From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「しなりで飛ばす最高の練習」
というお話をさせていただきます(ビデオ&おまけあり)。
サンド・ウェッジで50y飛ばす練習をすれば、
下半身の動きで上半身をしならせる最高の練習ができます。
今回はその50yの距離で体のしならせ方を習得して、
ドライバーショットでもボールを遠くまで飛ばせる動きを
身につけることをじっくり見てみます。
さて、ボールを遠くまで飛ばすための極意は。。。
(続きはビデオにて)
しなりで飛ばす最高の練習
パソコンでご覧頂いている方は、字幕を出して見られるようになりました。
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(おまけ付き)
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ボールを遠くまで飛ばすための極意
ボールを遠くまで飛ばすための極意はズバリ、
「エネルギーをじっくり溜めて
それを一気にボールヒットに向かってリリースすること」
です。
ところが、フルショットでは
ついつい力でクラブを振り回そうとしてしまい、
なかなかエネルギーを溜める感じをつかむことはできません。
また、30y以下にキャリーさせるショットでは、
しならせることを習得することはできても、
気持ちよくリリースされるところまでは動けません。
実は、体のしなり戻りが大きく発生して
しなり戻りを実感するためには、
ある程度の速度でしなる必要があります。
そのため、30y以下にキャリーさせる程度のヘッドスピードだと
しなり戻りのパワーが小さく、一般的には感じにくい大きさです。
逆に30y以下にキャリーさせるショットでは、
体をしならせる動きを習得しやすくなる大きなメリットがあります。
そこで、力ずくで打ちに行かなく、
しかも、しなり戻りも感じやすくなるという絶妙な距離が
サンド・ウェッジでキャリーとランを含めて50y飛ばすショットです。
ランは落下地点の状況で変化するので、
本来はキャリーで表現できると良いのですが、
私が50yに寄せようとするときの形がわかりやすいので、
今回はトータルの距離で表現します。
私の場合の58度のウェッジで50yに寄せるときは、
ちょうどバックスイングでシャフトが垂直になる辺りがトップです。
フォローもシャフトが垂直ぐらいになります。
しなり戻りを感じるためのポイントは、
ボールヒットに向かって左肩甲骨が胸の方向へスライドすることを感じて
絶対に力では戻さないようにしてショットすることです。
そうすれば、最高にしなってそのしなりが勝手にリリースされながら
ヘッドがボールを打ち抜くショットの感じがわかってきます。
私は振り幅はほとんど意識していません。
振り幅やシャフトの位置は結果にしかすぎません。
その代わり、ボールヒットでのヘッドのスピードを強く意識します。
そして、そのヘッドスピードを出せるスタンスの幅を
きっちり決めることで距離を作っています。
左右の母指球の少し後ろ辺りの間隔が腰の幅程度にして下半身を使い切ると、
ロフトが58度のウェッジではだいたい15yキャリーします。
そこから、スタンスの幅を少し広げて下半身を使い切ることで、
40y程度キャリーして10y程度転がって50yに寄る感じとなります。
この50y飛ばすときに、左肩甲骨の動きを感じるようにします。
まずはセットアップから左肩周りをリラックスさせ、
スイング中も左肩の動きに意識を向けます。
左肩は左肩甲骨のスライドに連動して、
トップに向かう切り返しから胸の方向へスライドし始め、
ダウンスイングからボールヒットに向かって脚の動きでさらにしなります。
ボールヒットでは左肩甲骨が胸の前に一番スライドしているイメージを抱きます。
そして、そのままボールヒットさせて
フィニッシュでは楽に解放させます。
ただこれだけですが、50yに58度のウェッジで寄せるショットが、
左肩甲骨の動きを一番良く感じるショットとなります。
まずはセットアップが重要
左肩甲骨が動くことを感じるためには、まずはセットアップから
左肩甲骨周りや手首をリラックスさせることが肝です。
左肩甲骨周りに余計な力が入っていては、左肩甲骨が動くこともできず
動いたとしてもそれを感じることはできません。
そのため、セットアップで特に左肩甲骨周り、
要するに左肩周りと手首にできる限り余計な力が入らないようにします。
特に、手元を体の真ん中にセットしようとして、
左手首が甲側に折れすぎていると手首が動きにくくなり、
左肩甲骨も固まってしまいます。
グリップを持った左右の手の前後差分はシャフトが体に対して
斜め右になって手元が左股関節前辺りにいることで、
手首はリラックスできます。
さらに、グリップを力を入れて作っていては、
手首はもちろん前腕から肩にかけても余計な力が入って
肩甲骨は動けなくなります。
グリップは小鳥が手の中から飛んで行かない、
クラブが落ちないギリギリの力加減でクラブを支えます。
スイングイメージ
そして、バックスイングではヘッドから一番遠い脚から動き始めることで、
腰から体幹が右にターンして上半身もそれにつられて右にターンします。
バックスイングでは右足母指球の少し後ろで
地面を踏みながら右脚を伸ばすことで、
右のお尻を右後ろポケット方向へ押し込むようにします。
ここで、バックスイング開始からいきなり右肘を右横へ動かしたり、
曲げては良いトップにはなりません。
バックスイング開始では手首を親指側に折るコックだけは入れ始めますが、
右肘はセットアップの形のまま脚を使い切るまでは静かにしておきます。
手元が胸の少し下辺りで脚を使い切ったら、
右肘がそれまでのヘッドの勢いで曲げさせられて、
コックと右肘の曲がりでシャフトが垂直になると最高に良い上半身の動きとなります。
トップに向かう切り返しでは、
ヘッドがまだトップに向かっている最中に
両足で地面を踏もうとすることで下半身を先行動作させます。
そうすると、腰はゆっくりと左回転してきます。
そこから、ボールヒットに向かって左脚を伸ばしながら
左のお尻を左後ろポケット方向へ押し込みながら
両腿をキュッと締めます。
そうすると、下半身と体幹は鋭く左にターンして
ヘッドが置いて行かれます。
このとき左肩甲骨周りをリラックスさせておけば、
左肩甲骨が胸の方向へスライドさせられるようにしなってくることを
感じることができます。
そして、ボールヒットからフィニッシュにかけて、
この左肩甲骨がスライドされたままのつもりで
下半身だけ強く意識します。
そうすると、ボールヒット直前辺りから
左肩甲骨が勝手にリリースを始め、ヘッドがボールを打ち抜きます。
バックスイングでのコックが身につく
また、バックスイングでの
手首が親指側に折れるコックを正しく入れる練習としても
50yショットは最高です。
50yに寄せるショットは58度のウェッジでは
トップでシャフトが垂直になる辺りです。
そして、バックスイングでコックが最適に入ると、
手元が胸の高さ辺りでシャフトがほぼ垂直になります。
ビジネスゾーンへのアプローチ
50yショットは、まさに腰から下となる
ビジネスゾーンへのアプローチとなります。
腰から下の動きが良ければプロでお金が稼げるということで、
腰から下での動きことをビジネスゾーンと呼んでいます。
この腰の高さに降りてくる入り口のポジションが、
良いショットの要となります。
50yショットでは手元が胸の高さ辺りから落ちてくるため、
まさにビジネスゾーンへアプローチする近辺の動きをゆっくり体験できます。
ダウンスイングの良いリリースが身につく
また、ダウンスイングでのリリースが早すぎて
ボールが飛ばないケースは多いですが、手元が胸の高さ辺りで
シャフトが垂直になっているならリリースは早すぎていません。
50yショットではこの早すぎないリリースの感じをつかむためにも、
最高の練習となります。
まさに、50yショットでのトップでの形が、
手元が胸の高さ辺りでシャフトが垂直となりますから。
逆に言うなら、バックスイングして手元が胸の高さ辺りで
シャフトが垂直となるようにしてショットしてみることが、
良いダウンスイングでのリリースを習得する練習となります。
飛ばしたいならしならせる
ゴルフはパワーと正確さの両立を高度に要求するスポーツです。
同じようにパワーと正確さの両立を突き詰めたいスポーツと言えば、
弓があります。
弓は弓の弦(つる)をじっくり引っ張って、
ターゲットに狙いを付けてポンと手を離します。
実は、ゴルフでもこの弓を引く場合とまったく同じ動きが、
ボールを最高に飛ばせてしかも最も精度良くボールをコントロールするための極意です。
では、いったいどうやって弓を引くように体を使ったら良いのでしょうか。
それは、下半身の動きで上半身をしならせることがキーとなります。
イメージとしては上半身が弓の本体であるリムと弦で、
下半身が弓を引く腕です。
そして、同じ力でしならせるなら、
しなやかな物ほどより多くのエネルギーを溜めることができます。
ゴルフでもボールを飛ばしたいなら、
上半身はできるだけしなやかにしておいて
しなやかな上半身を下半身でしならせればボールは飛びます。
実際、飛ばしたいときほど上半身はリラックス、
そして下半身は目一杯使います。
この感じはフルショットではなかなか得られません。
しなり戻りの気持ち良さを感じる最高のショットは、
やはり50yに寄せるショットです。
15yキャリーでしならせ方を習得し、
勝手にリリースする感じは50yに寄せるショットで身につけましょう。
50y以上飛ばさないショットを打ち続けていると、
リリースの気持ち良さを味わうことができてきます。
では、また。
<本日のオススメ>
「以前からどうしても分からないでいたことが、
江連さんの解説で『そうか!』となり
長年の問題が解決して、少しですが
ベン・ホーガンのスイングに近づけた感があります。
このような企画をして頂き、心から感謝いたします。
ありがとうございました。」
このような熱い声が続々と届くプログラム。
どうぞお早めにチェックをして下さい。
↓
http://g-live.info/click/hog_ezu180531/
※本数限定でのご提供となっております
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大森先生、適確で詳細なご指導有難うございます。出玉が右についてグリップはフックグリップになっております。ご指導の左足を強く蹴ると同時に左尻をポケット方向に持っていくとある条件が上手く重なるとストレートに出る事が分かりました。ある条件とは切り返しの「間」をキチンと取ることです。私にはこれが大変難しく今は偶然できている様なものです。毎回、確実に「間」を確保するコツはありますか? ご教授頂ければ大変嬉しいのです。宜しくお願い申し上げます。
Q:「確実に「間」を確保するコツはありますか? 」
トップに向かう切り返しで、ヘッドがトップに向かっている最中に両脚で地面を踏もうとする下半身の先行動作をやろうとすれば、「間」は習得しやすいです。
ゴルフを40年やっても上手くならない64歳です。58度ウェッジでお教え頂いたドリルをみっちりやりました所、7Iで150ヤードの飛距離がゆうに170ヤード以上の飛距離が出てしまいました。何とも驚きの結果で自分でも信じられない感覚です。ご教授本当にありがとうございます。本日初めてやったばかりですが出玉が右の傾向があります。今までの経験で右手で少し押し込むなどの小手先で直す事は出来ますがこれをやってはまずいかなと思いお伺いする次第です。腕はとにかく脱力を前提にした場合どの様に直せば宜しいのでしょうか?
それともう一点ですが、ボールヒットの直後に肩甲骨を胸の後ろに引っ張る意識は強く持つべきでしょうか?
宜しくご教授の程お願い致します。
C:「7Iで150ヤードの飛距離がゆうに170ヤード以上の飛距離が出てしまいました。何とも驚きの結果で自分でも信じられない感覚」
それまでしなりを使えていないとしたら、下半身の動きで上半身をしならせてしなり戻せば飛距離は別物になります。
Q1:「出球が右の傾になることを、腕はとにかく脱力を前提にした場合どの様に直せばよいか?」
グリップがウィークになっていないか、確認してください。セットアップが完了して、3つ目のナックルである薬指の付け根が見えているならウィークではありません。
グリップに問題がないなら、ボールヒットに向かって、左サイドに大きなスペースをつくるイメージで左脚を蹴って、左のお尻を左後ろポケット方向へ押し込みましょう。そうすれば軌道は絶対的にはインサイド・アウトとしても、アウトサイド・イン寄りに傾き、出球を左に引っ張ってくれます。最初左サイドの詰まりがあるときは、本当にアウトサイド・インで、ボールヒットでフェースもインサイドにシフトすることでスライス回転がかかります。しかし、左サイドにできたスペースに素直に振り抜くことができると、ストレートになってきます。
ダウンスイングでしなることで、手元とクラブは普段よりインサイドに入ってきます。そうすると、しなり戻りも強烈になりますが軌道はインサイド・アウトに傾きます。フェースの向きは軌道の方向に引っ張られるのでフェースは右を向きやすくなります。出球の方向はアイアンならボールヒットでのフェースの向きに75%程度依存するため、右に出やすくなります。それを帳消しにするのが、左サイドに大きなスペースをつくる動作となります。
Q2:「ボールヒットの直後に肩甲骨を胸の後ろに引っ張る意識は強く持つべきでしょうか?」
それはやらないほうが良いです。
上半身では自ら力を出して動かす部分は手首が親指側に折れるコックだけです。それ以外は押された分を押し返すだけです。
大森先生、いつも論理的かつ詳細なレッスンをお示し戴き有難うございます。大変参考になります。大森理論を咀嚼して自分のフォームに当て嵌めたいと考えております。ところで、今回のレッスンの肝の部分である「ボールヒットに向かって左肩甲骨が胸の方向へスライドする
ことを感じて・・・」の部分で、「胸の方向」という表現がどうしても理解できません。ビデオを見ると、左肩甲骨を元の状態に戻すという様に
解釈できるのですが、そういう理解で間違いないでしょうか。ご教授賜れば幸いです。
Q:「「ボールヒットに向かって左肩甲骨が胸の方向へスライドすることを感じて・・・」の部分で、「胸の方向」という表現がどうしても理解できません。ビデオを見ると、左肩甲骨を元の状態に戻すという様に解釈できるのですが、そういう理解で間違いないでしょうか?」
残念ながら、ちょっと勘違いでしたね。
肩甲骨は背中の後ろに乗っかっている骨で、肩甲骨の上に肩の関節が付いています。そのためもあり、肩甲骨は重要なわりに、案外意識されることがないのでかわいそうな骨です。
そこで、ボールヒットに向かって左肩甲骨が胸の方向へスライドするとは、左の肩甲骨が本来の背中の後ろに収まっているポジションから、体の正面方向であるここで言う胸の方向へスライドすることを意味しています。ゴルフで前傾姿勢だとわかりにくいとするなら、真っ直ぐに立って、左腕を体の正面方向へ突き出すように伸ばそうとしてみてください。そのときに、右手で左の肩の少し下の体の正面にある細い骨(鎖骨)を触ってみるとわかりますが、腕を突き出すほど斜め前に動きます。これが、左肩甲骨が胸の方向へスライドする動きとなります。
ボールヒットに向かって左足の母指球の少し後ろで地面を踏みながら、左脚を伸ばす動きで左のお尻を左後ろポケット方向へ押し込んで体幹をターンさせます。そして、腰から首の付け根である体幹は一枚の硬い板とします。このときに、脚の動きで回転させられた体幹の先に繋がっている腕とクラブが重さで置いていかれることで、左肩甲骨が胸の方向へスライドされます。
そして、上半身の力が下半身の力を上回った瞬間に、腕とクラブがリリースされてヘッドが急加速されてボールを打ち抜きます。下半身で上半身をひたすらしならせようとして、上半身ではそれに耐えて待っているだけに徹すれば、上半身は勝手に強くボールを引っ叩いてくれます。こんなイメージを抱くだけでボールは飛ぶようになります。