From:大森睦弘
岐阜の自宅より、、、
こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は
「技・トウアップを見直す」
というお話をさせていただきます。
セットアップでヘッドのトウ側を
少し浮かせるようにすることが常識のようになっています。
しかし、トウアップはその理由を理解して、必要なら行い、
必要ないというか問題があるなら行わないという判断を
できるようにしたいものです。
トウアップの理由
セットアップでトウ側を少し浮かせるトウアップを行う理由は、
ボールヒットに向かってヘッドが遠心力で引っ張られて、
シャフトがしなってトウダウンするからです。
トウダウンとは、クラブが止まっている状態から
トウ側が下に垂れた状態になることです。
トウダウンでは、ヘッドの重心がシャフトから離れていてクラブが振られることで、
ヘッドの重心がシャフトに近づく方向へ動いてヘッドのトウ側が下に落ちます。
柔らかいシャフトほど、ヘッドスピードが早いほど、
ヘッドのシャフトからの重心距離が長いほどトウダウンが大きくなります。
そのため、ボールヒットでトウダウンする分、
セットアップでトウ側を浮かせておかなければ、
ボールヒットでフェースはセットアップよりも右を向いてしまいます。
また、ボールを捕まえたいときにロフトがあるので
トウ側を上にあげることでフェースが左を向きます。
それによって、ボールは左に曲がりやすくなります。
長いアイアンでの問題
また、長いアイアンほどボールは捕まりにくくスライス傾向になります。
そのため、長いアイアンではついつい過度にハンドダウンにして
ヘッドのトウ側を浮かせてフェースを左に向けておくセットアップになりやすいです。
最近は5番アイアンより長いアイアンは
キャディーバックから抜くことが一般化してきました。
それは当然で、5番アイアンをきちんとコントロールするのは
至難の技だからです。
シャフトが長いので操作が難しいことはもちろんですが、
ボールが捕まりにくいからです。
そのため、距離のばらつきやバックスピンのコントロール性、
さらにダフリたりトップしたりしない確率という観点から、
5番を含めてそれより長いアイアンは急激に難しくなります。
ロングアイアンを打てることが夢なんて言って、
無理やりロングアイアンでショットしているほど悲しいことはありません。
もっと簡単にゴルフのプレーを組み立てることができるのに、
勝手に思うかっこよさのために、
優しいゴルフを犠牲にしてしまうことになりますから。
さらにヘッドスピード不足でのバックスピンが足りない場合は
アイアンの5番以上ではボールが適正に上にあがらず、
5番アイアンよりも6番アイアンの方が飛距離が出ているということもあります。
いずれにしても、長いアイアンになるほどボールは捕まりにくく、
同じスイングをしたら5番以上ではスライス、
7番以下ではフックの傾向となります。
5番以上ではハイブリッドアイアンやユーティリティを検討することも大切です。
少し脱線しましたが、5番より長いアイアンをクラブの設計よりも
ヘッドスピードが遅い状態でショットしたら、
やたら捕まらなくてとてもコントロールできません。
そうなると、とりあえずボールを捕まえようとしてハンドダウンにして
フェースを左に向けるようにしてセットアップするようになってしまいます。
また、練習場のマットの上からのショットでは、
軽いヒールダフリの方が強い球で少しフックがかかりやすいので、
ヒールダフリを一生懸命打とうとして練習してしまいます。
それは意識してハンドダウンになるのではなく、
良さそうに感じるボールが出たときはハンドダウン気味だったということが積み重なり、
だんだん過度なハンドダウンになってしまいます。
ハンドダウンについて
以前、セットアップではシャフトの延長線がおへその高さで左股関節を向くと
自然なショットになりやすいというお話をお伝えしたことがあります。
「技」グリップエンドはセットアップでおへその高さを向く
↓
http://g-live.info/click/160731_nikkan/
その後、コーチングをやっていて、おへその高さを意識してシャフトを向けてみたら
ショットが楽になったというお言葉をたくさんいただきました。
ハンドダウンとは、シャフトがおへその下を向いて、
手元が本来の高さよりも下にあることです。
本来は、セットアップではシャフトはおへその高さあたりを向いていて、
ボールヒットではその少し上を向くとショットとしては無駄が少なくなります。
もう少し詳しくおへその少し上をシャフトが向いて
ボールヒットすることについて付け足しておきます。
セットアップで打ち出し後方から見て、シャフトと右肘の下側の端を結ぶラインを
ライトエルボーラインと言います。
そのライトエルボーラインに乗ってボールヒットすると、
一番効率良くボールヒットできます。
これは多くの良いプレーヤーのショットを分析した結果、
ライトエルボーライン上でボールヒットすることが非常に多いという
単なる統計的な結果ですので、誰にでも当てはまるとは言えないですが。
いずれにしても過度なハンドダウンでは理想とするラインよりも
手元がかなり下で構えることになるので、その分スイングが難し
くなります。
さらに、ハンドダウンするほどボールヒットで楽に振れる位置よりも
下に降りてこようとするため、ダフリやすくなります。
いずれにしても自分に合っていない難しいクラブを使おうとすることで
ハンドダウンさせることで、ショットがさらに難しくなる技?を
導入してしまうことになるのです。
過度なハンドダウンでもボールをうまく打っている人もいます。
しかし、そのためにはたくさん練習しなければなりません。
アプローチショットでの状況
ボールヒットでトウダウンがあるために、セットアップでトウアップにするなら、
ヘッドスピードが遅いほどセットアップでのトウアップは減らすべきとなります。
ただし、アプローチショットではフェースを開くことをノーマルとしている人が多いです。
そして、フェースを開くほどバウンスはたくさん出ます。
バウンスを出すことには色々理由があります。
まずは、ヘッドの抜けを良くしたいからです。
さらには、ちょっとダフっても大きなミスにならないようにするためです。
そして、特殊なショットとして、ボールの手前にヘッドを入れて
あたかもバンカーショットのような打ち方でロブショットを打ちたいからです。
また、実質ロフトをいろいろ変化させて
キャリーとランの微妙なコントロールなどを行いたいですね。
そこで、本来のノーマルからフェースを少し開いて
少しハンドダウンにすることをノーマルとすることで、
そこからのプラスマイナスでロフトやバウンスの出方の調整を行うとうパターンです。
そして、ハンドダウンにするには理由があります。
ボールはボールヒットでのフェースの向きに
アイアンなら75%程度依存して飛び出します。
そこで、ボールをターゲットに打ち出すために、
フェースを開いてフェースが右を向いた分ボールから離れてハンドダウンにすれば、
フェースをターゲットに向けることができます。
ボールから離れることでシャフトが体の方に傾くので、その分ロフトでフェースは左を向き、
プラスマイナスでフェースがターゲットを向くということです。
ただし、フェースを開くとバウンスがたくさん出るので、
アプローチショットではむしろバウンスが邪魔になることもあります。
そうなるとちょうど良いバウンスの出方をフェースを少し開いた状態で選択すると言う、
かなり微妙な選択が必要となります。
私が好きなのはロフトが58度でバウンスが8度出たウエッジです。
そして、フルショットしない30y以下ぐらいのアプローチショットでのノーマルは
フェースを開かないでターゲットにきっちり向けます。
それは、フェースを何度開くとかと言う精度はかなり難しいからです。
それに比べて、フェースをターゲットにきっちり向けることは簡単です。
ヘッドの一番下の溝を水平にしてターゲットラインに直角に向ければ、
フェースはターゲットを向きます。
ターゲットラインはボールとスパットを結んだ
仮想的なラインをイメージすればいいです。
ところが、そこから1度開きとか2度開きを
きっちり角度を正確にセットすることは至難の技です。
ですから、ノーマルを1度とか2度や3度開きにするということは、
毎回ノーマルでのヘッドの向きにばらつきが発生しやすくなります。
その分、打ち出し方向やバックスピン量、さらにはバウンスの出方が変化してしまい、
同じように打ったのに同じボールが出せないと言うことになってしまいます。
止まっているボールを打つことができるというゴルフの特徴を
最大限に引き出すために大切なことがあります。
それは、セットアップではできる限りを尽くして、再現性が高く、
その後のショットで余計な動きをしないで、
ただ体を揺らしたらボールが飛んで行ったという状態にすることです。
ですから、本来はアプローチショットでは無駄にフェースを開きたくありません。
アプローチショットで大切なこと
本来のフェースを開かないノーマルショットで対応できる範囲なら
できるだけそうするよにした方が再現性が高く、ショットは簡単になります。
ノーマルのクリーンヒットで打てるなら絶対その方が簡単で、
当然タッチも合います。
なぜなら、アプローチショットでタッチを出す一番大切なことは
クリーンヒット、次にグリーン面にキャリーですから。
そして、アプローチショットで大切なことがもう一つあります。
それは、絶対にターゲットをオーバーさせないことです。
グリーン周りからターゲットをオーバーするといことは、
いろいろ難しいことをさせられてしまう羽目になります。
下傾斜のパッティングを強いられたり。
さらには下のアプローチショット。
そのさらに奥では下へ向かって打つバンカーショット。
そして、グリーン奥のすぐ近くにはOBだって待ち構えていることがあります。
そこで、オーバーの原因の一つとして、
軽いヒールダフリを認識していただきたいのです。
ですから、グリーン周りからのアプローチショットでは、
むしろヒールを浮かせるぐらいにしたいです。
ヒールを浮かせれば、その分ヒールダフリにはなりにくく
オーバーしにくくなります。
トウダフリならロフトは大きくなる方向なので、
右に打ち出されショートするだけでオーバーはしません。
アプローチショットでクリーンヒットの技
実は、アプローチショットでボールをクリーンに拾う簡単な方法は、
トウ側が下になるようにして、ヒールを浮かせることです。
ヒールを浮かせることでバウンスが当たりにくくなり、
その分クリーンヒットしやすくなります。
さらに、デボットからの脱出ではトウをデボットの中に押し込むように入れれば、
割とクリーンヒットできるものです。
ただし、バウンスの出具合が少なくなる分、
ダフった場合はヘッドが地面に刺さりやすくなり、ダフらないまでも
ヘッドの抜けも悪くなるので注意は必要です。
本当は、同じロフトでバウンスの出る量が異なるウエッジを
入れておきたいところですが。
他のクラブとの関係で中途半端な長いクラブは抜いて、
同じロフトでもバウンスの異なるウエッジを一本追加することも
スコアを良くするためには役立つこともあります。
トウアップはクリーンヒットが難しくなる
何れにしても、ボールヒットでトウダウンしても
まだトウアップになっているほどセットアップで余計にトウアップしていては、
クリーンヒットできるスペースは狭くなります。
トウアップでのボールヒットでは、
ボールをクリーンに当てることができるスペースが狭くなります。
特に、短い距離を打つアプローチショットでは、ヘッドスピードが遅いので、
通常のフルショットのつもりでのトウアップをセットアップで行っていては、
クリーンヒットを難しくしてしまいます。
私は、バンカーからの5?30yキャリーでのクリーンヒットを練習していて、
過度なトウアップでクリーンヒットの確率が悪くなることに気づいた日から、
クリーンヒットの確率がグンとあがりました。
そしてアプローチショットでタッチを出すための第一条件はクリーンヒット、
第二にグリーン面にキャリーでしたね。
スコアラインの下から2本目でヒット
ついでながら、アイアンのクリーンヒットの狙い目は
スコアラインの下から2本目です。
スコアラインの下から2本目ぐらいをボールの赤道にヒットさせるなら、
リーディングエッジと地面はまあまあ離れ、
クリーンヒットのスペースはより広くなります。
ところが、ほとんどの方がアイアンのヘッドの真ん中に
ボールを当てようとしてダフリやすくなっています。
アイアンではスコアラインの下から2本目あたりにボールをヒットさせると、
設計どおりのバックスピンがかかり、かつ、出球の高さも適切となります。
スコアラインの下から2本目より上に当てるほど、
バックスピンは減り、出球の高さが高くなりすぎます。
雨の日のバンカーショット対策
特に雨の日のバンカーショットでは、
バウンスの小さなウエッジを1本入れておきたいです。
と言うのは、雨の日のバンカーでは足元とボールのところでの砂の状態の差が大きく、
足元には砂があったとしても、ボールのところでは硬く締まっているかもしれません。
バンカーでは少しでも砂にヘッドが触ると減速が激しいので、
思いっきりバウンスを砂に叩きつけて砂を爆発させた状態を
ノーマルにすることが基本です。
ところが、硬い砂の状態だと少し手前に入ると硬い砂に
バウンスが弾かれて逆にトップという最悪のショットにもなってしまいます。
ということは、雨の日はバンカーからクリーンヒットで脱出することを
考えることになります。
少しでもダフったら減速が激しいバンカーでクリーンヒットしたいなら、
バウンスはない方が簡単です。
ですから、雨の日にはドライバーもロフトを大きいものに差し替えるのと同じように、
バウンスの出方の少ないウエッジを他のクラブと入れ替えるといいです。
バウンスの出方を少なくしたウエッジを別途用意しないなら、アプローチと同じで、
サンドウエッジを短く持ってハンドアップにしてヒールを浮かせて
ボールに近づいてトウ側でボールを拾うようにしてみましょう。
そうすれば、意外と簡単にクリーンヒットできます。
このときヒールアップでフェースがターゲットの右を向いた分、
フェースを手の中で左に回してフェース全体としてはターゲットを向くようにします。
ま、本当は雨の日のバンカーには絶対入らない戦略を練ってプレーすることが一番ですが。
とはいえグリーンを狙ったら雨の影響もあり
ちょっとショートしてバンカーに捕まるということは、なかなか避けられません。
グリーン周りのガードバンカーには届かないところの花道に
ボールをレイアップするなんて、心情としてはなかなかできるものではないですし。
そして、そんな狙い通りにボールを運べるなら苦労しません。
花道方向へレイアップしたつもりがちょいダフリでショートして
バンカーの手前になってしまって、余計難しくなったなんてこともあります。
トウアップを見つめ直してみて
ということで、トプアップやさらにはヒールアップまで
色々お話させていただきました。
そして、トウアップやヒールアップに関連しますが、
クラブのライ角についてかなり細かく言うお店もあります。
ま、ライ角を色々試してみたいなら、クラブを持つ長さを少し調整してみて、
ボールのコントロールのやりやすさを確認してもいいです。
短く持ってボールに近づけばその分ライ角の小さいクラブでショットした感じになります。
ただし、スイングバランスも軽くなってしまうので、単純ではないですが。
手間をかけてもいいのなら、短く持った分ヘッドに鉛を貼って
バランスを短く持たない時と同じにしてみてもいいです。
トウアップということをちょっと考えてみただけで、色々な話題が出てきました。
ゴルフって、本当に奥が深いですね。
秋の夜長は、普段あまり考えなかったことについて
じっくり追求してみるのもいいものです。
では、また。
追伸
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では、また。
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ゴルフ肘になってしまい、もう1ヶ月もクラブを振れず、この先完治までどのくらいかかるのか、不安です。治療法、予防法についてお教えください。
Q:「ゴルフ肘の治療法、予防法」
このご質問は、今回のメルマガの話題とはちょっと違うので、この場でお答えすることでもないとは思いますが、私ができることはさせていただくということで、答えさせていただきます。
治療法は整形外科のお医者さまにお任せするとして、予防についてお伝えしておきます。
ゴルフ肘はスイングでざっと」次の点を改善することが大切です。
(1)ダフり
(2)トップ
(3)手打ち
(4)グリップを強く握る
(5)前腕をねじる動きを行う
上記の(1)(2)は衝撃が発生するためにの問題です。(3)は話が長くなるので、別の機会にでもおいおいお伝えします。ま、わかっていることだと思いますが、余計な力を使わされているために、肘に負担がかかりすぎて疲労が蓄積して筋肉や腱が炎症を起こしてしまいます。
そして、(4)グリップを強く握らされる原因の第一は、左手のVの字(親指と人差し指が形作るV)の間に隙間があると、トップでグリプがずれます。そのため、何回もショットしているとセットあっぷからグリプを強く握ってトップでなるだけずれないようにし始めますが、それは焼け石に水です。まずは、左手のVの字の隙間を開けないことが大切です。
また、(5)の前腕をねじるということは、だいたいはグリップがウィークすぎるために、ボールヒットに向かって前腕を左に捻らなければ軌道に対してフェースがスクエアに向かないために、前腕を左にねじりながらボールヒットさせる羽目になります。ボールヒット近辺では、ヘッドが高速に動いているために、そのタイミングで前腕を左にねじるということは、肘に大きな負担がかかります。グリップが正常ならば、ボールヒットに向かって前腕を左にねじる必要はありません。まずは、グリップが正しいかどうか確認して、許容範囲を超えていたら、修正してください。
セットアップ時のトウアップについては、大森コーチのお考えとても勉強になりました。
大森コーチと出会う前は、まさに「セットアップ時のトウアップ」+「ハンドダウンで」により、今思うかなり複雑なスイングをしていたように思います。
現在はセットアップでシャフトの延長線をおへその高さで左股関節に向けております。
現在は自然なショットに近づきつつあり、コースでダフることもほとんどないため、トウアップ意識しておりませんでした。
質問)セットアップ時にシャフトラインにあったクラブが、インパクト時にライトエルボーラインに重なる理想のスイング軌道の場合、トウ側が下がると思います。
理想のスイング軌道だと仮定した場合、トウアップを意識していなくても問題ないということは、自然と適正なトウアップ状態になっている、または、単にヘッドスピードが遅いため影響がでていないという解釈でよろしいでしょうか。また、理想のスイング軌道でない場合は、どんな問題(課題)が考えられるのでしょうか。
よろしくお願い致します。
Q1:「インパクト時にライトエルボーラインに重なる理想のスイング軌道の場合、トウ側が下がトウアップを意識していなくても問題ない?」
本文に書いているように、ヘッドスピードが高くなるほどセットアップに対してボールヒットではヘッドのトウ側が下がります。そのため、ヘッドスピードが高くなるほどセットアップでトウ側をあらかじめ上げておく必要があるということです。これがセットアップではシャフトの延長線がおへその高さ、ボールヒットでは少し上でライトエルボーラインということになります。
しかし、ヘッドスピードが遅いアプローチショットなどでは、遠心力でい腕が引っ張られる力が弱い分、ボールヒットでもセットアップでのシャフトのポジションであるシャフトラインに近いところでボールヒットが自然です。だいたい50y以上ぐらいのキャリーではボールヒットはライトエルボーラインになってくるという感じです。ですから、50y以下ぐらいではトウアップはあまり行わず、50y以上ではトウアップが少しずつ多くなり、ボールヒットでトウダウン分のトウアップをセットアップで行うように意識すると良いということになります。
Q2:「理想のスイング軌道でない場合は、どんな問題?」
無駄な手の力を使うことになり、しなった上半身が自然にしなり戻らなくなります。
ご回答ありがとうございました。
50ヤード以上では、ボールヒットでライトエルボーラインにシャフトが重なることを意識しながら、トウダウン分のトウアップをセットアップで行えるように練習します。
今日のヒールアップについての懇切丁寧な解説、とても勉強になりました。熟読玩味致します。
break to 80 での小生の疑問質問に個人教授して頂いたような心持ちで、有り難く拝読しました。
ただ、文中のライトエルボーラインが良く理解出来ませんでした。右肘下とシャフトを結ぶ
というのは、右肘がシャフトの延長上にあるのでしょうか?ご教示ください。
(先月、帰省先の福山で、50-56=106 と近年でのベストスコア。100の壁(カーテン?)が見えて来ました。感謝…。)
Q:「ライトエルボーラインが良く理解出来ませんでした。右肘下とシャフトを結ぶというのは、右肘がシャフトの延長上にあるのでしょうか?」
セットアップで打ち出し後方から見て、ヘッドとシャフトの付け根と、右肘の下側を結んだラインのことをライトエルボーラインと言います。ボールヒットでこのライトエルボーラインにシャフトが重なるようにヒットすると理想的となります。