From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「ヘッドのグングン加速にはコレやって」
というお話をさせていただきます(ビデオ&おまけあり)。
この話をレッスンのお客様にすると
「えっ、ウソ!?」
という感じで、多くのお客様が驚かれます。
でも、ここでお話することがまさに
クラブを振る上で最良の力の加え方を
教えてくれます。それは。。。?
(続きはビデオにて)
ヘッドのグングン加速にはコレやって
パソコンでご覧頂いている方は、字幕を出して見られるようになりました。
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(おまけ付き)
今回のメールマガジンの内容をPDFでもご覧になれます。
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※印刷してファイルなさる方にはこちらが便利です。
本題に入る前に… 簡単な実験
紐の先に重りをつけて、それをグルングルン回してみましょう。
このことは誰でもやろうとすればすぐにできます。
しかも、このときの手元の動く大きさはそれほど大きくないのに、
重りはどんどん速度アップします。
そのときの手の動きは、まさに
クラブを振る最良の力の加え方を教えてくれます。
では、実際にはクラブに対して
どのように力を入れたらよいのでしょうか。
クラブの重心を回転する軌道方向へ引っ張る
それは、クラブの重心をグリップエンド方向へ引っ張ることです。
私のコーチングでグリップエンド方向へ引っ張る話をすると、
え、嘘?という感じで、多くのお客様が驚かれます。
紐でつながった重りを回すときになぜ手元が小さな回転運動をするのかというと、
それは向心力の重りの軌道に対する接線方向成分で重りを加速するためです。
こんなことを考えて手を回しているわけではないと思いますが、
人は自然にそうやっています。
それなら、ゴルフのクラブでも同じようにすれば
最高だと思いませんか?
紐では横方向への力を加えても重りは大きく動いてくれません。
まさに、重りを紐の方向に向かって引っ張ることしかできない状況の中で
人の手はどんな動きをするかというと、円を描くように紐を引っ張ります。
これはゴルフクラブでも同じで、
くるりとクラブを回そうとしたら人は本能でクラブの重心を
グリップエンド方向へ引っ張る動きをします。
そして、クラブの重心が円運動をするなら
クラブの重心の速度の2乗に比例して遠心力は大きくなります。
実際には手元が止まっているわけではないので
クラブの重心は真円を描くわけではなく少しいびつな形になりますが、
ざっくり真円として遠心力の大きさを計算してみます。
そうすると、その力の大きさはヘッドスピード40m/sでは
ドライバーの総重量300g、バランスポイントを短めの80cm、
ドライバーの長さ45.25インチとすると、30kgにもなります。
まさに、30kgもの重りを
インパクト近辺で手元にぶらさげている感じです。
インパクト近辺での遠心力はかなり大きな力で、
それに耐えることになります。
そして、遠心力に耐える力というのは
その真逆の向きで向心力といいます。
その向心力のクラブの重心の軌道に対する接線方向成分は、
まさにクラブの重心を軌道方向へ加速する力となります。
重りが付いた紐を手で持ってぐるぐる回すときに、
手元は小さな円を描くように重りの回転の中心よりも少しズレた方向へ
手元は力を発揮しています。
この少しのズレが重りの軌道に対する接線方向成分となって
重りを加速することになります。
ゴルフでも同じように
手元はクラブの重心に対して小さな円のような軌道を描きますから、
この向心力のクラブの重心の軌道に対する接線方向成分でヘッドも走ります。
シャフトの横方向へ力を使ってヘッドを振ろうとする力に比べて
向心力は想像以上に大きな力ですから、
それを素直に使い切れば最高のスイングになります。
10度ぐらいハンドファーストなら
向心力のクラブの重心の軌道に対する接線方向成分は18%ぐらいなので、
30kgの18%は5.4kgにもなります。
向心力ならこれだけの大きさの力で
クラブの重心は加速されていることになります。
これと同じぐらいの重さの重りを
クラブの重心あたりにぶら下げて横にしたら、
グリップを持つ手では支え切ることはできません。
まさに、クリップに対する横方向への力でヘッドを振ろうとしても
がんばった割にヘッドは加速できないことを実感できます。
やはり、ヘッドを振ろうとしないで、
左脚で地面を支えて大きな遠心力に耐えるように
グリップエンド方向へクラブの重心を引っ張ることに専念しましょう。
そうすれば、手元の動きはそれほど大きくなくても、
想像を超える大きな力がヘッドを加速してくれます。
グリップエンド方向への引っ張り方
では、どうやってスイングすればよいのでしょうか?
それは、クラブ全体を引っ張ればよいです。
トップからは左脚へ落下する体重と
それに対して手元を追従させるために腹筋を使って、
ダウンスイング序盤からしっかりグリップエンドを引っ張ります。
まさに、グリップエンドを先頭に円弧を描いて
ヘッドがついてくるように動けばよいです。
そして、左脚の着地の反動で左脚を蹴って
腰を急速にターンさせます。
体のターンにグリップエンドを追従させるようにして、
ターンによってグリップエンド方向を強く意識して引っ張ります。
続いてインパクト直前ではヘッドが下に落ちてきた状態になります。
そのタイミングで左肩甲骨周りのしなり戻りで左腕が引っ張られ
グリップエンド方向へクラブの重心を引っ張ってくれます。
さらに、体の左回転で手元が置いていかれることで
右上腕は右に捻れてしなりのエネルギーをためたものが、
しなり戻ってまさにグリップエンドを引っ張る方向へ動きます。
これらの一連の動きで、まさにインパクトまで
ほぼグリップエンド方向へ力を加え続けることができます。
脚でも引っ張る
また、ダウンスイングで腰が左回転する力のピークは
腰が左に45度程度回転したあたりです。
そうすると、それまでしなりのエネルギーをためて
しなり戻ろうとする左肩甲骨の力が腰の回転力を上回った瞬間に、
一気に左肩甲骨はリリースされます。
ダウンスイングで左脚の地面への着地での
蹴りによる腰の回転を緩めることなく、
回転力のピークまでしっかり回転させ続けましょう。
そうすれば、この自動的なしなり戻りに身を任せるだけで
すべてが上手くいきます。
腰の回転力が本来のピークに達する前に緩めて
手でクラブを振るケースは多いので、そうならないように
しっかり回転することを強く意識すればよいです。
そして、左脚を伸ばすようにして地面を支えて
強烈な遠心力に負けないように耐え切りましょう。
シャフトの横方向への力は弱い
とはいえ、どうしてもシャフトに対して
横方向の力を使ってヘッドを振りたくなります。
しかし、その力は
向心力のクラブの重心軌道の接線方向成分の力の大きさと比べたら
微々たるものです。
グリップエンド方向へ引っ張ったところで
ヘッドは加速できないと感じる大きな勘違いを
払拭しなければなりません。
最初はゆったり動きながらでよいので、
9番アイアンとかでトップでシャフトが45度ぐらいの楽な振り幅のショットで
グリップエンドを意識してみましょう。
浅めのトップから左脚へ落下する体重と腹筋でグリップエンドを引っ張り、
手元が腰の高さぐらいに降りてきてからは
手元を中心にクラブが回転する遠心力に耐えるイメージです。
手元を右腰の前で止めるのではなく、
あくまでも腰をしっかり左ターンさせながら
手元は左へ移動する中で手の中でクラブが回転します。
腰が左へ45度向く前に回転を緩めると、
まさにリリースのタイミングは早すぎて
すくい打ちになります。
あくまでも左脚で地面を支えて腰の回転をしっかり行いつつ、
腰の回転で手元が左へ動いている最中に
手の中でクラブがくるっと回るようにします。
グリップエンドを引っ張ればこの手の中でのクラブの回転が速くなって、
ヘッドが手元を追い越そうとすることを感じることができて
ヘッドスピードアップできます。
ーーー 参考 ーーー
クラブの長さ Ra = 1.15[m]
バランスポイントまでの長さ Rb = 0.8[m]
ドライバー総重量(重心の重さ) M= 0.3[kg]
ヘッドスピード HS = 40[m/s]
角速度 ω[rad/s]
Ra x ω = HS
ω = HS / Ra = 40[m/s] / 1.15[m] = 34.8[rad/s]
遠心力 = M x Rb x ω**2 =
0.3 x 0.8 x 34.8 x 34.8 = 約290[N] = 290[N] / 9.8[m/s**2] = 約30[kg]
ーーーーーーーー
では、また。
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