2019.04.16
From:江連忠
神戸の自宅より、、、
こんにちは、プロゴルファーの江連忠です。
今回は、
「グリップ・アドレスが基本…?それ嘘です」
というテーマで、お話ししたいと思います。
確かにレッスン書などを読んでいると、
ゴルフの基本として「グリップ」や「アドレス」などが
挙げられていることが多いかもしれません。
でも私は、そうした考え方には反対なんです。
どういうことか?
なぜ、グリップやアドレスは「基本」ではないのか?
なぜかといえば、
辞書で「基本」という言葉を引いてみて下さい。
土台、もと、最も大切なもの。
物事の「よりどころ」となるおおもと。
おそらく辞書には、
そんなことが書いてあるのではないでしょうか?
ところが一方、世界の一流プロたちを見てみて下さい。
一流プロの中にも、ストロンググリップの人もいれば、
ウィークグリップの人もいるわけです。
そして、オーバーラッピングで握る人もいれば、
インターロッキングの人もいます。
というわけで極端な話。。。誰一人として
同じグリップをしていないんです。
このような状態では、
一体何を「よりどころ」にしていいのか
わからなくなりませんか?
アドレスにしたって同じです。
プロの中にはオープンに構える人もいれば、
クローズに構える人もいます。
同じ構えをしている人なんて、一人もいません。
人によって体型、体力、球筋、使うクラブが違うのですから、
握り方や構え方が違うのはある意味
当たり前なわけです。
基本とは「よりどころ」だと言われているのに、
これだけ違うものを「基本」と呼べるのか。。。?
というのが、私の考えです。
改めて、ゴルフの基本とは何か?
「一流プロが100人いたら、
その100人全てに共通する
グッドショットの条件を満たすもの。」
そうしたものこそが「基本」だと、私は考えています。
そして、一流と呼ばれるプロのスウィングを数多く
私が分析した結果。。。
ゴルフスウィングの基本と考えられるのは、
以下の5つしかありません。
1.クラブの芯で打つこと
2.ダウンスウィング、フォロースルーで
正しいスウィングプレーンをなぞること
3.自分に合った一定のリズムとバランスで
スウィングすること
4.球筋をイメージさせるアドレスをすること
5.球に十分なエネルギーを与える
効率のいい体重移動をすること
グリップやアドレスの形、
あるいはスウィングがどんなに個性的に見えても。。。
この5つの基本から外れている一流プロは、
一人もいません。一人もです。
とはいえ、誤解のないように言っておきますが
グリップやアドレスが大切ではないと
言っているわけではありません。
従来のレッスン書などで基本とされてきた
グリップやアドレスは、この5つの基本を実現するための
「手段」と考えていいと思います。
私はこれを、
「オプション」
もしくは
「その人の個性」
と呼んでいます。
と、ここまでの話の流れでいくと、
「じゃあ、その5つの基本を身につけるには
どうすればいいんでしょうか?」
という話になるかと思います。
ですが、それについて話し始めたとしたら
壮大なスケールの話になってしまいますし、
その基本を身につける簡単な方法は、ありません。
ですが。。。
あなたがその基本を身につけるための
目標であれば、示すことができます。
基本を身につけるための「5つの目標」
せっかくここまで話しはじめてしまったので、
今日はその5つの目標について
少し長くなりますが、ここにあげてみましょう。
◆1.気持ちよく振った時に、芯に当たるスウィングを目指す
まず前提として、一流と呼ばれる人の中に
芯を外して打っている人はいません。
球に効率よくエネルギーを伝えるためにも、
球を思い通りにコントロールするためにも。。。
ボールを芯でとらえることは、絶対条件です。
ですから練習する時には、芯に当てようとするのではなく
「気持ちよく振った時に、芯に当たるスウィングを目指す」
これが最終目標です。
◆2.スイングをオンプレーンに近づける
芯に当たるスウィングを目指すためには
「スウィングプレーン」が重要なポイントになります。
ダウンスウィングとフォローで、
アドレスした時のシャフトの傾きに沿った面を
クラブがなぞるようにする。。。
つまりオンプレーンに近づけることを目指して下さい。
プロなら「シャフト2本分以内」、
アマチュアであれば「ヘッド1個分以内」が目標です。
◆3.自分に合ったリズムとバランスを見つける
たとえば歩くのが速い人であれば体内リズムは早いでしょうし、
遅い人ならそのリズムも遅いでしょう。
そういった個人のリズムに合わせて
スウィングをするようにしたいんです。
さらに言えば、
・トップとフィニッシュが決まって
・無駄な体の動きがなく
・傾斜地でも重心の高さが変わらずにスウィングできて
・目をつぶっても球が打てる
そういうスウィングバランスを身につけるのが目標です。
◆4.構えただけで打ちたい球筋を感じさせるアドレスを作る
アマチュア方のスウィングを拝見していると、その多くは
・スライスの構えでフックを打とうとしたり
・逆にフェードで行きたいのにフックの要素がアドレスに含まれていたり
するものです。
ですので、左右どちらにも曲がりますし、
どうしても持ち球も定まりません。
「構えただけでどんな球筋を打とうとしているのか?」
それを感じさせるアドレスを作ること。
これを目標にして下さい。
◆5.理想の体重移動を身につける
プロの場合であれば間違いなく、
・バックスウィングでは右足で
・ダウンからフォローにかけて左足で
といった具合に、大きなエネルギーを受け止めています。
そして自分の体重の何倍ものエネルギーを球に伝えているので、
軽く振っているように見えても飛距離が出るんです。
たとえば体重が70kgの人であれば、
・バックスウィングでは右足に100kg
・ダウンからフォローにかけては左足に120kg
ぐらいのエネルギーがかかっています。
そんな体重移動を目標にして下さい。
いかがでしょうか?
この5つを目標にすることが
「基本を身につける」ということであって。。。
その基本に近づけるように練習することが、
上達の近道なのです。
私たちは「基本」と聞くと、
「簡単に身につくもの」と考えてしまいがちですが。。。
私たちプロであっても、迷った時は基本に戻るんです。
そして、その基本には「プロ」も「アマ」もない。
まさに「一生」をかけて、追い求めていくものなんです。
追伸:私のレッスンが公開中(明日4/17まで)
先週から、私の誌上レッスンが
期間限定で公開中です。
「手打ち」をテーマにしたものですが、
もちろん、今日お話しした
基本を身につけるための「5つの目標」とも
つながってくることでもありますので。。。
公開中の今のうちに、
下記よりチェックしておいて下さい。
↓
コチラをクリック
真剣であることが、唯一のゴルフの楽しみ方。
ゴルフは人生を豊かにする素晴らしい方法。
江連忠でした。