From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「スイングが楽になるダウンスイングの形とは」
というお話をさせていただきます(ビデオ&おまけあり)。
ダウンスイングの序盤では、
体とクラブ全体の回転のしにくさである全身の慣性モーメントを
小さくすることを考えましょう。
これを具体的に、どうやるかといいますと。。。
(続きはビデオにて)
スイングが楽になるダウンスイングの形とは
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(おまけ付き)
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全身の慣性モーメントを小さくするとは?
要するに、両腕とクラブ全体が、
腰から首の付け根までの体幹のできるだけ近くに
集まるようにします。
そうすれば、繊細なコントロールでクラブをインパクト面に乗せることが
楽になり、スイング全体が劇的に簡単で再現性の良いものになります。
このことの大切さを、詳しく見てみましょう。
スケートでは
スケートのスピンを見たことがあると思いますが、
スピンではどうやってますか。
高速にぐるぐる回転しているピークでは、
両腕を胸の前に小さくたたんでいますが、
次の演技に移る前には両腕を大きく広げています。
そうすると、目にも止まらぬ速さで回転していた体は、
急激に回転が遅くなります。
このことから、回転の軸から重心が離れるほど、
慣性モーメントが大きくなることで回転しにくくなることがわかります。
コントロールを楽にする
ところで、ダウンスイング序盤でコントロールすることを楽にするためには、
出来るだけ自ら出そうとする力で動かなくても良いようにすることです。
そうすれば、手元とヘッドをインパクト面に乗せるとか、
パワーを発揮しやすい体勢を整えることが楽にできます。
そのためには、ダウンスイング序盤では、
できるだけ自然に任せて腰から首の付け根までの体幹を
回転させることが大切です。
そのベースとなるのが、体とクラブが回転しやすい形にすることです。
そして、重力を使うことです。
バックスイングで脚を正しく伸ばして
トップに向かう切り返し直前まで動いたら、
重いお腹は右斜め上にあがっています。
そのお腹をセットアップのポジションまで落とそうとするだけで、
腰は左に回転してくれます。
このときにはまだ高速に体幹を左回転させる必要はありません。
筋肉は伸ばされると、脊髄反射で勝手に縮もうとしますが、
素早く大きく伸ばされるほどその反応は大きくなります。
そのため、まだしなりのエネルギーを溜めたいダウンスイング序盤では、
あまり速く動きすぎると筋肉が縮もうとして硬くなってしなりにくいです。
そして、同じ力で伸ばすなら、しなやかなものほど
より多くのエネルギーを溜めることができます。
それなら、筋肉が縮もうとしない程度にゆっくりしならせるほど、
大きなエネルギーを溜めることができます。
腕とクラブの落下に合わせる
また、ダウンスイング序盤では腕とクラブの落下と体幹の回転が
合っているほど、わずかなコントロールだけで
手元とヘッドをインパクト面に乗せることができます。
それが重力に任せ、回転しやすい形の上半身を回転させることで
実現できます。
トップからいきなり自ら出そうとする力でクラブを振ろうとするほど、
手首が親指側へ折れるコックのリリースが早くなり、
慣性モーメントが大きくなります。
ダウンスイング序盤では、むしろコックを深くすることで
慣性モーメントを小さくして
楽に手元とヘッドをインパクト面に乗せましょう。
ダウンスイング序盤はゆっくり
高速に動いているほどコントロールは難しくなります。
そのため、ダウンスイングの最初から体幹を高速に
回転させようとするほどスイング全体は難しくなります。
まさに、ダウンスイング序盤は車の運転で言うなら、
カーブに差し掛かるタイミングです。
誰でも、カープの手前では自分と車の実力で
安全にカーブワークできる速度まで落としてからカーブに入ります。
ゴルフのスイングでのダウンスイング序盤でも、
実力以上に高速に動いていては車で言えば
カーブを無謀な速さで突っ込むことと同じです。
トップからいきなり自ら出そうとする力でクラブを振ろうとか、
さらには体幹を力ずくで回転させようとしていませんか。
それでは、なかなかインパクト面に手元やヘッドが乗れずに、
まさにボールヒットでヘッドが高速に動いている最中に
コントロールしなければなりません。
車でもカーブの出口に近くほど出来るだけコントロールしなくても
良いようにして、後はアクセルを踏み込めは良いだけにするほど
カーブを高速に抜けることができます。
ゴルフでも、まずはダウンスイングの序盤の出来るだけ早いタイミングで
コントロールするべきことは全部やっておくほど、
ボールヒット直前にヘッドの加速に集中できます。
手元とクラブをインパクト面に乗せた後は、
しならせてしなり戻りに任せるだけにすることが
ボールを遠くまで精度良く飛ばす要です。
ダウンスイング序盤で重力を使う
さらに、ダウンスイング序盤で重力を使うことが、
スイング動作の全てがうまくいくために重要です。
バックスイングでは右膝と右股関節を伸ばし、
右脚を長くする動きで右のお尻を右後ろポケット方向へ押し込みます。
ただし右股関節は、上半身の前傾角度を保つ程度には
伸ばしきらないままです。
そうすると、体幹はセットアップでの前傾角度を保ったまま右にターンして、
背骨の前側の重いお腹は右斜め上にあがってきています。
そして、トップに向かう切り返しでヘッドがそれまでの勢いで
まだトップに向かっている最中に、その重いお腹を
セットアップのポジションまで落とそうと意識してみましょう。
このときに、体とクラブ全体の慣性モーメントが小さいほど、
色々なことが再現性よく同期して動けます。
そうすれば、自らは力を出して腰を回そうとか
体幹を左に捻ろうとしなくても、体とクラブの落下に同期して
体幹は楽に左にターンしてセットアップの向きまで戻ってくれます。
これらの一連の動きの中で左肩と手首をリラックスさせておくほど、
左肩甲骨は胸の方向へスライドする形で
しなりのエネルギーが溜まってきます。
右膝外回りの弊害
ここで下半身を使ったスイングをしなければならないと思うと、
右脚の自ら出そうとする力で腰を水平に回そうとしてしまいます。
その理由は、トップでは右脚にかなりの体重が乗っていて
左脚は地に着いていないために、
左脚では力を地面に伝えることができないからです。
そうすると、右膝がボール方向へ出る右膝外回り状態となり、
脚を縦に使えず横方向への力の入れ方となります。
そして、右膝外回りの使い方では
腰はおへそが振り出し方向を向くフルターンまで回せず左へ45度程度までですから、
力のピークは腰がボール方向を向いたぐらいとなります。
腰をしっかりフルターンできる脚の使い方なら、
腰の回転力のピークは左45度程度になり
ボールヒットではまだヘッドを強く押せる体勢がキープできます。
腰は左45度ターンしたあたりでボールヒット
体のしなやかさにも依存しますが、
ボールヒットでは腰は左に45度程度ターンしたあたりが
標準的な体の可動域での正しい動きです。
その理由は、ボールヒットではまだしなり戻り切らないで、
ヘッドが加速している最中であることで
ヘッドがボールに当たったときの当たり負けを減らしたいからです。
当たり負けが多いほど、ヘッドスピードの割にはボール初速があがらず
思ったほど飛距離が出ないばかりか、
フェースの向きが不安定になり不意の曲がりも大きくなります。
左肩甲骨がしなっている形として、
胸の方向へのスライドがまだ残っているというか、
まさにしなり戻りはじめた瞬間ぐらいでのボールヒットがベストです。
肩甲骨の胸の方向へのスライドの可動域からすると、
腰が左に45度程度向いたあたりでのボールヒットが理想的となります。
難しいコントロールを出来るだけ減らせることを考えて
スイングを組み立てて、ボールを楽に遠くまで精度良く飛ばしましょう。
では、また。
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今回のレッスンはとても気になっていたのですが、ようやく練習場で試してみました。
ダウンスイングの序盤で慣性モーメントを小さくしてインパクト面に手元やヘッドを乗せられるように出来ればスイングが安定すると思うのですが、なかなか難しいですね。ついついグリッププレッシャーを高めてしまうのが原因かなと思っているのでもっと緩く握って下半身主導でスイング出来るよう頑張ってみます。
C:「ついついグリッププレッシャーを高めてしまうのが原因かなと思っている」
まずは、セットアップでスイング中にできるだけ何かしなくても良い形をつくっておくことで、スイング中にグリップを力で握ったり、腕などの上半身の自ら出そうとする力で動くことを激減できます。
ただし、腰から首の付け根である体幹だけはしっかり固めてスイングするようにしましょう。そうすれば、下半身のパワーを体幹にダイレクトに伝達でき、上半身のしなりとしての体幹の上に浮かんでいる肩甲骨周りなどをしっかりしならせることができます。
丁寧にご指導いただきありがとうございます。
ダウンスイング序盤で両腕とクラブが体幹の近くに集まるようににするのは最初は勇気がいりましたが、ダフリも無くなってきましたし、力強い球も出てきましたのでご指導いただいた点も踏まえて自分のものに出来るよう頑張ってみます。
C:「ダウンスイング序盤で両腕とクラブが体幹の近くに集まるようににするのは最初は勇気がいりましたが、ダフリも無くなってきましたし、力強い球も出てきました。」
力ではなく意識の変化だけで良い結果が出たことで、いかに正しいイメージが大切かわかったことと思います。
ついでながら一言だけ注意しておくべきことをお伝えしておきます。右肘を自ら力で曲げて完成モーメントが小さくなる形をつくるのではなく、右腕はあくまでもシャフトを支え、シャフトが押してくることに耐えながらも少し曲げさせられてしまうという感じにしましょう。そうすれば、右腕が支点となってグリップエンドが左肩から離れることで、左肩甲骨がスライドされてその周りの筋肉がしならされてエネルギーを溜めてくれます。そうなればなるほど、頑張った気がしないのにより強いボールを打ち出すことができます。
ご指摘の注意点を踏まえて完成モーメントを小さくしようとすることで、今までバックスイングで右肘が体幹から外れる度合いが大きくグリップを上に持ち上げ気味であることに気づきました。重力を活用したスイングに近づけたように感じています。
自分のクラブは周りののゴルフ仲間よりやや重めで(9iで423g)そろそろ軽いものに替えた方がいいかなと感じていたのですが、まだまだこの重さでやってみようと思い直しました。
大森コーチの9iは463gであると以前メールマガジンで目にしましたが、重力を活かしたスイングにはクラブの重さも必要ということだと思いますので。。
C:「まだまだこの重さでやってみようと思い直した。」
軽すぎると、体のしなりを使いにくくなり、手打ちになりやすいものです。クラブは適切に重いほど、体の動きに対してヘッドが置いていかれやすいので、体は楽にしならせることができます。
ところで、ついでですが、ゼクシオは非常に良いクラブです。しかし、総重量が軽すぎる傾向にあります。
その場合は、グリップエンドに刺す重りやグリップのシャフト側に30g以下ぐらいで釣具用の安い鉛をまくと、びっくりするぐらい振りやすく安定したショットが打てたりします。まずはドライバーでやってみで、クラブ総重量とシャフトの長さのグラフが、一直線(ドライバーは25インチ以上は25インチとしてプロット)に乗る程度に各クラブごとの重量を調整すれば、最高のクラブセットが出来あがります。バランスは軽くなりますが、総重量が重くなることで体はしならせやすいまま、振りやすくなります。
大森先生のご指導は、毎回楽しみにしております。体のことも、技術理論も素晴らしい。
以前からお願いしてることを、確認のためコメントを送信いたします。
呼吸法の動画です。追加として、ラウンド中の歩き方です。必ず動画ですよ。
C:「呼吸法の動画です。追加として、ラウンド中の歩き方です。必ず動画ですよ。」
歩き方としてはまずは、内転筋群を使うようにしましょう。踵の外側から着地して、親指と人差し指の間に体重が抜けるようにすると内転筋群を使えます。そうすれば、スイングでも良い結果がでます。動画は、考えてみます。