2016.08.28
From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「体・体操は日ごとに分割」
というお話をさせていただきます。
何か体を鍛えることをやろうとして心に決めたはいいけれど、
いざやり始めたら途中でやめてしまったなんてありませんか。
そんなことを少しでも防止できる、
私がやっていてあなたにもお勧めできる、
継続のためのコツがあります。それは。。。
日ごとに分割して行う
それは、やろうとしている体操とかトレーニングなどの種目を
日ごとに分割して行うことです。
トレーニングの分割は、実はさぼるための方法ではありません。
ちゃんとトレーニング理論にのっとって、
最小限の努力で最大の効果を得るトレーニングを行う方法です。
トレーニング項目が10とか20あるとして、
それを一度にやっると30分や1時間とか必要となると、
なかなか継続できません。
そこで、種目をうまく考えて分割して、
一日2~3種目などを行うようにします。
そうすれば、一日で行う時間は5分とか10分と短くなり、
継続して行いやすくなります。
実はこんな簡単なことなのですが、
なかなかそのことに気づかれないまま、
トレーニングなどをやめてしまうケースは多いのです。
分割トレーニングの理論的背景
例えば、最大筋力アップをねらった
トレーニングについて見てみます。
筋肉肥大なら10回前後反復できる重さで、
もう絶対あげららないという回数行ない、
セット間の休憩は1分前後です。
ようするに、筋繊維を損傷させて、
それが回復することで筋肉が太くなり、強くなります。
そのため、毎日同じ部分をトレーニングしても、
回復できていないまま行っても効果はありません。
無理やり回復しないままトレーニングをしても、
逆に筋肉の損傷が進んだり、損傷している時間が長引くことで
筋肉が硬くなってしまい良いことは一つもありません。
そして、適度に損傷した筋肉が回復する段階で
一時的にトレーニング前よりも筋力がアップします。
その現象を超回復といいます。
超回復は通常はトレーニング後48時間ぐらいとなっています。
ところが、年齢とともにその回復時間は長くなり、
72時間やさらにはもっと長くなります。
そして、トレーニングなど、筋力を強化する要素のある運動を
何種目か決めて行う場合、若い頃は1日おきに全メニューをこなしていたとしても、
年齢とともににそれは怪我の元にもなってしまいます。
参考までに、筋力アップではなく心肺能力や持久力アプのためには、
できるだけ細かく分割して四六時中鍛えるほど効果があります。
ストレッチングも、筋肉損傷を起こさない範囲で
ある痛みを感じないストレッチングなら、
しょっちゅう行うほど効果があります。
筋肉は使わないと想像以上に衰える
筋肉は使わないと段々衰えます。
1日じゅう寝たままで筋肉をまったく動かさなかったとしたら、
筋力は1日あたり3%落ちるとされています。
インフルエンザや手術などで1週間も寝たきりだと、
本当に体を動かせなくなったご経験があるのではないでしょうか。
また、リハビリに関して、私が以前聞いて驚いたことがあります。
膝の靭帯を怪我で損傷して手術した方から聞いたことなのですが、
手術した次の日からすでに手術した膝のリハビリをさせられたというのです。
トレーナーからは「血を流してもいいから体を動かさないほうが恐い」
と言われ、膝を曲げ伸ばししたそうです。
それを聞いて、私の過去の怪我で反省させられました。
スキーで転倒して左手の人差し指、中指、薬指の手の平の部分を
骨折したことがあります。
ところが、近くの整形外科でギブスに入れてもらったのですが、
それが問題でした。
指が動かせない状態で固定されてしまったのです。
そのため、約3週間近く親指以外を動かせませんでした。
そして、ギブスを外してリハビリと思って動かし始めたのですが、
回復はとんでもなく遅かったというか、現状回復できませんでした。
そしてあれから25年近くたった今でも、左手の握力は右より
10kg以上弱いままとなってしまいました。
体を動かさないことの恐ろしさは、
体験して初めて理解できるという感じですね。
また、最大筋力アップのトレーニングではトレーニングで
強化した筋力を維持するためには、
一週間に1回の割合を維持する必要があります。
一週間以上間を開けてしまうとトレーニングでせっかく強化した筋力は
元に戻ってしまいます。
トレーニング計画としては、大切な試合などの直前の一週間は、
それまでの筋力トレーニングは量を落として
体を回復させることに専念した方が、
全体的なパフォーマンスはあがります。
ま、一週間ぐらいはトレーニング効果がさほど落ちないで
パフォーマンスを維持できるとう経験側です。
その経験則の典型的な例があります。
1956年冬季オリンピックのアルペン回転競技で
日本人初の冬季五輪メダリストとなり銀メダルを獲得した猪谷千春選手は、
現地入りしてすぐに足首を捻挫してしまったそうです。
そして、約一週間はスキーも滑ることができず、そのまま本番。
ところが、休んだことで体は楽になり、
思いの外パフォーマンスが出てすばらしい成績を残せました。
ということで、一週間以内で周期的に運動を行うことで、
トレーニング効果が発揮できるという感じです。
理論にのっとってさぼる
体をさぼらせると恐ろしく筋力が落ちるとか
一週間なら間を置いても大丈夫ということがわかったところで、
うまくさぼりながら筋力をアップさせるコツをお話します。
いずれにしても、真剣にトレーニングしようとして、
毎日やってもマイナスになるだけでした。
そこで、年齢とともに長くなった超回復時間を考慮して、
行おうとしている筋力強化トレーニングの種目を分割して行うようにします。
そして、種目ごとに使う筋肉が分かれているような種目で構成されているなら、
同じ筋肉に対しては、3日おきとか5日おきなど、
ターゲットとしている筋肉の超回復の周期にあわせてトレーニングします。
大雑把に言うと、40歳以上なら下半身系と上半身系を分けて
上半身、休養、下半身、休養というように2日おきに
別の部分をトレーニングすれば、着目した筋肉に対しては4日に一回できます。
ちょうど40歳以上で回復が遅れて超回復周期が
4~5日ぐらいになっているのなら、調度よいというか、
最高のトレーニング周期となります。
さらに、10とか20種類の種目を行うなら、
一日あたり2~3種目行うようにすればよいのです。
種目ごとにきっちり使う筋肉を分けることはむしろ難しいので、
かならず種目をまたいで強化する筋肉がオーバーラップします。
ですから、順に行う種目をちょっと工夫して最適な順番に並べます。
また、骨格を動かす最大筋力をアップさせるというよりも、
関節を安定させるなどのよく言われるインナーマッスル強化では、
筋損傷するまでの負荷を加えないので、超回復は関係してきません。
ですから、インナーマッスル強化では筋肉の同じ部分を
連日トレーニングしても問題にはなりません。
ただし毎日同じ筋肉では、疲労が蓄積してしまい、
トレーニング効果があがらなくなるので、
やはり一週間に一巡できるぐらいのトレーニング分割が調度よくなります。
2~3種目なら続けられる
10も20も一度にやるとなると、かなり気合というか、
時間がないとできませんね。
でも、2~3種目ならササッとできるというか、
少なくとも時間がないからできないという言い訳にはなりません。
人は、つらいことになると、それをやめられるための都合のよい言い訳を
見つけようとしてしまいます。
そういった、言い訳を少しでも見つけられないようにすることで、
続けることができれば、それが習慣になります。
トレーニングや運動をいったん
生活のリズムのなかに取り込むことに成功すれば、
自然にできるようになります。
そういった継続できるという意味でも、
疲労を蓄積させないという観点からも、
運動の種類を分割して短い時間でその日の分を消化しながら
効果をあげる分割トレーニングは効果的です。
では、また。
追伸
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