From:大森睦弘
神戸の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「心・飛ぶと飛ばすの違い」
というお話をさせていただきます。
ボールを飛ばそうとしていることで、
上達はもちろん、スコアまで悪くしています。
そんなことは、頭では理解していることですが、
なかなか行動には現せません。
飛ぶということ
飛ぶことは、確かにスコアに対するポテンシャルになります。
次のような統計もあります。
トライビングディスタンスが20ヤード伸びると、
平均的な100プレーヤーはスコアが1ラウンドあたり
平均2.3打縮まる。
(…途中略…)ジュニアゴルファーが
ボールを遠くに飛ばせるようになれば、
あとから真っ直ぐに打てるようになることが多い。
飛距離に限界のあるゴルファーは間違いなく
スコアにも限界がある。
アーノルド・パーマーの父は(…途中略…)
スイングに関して幼いアーノルドにシンプルで
率直なアドバイスを贈った。
「強く打て、また次のショットも強く打て」
(マーク・ブロディ氏のゴルフデータ革命からの引用)
とはいえ、大人になったパーマーは、次のように言っています。
「ロングアイアンに怯えてはならない。
ほかのアイアンでうまく打てるのなら、
ロングアイアンで同じようにうまく打てない理由はない。
一般ゴルファーのもっとも大きなあやまちは、
ロングアイアンで打つときに
ほかのアイアンよりも強く打とうとすることだ。」
(アーノルド・パーマー)
飛ぶためには、スイングに無駄がないことが第一です。
飛ばすために、無駄をなくすことをやっていけば、
ボールを強く叩けるようになります。
スイングに無駄がなければ、
再現性も高く、曲がりも少なくできます。
無駄を減らして強く打つということが体でわかる才能があるなら、
ひたすら強く打とうとすることで、よいスイングも手に入ります。
また、無駄が多い状態で強く打とうとすると、
体を故障する可能性も高くなります。
若さがあれば、体も柔軟性があり怪我をしにくいばかりか、
回復も早いので、上達の可能性もあります。
しかし、強く打つことで上達をねらうことは、
才能と労力が多く必要ですので、一般的にはお勧めできません。
スイングが完成された場合の感覚
スイングがかなり高いレベルで完成された場合の感覚としては、
良い選手の名言を見てみるとわかってきます。
ゴルフとは、150ヤード飛ばそうと思って打てば
50ヤードしか飛ばず、50ヤード飛ばそうと思って打てば
150ヤード飛ぶものだ。
ゴルフに必要な感情。それは、コントロールされた激しさ。
(ジャック・バーク・ジュニア)
これは、まさに名言です。
ジャック・バーク・ジュニアは
1956年マスターズ優勝などの戦歴があります。
無理に飛ばそうとしないでリラックスした方が飛ぶという
非常に重要なことを言っているだけではなく、
コントロールされた激しさという文言がなんとも、
ゴルフで気合を入れるべき絶好のポイントをついています。
実際、私のコーチング場面でも、力感8割でボールを曲げたり、
高さを調整する練習をお伝えした時に、
しばらく打っていたら、力感を落としたのに、飛んでしまう方がいます。
何これ?という感じみたいです。
そのほか、飛ばしの極意につながる
私が好きな名言はたくさんあります。
スイングにリズムを与えるためには、
ボールを遠く飛ばそうという考えを忘れて練習することだ。
(エド・オリバー)
球を遠くに飛ばすことより、自分をコントロールすることが
勝敗に結びつくことを、私はゴルフから学んだ。
(ジャック・ニクラウス)
速く振る人間に未来はない、
ゆっくり振れば飯の種になる。
(ゲーリー・プレーヤー)
アマゴルファーは早く打ちたがり、
待つことを知らない
(サム・スニード)
他にも、無理やり力づくで強く打とうとすることを
戒める名言はたくさんあります。
しかし、強く打とうとすることを勧める格言は、
まずみあたりません。
飛ばしで力むこととダイエットの関係
飛ばそうと力むことは、ダイエットしたいと思っても、
なかなか体重を減らせない状況に似ています。
どちらもやればいいことは頭の知識としてはわかっていても、
実際には実行できません。
ダイエットに関しては千差万別の情報があふれています。
しかし、心を制御することで、
対処するということは少ないのですが、こんなお話もあります。
あなたご自身を静観する方法です。
これはダイエットだけではなく、
ゴルフでトラブったときにも言えることです。
ダイエットで考えると次のようになります。
食べようとしている時に、まず自分に立ち返ります。
あなたご自身を外から見てみるようにします。
食べるものを目の前にして、
今、感じていることを自問自答します。
何でもいいので、食べることに対して、
感じたことを問いただしてみます。
すると、だんだんあなたの心の声が聞こえてきます。
これは食べる必要があるのだろうか?
本当にお腹が空いているのか、
お腹が空いていないのに、食べたいのか、それはなぜ?
このような疑問がわいてくることを無理やり考える必要はありません。
ただ、食べるという行為に対して、
自問自答を続けていればいいのです。
ゴルフでトラブったときなら、
なぜ怒りを感じているのか?
など、OBなどを打ってしまって、
興奮しているあなたを見つめて、自問自答します。
そうすると、怒る必要もないことに、
怒っているあなたご自身を見つけることができることもあります。
さらには、ミスした原因まで見えてくることもあります。
ドライバーを手にしたらやってみよう
この方法を、無理やり力ずくで飛ばそうとする場合に
適用したら次のようになります。
ドライバーを手にしたら。
今からショットしようとしているあなたご自身から、一歩離れて、
今ドライバーを手にしているあなたを見つめます。
そして、自問自答します。
何でもいいです、
ドライバーショットを打とうとしているあなたを見ていて、
思い浮かんだことについて問うてみればいいです。
例えば、こんなことも思うかもしれません、
トップから力でいきなり振り下ろしたら、本当に飛ぶのだろうか?
そうすると、リラックスして、下半身の動きを使って
大きくバックスイングできて、下半身は目一杯使って、
上半身は下半身の動きで振られるだけで、
気持よく振り切った方が飛ぶイメージなどが浮かんできたりします。
このゆったり静かな上半身のイメージが浮かぶかどうか、
どんな感じが飛ぶ感じなのかは、あなたの飛ばしの知識によってさまざまです。
普段から、本当は、こうしたら飛ぶという
理論的裏付けのある体の使い方を学び、
それをいつでもイメージできるようにしておけばいいです。
後は、ドライバーを手にした時、
ただ単に自問自答すればいいだけです。
では、また。
追伸
私がかかわった教材、
「齊藤かおりの飛ばしのメカニズム」
キャンペーンが明日月曜日(1/25)までとのことです。
なにやら齊藤かおりがマンガになったとのことです。
まだ見ていないのですが、今度見てみようかなと思います。
明日までの期間限定だそうなので、お早めに。
↓
http://g-live.info/click/sd160118/
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大森コーチご無沙汰しております。
ある病気を患っていましたが、良くなって来まして、ゴルフも再開しました。80台が出ていたのに簡単に100以上叩くようになってしまう物ですね。。
今まで培った練習、経験を活かしてまた頑張って行きます。
今回の題材にもありますように、スコアが落ちたからと言って飛ばそうとせずに、見た目軽い振り方を心掛けてまた80台を取り戻します。
「病気から復帰で、80台が出ていたのに簡単に100以上叩くようになってしまう」
ピンチをチャンスに変えましょう。ちょうど無理な力とか、知らないうちにやってしまっていた悪いクセなどを、この機会に一新です。ここで、力ではなく、無駄を減らすことで、飛んでしまうクラブであるドライバーへの考え方を変える時です。
SW15yキャリー、20秒以上かけて1回のスイングを行うゆっくりシャドースイング、重り左右揺らしドリルなどなど、スイングの基礎を再認識することから、ゆっくり春まで取り組むつもりがいいかと思います。物差しを持ってグリップを見直すなんてこともいいですね。これならテレビを見ながらでも、良い練習になります。寒い冬は、あたたかい部屋で、1m以内のパッティング練習もいいですし。片山晋呉プロもePuttGateを練習していて、「寒いときはお家の中でこれ(ePuttGate)だけやってればいいから楽だ。」と言っていました。
2月は安い所で3ラウンドしますので、勘を取り戻して行きたいと思います。
アドバイスありがとうございますm(_ _)m
大森コーチ おはようございます。
大寒波到来ですね。
寒さの予報に負けて今朝も練習には行けずでしたが…
「飛ぶと飛ばす」
先日の「私のボールは、遥か彼方遠くまで飛んで行く」ですね。
飛ばそうと力むから飛ばないのであって、力みを抜いてスイングした結果として飛ぶ、そんなスイングを目指したいです。
人から「真っ直ぐ飛ばすよりも思い切り叩く練習が大事で距離が出るようになってから真っ直ぐ打つ練習をすれば良い」と聞き、ドライバーでマン振りした時期もありました。
「へぇ~こんなにスライスって曲がるんだ!」って驚く位に弧を描いて飛んでいきましたが(笑)
そこで心が折れてその練習を止めたのは良かったなと今は思います。
又、スイング練習器具でもマン振りと思ってやってる内に肩を一時的に傷めました…
筋肉痛かなと思ったらしばらくの間、日常でも何をしても痛い状態が続きました。
腕が上がらなくて四十肩になったのかと思った位でしたが、何とか回復して肩痛はなくなりました。
「リラックスした方が飛ぶ」
練習場で一度、前の打席に素敵な感じのオバサマ(失礼)がおられました。
細身で背も低く華奢な感じの方でした。
スイング全体もゆったりとしたスイングなのですが、これが飛ぶのです。
驚きました。
バックスイングは男性でもゆっくり上げて、トップからの切り返しでバチーンと飛ばす方は見た事があったのですが、
その女性はトップからの切り返しもゆっくりで文字通り「無駄の無いスイング」でスイング自体も美しく、フォローでの制止姿勢も綺麗で、制止時間も長かったです。
練習場で見掛けた方の中で唯一「すいません、教えてください!」(笑)と思った位です。
見よう見まねでその時にやって見ましたが「リラックス」ではなく「緩み」になってた様で散々でしたが…
ドライバーを手にしての自問自答。
これまでは自問自答というより「膝をどうしよう」「手首をどうしよう」という「個々」に囚われていたと思います。
もっと「他観」な視点から自問自答していきたいと思います。
※私も「ボールを曲げる技」を楽しみに待っています!
「「リラックス」ではなく「緩み」になってた様で散々でした」
ここは重要な点です。単なるだらりではないことを認識しているか、いないかが大きな違いとなります。単なる脱力ではも起きません。骨格と筋肉の仕組みから、締めるところはしっかり引き締めて、リラクスさせるところは、最高に伸びるように余計な力を加えないということですね。ゴルフのスイングで効果的にリラックスさせるためには、技術の理解とその実践が重要です。
「もっと「他観」な視点から自問自答」
これが、脳に使われず、脳を最強の協力者にするために最も重要なことです。人は脳にコントロールされているのではない。人の心が脳をその心にそった形に変貌させ、脳神経回路を再構成させてくれます。このことは、最近わかってきたことなので、新旧の理論が入り混じって世の中に氾濫しています。指を曲げるときも、誰かにこの指を曲げてくださいと言われて曲げる場合と、自らどの指を曲げようかと考えてから曲げる場合では、脳の中の活性化する領域は自ら曲げる指を選んで曲げる場合には、言われて曲げる場合よりも格段に広い領域が活性化します。脳に使われないためにも、自ら考えることを忘れないでいたいものです。