From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「しならせる時間を確保」
というお話をさせていただきます(ビデオ&おまけあり)。
ゴルフのスイングで、
しならせる時間がゼロのゴルファーは多いものです。
そもそもしならせるということは。。。
(続きはビデオにて)
しならせる時間を確保
パソコンでご覧頂いている方は、字幕を出して見られるようになりました。
動画の下部にある字幕アイコン(または)をクリックすると表示をオンにすることができます。字幕をオフにするには、[字幕] アイコンをクリックし、[字幕をオフにする] をクリックします。
(おまけ付き)
今回のメールマガジンの内容をPDFでもご覧になれます。
こちらからクリックしてダウンロードして下さい。
↓
http://g-live.info/click/omrpdf190310/
※印刷してファイルなさる方にはこちらが便利です。
しなるということ
しなるということは、エネルギーをじっくり溜めて
それを一気に吐き出すことができるための要です。
ゴルフは精度とパワーの両立が要求されるスポーツですが、
弓なども同じです。
弓では弦をじっくり引いて弓全体にゆっくりエネルギーを溜めます。
そして、弦を解放する動作でそれまで溜めたエネルギーを
一気にリリースして、矢を精度良く遠くまで飛ばします。
弓をしならせてそれを解放するメカニズムが、
高い精度の中で大きなパワーを発揮します。
ゴルフも弓と同じようにしならせてエネルギーを溜めて、
それをしなり戻りで出来るだけ短い時間にリリースすれば
ボールを精度良く遠くまで飛ばせます。
弱い力でも長い時間かけてエネルギーを溜めることで、
想像を絶するような大きなエネルギーを蓄積できます。
そして、同じエネルギーでもそれをできるだけ短い時間に発揮するほど、
より大きな力を出せます。
弱い力を大きな力に変換する仕組みが、
しなりでエネルギーを溜めてそれをしなり戻りで解放させる動きです。
同じようなことはまだまだあります。
例えばガスコンロで1リットルのお湯を沸かすのに使う量のガスに、
一気に火を点けたらかなりの爆発力で周りの物が吹っ飛びます。
このようなことからゴルフで飛ばしたいときも同じで、
同量のエネルギーを使うならできるだけゆっくり溜めて
一気に解放するほど有利です。
ゆっくりなほど弱い力でも大きなエネルギーを溜められます。
そして、溜めたエネルギーをできるだけ短い時間に一気に解放するほど
加えた力を何倍にも増強することができます。
スイングでしならせてますか
スイングでしならせるのは、
トップに向かう切り返しから始まります。
どこまでしならせるかとなると、意識としては
ボールヒットまでしならせ続けるイメージにしたいものです。
要するに自らはリリースさせようとしないで、
伸ばされた体が勝手に縮もうとする体の仕組みに任せます。
ところがゴルフのスイングで
しなりを使った動きができている一般ゴルファーは、
シングルプレイヤーの数よりメチャメチャ少ないのが現状です。
それではせっかくのパワー増強のシステムが
誰にでも備わっているのに、もったいないです。
しなりを使えない原因
しなりを使えないその際たる動きは、
多くのゴルファーが知っていながらなかなかその呪縛から逃れられない
トップからの打ち急ぎです。
しかも上半身から打ちにいく問題の他、
腰をいきなり回そうとする思ってもいない勘違いによる
重大な問題もあります。
スイングでは下半身を使いなさいと言われます。
それならダウンスイング開始から腰を回そうとがんばれば良いのかと思って、
一生懸命に腰を回そうとします。
ところがトップ近くではほとんど右脚に乗っているので、
両脚で出せるパワーの半分も出せません。
そんな力を発揮しにくい体勢でがんばるだけ無駄となります。
しかもなお悪いことに、腰は回そうとすると水平に回そうとします。
水平回転では、前傾している上半身の前傾角度は崩れてしまいます。
更に右脚でしか踏めていない状態で腰をまわそうとすると、
右膝を体の正面方向へ出すように地面に水平方向の力を出そうとします。
脚は骨格の方向へ向かって縦に使えるほど、
大きなパワーを精度良く出し切ることができます。
水平方向になるほど、がんばった割には結果に結びつきません。
その上更に膝が体の正面方向へ出るとなると、腿の内側は緩みます。
太腿の骨である大腿骨は骨盤に対して横から付いているので、
脚を縦に蹴ろうとするだけでは横に開いてしまいます。
そにため腿の内側の筋肉である内転筋群を
しっかり締めながら蹴らなければ、能力の限界まで力を発揮できません。
腰は回そうとするのではなく、前傾した骨盤を脚の縦蹴りで
後ろポケット方向へ押し込むことで
上半身の前傾角度を維持してターンさせましょう。
また、打ち急ぎは技術的な問題であることは明らかですが、
心の葛藤問題でもあります。
実は技術としては打ち急ぎ防止は
それほど難しいことではないですが、心の影響が大きいです。
頭では分かっているつもりでも、ついつい打ち急いでしまいます。
しかもボールを打たないシャドースイングでは打ち急いでいなくても、
実際にボールを目の前にしただけで打ち急いでしまいます。
打ち急ぎの確認
打ち急ぎの確認は、
スイングを体の正面から撮影した映像を見てみるとできます。
ダウンスイング序盤からの打ち急ぎかどうかは、
ダウンスイングで左腕が水平になったときに、
左前腕とシャフトが45度以下なら打ち急ぎではありません。
ダウンスイング中盤では、手元が胸の下に落ちたところで
シャフトが水平より上を向いているなら問題ありません。
ボールヒット近辺では、セットアップでの手元の位置よりも
手元が振り出し方向に出たハンドファーストならOKです。
これはボールを地面に置くショットはもちろん、
上昇軌道でヒットさせるドライバーショットでも同じです。
最近は動画で1秒間に120コマ以上撮影できる
スマホやタブレットもありますから、一度撮影してみると良いです。
打ち急ぎ防止としならせる技術
では打ち急いでいた場合、
どうすれば正しいしなりを使えるようになるかを見てみましょう。
バックスイングでは右脚を長く伸ばすことで、
右のお尻を右後ろポケット方向へ押し込みます。
右サイドは斜め上にあがり、左サイドは斜め下に落ちます。
そうすると、トップでは手元とクラブや背骨の前側の
重い内臓が右斜め上にあがっています。
ダウンスイングではその斜め上にあがってきた諸々の物を、
重力で下に落とします。
また、右膝を伸ばし切った辺りからは、
それまでのヘッドの勢いでヘッドは勝手にトップに向かいます。
ドライバーショットでスタンスの幅が広がっていたら、
右膝を伸ばし切ると手元は胸の高さ辺りまであがっています。
バックスイング開始から手首が親指側に折れるコックを入れ始めていたなら、
右膝が伸び切った辺りではシャフトは垂直ぐらいでヘッドは最高位置です。
そうすると力を出しにいかなくても、
それまでのヘッドの勢いとヘッドが重力で下に落ちる力で、
ヘッドはトップに向かって動き続けます。
このヘッドが勝手にトップに向かっている最中に、
下半身の先行動作として両脚で地面を踏もうとします。
そうすると、右斜め上にあがってきている重い内臓などが下に落ちる力で、
腰は勝手にセットアップの向きまで戻ろうとします。
この、ヘッドと腰の真逆方向の動きに挟まれた左肩甲骨は、
胸の方向へスライドする形で上半身のしなりが作られ始めます。
この上半身のしなりはまさにここをしならせるべきと言うところが
しなり始めるので、後は下半身の力を使って更にしならせれば良いです。
ちょうど両脚で地面を踏もうとして腰も左にターンしてくると、
腕とクラブも重さで下に落ちてきます。
そうすると力ではなくほぼ重力だけで、
両脚で地面を踏めた辺りで手元とヘッドを
インパクトの面に乗せることができます。
この両脚で地面に効率良くパワーを伝えることもでき、
しかもクラブは自然に振ればボールに当たる面に乗ったところが
しなりの最終段階です。
車で言うならカーブの出口に差し掛かったところです。
そにためコントロールはほとんど必要ない体勢となり、
下半身のフルパワーを使って上半身を更にしならせます。
左脚を蹴るように長く伸ばして左のお尻を
左後ろポケット方向へ押し込みながら、
両腿をキュッと締めることだけに専念すれば良いです。
そうするだけで、骨盤はそれまでの前傾角度を維持したまま
左に鋭く回転します。
骨盤から首の付け根までの体幹を硬い一枚板としておけば、
骨盤のターンに体幹も連動して左に回転することで
主に左肩甲骨周りがしなります。
左股関節はそれまでの上半身の前傾角度を維持する程度には
入れたまま左膝を伸ばして左脚を蹴るように鋭く伸ばします。
そして、骨盤から体幹の回転が急速なほど
上半身は急激にしなることで、そのしなり戻りも強くなります。
筋肉は素早く引き延ばされるほど、脊髄反射で
勝手に縮もうとする速度も速くなります。
そして、下半身の力を上半身のしなり戻りの力が超えた瞬間に
上半身は一気にしなり戻り、それまで溜めたエネルギーを一気に解放します。
これならヘッドは鋭く加速されて、ボールは爆発的に飛び出します。
単なる体の回転でクラブを振っていては、このようなエネルギーの蓄積と
瞬間的リリースでの爆発力は得られません。
大型ヘッドでもしっかり溜める
また、大型ヘッドドライバーではリリースは早めで
ダウンスイング序盤ですでにリリースを始めるとも言われたりしますが、
それはグリップが悪いからです。
セットアップして自分から見て、左手の薬指の付け根である
3つ目のナックルが見えていないとウィークすぎです。
ウィークなグリップでは遠心力で腕が引っ張られたときに、
フェースがセットアップでの向きより開いてしまいます。
左腕が引っ張られると捻る力を入れなければ、
左手の人差し指と親指でできるVの字は
首の右端と右肩の右端の中間ぐらいを向きます。
予めセットアップで腕が引っ張られた形を作っておけば、
ダウンスイングで無理やり腕を力で捻って
フェースを閉じるコントロールの必要はありません。
そのためいくらヘッドが大きくて慣性モーメントが大きくても、
リリースは早める必要はなくしなりを長く溜め続けるほどボールは飛びます。
力を集めるメリット
力を集めるメリットは、爆発的なヘッドの加速を呼び込みます。
ヘッドが加速しながらヒットするほど当たり負けが少なく、
フェースの向きも安定してヘッドスピードに対する
ボール初速であるミート率が高くなります。
更に、急加速するほどシャフトはたくさんしなって
多くのエネルギーを溜めることができて飛びます。
しならせる時間をまずは意識して確保しましょう。
そうすれば、楽に振ったのにボールが
グングン飛んでいくスイングが手に入ります。
追伸:齊藤かおりの飛ばしのメカニズム
今日の話は飛ばしの方法でしたが、
そうしたメソッドをより詳しくご紹介しているのが
この『齊藤かおりの飛ばしのメカニズム』です。
↓
http://g-live.info/click/kao1w_1903/
ご存知の方も多いかと思いますが、
私もこのプログラムには、制作に深く関わっています。
今日の話で、飛ばしに改めてご興味を持たれたのなら、
ぜひチェックしてみてください。
↓
http://g-live.info/click/kao1w_1903/
では、また。