2016.12.09
From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「体・お風呂でリンパマッサージ」
というお話をさせていただきます。
普段の生活の中に体のケアを取り込めば、末長く継続できます。
そして、お風呂はリンパマッサージの格好の場所です。
それは、直接肌に触れることができるからです。
また、湯船に浸かっている時は以外と暇です。
10分湯船でじっとしているのは、
そんなにお風呂好きとは言えない私にとっては結構長い時間です。
そんな時に、ついでに体に良いことをやってしまいます。
その話の前に
業務連絡、2点です。
1.今月、大阪、岐阜でのワンデーレッスン会が行われます。
今年最後の開催です。
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今回は100個限定での販売とのことなので、
お早めにご確認ください。
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こういう案内は最後にと思ったんですが、
ある読者の方から
「大森さんのメールは長いから、案内を一番最後に置いても
読者さんたちがそこまでたどりつかなくて、
きっと読んでくれないんじゃないですか?」
というご指摘をいただきまして、
最初から宣伝というのもちょっと抵抗はあったのですが、
今回テスト的に冒頭に書かせていただきました。
さて、ではリンパマッサージに話を戻します。
リンパの仕組み
体のメンテナンスでもかなり重要なことは、
リンパの流れを良くすることです。
リンパは体でできたエネルギーの燃えかすや
壊れた組織などの老廃物を、回収する体の下水道です。
下水道が完備された街中の河川などが綺麗になったように、
体にとってリンパは、体をいつも綺麗に保って
正常な状態にするためには大切な機能です。
細胞が活動した燃えかすを主に流すのは静脈になりますが、
静脈で拾いきれなかった老廃物をきめ細かく回収するのがリンパとなります。
また、血管とリンパ管の構造上の大きな違いは、
血管は心臓につながり血液をどんどん流してくれますが、
リンパ管は単なる管だったり、逆流弁がついた自己収縮する菅で、
その中をリンパが流れます。
それで、リンパの流れを良くするためには、
皮膚に適度な刺激を与えて自立収縮を促すか、
筋肉を動かすことになります。
リンパ液の流れる速度は分速24cmぐらいで、
じわじわと流れています。
そして、リンパ管の仕組みをイメージすることで、
リンパマッサージを正しく出来るので、
もう少し詳しくリンパ菅の仕組みを見てみましょう。
リンパ液は各組織からのリンパ液を集める毛細リンパ管を経て、
小リンパ管に集まり、さらにそれが集合リンパ管に集まります。
そして、集合リンパ管には弁があり、
この弁の動きでリンパ液が弁が開く方向に向かって流れます。
そして、集合リンパ管に集まったリンパ液を流すのは、
筋肉運動、重力、自律神経などの働きでのリンパ管の収縮などです。
筋肉が収縮するとリンパ管は細くなり、
筋肉が弛緩するとリンパ管が広がります。
集合リンパ管の自律的収縮は、
皮膚表面への適度な刺激でも促進されます。
ですから、この逆流弁があり自ら収縮する集合リンパ管に対して、
皮膚表面から刺激してあげることが大切となります。
また、リンパ管の7割ぐらいが皮下組織と筋肉の間にあるということも重要です。
そのことから、筋肉まで歪めるほと強く押しても、
リンパの改善にはつながらないリンパ管が多いのです。
そして、リンパ管はところどころでリンパ節に集まります。
リンパ節では微生物や老廃物のろ過などを行い、抗体を生産しています。
リンパマッサージ前の準備など
リンパ液は薄い方が流れが良くなります。
そのため、リンパマッサージを行う30分以上前に、
水をコップ一杯程度飲むようにします。
筋肉が緊張して硬くなっているとリンパ管を狭くすることになるので、
リラックス出来る雰囲気のときを狙います。
そういった意味では、お風呂で湯船に浸かっているときは、
リンパマッサージにとって最高に良い時間です。
さらに、水を一杯飲むと副交感神経が活発になりリラックスできるので、
水を飲むことはダブル効果があります。
ストレッチングをやった後も、筋肉が緩むという意味で、
リンパの改善には恰好のときとなります。
また、せっかくリンパ管の状態が良くなったなら、
そのタイミングでさらにリンパ液を流すようにすれば、
老廃物も素早く解消できます。
ですから、リンパマッサージの後も水を飲んで、
リラックスの継続とリンパ液の粘性を下げるようにしてあげます。
また、首から上のリンパでは重力が流れを加速してくれますが、
肩から下では重力がむしろ流れの邪魔をしてしまいます。
ということで、リンパマッサージは寝た状態で行い、
夜寝る前が最適となります。
リンパ液をしっかり流すための3原則
リンパ液をしっかり流すためには、次の3原則がありますから、
しっかり頭に叩き込んでおきましょう。
(1)順番
(2)方向
(3)強さ
マッサージする順番
体の中のほとんどのリンパ液は、
左の鎖骨の下辺りで最終的に静脈と合流して、心臓に向かって流れていきます。
そのリンパ液の最終到達ポイントである左の鎖骨下での流れを良くすることで、
体全体のリンパ液の流れが良くなります。
頭の右側と右腕、体の右側の胸から上は、右の鎖骨の下辺りに集まります。
体の右側の胸から下は右の鎖骨の方向ではなく、
左の鎖骨の方に流れ込むので、左右対称ではありません。
そういった意味で、リンパにとって左鎖骨周辺は
非常に重要な場所となっています。
リンパ液の最後の出口がふさがっていたら流れようがないですし、
出口が狭ければ、その分全体の流れも悪くなります。
ですから、リンパの到達経路の逆順でマッサージするようにします。
そうすれば出口から順に流れが良くなるので、
つまりをすっきり素早く解消することができます。
そこで、主なリンパの流れの順番をざっと見てみます。
◯下半身と胴体
心臓 < 左鎖骨の下(鎖骨リンパ節) < 胸の間(胸管) < お腹ん真ん中(腸骨リンパ節)< 脚の付け根の前側(鼠径-そけい-リンパ節)< 膝の裏側(膝窩-しっか-リンパ節)
◯頭
心臓 < 鎖骨下(鎖骨リンパ節)< 顎の下(顎窩-がんか-リンパ節) < 耳タブの後ろの少し下(耳介-じかい-リンパ節)
◯腕
心臓 < 鎖骨の下(鎖骨リンパ節)< 脇の下(腋窩-えきか-リンパ節) < 肘の裏側(肘リンパ節)
マッサージする方向
マッサージする方向は、リンパが流れていく方向に向けて
皮膚をさするように手を動かします。
ただし、全体の流れとは逆行するようなイメージの部分があります。
それはおへそから下の部分です。
お腹の下側のリンパは、腿の付け根の内側にあるリンパ節に集まります。
ですから、お腹の下側のリンパを流したい場合は、
上ではなく下の方向となります。
その他の部分は、右の胸から上を除いては
だいたいは左鎖骨方向を目指せば、それほど間違いはありません。
マッサージする強さ
マッサージする強さは、筋肉まで押さないで
皮膚だけをそーっとさするぐらいにします。
そして、皮膚に適度な刺激を与えることで、
集合リンパ管の自律的な収縮を促し、継続的なリンパ液の流れができます。
リンパマッサージの要はマッサージによる力学的な流れを作ることよりも、
集合リンパ管が自律的に収縮することを促すことです。
そのため、リンパマッサージは無理やり力でリンパ液を押し流そうとすることは、
逆効果となることもあります。
ですから過度な圧力を加えると、
逆にこの自律的な集合リンパ管の収縮を阻害してしまうことがありますから、
押さえたりさすったりする力加減には注意が必要です。
リンパ液を流すリンパ管のほとんどは皮膚の表面近くにあるので、
皮膚だけに圧力がかかっているぐらいで十分です。
あなたも湯船に入ったら、なんだか自然に肌を手でさすりますね。
その自然に肌を手でさする感じでそーっとさすることが、
リンパ液の流れを促すには十分な強さになります。
人は自分の体に良いことを、実は本能的に知っています。
そんな本能を大切にすればいいです。
私がお風呂でやっているリンパマッサージ
私がお風呂でやっているリンパマッサージをご紹介しておきます。
これを参考に、あなたなりに色々加えたり引いたりしてみてください。
(1)指先鎖骨引っ掛け肩回し(後ろから回して前に落とす)3秒3回
指先を鎖骨に引っ掛けるようにして鎖骨の上側のくぼみに指先を軽く当てて、
肩を後ろから前に3秒に1回ぐらいの速さで回します。
腕が胸の前に落ちてくるときに同時に指先の鎖骨裏への圧力が少し高まる感じを出します。
(2)中指と薬指で耳を挟むようにして
耳の辺りから喉仏に向かってさする 3秒3回
手の中指と人差し指の間に耳を軽く挟んで、耳の周りの皮膚をさするようにして、
そのまま手を下に3秒程度かけて喉仏まで下ろしてきます。
(3)腹式呼吸 8秒2秒を3回
最初に口から息を吐くようにしてお腹を8秒かけて凹めます。
そして、2秒かけてお腹を膨らましながら鼻から息を吸います。
(4)腿の内側の付け根に手の指を当てて股関節を開閉 1秒5回
腿の付け根の前側(鼠径部)に中指を脚の折れ目に沿わせ、
親指以外の指4本を当てておいて、もう一方の手で軽く押さえ、
指を当てた側の股関節を1秒かけて開き、1秒かけて閉じます。
お布団の中で行う場合は、お布団を持ちあげるために、
反対側の脚は曲げておいてもいです。
(5)太ももを3分割して、腿の内側と外側から同時に
鼠径部(そけいぶ)に向かってさする 各3秒1回
太ももを腿の付け根から膝まで3分割して、
腿の近くから順に両手で腿の内側と外側を挟むようにして、
3秒かけて腿の付け根の内側である鼠径部に向かってさすります。
(6)膝の裏に手の指4本を当てて膝を曲げ伸ばし 1秒5回
膝の裏に親指以外の指4本を当てて膝を1秒かけて曲げ1秒かけて伸ばします。
(7)足首からふくらはぎを通って膝裏までさする 3秒3回
足首の少し上から、指を脚の横から後ろ側にかけて包むように当てて、
ふくらはぎを通って膝裏に向かって膝裏まで3秒かけてさすります。
(8)内側くるぶしの下から、
くるぶしを回るようにさする 1秒3回
足の内側のくるぶしの下側に両手の親指を当てて、
くるぶしの下を回るようにしてくるぶしの後ろまで1秒かけてさすります。
(9)足の指先から足裏と甲を両手で挟んで
くるぶしに向かってさする 1秒3回
両手で足の指先を挟んで、足裏と甲を通って
くるぶしの前側まで1秒かけてさすります。
(10)足の指先から腿の内側の付け根に向かって
脚全体をさする 3秒3回
両手で包み込むようにして、足の指先から腿の内側の付け根に向かって、
脚全体を3秒かけてさすります。
私はだいたいこんなことをやっていますが、
リンパは大まかな流れが良くなれば、全体の流れも改善できます。
小顔になりたいなら、顔のリンパマッサージも取り入れたり、
二の腕を細くしたければ腕へのリンパマッサージも追加したくなるかもですが。
また、シャワーを浴びながらでも体を洗うついでに出来るにはできますが、
重力が邪魔をするので、できれば、湯船に横になっているときがお勧めです。
図・リンパマッサージ
リンパマッサージを避けるべきとき
リンパマッサージをやらないほうが良いときがありますので、
リストアップしておきます。
(1)食後2時間以内
(2)感染症などに罹患したとき
(3)疲れすぎているとき
(4)皮膚にトラブルがあるとき
(5)その他、病気療養中はドクターと相談
積み重ねが効果的
リンパ液はそんなに量の多いものではありませんから、
一夜にしてドバーと流れるようになるものではありません。
毎日の積み重ねが大切です。
お風呂は入らないでほとんどシャワーという場合なら、
夜寝る前にお布団の中で行ってもいいです。
寝るということは、胸から下では重力のマイナス要因を取り除けるので、
リンパの流れを良くした後に横になるということは好都合です。
ということは、良く寝るということも、リンパにとっては大切です。
また、鎖骨に指を当てて肩回しをすることや腹式呼吸程度なら、
普段の生活の中でちょくちょくできます。
左鎖骨下とお腹は多くのリンパが集まる場所ですから、
この2か所を改善するだけでも、体全体への波及効果があります。
ちょっとだけでもリンパのことを考えてあげるだけで、
体の回復が進みますから、リンパに愛情を注いであげましょう。
では、また。