2017.02.26
From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「心・人は怒られても伸びる」
というお話をさせていただきます。
今日の話の核心までは、
1分以内で読み終わります。
実は、人は怒られても伸びることができます。
以前に、褒められて伸びることをお伝えしています。
しかし、その真逆の状態である叱られたり、
自分にとって悪い状況に遭遇することでも
褒められるほどではないとしても、能力アップできます。
ライバルに先を越されて、絶対に追い越してやるなんて
気合を入れ直すこともありますし。
要は、良いことは記憶に残りやすいのですが、
悪いことも実はどうでもないことに比べたら
記憶に定着することがポイントです。
今回は、その真相と、逆境に遭遇したときに、
逆境をバネに伸びるために対処すべきことなどを
見てみることにします。
と、その話の前に。
先に一点、業務連絡です。
3月のワンデーレッスン会、
千葉、大阪、岐阜の案内準備ができました。
よろしければ下記よりお申込みの上いらしてください。
すでに枠が埋まり始めていますので、お早めにどうそ。
千葉(千葉県茂原市)
3/6(月)・3/7(火)
9:00~16:00
↓
http://g-live.info/click/ohmlg170306/
大阪(大阪市東淀川区)
3/12(日)・3/13(月)・3/14(火)
10:00~17:00
↓
http://g-live.info/click/ohmlg170312/
岐阜(岐阜県各務原市)
3/19(日)・3/20(月)
10:00~17:00
↓
http://g-live.info/click/ohmlg170319/
では、話を戻します。
逆境に遭遇したらやるべきこと
また、ゴルフでも、一人で練習していては、
なかなか叱咤激励されるということがありませんね。
ラウンドして、叩きのめされたり、コーチから問題をつきつけられるとか、
そういった逆境をバネにすることで、伸びることができます。
逆境に遭遇したらやるべきことは、つぎの3つです。
(1)自分を第三者的に見つめ直す
(2)逆境は神様から与えられた自分が伸びるための課題だと信じる
(3)問題から脱出した後の姿を具体的にイメージする
怒られたりして単にしょげていては、
逆境をバネにして飛躍することなどできません。
せっかく与えられた課題をうまくこなして行くことで、
なりたい自分に成長できます。
はい、今日の話はここまでです。
本当にたったこれだけなので、
あなたもぜひ、やってみてください。
では、また。
<本日のオススメ>
【大森睦弘コーチ監修!】
ツアー永久シード選手、片山晋呉プロと
それを教えるツアープロコーチ、
江連忠氏の4年に及ぶコーチングドキュメント…
『オレなら、これ一つだけしかやらないね』
を期間限定で公開しています。
↓
http://g-live.info/click/ktymezr170223/
※3/1(水)まで。その圧倒的内容を確認して下さい。
「ええー。なんですか大森さん!
今日はあまりに短すぎです。。。」
はい、ここまでで今日の言いたいことは全て
言い切っているんですが、もしかしたらもう少し具体的に
知りたいという方もいるかもしれません。
ですので、もっと詳しく深く知りたい方に向けて、
もう少し話を続けてみようと思います。
では、お時間がある方は、続きをどうぞ。
自分を第三者的に見つめ直す
まずは、
(1)「自分を第三者的に見つめ直す」
について、見てみましょう。
良いことでも悪いことでも、普段とは異なる状況に遭遇すると、
冷静な判断ができなくなることがあります。
たとえば、恋愛。
恋愛は脳内神経伝達物質となるホルモンの影響を大きく受けます。
愛着を感じるようになるオキシトシン、
どきどきするドーパミンなどが脳の中をかけめぐり、
恋愛感情を発生させます。
ドーパミンなどは外からの刺激に対して、
生物反応として自動的に放出されます。
そこには高次に発達したヒト特有の脳の判断は介入しません。
そして、生物学的反応がきっかけかもしれませんが、
そこから愛が生まれるのかもしれません。
さらに、女性では妊娠して子供を産むということは、
たいへんなことです。
自分の生命に危険が及ぶことになるにもかかわらず、
妊娠することを望むためには、脳がある意味、
パニックになっていなければならないぐらいのことになります。
死の可能性までも見えなくしてしまうのが、
愛とそれを支える脳内ホルモンです。
愛を支え、死をも乗り越える力を与えてくれるしくみが
私達の体には備わっているということなのですね。
逆境に遭遇したときも同じように、
脳内ホルモンが私達の脳を変化させています。
逆境の場合は、恋愛とは異なり、
アドレナリンという副腎髄質ホルモンが吹き出します。
アドレナリン放出で、呼吸器が拡張されて
酸素をたくさん取り入れることができ、動脈が拡張し、
心拍数が増加、そして、出血にそなえて抹消血管が収縮します。
これらの結果、筋力がアップし、集中力が高まります。
また、手足が震えて、発汗が増えます。
ようするに興奮して緊張した状態です。
まさに、アドレナリンによって、
敵と戦うとか逃げるために必要な体の変化が起きます。
このように、少し脱線しましたが、体には外からの情報により反応して、
いろいろな神経伝達物質としてホルモンが分泌されて、
普段とは異なる体の状態や精神状態になります。
しかし、これらの自動的な体の反応により、
正しい判断ができなくなることもあります。
まさにパニック状態などがそうです。
そんなパニック状態であっても、出来る限り最良の判断ができるためには、
自分自身を高所から見つめることが有効です。
神経伝達物質の最初の放出は抑えることはできないとしても、
出続けることを阻止したり、体は反応していても
それを意思によってコントロールできます。
自分自身から一歩離れて、自分を見つめればいいです。
あたかも幽体離脱して、現実世界に立たされた自分自身を見おろす、
自分だけではなくまわりの状況も含めて、
より広い視野で現実を見つめ直します。
たとえば、夫婦喧嘩であっても、
相手の状況をすべて認識できているわけではありません。
何か特別なあなたご自身が知り得ていないことのために、
相手がそのような行動をとったのかもしれません。
ご自分が得た情報だけから判断して怒りを振りまく前に、
一歩さがって、もう少し周りの状況を収集して
冷静に判断できるようにしたいものです。
一晩寝たら怒りが収まったなんてありませんか。
それは、寝ている間に脳がいろいろな情報を整理して、
少しは高所から現実を見つめ直すことができたからです。
え、忘れたから?それもあるかもですが。
逆境は自分が伸びるための課題だと信じる
次に、
(2)「逆境は神様から与えられた自分が伸びるための課題だと信じる」
について。
私は神様を信じているわけではありません。
しかし、私は何か自分にとってつらい状況になると、
必ず思うようにすることがあります。
それは、この苦しい状況は、
神様が私が成長するために与えてくれた
トレーニング課題だと思うことです。
私は、常に成りたい自分の姿としての目的を明確にして、
それを実現させるための段階的な目標をリストアップしています。
そして、達成できそうな段階的な目標を、
ひとつずつ達成する努力を怠らないようにしています。
ですから、逆境は私が目的に向かって突き進む、
段階的目標を達成するための能力アップのために、
私に与えられた大切な課題だと思っています。
明確な目的があれば、
神様は私たちにそれを達成できるための試練を与えてくれて、
自分自身で設定した段階的目標到達の能力開発をしてくれます。
問題から脱出した後の姿を具体的にイメージする
そして、
(3)「問問題から脱出した後の姿を具体的にイメージする」
について一言。
どんなに苦しくても、その苦しみを乗り越えた後の
自分自身の姿をイメージします。
ま、わかりやすい例をあげるなら、
次のようなこともその一つです。
ゴルフで100切りを達成したければ、
100を切った自分になりきります。
100を切った自分は、どんな風に歩いているのか、
どんな服装をしているか、どんなリズムでショットしているかなど、
いろいろ想像できてたのしいです。
そして、自分は100を切って、
さらに先に進んでいると思ってプレーします。
もう少し込み入った例として。
大量にやるべき仕事が目の前にあったとしても、
ひとつずつできることに分解して、コツコツこなして行けば、
目の前の仕事の山が消えてしまうことをイメージします。
ちょっとがんばれば達成できるという、
達成可能に見える小さな塊に分けてあげるのです。
そして、簡単に達成できるように感じることを、
ひとつづつ片付けていきます。
私は会社員時代は、研究開発をやっていましたが、どんな難しいことでも、
簡単なことに分割していけば、単純な作業に落とし込むことができました。
そうすれば、がんばり続ければ、達成できるという実感が湧いてきます。
ゴルフで言えば、どんなに複雑に見えるショットの動きであっても、
簡単な動きに分割していけば、それぞれの動きは単純で
誰にでもできる動きにすることができます。
完成したスイング全体をイメージして、
簡単な動きに分割された部分をひとつづつ
正しく動くようにすればいいわけです。
脳科学的には、片手で覚えた動作は、
両手には7割ぐらいしか利用できないということもあります。
ようするに、部分練習は全体の動きには
100%活用できるわけではないということなのですが。
しかし、全体の動きをイメージして、
部分をより精度良くしていけば、良いのです。
逆境において脳の中で発生すること
ここから、さらに興味のある方向けに、
逆境では脳の中で実際にどんなことが発生するのか
お話してみようと思います。
叱られたりすると、脳の中では面白いことが発生します。
脳の中では外からの刺激が脳の中を
トルネードの様にぐるぐるまわって情報処理されます。
そして、視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚からの情報は
いろいろな経路で前頭葉に到達します。
その経路の一つに、偏桃体があり、この経路が一番早く反応します。
偏桃体は目の奥の脳の下側の真ん中辺りにある比較的小さな部分です。
その存在する位置からは、ヒト以前から存在している脳の低レベルな部分だとわかります。
偏桃体では、接近か回避かを決めるためには、
好き・嫌いや快感・不快感、うれしい・悲しいなどの感情や、
戦うべきか、服従すべきかなどの感情を生み出します。
そして、その感情は、最終的には前頭葉に伝わって、
自分にとって利益・不利益の評価を作り出すことになります。
また、たいていの記憶は、爬虫類のときから存在している海馬に記憶されます。
そして、永遠に脳に入れておくものだけが、
海馬から脳の表面にある新皮質に移って長期記憶になります。
しかし、長期記憶に定着するには時間がかかり、
新皮質にしっかり根付くには3年ぐらいかかります。
石の上にも3年なんてことわざが思い出されます。
しかし、すべての記憶に海馬がかかわっているかというとそうではなく、
無意識の記憶はさきほど登場した感情を生み出す扁桃体に蓄えられます。
そして、感覚器官からの情報とそれに対する反応を連結させて、
偏桃体の中に記憶されていきます。
ここで重要なことは、偏桃体の内への記憶は
定着がめやくちゃ早いということです。
また、例えば単に痛い=不快というだけではなく、
痛いことをするものを見たという記憶と不快を結び付けて記憶できます。
そのため、痛いことをしたものを見ただけで
不快に感じるという反応が発生するようになります。
たとえば、犬に噛まれると、
犬を見ただけで恐怖が襲ってくるようになります。
ですから、出来事が不快なことといしょになると
偏桃体に記憶され、すぐに偏桃体にとどまります。
この偏桃体での記憶は、通常の海馬に一旦記憶されてから
それが大脳新皮質に移行する記憶経路くらべてシンプルです。
先程お話した、意味記憶として海馬経由で大脳新皮質へ移行する経路では、
大脳新皮質に定着するためには3年はかかるということとは大違いです。
ということで、不快な感情を連結させた経験は、すぐに記憶に残りやすくなります。
ですから、怒られたというつらい経験は、
それを乗り越えるために脳には鮮明に記憶されます。
否定的な単語は覚えやすい
感情を連結されると記憶に残りやすいことが、
偏桃体に関連しているこを推測できる実験があります。
画像を用いた研究により、夜に十分な睡眠をとらなかった翌日は、
海馬の活動が著しく低下することがわかっています。
そして、海馬が活動不足の状態では、
学ぼうとしている情報が神経回路に正しく刻み込まれません。
ただし、このような一時的な疲労による学習障害は、
否定的な情報の記憶には影響を与えません。
なぜなら、不快な記憶は海馬ではなく偏桃体に記憶されるからです。
そこで、睡眠不足の人を対象に、面白い実験がおこなわれています。
被験者に対して、不快なものを示す単語リスト(いじめ、殺人、略奪など)と、
心地よいものを示す単語リスト(いたわり、きれい、しあわせなど)を見せます。
そして、どちらでもない単語リスト(テーブル、部品、食器など)も見せます。
その後どれをどれだけ覚えているかをテストすると、
不快なことを示す単語については、
十分に休んだ場合と同じだけ記憶できていました。
しかし、心地よい単語と中立の単語は忘れやすい傾向が見られました。
その理由はこの実験では追求されていませんが、
偏桃体が関係していたことが推測されます。
考えるということ
考えるということは、判断するということです。
しかし、考えるということはどういうことか、
意外と理解されていないので、少し整理させていただきます。
考えるとは、ひとことで言うなら、認識と思考の組み合わせです。
目の前に起きたこと、たとえば向こうから車がやってきて
だんだん自分の方向に向かってやってくる、と感じることが認識です。
そこから、この車は私にとって安全なのかどうかなどを、
今まで得てきた知識を動員して判断します。
パトカーと若葉マーク(あるいは四葉マーク)の車が
同じように向こうからやってきたときに、
若葉マークだと多めに避けたりしませんか。
この判断するということが、考えるということです。
ヒトはこの考えるということが
他の動物にくらべて高度に進化しました。
それが、大脳皮質の前頭連合野でのワーキングメモリーと呼ばれる働きです。
ワーキングメモリー
ワーキングメモリーは、記憶していることと、
感覚情報を同じところに集めて、まさに考える機能を担っています。
脳の物理的名前で言うと、前頭連合野という部分になりますが、
場所はおでこの裏あたりです。
脳はまわりに新しい構造を継ぎ足し、
まるで温泉旅館の拡張工事の繰り返しをしたような形で発達してきました。
爬虫類から進化するにつれ、それまでの脳の周りを取り囲むようにして
大脳新皮質が発達してきました。
この大脳新皮質にその30%ぐらいをしめる前頭連合野があります。
まさに、いままで得た知識を集めてきて、
現状と照らし合わせて最良の判断を行なうところです。
ここで、このワーキングメモリーに何をもってくるかで、
判断が正しくもなり、不正確にもなります。
また、持ってくる記憶によって判断のスピードが左右されます。
ここで、名古屋大学の齋藤洋典さんのおもしろい実験があります。
それは、大学生に10歳頃までの記憶を思い出せる限りリストアップしてもらい、
悪い記憶と、なんでもないことと、良い思い出の割合をチェックしてみます。
そうすると、悪い、どっちでもない、良い、の割合が
3:1:6だったという結果です。
え、悪い思い出って3割もあるんだ、と私は思いました。
これは、生物として生きながらえるために、
悪い思い出で判断を素早く行なうしくみでもあります。
ようするに、悪い出来事は単純に避けるようにすればいいからです。
そして、良い出来事の中からどれを選択したらいいのかを判断することで、
決断のスピードアップができます。
そうです、向こうから車がやってきたときに、
それが安全なのかどうなのか判定します。
もし、安全でないとしたら、衝突されない回避行動を今までの記憶から
うまくいった行動を比較して、どうしたら最良なのか判断します。
悪い出来事も記憶しておいて再利用することで、
この安全ではないと判断する速度がアップする方向になります。
まずは悪い出来事からこれは安全なのかどうなのかを素早く判断し、
うまくいった過去の行動の中から最良の策を選択する判断を行います。
これを、全部の記憶をひとつずつどれがいいのか考えていたら、
時間がかかり過ぎて、判断している間に
車にぶつかってしまったなんてことにもなります。
こうやって、悪い出来事を記憶しやすいという、
絶妙なしくみに支えられて、人類は生き延びてきました。
偏桃体における不快感を与える状況のすばやい記憶とその感情への反映、
ワーキングメモリーにおける悪い出来事を多く記憶しておいて
すばやく正確に判断するということですね。
結局ヒトはおもしろい
結局、ヒトという生物はおもしろいものです。
生き残りの確率を高くする機能がしっかり身についているわけです。
楽しかったことだけ記憶すれば、しあわせな生活を過ごせるのかと思いきや、
辛い思い出が人を成長させてくれるんですね。
ならば、苦しかった思い出を有効活用して、
どんどん成りたい自分に近づきたいものです。
ということで、私に叱咤激励してほしい方は
下記のレッスンへどうぞ。
千葉(千葉県茂原市)
3/6(月)・3/7(火)
9:00~16:00
↓
http://g-live.info/click/ohmlg170306/
大阪(大阪市東淀川区)
3/12(日)・3/13(月)・3/14(火)
10:00~17:00
↓
http://g-live.info/click/ohmlg170312/
岐阜(岐阜県各務原市)
3/19(日)・3/20(月)
10:00~17:00
↓
http://g-live.info/click/ohmlg170319/
これで、今日は本当のおしまいです。
では、また。
<本日のオススメ>
【大森睦弘コーチ監修!】
ツアー永久シード選手、片山晋呉プロと
それを教えるツアープロコーチ、
江連忠氏の4年に及ぶコーチングドキュメント…
『オレなら、これ一つだけしかやらないね』
を期間限定で公開しています。
↓
http://g-live.info/click/ktymezr170223/
※3/1(水)まで。その圧倒的内容を確認して下さい。