From:徳嵩力一
千葉のクラブ工房より、、、
こんにちは。プロクラブフィッターの
徳嵩力一(とくたけ・かついち)です。
今日なんですが、あなたに
「クラブの新モデルは本当に“いい”のか?」
という話をしたいと思います。
2017年のシーズンを前にして、
メーカーからは新商品が多数出ている時期ですね。
でも、果たして新商品が自分にとって本当にいいのかという
疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
先日、こんな質問をいただきました。
新商品、何らかのメリットはあるの?
> クラブメーカーから次々に新しいモデルが発売されていますが、
> それぞれに何らかの進歩、改良がなされているものと思います。
>
> それは不特定多数のゴルファーにとって平均値的に必ず
> 幾ばくかのメリットがあるものなのでしょうか?
> それともケースバイケース、
> うまくフィットすればの話なのでしょうか?
ご質問、どうもありがとうございます。
まず、これは全てのクラブについて言えることなのですが、
「その人にフィットしなければ、最先端がいいとは限らない」
結局はここに行き着きます。
もちろん当たり前ですが、新しいクラブのほうが
最先端のテクノロジーが乗っている可能性があります。
ですが、全ての人がその最先端の恩恵に浴することが
果たしてできるのかというと。。。それは全くの別問題です。
たとえば、球が上がらないで悩んでいる人にとっては、
球の上がりにフォーカスを当てた新商品があれば、
その人にとってはハッピーなわけです。
しかしながら「球の上がりを押さえたいんだよね」という希望を
持っている人には、球が上がるのはいいクラブじゃない、
ということになります。
結局のところ、どの点にフォーカスを当てて作っていて、
それが質問者様の悩みと一致した新商品が
おそらく「いい商品」ということになるでしょうか。
ゴルフクラブ新商品制作の裏側
ここでちょっと話はそれますが。。。
メーカーがクラブの新商品を作る時に、
どんな作業を行っていると思いますか?
もちろん、そうした作業はメーカーによって違いますし、
自分もかつて所属した会社の例でしか言えないのですが。。。
たとえば、何らかの悩みに対処するクラブを作る時は、
必ず、その悩みを持っている人を現場に呼びます。
・飛距離だったら「飛ばないと悩んでいる人」
・アプローチだったら「アプローチで悩んでいる人」
そのようなことで悩んでいる人を、
どこからか呼んできます。
とはいえ、呼んでくると言っても、
もちろん社外からお客様をお呼びすることもありますが、
社内スタッフを呼ぶことも少なくありませんでした。
それで、試作品を打ってもらいながら
「これだったらいいスコアにつながるな」
という判断ができた時点で商品化、という流れでした。
「お客様像が明確になっているかどうか?」
製品を作る上で、このへんが明確にすることが、
自分の所属する会社のクラブづくりの原点だったと思います。
いくら良いと言われる最先端のテクノロジーがあっても、
お客様のニーズに合致していなければ意味がないと
分かっていたからなんですね。
どうしても顧客のターゲットからずれていると、
販売を続けることが難しくなります。
最後は結局ヒューマンテスト
とはいえ、自分が開発に携わっていたのは十何年も前の話です。
所属先の会社が今のように大きくなる前、
「フォーティーンって、何?」
「竹林って、誰?」
という「地クラブメーカー」の時代です。
現在どのような開発がされているのかはわかりません。
※注1:自分は株式会社フォーティーンの系列会社に所属していました
※注2:「竹林」とは、フォーティーンの創業者であり
自分のクラブの師匠でもある
竹林隆光(たけばやしたかみつ)のことです
竹林さんはクラブの数値を全面的に出したクラブづくりをする一方で、
ヒューマンテスト(人間の手によるテスト)を何より大切にしていました。
竹林さん自身も日本オープンのローアマなど、
トップアマとしても輝かしい戦績を残していた人なので、
「人間の感覚の重要性」を身にしみてわかっていたんでしょう。
ゴルフクラブも最終的には人が使うものです。
打ち手がよくないと思わないものは駄目、机上の理論だけではダメ、
といったところでしょうか。
実際、人が使う時にどう感じるかをないがしろにしていると
「なんかいまいち打ちづらいな」「結果が出ないな」
ということになってしまいがちですから。
「メリットのあるなしは、最終的にゴルファーが決める」
その視点は自分も忘れないでおきたいと思います。
それでは、また次回。
徳嵩力一
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