの緊張する場面以上にしびれてきます。

30回連続を30分以内とかに設定して、達成できたら、
パッティングのレベルはシングルです。

ノルマを設定すると、飽きることなく練習を楽しめます。

時間は15分~30分とします。

あまり時間が長すぎては、また次にやろとする気持ちになれなくなり、
継続して練習できなくなります。

決めた時間内で決めたノルマの回数を達成できたかどうかを楽しみます。

達成できたときは、あなたご自身になにかご褒美を与えるようにしましょう。

脳は、報酬を糧に、やる気を出してくれます。

グリーン周り2打以内ノルマ

「グリーン周り2打以内ノルマ」ドリルでは、
ボール1個と、パター、9番アイアン、サンドウエッジの3本を持って、
グリーン周りのいろいろな傾斜や芝の状態のところ(ライ)から、
ホールに2打以内で入れることを行います。

2打以内で入れることを何回行うというように、
ノルマの数字を設定します。

いろいろなライを選ぶので、ボールとホールの距離はばらばらになり、
連続で2打以内を続けることをノルマに設定すると、
難易度はかなり高くなります。

ですから、この練習でのノルマとしては、
トータルで何回2打以内で入れられたかを設定します。

時間はやはり15分~30分とします。

ノルマの難易度設定のポイント

「パッティング2パット以内連続ノルマ」
「グリーン周り2打以内ノルマ」

におけるノルマの設定はかなり重要です。

ノルマの難易度の基準は、達成確率が60~80%とします。

最初に15分とか30分など、実際にやろうとしている時間でやってみて、
その設定した時間内に何回できたかを調べておきます。

それを10回やって、できた回数の多い方から6つ目の回数を
最初のノルマとして設定するといいです。

それほど厳密ではありませんが、
その数字が、その時点での成功確率60%といったところですね。

ま、もっと簡単にそこそこ有効なノルマを設定するとしたら、
設定した時間で一回やってみて、できた回数の10%増しの値を
ノルマに設定してもいいです。

その場合は60~80%の成功確率とはいえない場合もありますが、
簡単に設定でき、だいたいはそれほど大外れもないのでそれでもいいとします。

しばらくやっていて段々うまくなると、成功確率はアップします。

そうしたら、過去10回の結果から、
やはりできた回数の多い方から6つ目の回数をノルマとして再設定します。

いずれにしても、それほど厳密に行う必要はありませんが、
適度な難しさを設定することがキーポイントです。

それが成功確率が60~80%という設定ですので、
それを目安に難易度を決めましょう。

今回は、脳が喜ぶ生き方から
ショートゲームでのノルマを設定したドリルの例をお伝えしました。

ちょっとした工夫で、最高のゴルフ人生を歩むことができるようになります。

では、また。

追伸

文中にご紹介したニッケ岐阜ではないのですが、
来週4/19(火)に、千葉で私のレッスン会を開催します。

スイングのレッスンの他に、今回お話しした脳の話や、
ノルマ練習のことなども質問していただきたいですね。

以下、ご案内となっていますので、ぜひご参加下さい。

http://g-live.info/click/ohmlm1604/

追々伸

もし、遠方でレッスンに行くのが難しい方は、
私の「『年齢をチャンスに変える』出直しゴルフプログラム」が
明日までのキャンペーン中とのことです。

よろしければ、こちらもご覧になってみてください。

http://g-live.info/click/nencha1604/

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大森 睦弘
大学卒業後、世界でも有数な大手電機メーカーに勤務。社内の中央研究所や外部機関の客員研究員(東京大学)など、研究開発に従事。その類まれな分析力と強靭なメンタルは、ビジネスでの成功だけにとどまらず、スポーツでも発揮。国民体育大会アルペンスキーで優勝など、その競技力と長年の指導実績から、神奈川県アルペンスキーコーチとしても活躍。 その後、会社を早期退職し、ゴルフのインストラクターを養成するコースを卒業。卒業と同時に、コーチとして、プロ、ジュニアや一般の方々へのコーチング、ツアーキャディーなど、幅広い層に対するコーチングを行った。特にメンタルテストで「トップアスリートとして通用するレベル」と診断され、その強いメンタルを作りあげた経験を元に、メンタル面のサポートも行う。 現在、フリーのコーチとして独立。一般の方の本当の気持ちになって、どんなことでもとことん説明するなど、今まで納得できなかったと言われたことにも、やさしく解説することを信条としている。さらに、分析能力の高さを生かしてコーチングの仕事に従事するかたわら「ゴルフでのからだの使い方」をやさしく紐解くことで、ゴルフを普及させる活動を行なっている。
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カテゴリー: メルマガ, メンタル, モチベーション, 上達テクニック, 新着メルマガ | 投稿日: | 投稿者:
大森 睦弘

大森 睦弘 について

大学卒業後、世界でも有数な大手電機メーカーに勤務。社内の中央研究所や外部機関の客員研究員(東京大学)など、研究開発に従事。その類まれな分析力と強靭なメンタルは、ビジネスでの成功だけにとどまらず、スポーツでも発揮。国民体育大会アルペンスキーで優勝など、その競技力と長年の指導実績から、神奈川県アルペンスキーコーチとしても活躍。 その後、会社を早期退職し、ゴルフのインストラクターを養成するコースを卒業。卒業と同時に、コーチとして、プロ、ジュニアや一般の方々へのコーチング、ツアーキャディーなど、幅広い層に対するコーチングを行った。特にメンタルテストで「トップアスリートとして通用するレベル」と診断され、その強いメンタルを作りあげた経験を元に、メンタル面のサポートも行う。 現在、フリーのコーチとして独立。一般の方の本当の気持ちになって、どんなことでもとことん説明するなど、今まで納得できなかったと言われたことにも、やさしく解説することを信条としている。さらに、分析能力の高さを生かしてコーチングの仕事に従事するかたわら「ゴルフでのからだの使い方」をやさしく紐解くことで、ゴルフを普及させる活動を行なっている。

 

「心」脳が喜ぶ生き方」への3件のフィードバック

  1. あきひろ

    大森コーチ おはようございます。

    昨日の練習途中に記事を拝読し、早速「ノルマ練習」として「SWハイティー10~20yキャリー連続10球」をやってみました。
    以前マットからその距離で連続何球成功するかやった事があったのですが、出来なかった事、最近練習してなかった事を加味して決めました。
    ハイティーだと当てに行ってビビって10yを切ったり、そのビビりを恐れて少し力を入れた時にミートが良かったら20yを越えたりするので良いかなと。

    何とか10球連続成功して4ヶ月振りにドライバーをご褒美として打ちました。
    流石に4ヶ月ドライバーを振ってなかったので全然ダメでしたがプッシュアウトではなかったので良しとしました(笑)

    その後、ラウンドを想定した練習の中でドライバーの「練習」をした所、スライス多発だったので落ち着いて「打ち出し方向と球の曲がる方向」から考えると「明らかにフェイスが開いて当たってる」と判断。
    そこからスタンス時のヘッドやグリップの位置を確認していくと以前の「グリップ」が「そら右に飛んでくわ」なウィークだった事が分かりました。
    以前の構え方はボールは左踵前にしてましたがヘッドを合わせる時のグリップの位置がほぼ身体の正面でした。
    そこで飛球線に直角にフェィスを合わせてたのですが、当然グリップが左股関節前に来るとフェイスが開いてしまいます。

    納得というか「こんなことだったのか?」という驚きでヘッドを合わせる時の手元の位置を左股関節前にしてフェイスを飛球線に直角にするとスライスは出なくなりました。
    4ヶ月ドライバーを打って無かった事も逆にリセットされてる部分もあったので身体もスッと受け入れれたようです。

    今、こうして書きながらコーチが先日のグリップの記事で書かれていた「スイングの問題の発端はセットアップ」という事を改めて認識しました。

    来週のラウンドではグリップ、ルーティン、セットアップに意識を置いて頑張りたいと思います。

    返信
    1. 大森 睦弘大森 睦弘 投稿作成者

      C:「「スイングの問題の発端はセットアップ」という事を改めて認識しました。」

      ほんとうにそうなのです。でも、セットアップをがっちりやるということは、意外と忘れられているのですね、これが。

      さっそくノルマを考えての練習、その前向きな考え方、いいですね。

      返信
      1. あきひろ

        今回はラウンド前で少しでも色々なクラブで身体に感覚を思い出させたいのでバタバタしてしまいましたが、これからはSWハイティー打ちで成功率を確認してノルマを設定して練習していきたいと思います。
        今朝、改めてグリップを確認すると以前の左手のグリップは「手の甲」だけが被せてて前腕は開いている状態でした。
        先日のグリップの記事がなければこの事にも気付いてなかったと思います。

        これまで3年独習でやってきましたが、大森コーチの記事やここでのご指導、「脱・力み」のDVD等を通して、色々な方の色々な理論?の中で「あの人が伝えたかったのはこういう事だったのか」という事が増えてきました。

        日曜日にはベスト更新の報告が出来るように頑張ってきます!

        返信

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