From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「グリップは握るのではなく隙間を埋める」
というお話をさせていただきます(ビデオ&おまけあり)。
私はコーチングでグリップの強さを
チェックさせていただいていますが、
ほぼ100%のお客様はグリップを強く握りすぎています。
そして、それはクラブを力で振り回すためのグリップです。
しかし、本当のゴルフのスイングでは力ではなく。。。
(続きはビデオにて)
グリップは握るのではなく隙間を埋める
パソコンでご覧頂いている方は、字幕を出して見られるようになりました。
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(おまけ付き)
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しなり戻りをクラブに伝えるだけ
しかし、本当のゴルフのスイングでは
力ではなく下半身の動きで上半身をしならせて、
そのしなり戻りをクラブに伝えるだけです。
そうなるとグリップは握るのではなく、
左手の親指と人差し指でできるVの字のポジションと形を維持するように
指が収まりの良いところに収めて隙間を埋めるだけで十分です。
スキーブーツの調整
私は競技スキーをやっていたとき、
自分でスキー靴のフィッティングをやっていました。
スキーブーツもバックルを強く締めて
足をブーツの中で固定しようとすると、
足の微妙な感覚がなくなってしまいます。
スキーは足裏の感覚が大切で、
雪面の状況とかスキーの動きやしなり具合を感じて
コントロールします。
そのため足の柔らかい部分にはあまり圧力がかからないで、
その他の部分に均一に圧力がかかるようにして
収まりの良い形に整えていました。
ゴルフでも手でクラブを感じる
ゴルフでも指を強く握っていては
上半身をしならせることができないばかりか、
クラブの動きを感じることができなくなります。
さらに、ゴルフではヘッドはたくさん動いて
体はできるだけコンパクトな動きなほど、
スイングは簡単になります。
そのための要が、クラブと体の接点である
グリップや手首の動きです。
グリップを力で強く握っていては、
手首にも余計な力が入って動きにくくなります。
さらに手や手首に力が入ると前腕や腕全体、
さらには肩甲骨周りにまで不要な力が入ります。
そうなると、しならせたい肩甲骨周りはしなりにくくなって
エネルギーをたくさん溜めることができなくなります。
さらに悪いことに、力で握っていては
スイング中にグリップは必ずズレます。
そして、スイング中にグリップがズレると、
セットアップからグリップを力できつく握るようになります。
力で握るほどスイング中にグリップがズレる悪循環で、
どんどんグリップを握る力は強くなってしまいます。
隙間を埋める
グリップは力ではなく、収まりの良いところに指を乗せて
全体が均一の圧力でグリップを支えるイメージです。
あたかも石の間に砂を入れると石を固定できるように、
指で隙間を埋めてグリップを安定させます。
硬い木ほど台風などの強風で折れてしまいますが、
しなやかな柳の木は強風にも耐えてくれます。
それと同じでグリップはソフトに指で包み込むことで、
スイング中にクラブと体を繋ぎ止めてくれます。
グリップにはテーパーがあり
グリップエンド側が太くなっていますから、
案外力を出さなくてもすっぽ抜けることはありません。
遠心力でクラブが飛んでいかないように少しは握らされますが、
そのための力はそれほど大きくはありません。
実際、片山晋呉選手の握力は、なんと27kgと言う数字もあります。
これでも飛ばそうとすれば、320y以上飛ばすこともできます。
こんな数字を見れば、力で振り回すのではなくしなりを使うなら
手の握力はそれほど必要がないことが分かります。
グリップは力で握る必要はなく、
まさに指が収まりの良いポジションにはまっていれば
最高のスイングができます。
テコの動き
握力が飛ばすためにそれほど重要でない理由は、
ボールヒット近辺ではクラブはテコのように使うだけだからです。
ボールヒットに向かって胸の方向へスライドされた左肩甲骨と、
シャフトで押された右腕が勝手に元のポジションに戻ろうとします。
そのときに右腕が支点として機能させれば、
左腕が左肩甲骨に強烈に引っ張られることで
グリップエンドが力点となります。
そうすれば、左手と右手の距離と
右手とヘッドの距離の差によるテコの原理で、
作用点としてのヘッドが肩甲骨の何倍も加速されます。
このような状況では、左腕は単に紐のようになって
左肩甲骨とグリップを繋ぐだけですし、
右腕は単にシャフトを押すことができれば良いことになります。
左手は鉄棒でぐるぐる回るときのように、
グリップを引っ掛けているだけです。
体操の内村航平選手は握力が35kg(2015年ごろ)
との話もあります。
しかも、内村選手曰く
「鉄棒は力を抜いて指を引っ掛けていないと技ができない」
らしいです。
右手はパーの形でもシャフトをしっかり押すことができます。
正しいポジション
グリップのポジションとしての形や向きは非常に重要なので、
私も機会あるたびにお伝えするようにしています。
そもそも正しいグリップとは、どんなグリップでしょうか。
ここでグリップを考えるにあたって、大切なイメージがあります。
それは、左腕は命綱ということです。
左腕はセットアップからボールヒットまで紐のように使い、
長さや形が変わらないほどスイングは簡単になります。
特にクラブが遠心力で引っ張っぱられたときに、
前腕を捻るなどの力をできるだけ入れなくても
ヘッドが軌道に向いているグリップが正しいグリップです。
ヒトの腕は骨格に対して筋肉や腱が真っ直ぐに
付いているわけではなく斜めに付いているため、
腕が伸ばされたり腕を突き出すなど伸ばしたときに内側に捻れます。
そのため遠心力で腕が引っ張られたときの形を
セットアップからすでにつくっておくことで、
ボールヒットでの余計なコントロールを排除できて
清々と振り切ることができます。
その左腕が遠心力で引っ張られたときの
左手の親指と人差し指でできるVの字がどんな方向を
向いているかと言うと、首の右端と右肩の端の真ん中を向きます。
そういった理由からセットアップから左手Vの字が
首の右端と右肩の端の真ん中を向くようにしておくことで、
自然なスイングが可能となります。
グリップは左手の親指が起点
グリップをつくるときに指から握ろうとすると、
良いことはひとつもありません。
左手親指を先にセットして、その左手親指を起点に
他の指を収まりの良いところに収めます。
それを、もし親指以外からグリップしようとしたら
最初に力で握るばかりか、さらに悪いことに
左手親指のポジションを精度良くセットしにくくなります。
左手の親指のポジションが1mmずれたら、
200y飛ばすとしたら曲がりも含めるとボールは
30y近くターゲット方向から外れます。
え、ほんと?と思うぐらい大きな数字ですので、
その内訳を書いておきます。
グリップの円周はグリップの種類やテープの巻き方で
違いはあるとしても55mm前後なので、
グリップの上で1mmの違いは角度で言うなら約6.5度です。
360度 / 55 = 約6.5度
ドライバーだとボールヒットでのフェースの向きに80%程度依存して、
ボールの飛び出し方向が決まります。
これだけ飛び出し角度が狂ったとしたら、
200y先では約22yズレます。
200y x tan6.5度 =200y x 0.11 = 約22y
実は飛び出し角度以外にも軌道に対しての
フェースの向きのズレでボールは曲がりますから、
左右のボールの散らばりはもっと大きな数字になります。
また、マーク・ブロディ氏の統計によると平均スコアが100の場合、
150〜200yのショットではショットの半分が収まる範囲は
18%となっています。
もっと分かりやすく言うなら、200yでは
ショットの半分以上が36y以上ズレることになります。
さらに、ツアープレーヤーでのドライバーショットでの方向精度は
4.4度以下、平均スコアが90のプレーヤーで
左手親指の1mmのズレと同じ6.5度となっています。
グリップの上での左手親指の1mmのズレによる
フェースの向きの変化である約6.5度が、
いかに大きな数字であるかが分かります。
逆に言うなら、インテンショナルショットで意図的に
ボールを左右に曲げるときに、左手の親指の位置を少しずらせるだけで
曲がりをコントロールできます。
ウィークすぎるグリップのゴルファーは多い
一般的には95%ぐらいのゴルファーがグリップがウィークで、
正しいグリップのポジションに対してグリップの上で
手が左まわりにずれています。
そして、ウィークなグリップではセットアップでヘッドをターゲットに
向けていたとしても、遠心力で引っ張られたときに
フェースはターゲットに対して開いてしまいます。
そうなると、ボールヒットでフェースが軌道に対して開いて当たって、
打ち出されたボールは右に曲がるスライスボールとなります。
そのため、思った球筋を出すためには、
ボールヒットに向かって前腕を左に捻る力を使って
無理やりフェースを閉じなければならなくなります。
ボールヒットでできるだけ無駄な力を使わないで
清々と振り切れるためには、セットアップで遠心力で
引っ張られたような形を作っておくことが効果的です。
さらに前腕を左に捻る動きでは主に右腕の力で左に捻じろうとするので、
右腕は伸ばす力を出そうとすることで同時に
クラブをリリースしてしまいます。
そうなると早すぎるリリースのために、
エネルギーをじっくり溜めてそれを一気に爆発させることはできません。
セットアップ終盤でヘッドをターゲットに向けたときに、
左手の薬指の付け根である3つ目のナックルが見えているかどうか
確認しましょう。
もし、3つ目のナックルが見えていないとすると、
左手のグリップはウィーク過ぎます。
さらに左右の手の向きを一致させるために、
右手の生命線が左手親指の真ん中に沿って左右の手が
密着するようにしましょう。
そうすれば左右の手が同じ方向を向くことで、
左右の手の動きが同調して動くことができてグリップには
無駄な力が入りにくくなります。
グリップの向きを正しくセットして、
力で握らずに指で隙間を埋めてセットアップで決めたポジションを
スイング中も安定させましょう。
では、また。
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大森コーチ殿、
「ショット基礎アプ」DVD2巻は本当に役立っております。これがなかったら、手打ちを逃れる術が一生見つからなかったという想いで一杯です。現在も練習を続けており、おかげさまで練習場で以前のように数十球後ではなく、わずか数球で一応のショットが打てるようになりました。現在はSW50Yキャリーのコーチの打球映像に如何に近づけるか、腐心しております。手でクラブを持ち上げてしまう小脳のプログラムを消去するためです。
今回のグリップ圧の件で一つ質問があります。SW上半身ガチ固定ショットでラフからのアプを行う時はグリップ圧は手が白くなるくらい握ってもうまくゆくのですが。
100Y前後をラフからヒットさせたい場合は、グリップ圧を最初から強めにしておくと、どうしてもスイングアークを通常の6割位に抑えないと、ダフリトップに見舞われております。
Q1:上記環境下での、グリップ圧の基本的考え方は、どのようなものでしょうか?(普通にグリップしてインパクト時にギュッと握るような芸当は難しいです。)
Q2:ラフの場合は、番手を下げて兎も角FWのセカンドベターな場所に落とすことを最優先することを心がけるべきでしょうか?(ラフの深さは一応ボールが見えるくらいとして・・…)
既に教わったことかもしれませんので、不勉強の点は何卒ご寛容ください。以上宜しくアドバイスお願い致します。
コーチの益々のご活躍を期待しております。」
C:「SW上半身ガチ固定ショットでラフからのアプを行う時はグリップ圧は手が白くなるくらい握ってもうまくゆくのですが。100Y前後をラフからヒットさせたい場合は、グリップ圧を最初から強めにしておくと、どうしてもスイングアークを通常の6割位に抑えないと、ダフリトップに見舞われております。」
基本的に上半身完全固定(上半身ガチ固定ショット)は、サンド・ウェッジだとまずは50y以下にしておいたほうが良いです。上半身を完全に固定して腰から首の付け根にかけての体幹を下半身の動きでターンさせますが、トップは小さくなります。そうすると、通常はもっと大きなトップをつくろうとしてしまい、上半身完全固定が崩れて、ある意味中途半端なスイングになるからです。練習して上半身完全固定に慣れてきたら、だんだん距離を伸ばしてみるようにしましょう。
Q1:「グリップ圧の基本的考え方は、どのようなものでしょうか?」
上記のコメントへの補足で説明させていただきましたが、上半身完全固定でグリップも指が白くなるほどきつく握る場合は、サンド・ウェッジだと50y以下までと考えて使い始めることが得策です。それが、できてきたらフルショットなみの距離まで挑戦することも良い結果を引き込んでくれます。
Q2:「ラフの場合は、番手を下げてフェアウェイの安全な場所に落とすことを最優先することを心がけるべきでしょうか?」
そうですね。50y以上でのボールが見えるぐらいのラフでは、かなりラフの抵抗が大きくて通常のゴルファーの筋力では難しいと思います。ボールが半分ぐらい沈んでいる程度やボールがもっと沈んでいたとしても50y以下なら、上半身完全固定でなんとかボールをコントロールできます。
大森コーチ殿、即レス恐れ入ります。ラフから100Y 前後を飛ばしたいケースはかなりの頻度であり、それもコントロールされたボールを望んいる自分がいます。コーチのアドバイスから考えると、ラフの深さに大いに依存はするでしょうが、そうは簡単には運ばないという事が分かりました。グランドシニアーの筋力では尚されですね。誰かの言ではないですが、「身の丈に合った」ショット法を見つけるしかないのでしょうね・・・・・。どうもありがとうございました。」