見ていて幸せなマスターズ2022

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2022.04.12
ezure

From:江連忠
宮古島の自宅より、、、

こんにちは、プロゴルファーの江連忠です。
 

さて、今回は、
 

 「見ていて幸せなマスターズ2022」
 

というテーマで、お話ししたいと思います。
 

あなたも御存知の通り、今年のマスターズは
スコッティ・シェフラーの優勝で幕を閉じました。

ハッキリ言って、今年のマスターズは。。。

徹夜で本気でマスターズ

ハッキリ言って、今年は久しぶりに徹夜で本気で、
マスターズを見た気がします。

それこそ全映像をテレビで見ながら、
コマーシャルが入ったら生配信Youtubeを見て。。。(苦笑)
 

なぜそんなふうに今年は見ていたかというと、
やはり復活したタイガー・ウッズ。

そして日本人であれば言うまでもなく
前回チャンピオンの松山英樹選手ですね。
 

正直言って、今回のタイガーは
いつもよりも打ってしまっていましたが、
本人がコメントで
 

 「勝つために来た」
 

と言っていたのも、まんざらウソじゃないと感じました。
 

そんなタイガーも含めて、全体の一番の感想は
どのプロたちを見回しても感じる
この4日間での「対応力」でした。

とんでもないところからのアプローチを打たされても
それに対処していて、その対応力の平均点の高さで
スコッティ・シェフラーが優勝した、という印象です。
 

今年は本当に見ごたえのある大会でした。

松山プロの明暗を分けたパッティング

あなたもご承知の通り、松山プロは怪我明けの
100%の本調子ではない中でのマスターズだったわけですが、

そんな中にあっても
松山プロはとんでもなくキラリと光るショットもありましたし
他のプロたちと同様、いいアプローチを打っていました。

ドライバーも左右両方に打ち分けていましたし
フィニッシュで手を離すことも少なくなったし、
アイアンショットも素晴らしかったです。
 

そんな中、3日目と4日目の1m弱のパーパット、
1.5mのバーディーパット。。。

昨年優勝した時よりは、明らかにパターが入っていませんでした。

この4日間、いろいな天候の中でやっている中で
今一つパターには自信が持てなかったんじゃないかなと感じます。
 

ですが精一杯やっているのは伝わってきましたし、
その中で流れをつかめなかっただけです。

今年も残り3試合、メジャーがありますので
たぶん残りのメジャーは全部勝つつもりで
松山選手は準備をしてくるはずです。

世界一自信が持てるパッティングで
さらなる勝利をと考えているはずですし、
ぜひ、頑張ってほしいです。

プロたちは、マスターズ出るために技術を磨く

基本的に、マスターズに来るレベルのプロたちはみんな
たいていはティーショットをフェアウェイに打ってきます。

そこから、オーガスタ・マスターズ委員会の
「スコアをあまり出させまい」とする
情熱、意気込みに跳ね返されるわけです。

今回のノーボギーも、最終日のローリー・マキロイ一人だけだったわけですし、
最終日に前半30で回ったミンウ・リーも、後半は40で回ったり。。。

人によっては、ちょっと難しすぎるという意見もあるかもしれませんが
見る側としては楽しく、見ごたえのある試合を提供してくれます。
 

マスターズ出てくるプロたちというのはそれこそ
「マスターズ出るために、技術を磨く」わけです。
 

飛距離、技術、メンタル。
 

自然や傾斜に対する柔軟性、そして対応力。
 

そして、どのように運を味方につけられるか、など。
 

まさしく、全ての総合力というか
それを見せつけられた今年のマスターズで、
改めて本当に素晴らしいと感動しながら見ていました。

シェフラーのスウィングににじむ「人間味」

何となくまとまりがない話になっていますが、
優勝したシェフラーはとにかく4日間を通じて
「流れ」がありました。

バッバ・ワトソンのキャディを務めた
テッド・スコット氏にキャディが代わり、直近6試合で6戦4勝。

キャディの力というのも感じましたし、
珍しくアメリカ的でない、現代打法的な選手ではないとも感じます。
 

背が高く、パッと見で無理矢理さも感じるフィニッシュなど、
キレイなスウィングとは言えない点もあるかもしれません。

最終日に同組だったキャメロン・スミスのほうが
むしろ教科書通りのスウィング、そしてパッティングのうまさ、
強気に攻めているなという雰囲気を感じさせます。
 

ですがシェフラーのほうが
なんとなく「人間味」が溢れているというか、
見ていてすごく冷静にプレーしている感じがしました。

そういう面では、去年マスターズを勝った松山君に
似ているところがあると言えるかもしれません。

状況を全て受け入れて、きっちりマネージメントをして
とんでもない難しいところからでも
奇跡的なパーを取っていく、そんな感じです。

最終日のシェフラーのパッティングはイマイチでしたが、
3日まではパットが良かったというのも
去年の松山選手と似ているなと思いました。

純粋に、一打一打のショットを楽しんで
(とにかくショートアイアンが良かった)
パッティングでのリズムもいい。

グリーンが伸びる下りで、速さが加わって難しいところでも
自分のリズムを通せて、ラインを読み切れた。

そこを読み切れて、打ち切れてというのが
今回の勝因の一つだったと思います。

タイガーが「流れ」をつかめなかった理由

タイガーについては、特に予選通過を決めた二日目。

序盤にボギーパー、ボギーボギーボギーと打って
そこから8番でようやくバーディ。

後半になってきて、13、14番でバーディを取ったものの、
15、16番がチャンスだったのに、バーディーが取れなかった。

この15、16番が取れていたら、決勝ラウンドでの流れも
少し変わっていたんじゃないかというのが、私の考えです。
 

タイガーは3日目はパター悪くて、3パット、4パット。
上がり3ホールの連続3パットとかもありました。

転がり自体は見ていて良い感じで行っていましたが、
もう相当に足に来ていたのでしょう。

足が痛い中、全ショットに下半身の強さと柔らかさ、
柔軟性が要求されるオーガスタの傾斜にあって
よくがんばってくれたなと思います。

タイガーの一挙手一投足に手に汗を握りながら
見ていて、素直に感動しました。

復帰戦で難しいとはわかっているのに、
ついつい期待してしまうのも
タイガーがタイガーたるゆえんだと言えますね。

見てて幸せなマスターズ

これ、そんなことは普通ないだろうと思いましたが。。。

最終日の18番で、ローリー・マキロイとコリン・モリカワが
二人してバンカーからのチップイン。

まさに「こんなことってある!?」という感じでした。
 

繰り返しになりますが、タイガーにしても松山選手にしても
勝てなかった理由は、流れをつかめなかったこと。

1個の流れ、1個のショット、
どこがバーディーで、どこがパーでというのが
尾を引いていきます。

ですが松山選手は、1ヶ月の間に試合をやっていない中で
見事なディフェンディングチャンピオンとしての仕事をしてくれましたし、

タイガーには、72ホールを軽々とやってくれたのに感謝ですし、

シェフラーという、現時点の世界ランク一位の強い選手が
運を練りに練って作ってきて、そして勝って
私たちを楽しませてくれました。

(ちなみに私は、大きい試合は今回のシェフラーのように
 「逃げ切り」で勝つのを見るのが好きです)
 

今年のマスターズでは、11番と15番が改造されて
昨年より距離がトータルで35ヤード伸びました。

11番の改造にしても素晴らしかったですし、
あとは15番のパー5でイーグルが一人も出なかったのは
1935~36年ぐらい以来だと聞いています。
 

どのホールもグリーン周りを含めて、とんでもなく難しいわけですが
その難しさが、見ているこちら側を楽しませてくれます。

特に私の場合は、片山晋呉のキャディや取材で現地に行って
どれだけ難しいのかを知っていますし、

僕らが行った時よりも、はるかにコースが難しくなっているのを
知っていることもあって、より感慨深いのかもしれません。
 

先ほども述べたように、ゴルファーたちの技術は
このオーガスタで勝つために、磨かれていきます。

今回もそうしたしのぎを削る戦いを見ることができて、
見ていて本当に幸せなマスターズでした。
 
 

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 ゴルフは人生を豊かにする素晴らしい方法。
 
 

江連忠でした。
 

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江連忠
江連忠ゴルフアカデミー(ETGA) 所属 1968年東京都生まれ。 中学高校と故・棚網良平プロに師事。アメリカの3大コーチのひとりであるジム・マクリーンの元で学び日本初のマスターインストラクターを取得。 プロを教えるプロとして日本の第一人者となる。 教えたプロは片山晋呉、伊沢利光、星野英正、諸見里しのぶ、上田桃子など、賞金王やツアー優勝プロを含むツアープロが多数。1996年に、ゴルフダイジェスト社のレッスン・オブ・イヤー受賞。「江連忠ゴルフアカデミー(ETGA)を主宰し指導にあたっている。 2016年、長年のゴルフ界への貢献が認められ、皇室から賜る宮賞「日本三大賞」のうちの一つである「東久邇宮記念賞」を受賞。
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カテゴリー: ゴルフ業界, ツアープロ, メルマガ, 新着メルマガ | 投稿日: | 投稿者:
江連忠

江連忠 について

江連忠ゴルフアカデミー(ETGA) 所属 1968年東京都生まれ。 中学高校と故・棚網良平プロに師事。アメリカの3大コーチのひとりであるジム・マクリーンの元で学び日本初のマスターインストラクターを取得。 プロを教えるプロとして日本の第一人者となる。 教えたプロは片山晋呉、伊沢利光、星野英正、諸見里しのぶ、上田桃子など、賞金王やツアー優勝プロを含むツアープロが多数。1996年に、ゴルフダイジェスト社のレッスン・オブ・イヤー受賞。「江連忠ゴルフアカデミー(ETGA)を主宰し指導にあたっている。 2016年、長年のゴルフ界への貢献が認められ、皇室から賜る宮賞「日本三大賞」のうちの一つである「東久邇宮記念賞」を受賞。

 

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