From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「体・ゆっくり溜めて一気に吐き出す」
というお話をさせていただきます。
同じ筋力があったとしても、その使い方次第では、
そのパフォーマンスはまったく別次元のものとなります。
今回は、その使い方の肝を伝授させていただきます。
「今の筋力に自信がない」
そんなあなたにも役に立つ内容です。
筋力がない人にこそ
また、本当に筋力があまりにも低い状態なら、
トレーニングを始めたばかりでは、一気に運動能力がアップして、
やった甲斐があったと感じるものです。
ところが、ある程度筋力もある人が、
ウエイトトレーニングをやったり、スクワットを何回やろうと決めて、
一生懸命に体を鍛えても、なかなか結果に結びつきません。
そのため、せっかく始めたトレーニングも、
ある段階からやる意欲が失せてしまうこともあります。
そんな場合には、筋肉の使い方を見なおしてみましょう。
今回お話する筋肉の使い方をイメージして、
トレーニングでも同じような動きをするやりかたに変えるだけで、
効果は大きくアップします。
ゴルフのスイングの運動時間
ゴルフのスイングでの時間からすると、
最大筋力が発揮できる前に、ショットは終わってしまいます。
力を入れようとしてから、最大筋力に達する時間は、約0.4秒
トップの切り返しから胸の高さまでは、約0.2秒
ダウンスイングの胸の高さからボールヒットまでは、約0.1秒
これらの数字を見ている限り、
あなたの体の最高のパフォーマンスを出せない状況に見えます。
なぜなら、最大筋力に達する時間が約0.4秒に対して、
切り返しからボールヒット、さらには、本当に力を思いっきり出そうとする
ダウンスイングでの胸の高さからボールヒットまで約0.1秒ですから。
しかし、何かうまくパワーを出来る限り発揮できるための、
良い作戦はないものでしょうか。
自然の中に、そのアイディアのきっかけとなるものを探ってみます。
カンガルーの腱は長くて細い
カンガルーは、ご存知のとおり、ものすごい跳躍力ですね。
体重に対する筋肉量で見た場合に、跳躍力が最もある動物とも言われます。
そして、時速70kmで爆走できるだけではなく、
1日に100kmも移動するという、驚きの運動効率を発揮しています。
爆発的パワーを、驚異的な効率の良さで叩き出しています。
そんなカンガルーを研究すれば、
私達にもできる運動として、あるヒントが見えてきます。
カンガルーの腱は長くて細いことが特徴となっています。
実際、物理的にも、同じ力で伸ばすなら、しなやかな物を伸ばそうとするほど、
より多くのエネルギーを貯めることができます。
カンガルーは地球上の生命の中でも、際立って、細くて長い腱を持っていて、
それを伸ばして、それが縮む力を利用して、ピュンピュン飛び跳ねて
パフォーマンスを出しています。
ジャンプして着地するときに、脚の腱を伸ばします。
その時に、しなやかな腱には最高に多くのエネルギーを蓄積できます。
そのエネルギーを一気に開放して、跳躍します。
空気抵抗や体で熱になってしまう摩擦抵抗など、
無駄に消えてしまうエネルギーを、少し筋肉で補ってあげれば、
跳躍はだんだん大きくなります。
そして、比較的大きなしっぽで、絶妙なバランスをとりながら、
跳躍にちょうどいいタイミングで筋力を発揮させています。
カンガルーでは、腱にうまくエネルギーを溜めて、
それを利用するという、動き方です。
単に筋力で頑張って、上にあがろうと蹴っているのではないのです。
筋力は出だしのジャンプと、後は、先ほどお話した無駄に消えてしまう
抵抗分だけ補っているだけの使い方をしています。
筋肉が発揮できる力の大きさ
筋肉は、自分から力を出そうとしたときには、
動かそうとする速度が早いほど、出せる力は小さくなります。
逆に言うと、ゆっくり動かす時ほど、大きな力を出せるということです。
ですから、筋肉をできるだけゆっくり動かす中で、
腱に時間をかけてエネルギーをため、それを一気に開放させてあげればいいです。
まさに、指ぴゅん運動ですね。
片方の手の人差し指を、もう一方の手で反らせて、
それを外した時、放たれた指は、驚くほど高速に跳ね返ります。
この時、本当は腱だけではなく、筋肉で特別な反応が発生しているのですが、
今回は腱のお話だけにしておきます。
腱を考えただけでも、かなりのパワーを吐き出してくれます。
ところで、人差し指をしならせるのではなく、
親指をしならせてみてください。
人差し指ほど、素早くは、跳ね返ってくれません。
なんせ、親指は、人差し指に比べ短くて太いですね。
そうなると、腱もそれなりの差になっています。
ようするに、腱が細くて長い人差し指の方が、
楽にゆっくりしならせることができて、より多くのエネルギーを貯めて、
一気に吐き出すことができることがわかります。
ヘッドから足の先までは3m
さて、ゴルフスイングで、この腱の使い方を考えてみます。
そうと聞いたら、ここまでのお話から、あなたは、
体を一番長く使うことを思い浮かべませんでしたか。
そうです、体をできるだけ長く使うことができれば、
簡単に大きなエネルギーを、体に蓄積することができます。
クラブも含めて、一番長いラインは、ヘッドから足の先までとなります。
そして、その長さはだいたい3mぐらいですね。
当然、身長や持つクラブの長さで違いはありますが、
ま、それぐらい長~い部分が、あなたの体にも存在しています。
そうなったら、その長~い部分を、
できるだけそのまま使ってあげられたらいいですね。
ヘッドスピード測定での様子
体を長~く使うことは、実は本能が知っています。
あなたもご存知のことと思いますが、
ヘッドスピード測定が簡単にできる用具が、いろいろと出回っています。
機械式なら数千円、電子式でも1万円前後であります。
そんな機械を使って、ヘッドスピードを測定しようと、
みんな集めてやり始めると、どんな動きをするか、見ていると、おもしろいです。
特に、ボールを打たなくて、とにかくヘッドスピードだけ測ろうというと、
その動きは顕著に出てきます。
その特徴的な動きとは、トップに向かって、ヒールアップです。
そして、ヒールアップした左足を地面に落とすことで切り返し動作をします。
これは、初心者の方からトッププロまで、すべてそうかというと、
そうでもないのですが、100を切れたぐらいの方から上は、
ほぼ、その動きを自動的に行うものです。
これは、やはり、体を長く使った方が、パワーを出せるということを、
本能的にわかっているからです。
更に、トップに向かっては、ゆったり大きく振り出します。
可能な限り上半身をリラックスさせて、
体が大きく引き伸ばされるように、バックスイングしています。
これも、本能的に、体を大きく伸ばして、
エネルギーを貯めることがわかっている証拠です。
ただし、ボールを打つとなると、
それほど大きく体を伸ばさなくなったりします。
実際の体の使い方
ここまでお話してきたら、どう体を使ったら、
ゴルフスイングでエネルギーをゆっくり溜めて、
一気に吐き出す動きができるのか、見えてきましたね。
トップに向かって、ヘッドをできるだけたくさん動かして、
それによってできるだけ体の腱や筋肉を引き伸ばし始めます。
この引き伸ばし始めるという点が重要です。
バックスイングですでに少しずつ体全体にエネルギーを溜め始めます。
そして、ダウンでは、ヘッドからできるだけ遠いところである、
足を先に動かし、その動きをヘッドに向かって順に連動させて動かします。
それによって、さらに大きな力で体全体にエネルギーを溜めます。
ヒールアップして、その時、左足、左膝、左のお尻、左腰、左わき、
左肩甲骨、左上腕、左前腕の順に、動くようなイメージで体を動かせば、
シャフトも含めて、約3mもの長い部分がゆっくり大きく引き伸ばされます。
シャフトは縦方向へ伸ばされるというより、横にしなるということになります。
バックスイングの腰の高さからダウンスイングの胸の高さまで約1秒ですから、
この1秒近く、体とシャフト全体で構成される、長い部分を伸ばすことを行えばいいのです。
グリップが胸の高さまでは、ゆったりですが、
胸から下に降りてきたあたりからは、完全にヒールダウンも完了します。
ヒールダウン完了からは、両脚でしっかり地面を踏みしめ、
あたかも両脚ジャンプする時のように、しっかり両脚を伸ばす動きで腰を回転させます。
上半身は、下半身が重力で下に引っ張られる力にプラスして、
バックスイングで引き伸ばしたエネルギーを吐き出しながら、腰は回転してきます。
腰は、セットアプでのボール方向を向いた角度よりも、
さらに打ち出し方向へターンが進みます。
しかし、最高に力を出せる腰の回転角(30~45度)を過ぎて、
下半身の牽引力が弱まった瞬間から、それまで伸ばされてきた腱と筋肉は、
一気に縮み始めます。
筋肉では、腱と同じ動きにプラス、神経系のすごい働きが発生して、
さらに強く縮み、パワーを発揮してくれます。
これが、じっくり溜めて、一気に爆発させる体の使い方です。
あなたも、カンガルーになったつもりで、バックスイングから切り返して
グリップが胸の高さあたりまで降りてくるまで、でゆっくり大きく
体全体にエネルギーを溜めてみましょう。
そして、胸から下では、一気に下半身を爆発させ、
それを上半身の筋肉と腱を引っ張ること使って、
グリップが腰から下に降りてきてボールヒットに向かって、
一気に筋肉と腱がゴムが伸ばされて縮むように、収縮のパワーをヘッドに伝えてみましょう。
最高の飛びは、すぐそこまで来ています。
では、また。
追伸
毎回、参加者にお喜びいただいている限定レッスン会ですが
今月も開催します。
今月だけではなく、今後の予定もアップしておきましたので、
少しでも気になった方はぜひ、下記から日程をご確認下さい。
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大森先生 おはようございます。
カンガルーになったつもりでスイングを試してみようとしたのですが、何かイメージが掴めません。
でも掴めないなりにゆっくりシャドースイングで「引き伸ばすイメージ」でバックスイングを引き上げた所、左半身に「張り」を感じる事が出来ました。
今まではバックスイングではそんな引き伸ばす意識は無かったのでダウン開始後の「左半身の張り」のキープだけを意識してたのですが、「引き伸ばすイメージ」でバックスイングすると「左半身の張り」を感じれる時間が確実に長くなります。
これが「力を溜める」という事になるのでしょうか?
ただバックスイングからのダウン時のスピードの移行の感覚が全然分かりません…
単純に「振り始め」を胸からと考えれば良いのでしょうか?
逆に途中から加速をしようとすると何処かに力が逃げてしまいそうな感じもします。
その辺りのポイントをご教示願えたらと思います。
HS測定時の身体の動き…
週末の男子ゴルフのBワトソン選手が正にその動きでしたね。(初めて氏のスイングを見たのですが…)
ドライバーのスロー映像で「え、そんなに伸び上がるの!」と驚きました。
氏の身長とヒールアップ、身体全体の伸び上がりからあの飛距離が生まれるのですね。
インパクト後の「右足の逃がし」も前に大森先生の記事にあったように秘密というかポイントなんだろうなと思いました。
そして片山選手!
ちょうどグリーン際からのアプローチの場面でした。
ボールにヘッドを合わせて足踏みして立ち位置を探って…
そのまま見事にカップイン!
生放送で片山選手の組にカメラがついてたのですが、見事に同じルーティン(当たり前なんですが)で打たれてるのに改めて感心しました。
大森先生に教えて頂いた15yキャリーとアドレス時の足踏みだけしか同じ事をやってないのですが、「よし!上手くなれる!」て訳のわからない自信を持つ事が出来ました(笑)
「ダウン開始後の「左半身の張り」のキープだけを意識、これが「力を溜める」という事?」
はい、そのとおりです。引き伸ばされた体の部分には、たっぷりエネルギーが溜められています。まるで、ゴムを伸ばしてエネルギーを溜めるように。実は、筋肉は単なるゴム以上のすごい秘密を秘めていますので、ゴムよりもすごいのです。
「バックスイングからのダウン時のスピードの移行の感覚が全然分かりません」
ひたすら、上半身、得意、左肩甲骨が引き伸ばされ、まるで雑巾が絞られるように、上半身がねじられ続けてボールヒットのイメージです。ようするに、自らはリリースしないで、ひねり続けるだけのつもりです。そのことが本当にできたら、最高の溜めて爆発させるボールヒットがやってきます。筋肉には伸張短縮サイクルという仕組みが、すべての人に備わっているのですが、これがスグレモノなのです。詳しくは、現在発売中の「ゴルフィング大百科」DVDプロジェクトやDVD「脱・力み」の中で、ゴルフとの関連性などを、詳しく解説していますので、キャンペーンなどの割安の機会がありましたら、是非、ご購入をご検討していただけたらと思います。
「15yキャリーとアドレス時の足踏み」
この2つを完璧にできるようになれば、知らないうちにフルショットも別世界に突入です。じっくり取り組んでください。
PS.
晋呉さん、思わぬ優勝ですが、とにかく勝てて、良かったです。晋呉さんには、くれぐれも体に気おつけて、ゴルフというゲームを楽しみましょうと言っておきました。基本的にいつ優勝してもおかしくない調子なので、ま、勝負を楽しむ気持ちさえ持てればいいだけなのです。晋呉さんの場合、いろいろ考え過ぎるところもあったり、ま、年齢のこともあり、体の調子と相談しながら、勝負を楽しむという、ある意味、複雑なところですが。
大森先生 アドバイスありがとうございます。
芝刈り名人様へのアドバイスと合わせて自分なりに出した解釈は「上半身と下半身の捻転ではなく、上半身の中での左肩甲骨のスライドを活かす」かと思いました。
その為には腹を凹めて上半身を一枚板にして肩甲骨だけをスライドさせるイメージなのかなと。
毎朝のトイレでの肩甲骨ストレッチでは前腕の内側を合わせての左右捻りで前腕が視界から消える位に回るようになってきました。
あとは肩甲骨をスライドさせるイメージと実際の動きのシンクロが課題なのかなと思ってます。
DVDについては先日の案内の時に凄く悩んだのですが、また今度機会があればもっと悩んで考えたいと思います(笑)
逆素振り…
先日の試合の時に片山選手がパターでグリーン脇で逆素振りをされてました。
結構普通な速さで振られてましたが。
15yキャリーとSWハイティー打ちだけを練習して12月6日のコンペに備えたいと思います!
「上半身と下半身の捻転ではなく、上半身の中での左肩甲骨のスライドを活かす、その為には腹を凹めて上半身を一枚板にして肩甲骨だけをスライドさせるイメージ」
はい、そのとおりです。正しく体を動かすイメージがあれは、体の動きは見違えるように良い物になります。
また、お腹の後ろ側の腰椎は、そもそもねじれにくい構造です。ある程度ねじれるとロックがかかります。腰椎の可動域は、正常でも約5度です。ということで、むしろ完全に固定するぐらいに使うことで、下半身のパワーを肩甲骨に効率良く伝達できます。そのために、お腹をめちゃっくちゃへこめます。
また、ハンマー投げの室伏広治選手は、効率の良い体の動きを徹底研究して実践に結びつける、頭のいいアスリートです。彼も、肩甲骨の優位性を認識して、肩甲骨を使い切ることを主張しています。
「逆素振り」
左素振りをすることで、体の左右のバランスを整えることを狙っています。さらに、左打ちのフォローは、右打ちのバックスイング・トップと同じです。トップが浅くて速いと、左に引っ掛けるなど、ボールコントロールが不安定になります。そのため、左素振りのフォローを大きく出すことで、右打ちのトップを大きくすることができるので、左素振りは、練習はもちろん、ラウンド中も時々やると、ショットが安定します。
「15yキャリーとSWハイティー打ちだけを練習」
かなり熱が入っていて、すばらしです。ここまでできてきたら、本来のやり方も効果が出ます。
そこで、本来のやり方。SW15yキャリーとかをやっていて、なんだか目指す体の動きができたなと感じたら、いきなりドライバーを手にして、フルショットでボールを飛ばしてみます。大体1~3球ぐらい打てば十分です。それ以上打つと、悪い動きを取り入れはじめてしまいます。10球以上連続でフルショットすると、なんとかボールフライトをまともにしようとして、体が勝手によからぬ動きを引っぱり出してきます。
SW15yキャリーはアプローチはもちろん、ドライバーのフルショットまで通用する、体の本来の使い方を定着できる、最高の練習です。ですから、知らないうちに、体の動きが改善されて、いきなりドライバーのフルショットしても、今までに感じたこともない、すばらしいショットが出ることもあるのです。
SW15yキャリーでの動きが正しく出来ているかどうかのチェックとしても、いきなりドライバーのフルショットは有効です。これからは、是非、ドライバーも時々飛ばしてみてください。
大森先生 有益なアドバイスありがとうございます。
内心、15yキャリー、ハイティー打ちからのフィードバックでは不安な部分もありました。
でも練習時の最後のSWフルスイングの一球が自分の意に反して(笑)良い飛びを見せてたので、これなら他のクラブでも大丈夫かなと漠然とは思ってました。
これまではドライバーを打つ時に「実際の球より後ろの仮想ボールを打つ」「仮想邪魔ボールを避けて打つ」等のイメージというかほぼオカルトに近い(笑)方法を用いていましたが、15yキャリー、ハイティー打ちという確信を持った練習を出来た事で「帰る場所」が出来たので「ダメだったらもっとSW練習をしよう!」と思えるので何かそれだけで安心感があります。
我流でやってきたとは言え、これまでゴルフを始めて2年半で如何に「確信を持てない事」をやってきてたのかなと痛感しております。
そもそも打ってはいたけど「練習」はしてなかったのだなぁ…
頑張ります!
大森コーチへ
今回のテーマはゴルフ上達の核心を突いた内容だと思い何度も読み返してみました。
小生の現在の状態は、コーチが推奨する理論はおぼろげながら理解できつつも体では
実現できていない・・・そんなレベルです。
一番出来ていないところが『ゆっくり溜めて、一気に吐き出す』という点です。
『ゆっくり溜めて』は違和感もなく出来ていると思うのですが、『一気に吐き出す』
の場面では両足で地面を踏みしめるタイミングで上体に力が入り、手元が胸の高さに
降りてくる前に腕の力みでインパクトで一気に吐き出す事が出来ずにいます。
先日もゴルフコースで14番までは入れ込み過ぎで曲がる&飛ばないで散々でしたが
15番で7~8割のスイングスピードの素振りを友人に見て貰った所『それで振ったら』
とアドバイスされました。
時すでに遅しだったのですが、そこからはスコアーを纏めることが出来たのです。
そこで、『ゆっくり溜めて、一気に吐き出す』を習得する前段階として7~8割の力感で
上半身の力みから脱却し、しなやかな体使いを身に染み込ませた後で『一気に吐き出す』
ことに挑戦しようかと思っているのですが、アドバイスをお願いいたします。
「前段階として7~8割の力感でしなやかな体使いを身に染み込ませた後で『一気に吐き出す』に挑戦」
一回のスイングを20秒以上、できれば1分~2分かけた、ゆっくりシャドースイングで、絶対下半身先行を死守します。
まず、バックスイング開始は、右足母指球の少し後ろで地面を踏みながら、右脚を伸ばして、右のお尻を右後ろポケット方向へ押し込む動きで開始します。
ヘッドが一番最後に動くイメージです。(本当に見た目でも、ヘッドが一番最後に動くぐらい大げさにやってもいいです)
トップに向かう切り返しでは、下半身先行で、ヘッドがまだトップに向かっている最中に、両股関節を少し入れるようにします。
トップからは、腕とクラブは下に落ちるだけです。左肩をその場に置いておく感じです。そうすれば、グリップエンドは下に凸の曲線で降りてきます。
シャフトが水平あたりでクラブをその場に置いて、下半身を左へターンさせる動きで、左肩甲骨を体の正面方向へスライドさせます。
もうこれ以上、左肩甲骨がスライドできないまでシャフトは水平のまま、下半身は左ターンを行い、その限界に達したところで、左肩甲骨のスライドをリリースさせボールヒットです。
こんな、感じですね。
これを、右打ちだけではなく、左打ちでもやります。というのは、右打ちではすでに悪い動きが自動化されてしまっているので、それを消したいからです。左打ちでは、変な動きはまだ自動化されていません。その、左打ちの感じを右打ちのゆっくりシャドースイングに転移させます。
右やって、左の左右のゆっっくりシャドースイングを、10セットもやったら、もうくたくたのはずです。
大森コーチへ
『下半身を左へターンさせる動きで、左肩甲骨を体の正面方向へスライドさせます』
上記の体の正面方向の意味が解りかねているのですが・・・?
左肩甲骨を飛球線方向にスライドさせるのでしたら理解できるのですが、身体の正面
に左肩甲骨は動かせないのではないでしょうか?
小生の理解では体の正面は飛球線と直角方向かと思うのですが?
「左肩甲骨を体の正面方向へスライド」
真っ直ぐに立って、左腕を体の正面方向へ突き出して見てください。その時、右手を左の鎖骨(肩と首の付根あたりを走る細い骨で肩甲骨を体とつなぐ骨)を軽く触ってやってみます。そうすると、左腕を突き出すと、鎖骨が体の正面方向へ首の付け根あたりを支点に、斜め前に動くことがわかります。これが、肩甲骨が体の正面方向へスライドした結果です。
ボールヒットに向かって、下半身は左に回転しているけれども、左肩は限りなくトップの所に置いておこうとします。そうすると、左肩甲骨は体の正面方向にスライドしてくるのです。右手で、左鎖骨を触っていると、その様子がわかります。やってみてください。
大森コーチへ
『左腕を突き出すと、鎖骨が体の正面方向へ首の付け根あたりを支点に、
斜め前に動くことがわかります』この事は理解できますが、自分の感覚
では、ダウンでクラブシャフトが地面と水平になったところでは両肩の
ラインは飛球線に対してほぼ平行になっていて鎖骨は斜め前には動いて
いません。
鎖骨を斜め前に動くようにするには両肩のラインが20~30度くらい右を
向いていないと出来ないのですが、この状態が上半身の動きとして適正
なのでしょうか?
頭の中が混乱しています。よろしくご教授下さい。
「ダウンでクラブシャフトが地面と水平になったところでは両肩はのラインは飛球線に対してほぼ平行、これで左肩甲骨が体の正面方向へスライド?」
この胸が下を向いている状態で、左肩甲骨は体の正面方向へスライドしています。そうすると、手元は低く降りてきます。そして、その腰の高さあたりで、左肩甲骨のスライド量は最大で、そこからは、リリースが始まります。それに伴い、右手甲側へ折れるヒンジも、解放されてきて、解放され切る前にヒットとなり、ヘッドが加速されながらボールヒットとなります。
ゆっくりシャドースイングをしながら、ダウンスイングの腰の高さ当たりで、シャフトを地面と並行な腰の高さ当たりで止めたままにしてみます。そして、下半身はさらに左回転を続けます。そうすると、下半身の左回転の動きで、左肩甲骨は、体の正面方向へ引き伸ばされることがわかります。まさに、下半身でパワーをかけた結果、上半身が最終的に強烈に引き伸ばされる瞬間です。これが、自分自身の感覚としては、ひねられ続けてボールヒットする感じとなります。