From:古賀公治
尼崎テクノランドより、、、
こんにちは、ティーチングプロの古賀公治です。
今日はあなたに、
「フィル・ミケルソンと風姿花伝(ふうしかでん)」
について、お話ししたいと思います。
あのフィル・ミケルソンと、日本の室町時代に活躍した猿楽師、
世阿弥(ぜあみ)の間には、実は密接な関係があります。
風姿花伝(ふうしかでん)
あなたもご存知の通り、フィル・ミケルソン
(Phil Mickelson, 1970年6月16日 – )は生涯獲得賞金歴代2位、
PGAツアー通算43勝(2018年現在)のプロゴルファーです。
一方、世阿弥(ぜあみ)は父の観阿弥(かんあみ)とともに
猿楽を完成させ、後世に多くの本を残しました。
その本の中でも一番の代表作が
『風姿花伝(ふうしかでん)』と呼ばれる
日本最古の演劇論が書かれた本です。
その『風姿花伝』の中には、
「物学条々(ものまねじょうじょう)」
という項目があります。
以下、引用します。
風姿花伝第二 物学条々(ものまねじょうじょう)
物まねの品々、筆に尽くしがたし。
さりながら、この道の肝要なれば、
その品々を、いかにもいかにもたしなむべし。
およそ、なに事も残さず、よく似せんが本意なり。
しかれども、また、事によりて、濃き淡(うす)きを知るべし。
まづ、国王・大臣より始め奉りて、公家の御たたずまひ、
武家の御進退(ごしんだい)は、及ぶべき所にあらざれば、
十分ならん事かたし。
さりながら、よくよく言葉を尋ね、品を求めて、
見所(けんじよ)の御意見を待つべきをや。
能の演技の種類について、文章で説明し尽くすのは難しい。
しかしながら、猿楽の世界では最も大切なことで、
その各種類についてよくよく工夫し練習しなければならない。
だいたい、なにごとをも写実的に演じるのが本来のやり方だ。
しかし、また、演技の種類によっては細部まで徹底的に似せるか、
簡単に似せるかの使い分けをする必要があるということを知っておくこと。
まず、かしこくも天皇や大臣をはじめ、
貴族の方々のご様子や、高位の武家方の立ち居振舞は、
下々の我々には想像することもできないので、十分に似せる事は難しい。
しかしながら徹底的に言葉遣いや行動様式を研究した上で
演技を組み立て、観客のご批評をうかがうがよかろう。
学(まな)ぶは、真似(まね)ぶ
ご存知の通り、フィル・ミケルソンはレフティー(左打ち)ですが、
普段の生活は右利きなのだそうです。
それなのになぜ左打ちになったかというと
父親のスイングを正面から見たため
それを真似して左利きになった
という、ウソのようなホントのような
意外な理由なのだと言います。
まさに「学(まな)ぶは真似(まね)ぶ」なんですね。
確かに、今までやったことがないことを
できている人を真似ているうちに、
できるようになるということがあります。
世阿弥は『風姿花伝』の中でも、
「徹底的に言葉遣いや行動様式を研究した上で演技を組み立てろ」
と言っていますが。。。
とはいえ、真似によってできるようになったからといって、
何かを学んでいるとは言い難いと感じることがあるかもしれません。
であれば、どのようにしたら
「真似る」から「学ぶ」に進化していくのでしょうか?
これは「真似る」から「学ぶ」につなげていくための
私なりの解釈なのですが、
行動を徹底的に真似た後、
そのアクションの理由を考えること
だと思っています。
あなたもご承知の通り、ゴルフにおいても
一つ一つのアクションには、意味があります。
その意味に気づくことで、
「単なる真似事」が「学び」に変わります。
そして。。。
この気づきへ導くのが
「レッスン」だと、私は思っています。
「真似る」から、「学ぶ」になっていきます。
真似と反復の繰り返しにより、その事柄を習得し
その意味を理解していくと、新たな発見があります。
今日はこんなところにしておきます。
もし疑問については、コメントいただだいたものから
お答えできる範囲で順次お返事を書いています。
画像付きでないと説明が難しいものについては
お答えできないことがあることをご承知ください。
なおお読みになった方は、
そちらについても再度コメントをいただけると
「既読」かどうかが私から見てもわかるのでありがたいです。
それでは、今日はこのへんで。
<本日のオススメ>
アイアンを完璧に打ちたいのなら、
・なぜ、たくさんボールを
打ってはいけないのか、知っていますか?
・なぜ、ダウンブローに打とうと思うほど、
逆にダフリやトップが増えるか、知っていますか?
・なぜ、スイングが完璧でもミスショットが
頻繁に出てしまうの、知っていますか?
小原大二郎プロによると、
「アイアンは苦労しないとダウンブローで打てない」
これは勘違いだと言います。
その勘違いを解消する方法はコチラ
↓
http://g-live.info/click/obadb_1811/
本日11/19(月)まで
最新記事 by 古賀公治 (全て見る)
- [Video] 手が力んでしまい飛ばないあなたへ - 2019.03.18
- バンカーショットが上達する箴言(しんげん) - 2019.03.11
- [Video] スイングのエンジンは左太もも - 2019.03.04
今回のテーマは実に面白いというか、為になった。確かに真似るから学ぶに至る過程でその本質に気づくと何かつかめたと感じる事があります。然しながら、レッスンでは再現しないものが、コースで突然ちょろしたり、トップしたりするのが未だに続くのは
やっぱり学ぶが足りないでしょうか?
武田隆様
どうもありがとうございます。
いただいた件、色々と原因はあると思いますが「リズム、テンポが練習場とコースでは違っている」のが一番ではないかと思います。
そう言う意味で普段の練習の中で理論的なことは一切考えずリズムとテンポだけを意識して練習することが大切です。